藤堂平助



「目指すならば、超えるべきだ」

「それこそが最大の敬愛。僕は今、憧れ(あなた)を超える」


『双血の墓碑銘』の登場人物。
新選組八番隊隊長。幹部の中では最年少の幹部で、清爽な雰囲気を纏った童顔の若者。
愛刀は上総介兼重。生まれ持ったその剣の才覚は、まさに“天才”
これまでの新選組の戦いにおいては、常に先陣を切りその実力を遺憾なく発揮してきた。
試衛館時代からの仲間である沖田も、彼との鍛錬に他には得難い快さを感じており、平助の側も沖田を強く慕っている。

だが時代が動き、続々と西洋から吸血種の脅威が国内へ入り込む現状を前にして、
平助は新選組がそれらの流れに飲み込まれていく事を憂慮しており……
それは、ただ一振りの剣として在ろうとしてきた沖田との心の溝を深めていた。


本編における活躍

2巻において参謀である伊東に同調する形で、甲府城に向かっていた沖田を罠にかけ、新選組の精鋭達に襲撃を行わせる。
辛くも刺客達を退けた沖田の前に自らも現れ、伊東は全てを見抜いていた事、
そして『裏切者』と内通した沖田を此処で排除する事を宣告、裏切者への嫉妬と未だ消えぬ敬愛の念を胸に剣を向ける。

剣の“天才”同士の戦いは本能と技巧を尽くした最善手が絶えず繰り出され、見る者を引き込むような緊張感と流麗さを以て続く。
しかし連戦の負傷を引きずったままの沖田は短期決戦しかないとして、魔剣《三段突き》を放つも、
ずっと沖田の剣を超えるべく研鑽し続けた平助はそれを超える絶技、《四段突き》にて迎撃――更なる深手を負わせる。
その凄まじき業に戦慄しながらも……最後の交錯で、沖田は武器破壊(・・・・)による魔剣封じという策を成功させギリギリの所で勝利を得る。
そして、最後に――平助は沖田が女の身である事を知っていたと告げ、苦笑と共にその敗北と死を受け入れるのだった。



  • きれいなアイザック。あの世から語りかけるとかじゃなく、純粋に技の継承を通して沖田の力になるところが最高すぎる -- 名無しさん (2021-10-27 21:15:25)
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最終更新:2021年12月19日 17:58