したらば1スレ/(390-401)フェイ・イェンvsライデン
彼の手にかかれば、
一瞬にして、敵は炎に包まれ、
小隊すら、彼一機で全滅できる。
一瞬にして、敵は炎に包まれ、
小隊すら、彼一機で全滅できる。
彼、と書いたが、
これは便宜上のもので、バーチャロイドに意思はない。
これは便宜上のもので、バーチャロイドに意思はない。
パイロットが乗り込むというかたちをとっている。
この凄腕のライデンに乗り込むのは、
筋骨隆々の命知らずな少佐だ。
筋骨隆々の命知らずな少佐だ。
このバーチャロイドの世界において、
バーチャロイド同士の闘いは、「限定戦争」と呼ばれている。
バーチャロイド同士の闘いは、「限定戦争」と呼ばれている。
国家の代表として、
闘うのだ。
闘うのだ。
これにより、戦死者は最小限で住むから合理的な戦争である、
というのが政府の会見だ。
というのが政府の会見だ。
当然、国家の威信を背負っているから、負けられない。
そして、何より自身の命もかかっている。
先日もA国の代表、テムジンと呼ばれる高性能バーチャロイドを撃破した
ライデン。
ライデン。
バズーカランチャーの炎に包まれ、
崩れゆくテムジン。
崩れゆくテムジン。
そして、爆発。
少佐はほくそ笑む。
少佐はほくそ笑む。
「百戦錬磨の俺に勝てるはずがないだろう?
あの世で後悔するがいいさ。」
あの世で後悔するがいいさ。」
そして、今日も「戦争」がはじまる。
今日の相手は、データが全くの非公開だった。
通常であれば、
政府が情報を入手して、少佐に知らせるのだが、
全く入ってこない。
政府が情報を入手して、少佐に知らせるのだが、
全く入ってこない。
どうやら、相手は実績のある軍人、そしてバーチャロイドでないようだ。
「素人と、即席のバーチャロイドで戦争か?
なめやがって・・・
このバズーカランチャーで、
木っ端微塵にしてやる!」
なめやがって・・・
このバズーカランチャーで、
木っ端微塵にしてやる!」
試合開始。
今日のフィールドは草原だ。
面白い。
ランチャーの炎が生きるってもんだぜ・・・!
ランチャーの炎が生きるってもんだぜ・・・!
相手のバーチャロイドの気配を感じた少佐は、
ランチャーを放った。
ランチャーを放った。
その瞬間。
ランチャーは虚しく空を切り、遥か遠くで爆発した。
ランチャーは虚しく空を切り、遥か遠くで爆発した。
ん?
機体はどこへ消えた?
機体はどこへ消えた?
「こっちだよ♪」
若い少女の声とともに、ミニスカートのピンク色の女性型バーチャロイドに
距離を詰められていた。
距離を詰められていた。
そして、振り下ろされるサーベル。
なんとかブロックしたが、
ライデンの腕が一本飛んだ。
ライデンの腕が一本飛んだ。
くそ・・・
女性型バーチャロイドだと?
女性型バーチャロイドだと?
少佐はモニターを通して初めて見る女性型のバーチャロイドに
戸惑っていた。
戸惑っていた。
明らかに女性型の細く美しい脚と腕。
とても、ライデンのブロックを貫通できるパワーがあると思えない。
突然、
無線が入った。
無線が入った。
政府からだ。
「やっとデータが手に入った。
そいつはフェイ・イェンという機体だ。
初の女性型バーチャロイドだが、
さらに特筆すべきところは、
そいつはパイロットがいない。
自分の意思を持っているみたいだ。
だから、動きもパイロットのものより、スムーズだ。
気をつけろ!
ただ、弱点があるとすれば、
そいつの意思を司る回路が、15歳の少女に設定されているということだ。
百戦錬磨のお前なら、勝てるはずだ。」
そいつはフェイ・イェンという機体だ。
初の女性型バーチャロイドだが、
さらに特筆すべきところは、
そいつはパイロットがいない。
自分の意思を持っているみたいだ。
だから、動きもパイロットのものより、スムーズだ。
気をつけろ!
ただ、弱点があるとすれば、
そいつの意思を司る回路が、15歳の少女に設定されているということだ。
百戦錬磨のお前なら、勝てるはずだ。」
フン、ガキの心をもったバーチャロイドか・・・
面白い。
第二の火力、レーザーユニットで焼き尽くしてやる!
面白い。
第二の火力、レーザーユニットで焼き尽くしてやる!
ライデンは必殺のレーザーを放つ。
こいつは、奥の手なんだ。
これで、100パーセント終わるはずだぜ・・・
これで、100パーセント終わるはずだぜ・・・
しかし。
「ハートビーム☆」
気の抜けたように伸びをするフェイが、
女性らしい豊満な胸のパーツから、
ピンクのハート型ビームを放った。
女性らしい豊満な胸のパーツから、
ピンクのハート型ビームを放った。
ライデンのレーザーはあっという間にかき消され、
ハートビームが直撃した。
ハートビームが直撃した。
ピンクの爆風とともに、
吹き飛ぶライデン。
吹き飛ぶライデン。
なんで、ライデンより二周りも小さいこんな
女の子の機体に・・・!
女の子の機体に・・・!
少佐は額から血を流しながら、
怒りに震えた。
怒りに震えた。
火力装備は失ったが、
ライデンは全てのバーチャロイドの中で、最も重厚なんだ!
格闘でケリをつけてやる!
ライデンは全てのバーチャロイドの中で、最も重厚なんだ!
格闘でケリをつけてやる!
ものすごいスピードでフェイに突っ込むライデン。
しかし、
フェイはちょっといたずらっぽく投げキッスをしながら。
フェイはちょっといたずらっぽく投げキッスをしながら。
「もうボロボロなのに、
バッカみたい♪
そんな大振りのフックなんて・・・」
バッカみたい♪
そんな大振りのフックなんて・・・」
大きくタメをつくって、フックを放つライデン。
その拳がフェイを貫こうと、伸びた。
なんと、拳が彼女を貫くより、早く、
フェイ自ら背を向け、
フェイ自ら背を向け、
「えい♪大サービスだよ♪」
ヒップアタックがライデンのコックピットを直撃した。
その弾力。
柔らかさ。
温もり。
柔らかさ。
温もり。
なんら、人間の少女のヒップと変わらないものだった。
ちょっと大きな女の子のヒップを感じながら、
ライデンはピンクの炎に包まれ、木っ端微塵になった。
ライデンはピンクの炎に包まれ、木っ端微塵になった。
少佐の表情は見えなかったが、
軍人のフォルムをしたライデンの表情は心なしか、
いやらしい笑みを浮かべているように。
爆風と炎に包まれていった・・・
軍人のフォルムをしたライデンの表情は心なしか、
いやらしい笑みを浮かべているように。
爆風と炎に包まれていった・・・