小柄な少女と大男が二人、裏路地に佇む
二人には取引の話があった。アリーナ姫の持つ
幻獣の鏡と、男の持つ金との交換だ
「断ったはずよ。この鏡は必要なのよ」
「ならなぜこの取引場所へ?」
「あなたから脅しの表現を感じ取ったからよ。
仲間を危険に晒すわけにはいかないわ」
「ほう。姫に不釣り合いな勇ましさだ。ご立派」
「しかも、わざわざブツを持ってきておられる」
「私がいつも持っているのよ。あんたみたいな悪党から守るためにね!」
「ほう!そんな細腕で」
男は姫の持つ鏡を掴んだ
「守りきれると?!」
__________________…ちっ!……この!
男は本気で引っ張ったが、姫の手から鏡を
抜き取る事はできなかった。
姫はガッシリ鏡を掴んでおり、びくともしない
薄暗いが、姫の腕は細くも筋肉隆々なのがはっきり分かった
ノースリーブなので肩の盛り上がった筋肉も見る事ができる。男顔負けの引き締まった腕が、そこにはあった
「フン!大した小娘だ!この俺の腕力に」
男は唸り、その巨大な手で拳を作る
「逆らおうなんてな!」
男が殴る前に、姫の蹴りが男の胸に当たった
「!?」
「無駄だ!」
男の強烈な右クロスが綺麗に入った!
鏡が地面に落ち、どこかへ飛んでいく。
バランスを崩す姫に、追い討ちの拳が刺さる!
しかし男が3発目の攻撃に入ろうとしたところで、状況が一転。
姫はダメージを受けた瞬間、その力強い足で
地面にヒビが入るほど踏みつけ
一瞬のうちにバランスを元に戻すと、同時に攻撃体勢に入っていたのだ
「な!?」
男は3発目を当てる事ができなかった。代わりに、姫の拳が顔に突き刺さった
男は怯む。姫は追撃に出る
しかしまたあの違和感。下っ腹への蹴りは男に効かなかった
間違いなく、男は服の内側に頑丈な鎧を着ていた。
男は姫に掴みかかる!姫も応戦し、取っ組み合いとなった。
揉み合いから姫は男をテイクダウンさせるが、男も反転して抵抗する。
そのまま姫と男は取っ組み合ったまま、土煙を上げて上になり、下になりゴロゴロ地面を転がった。
「ここまで馬鹿力な女はお前が初めてだ…!?」
取っ組み合いから離れた男は立ち上がるが、同時に飛び起きた
姫の蹴りが男のスネに命中!
「ぐわ!」
「へえ、足には鎧は無いようね」
姫の膝が突然、男の目の前に現れた!
膝蹴りがヒット!
「ぐふ!…こいつ!」
姫の跳躍力は凄まじいものがあった。普通の人なら、この身長差で膝を届かせるなんて不可能な
話だ
ベゴ!
「ぎゃああああああ」
男は悲鳴をあげた。姫のボディブローを受け、突然倒れこむ
「馬鹿な!鎧が!」
鎧が凹んだのだ。その面積が男の体に食い込み、激しい痛みを与えていた
男は大慌てで服と鎧を脱ぎ、息を切らしながら仰向けになっている
「はあ…なぜ…攻撃しない…はあ…」
「私は人殺しはしないわ。ただ力を解らせる必要があったのよ。」
「あなたは私には勝てない。」
「小娘の分際で!」
男が起き上がると、どこからかナイフを取りだし、姫に向かっていった
しかしナイフは空を切るだけ 。姫の体術を食らい、簡単に打ちのめされた
男は倒れた。意識があるのかは不明だが、とても
やられたフリには見えないので
全身土汚れながらも姫は鏡を拾い、何も言わずに去っていった
二人には取引の話があった。アリーナ姫の持つ
幻獣の鏡と、男の持つ金との交換だ
「断ったはずよ。この鏡は必要なのよ」
「ならなぜこの取引場所へ?」
「あなたから脅しの表現を感じ取ったからよ。
仲間を危険に晒すわけにはいかないわ」
「ほう。姫に不釣り合いな勇ましさだ。ご立派」
「しかも、わざわざブツを持ってきておられる」
「私がいつも持っているのよ。あんたみたいな悪党から守るためにね!」
「ほう!そんな細腕で」
男は姫の持つ鏡を掴んだ
「守りきれると?!」
__________________…ちっ!……この!
男は本気で引っ張ったが、姫の手から鏡を
抜き取る事はできなかった。
姫はガッシリ鏡を掴んでおり、びくともしない
薄暗いが、姫の腕は細くも筋肉隆々なのがはっきり分かった
ノースリーブなので肩の盛り上がった筋肉も見る事ができる。男顔負けの引き締まった腕が、そこにはあった
「フン!大した小娘だ!この俺の腕力に」
男は唸り、その巨大な手で拳を作る
「逆らおうなんてな!」
男が殴る前に、姫の蹴りが男の胸に当たった
「!?」
「無駄だ!」
男の強烈な右クロスが綺麗に入った!
鏡が地面に落ち、どこかへ飛んでいく。
バランスを崩す姫に、追い討ちの拳が刺さる!
しかし男が3発目の攻撃に入ろうとしたところで、状況が一転。
姫はダメージを受けた瞬間、その力強い足で
地面にヒビが入るほど踏みつけ
一瞬のうちにバランスを元に戻すと、同時に攻撃体勢に入っていたのだ
「な!?」
男は3発目を当てる事ができなかった。代わりに、姫の拳が顔に突き刺さった
男は怯む。姫は追撃に出る
しかしまたあの違和感。下っ腹への蹴りは男に効かなかった
間違いなく、男は服の内側に頑丈な鎧を着ていた。
男は姫に掴みかかる!姫も応戦し、取っ組み合いとなった。
揉み合いから姫は男をテイクダウンさせるが、男も反転して抵抗する。
そのまま姫と男は取っ組み合ったまま、土煙を上げて上になり、下になりゴロゴロ地面を転がった。
「ここまで馬鹿力な女はお前が初めてだ…!?」
取っ組み合いから離れた男は立ち上がるが、同時に飛び起きた
姫の蹴りが男のスネに命中!
「ぐわ!」
「へえ、足には鎧は無いようね」
姫の膝が突然、男の目の前に現れた!
膝蹴りがヒット!
「ぐふ!…こいつ!」
姫の跳躍力は凄まじいものがあった。普通の人なら、この身長差で膝を届かせるなんて不可能な
話だ
ベゴ!
「ぎゃああああああ」
男は悲鳴をあげた。姫のボディブローを受け、突然倒れこむ
「馬鹿な!鎧が!」
鎧が凹んだのだ。その面積が男の体に食い込み、激しい痛みを与えていた
男は大慌てで服と鎧を脱ぎ、息を切らしながら仰向けになっている
「はあ…なぜ…攻撃しない…はあ…」
「私は人殺しはしないわ。ただ力を解らせる必要があったのよ。」
「あなたは私には勝てない。」
「小娘の分際で!」
男が起き上がると、どこからかナイフを取りだし、姫に向かっていった
しかしナイフは空を切るだけ 。姫の体術を食らい、簡単に打ちのめされた
男は倒れた。意識があるのかは不明だが、とても
やられたフリには見えないので
全身土汚れながらも姫は鏡を拾い、何も言わずに去っていった