ジュン√、最終決戦直前において無名兵に下された天上の機械神からの
冷徹な命令。
基本的に人間の可能性を引き出す為ネイムレスや
アポルオンを使い、言葉で煽り武力で嬲り、
巻き込んで試練を与える彼にしては珍しく、
価値観に合わぬ特定個人を明確に抹殺させた場面である。
結果、暗転する中僅かな声を上げて、乱丸はこの物語から排除される事に。
……乱丸が虚無と怠惰を選んだ理由を斟酌しないまま、かつて死病から救済した時と同じく、一方的に。
本編より
『研鑽を積まず、現状に依存しきり、あげく特権を振るい驕る存在を私は好まん。
まして己さえ見限っている性根など論外にも程がある。自己の変革、成長への気概なき者──目障りだ』
オルフィレウスは人類の可能性を、夢見る子供のように信じている。
だからこそ、自らをより良くしようとしない生命を侮蔑する。
当て嵌まるのは、敵味方に一人。
「───喰らえ、ネイムレス。その男は目に障る」
……以上の思惑によって、鵺乱丸は舞台から退場を果たす。
過去に何があったとしても、仮にそうならざるを得なかったという理由が乱丸にあったとしても、オルフィレウスは斟酌しない。
彼が愛する者は前進を続ける者。正解を選ばんと足掻く者。
個人の好悪で論ずるなら、《反逆者》の方がよほど好感を抱ける。
そう、彼は秋月凌駕と似ているのだから、人間性の面でもそこは共通している。
加えて
戦力比においても影響は軽微だ。
既に
母艦以外に兵器を有していない実働部隊では、乱丸がここで脱落したとしても大した影響はない。
そして、その僅かな損失すらも───
「溶接すれば事足りよう───この手に操作権限を」
鵺乱丸という受信機を、死体であるにも構わず艦へ埋め込むことにより補った。
動力炉と呼応する、死者の
心装永久機関。それを誰が遠隔で動かしているのかは、もはや語る言葉さえ不要だろう。
意思を持たぬネイムレスが三基の永久機関より力を得ているのと、同じ理屈。
オルフィレウスの精神によって駆動する
衛星内部の
心臓は、エネルギーの電波変換という次世代の技術によって彼らへ動力を注ぎ込む。
天の裁きと施しは、不遜で傲慢で絶対だった。そして誰も逆らえない。
物理法則は常に絶対値を優先する。彼が唯一の覇者である限り、弱きは強きに届かぬ定め。
- じゃあ何で救ったんだよ、と一瞬思ったが、生前の乱丸は今とは逆に、お先短いと知って生を彩るように大暴れしたテロリストだったな確か。延命処置もオルフィレウスにとっては、その後も同じ様に、従属にせよ反抗にせよ激烈な精神で過ごして欲しい。そんな期待が理由だったのかな。 -- 名無しさん (2020-06-22 10:18:11)
- ↑実際精鋭軍人だらけの実働部隊に選抜されてるくらいだしその面での能力あればワンチャンあるか…とかかもしくは無名兵みたいに挑戦者へのハードルとして敢えて残されたとか…かなぁ -- 名無しさん (2020-06-25 21:13:48)
- 出来ないのかやる気ないのかわからんが基本ムチで追いたてることでしか育てられないよね 他人への配慮がないから目標となる人参や慰める飴をあげるってことをしない -- 名無しさん (2020-11-20 19:28:54)
- ↑そもそも実験体だからギルベルトなんかと違って凌駕以外はどうでもいいし乱丸みたいな人間がこの世で一番嫌いだからしょうがないだろ -- 名無しさん (2020-11-20 20:09:15)
最終更新:2021年02月25日 01:37