「アポルオンの残留思念も、私の支配下から解き放ったか。一矢報いたという訳かな。
あれと刺し違えるとは、確かに見事な戦果と言えよう。何より私の望みにいち早く応えて……真理の頂に手を掛けた」
「皮肉にも、その命の最期の瞬間にとは──いや、それもまた当然の帰結だろうか。
あれは恐らく、死の間際にこそ到達できる命の答えだ。歯車として灰色の生を過ごすままでは、真理に生涯至れはしまい」
「ふふ……ままならんものだな、人の心とは。だからこそ尊いのだが」
他√においても、オルフィレウスは幾つか指揮官たるアレクサンドルに
試すような言動を投げかけており、
軍人として頑なに規律を遵守しようとする姿の裏にある、
苦悩と煩悶を見抜いていたことと考えられる。
そしてこの場面においては、無差別の闘争を己が宣言してから、
早くも苦悩を突破し
真理に辿り着いた者として高く評価しその死を惜しんでいるのだが……
だが、美汐√でのイヴァンを
謀殺した際の発言や、此処の地の文でも描写されているように、
ヒトは素晴らしいと語りつつも、
彼の人に対する視点は大きく只人とはかけ離れているものであり――
『尊い』と形の上では寿ぎつつも、そこには愛や哀の情は宿らず、
まるで己は
『人の心を持たない』存在であるという事を示すように冷たく響くのだった。
そして……
「では……次は君の番だ。“緋文字礼”」
碧い地球を見下ろし、深い愉悦を貌に浮かべながら……オルフィレウスは次なる観察対象の名を呟く……
- 黒白の真我かと思った、全体幸福に益してるからこっちの方がマシだが(まあ真我はやむ無くああいう統治してる可能性もあるが) -- 名無しさん (2020-05-05 13:00:19)
- ↑綾模様おばさんは現状でも謎が一番多いからねえ。場合によっては事象地平戦線まで真相は描かれないかもしれないし。 -- 名無しさん (2020-05-05 22:30:39)
- 人の心に全く敬意払ってないオルフィレウスがよく言うわセリフの中でもナンバーワン -- 名無しさん (2020-05-10 15:45:44)
- ギルベルトのセリフかと思った -- 名無しさん (2020-05-15 20:33:14)
- なんか、百合の間に割り込むオルフィレウスを幻視した あやつはそういう事普通にしそうよね -- 名無しさん (2020-06-02 12:22:23)
- ↑同性愛云々は全く気にしなさそうだけどイチャイチャしてるところに戦闘仕掛けるのは普通にやりそう -- 名無しさん (2020-06-02 14:36:41)
- ↑そんなんだから2世紀程の間ボッチなんだよ。 -- 名無しさん (2020-07-09 21:12:42)
- だがそれがいい -- 名無しさん (2020-11-28 12:14:12)
最終更新:2024年10月30日 23:56