れいこう
陰陽師に、法力僧、呪術使いや忍者まで、日本には古くから霊煌を操ってきた多種多様な術者が存在している。現代では主に
霊奏士、あるいはマガツ祓いという呼び方がメジャー。霊煌による超能力を
霊煌術という。
希望、決意、覚悟に染まれば陽光の如き光を放ち、憎悪、怨嗟、慟哭に染まれば汚泥に堕するというように、霊煌は漂う意志や残留思念にいとも容易く左右され、自身の性質を一変させる。
後者の呪いは澱み、一つに留まりやがて塊へと変わる。核となった未練に従い、擬似的な血肉を纏い世界へ意趣返しを始める。それこそが
マガツである。
基本的に日本列島から自然発生しており、海外は霊煌が薄い。そのため日本から離れると霊煌術の出力は相当下がってしまう。
元は日本限定のものであったが、第二次世界大戦の原爆投下を機に、なぜか外国にまで拡散するようになったという。それらのことから海外では日本本場の霊奏士を自国に取り込もうという動きもある。
霊煌の存在する地では霊障によるしっぺ返しが実際に起きることがあり、例えば一寸にも五分の魂と言うように、蝗害の対処で新型殺虫剤を大量散布したことで、蟲型のマガツが大量発生するなど。半世紀経ってもまだまだ霊煌に対する意識が感覚的に呑み込めていない海外では、それらの霊煌由来の現象に対してうまく対応出来ていない状況。国や民族が関わってくるので、人間以外に鎮魂や除霊の概念を怠ってたのは中々に難しい問題になっている。
呪毒に始まり、負傷の転写や、魂魄狙いの心中など。霊煌はその基本的性質から、強弱や優劣を貫通しての逆転劇を容易に引き起こしてしまう厄介な特徴を持つ。良くも悪くも物理法則さえ左右する力なだけに何でもありの側面が極めて強くなっている。故にマガツ祓いに絶対はない、不条理な格上殺しが原則的に発生しやすい。よって霊奏士やマガツと対する戦闘では基本性能に加えて、どれだけ有用な機を掴み取れるかにかかっている。
最終更新:2024年06月02日 21:51