さくらvsリュウ
あらすじ
数年前、リュウとの出会いからストリートファイトの
世界に飛び込んださくらは、天性の才能を開花させ
めざましい成長を遂げていた。
数年前、リュウとの出会いからストリートファイトの
世界に飛び込んださくらは、天性の才能を開花させ
めざましい成長を遂げていた。
そしてついに、リュウと相対し
拳を交える日を迎える。
拳を交える日を迎える。
「ゴフッ!ば、馬鹿な・・・
お、んな・・・女の、突き一撃で・・・
か、か、体が。 ごぼっ!ゴフっ!、ゴボエエオオっ!!!!!!」
お、んな・・・女の、突き一撃で・・・
か、か、体が。 ごぼっ!ゴフっ!、ゴボエエオオっ!!!!!!」
リュウは自らの鍛え上げた腹筋に深々と突き刺さる
さくらの拳をただ見つめていた。
さくらの拳をただ見つめていた。
試合開始から30秒足らず、さくらから始めて喰らった一撃で
リュウは既に圧倒的な実力差を見せつけられていた。
リュウは既に圧倒的な実力差を見せつけられていた。
リュウを追い、闘いの道を歩み始めたさくらであったが
いつしかその想いは純粋に、究極の拳を求める願望へと代わっていた。
心技体、全てを磨き上げ、誰よりも真摯にそれを追い求めた結果、
いつしか、世界中の誰よりも速く、そして力強い拳を放つまでに
成長していたのだ。
いつしかその想いは純粋に、究極の拳を求める願望へと代わっていた。
心技体、全てを磨き上げ、誰よりも真摯にそれを追い求めた結果、
いつしか、世界中の誰よりも速く、そして力強い拳を放つまでに
成長していたのだ。
試合開始後、さくらはその場を一歩も動いていない。
リーチこそ上回るリュウであったが、
初めの一撃で既に足が動かなくなっているのだ。
また、下手に動けば食らうであろう第二撃を恐れるあまり、
足がすくんでしまっていた。
リーチこそ上回るリュウであったが、
初めの一撃で既に足が動かなくなっているのだ。
また、下手に動けば食らうであろう第二撃を恐れるあまり、
足がすくんでしまっていた。
このままでは勝ち目はない。
桁違いの破壊力。あと一発喰らっただけで
自らの格闘家人生に終止符を打たれかねない。
桁違いの破壊力。あと一発喰らっただけで
自らの格闘家人生に終止符を打たれかねない。
「こ、これならどうだああっ!」
不意にリュウの掌から光があふれ出す!
いざという時のため封じていた奥の手。
それは、さくらの顔面に向け、ゼロ距離で撃つ波動拳。
ガードは不可能。超至近距離故にそのダメージは計り知れない。
不意にリュウの掌から光があふれ出す!
いざという時のため封じていた奥の手。
それは、さくらの顔面に向け、ゼロ距離で撃つ波動拳。
ガードは不可能。超至近距離故にそのダメージは計り知れない。
「食らえっ!」もはや手段を選んでいる暇など無かった。
パアンっ!
しかし次の瞬間、リュウの目前で破裂音が鳴り、青い閃光は掻き消えた。
その奥に、正拳を構えるさくらの姿があった。
「出来たっ!」さくらの表情が輝く。
銃弾を撃ち抜く苛烈なトレーニングを経て、
さくらはあらゆる気弾を破壊する程のパンチを身につけていた。
その奥に、正拳を構えるさくらの姿があった。
「出来たっ!」さくらの表情が輝く。
銃弾を撃ち抜く苛烈なトレーニングを経て、
さくらはあらゆる気弾を破壊する程のパンチを身につけていた。
「は、は、波動拳を拳で掻き消すだと!? 」
「へへっ。次は私から行きますっ!」無邪気に微笑むさくらにとって、
既にリュウは追いかけるべき人ではなくなっていた。
「へへっ。次は私から行きますっ!」無邪気に微笑むさくらにとって、
既にリュウは追いかけるべき人ではなくなっていた。
「う、う、う...」
リュウの中で黒い気がわきあがる。
リュウの中で黒い気がわきあがる。
「ウガアアアアアアッ!!」
恐怖と恥辱から破壊衝動を抑えきれなくなったリュウが、殺意の波動に目覚める!
「殺シテヤル......殺シテヤルゾ!」
全身から黒い気を吐き出し、むきだしの殺気でさくらを睨みつけるリュウ。
先程とはうってかわって、凄まじいスピードでさくらに殴りかかる。
全身から黒い気を吐き出し、むきだしの殺気でさくらを睨みつけるリュウ。
先程とはうってかわって、凄まじいスピードでさくらに殴りかかる。
「受けて立ちますっ!」さくらは嬉々とした表情で構える。
乱打戦は彼女が最も愛する戦闘スタイルだ。
己の魂を全て拳に込め、どちらかが倒れるまで全力で殴り合う。
小手先の技などいらない、拳と拳の真剣勝負だ。
乱打戦は彼女が最も愛する戦闘スタイルだ。
己の魂を全て拳に込め、どちらかが倒れるまで全力で殴り合う。
小手先の技などいらない、拳と拳の真剣勝負だ。
「うがあああああああああっ!!」
殺意の波動に目覚めたリュウのパンチは凄まじく速い。
守りに入っては手も足も出ない。
さくらはノーガードでぶつかり合う覚悟を決め、飛び込む。
殺意の波動に目覚めたリュウのパンチは凄まじく速い。
守りに入っては手も足も出ない。
さくらはノーガードでぶつかり合う覚悟を決め、飛び込む。
ドガガガガガガガッ!!!
二人の拳がぶつかりあい、文字通り火花が散る。
まるで銃撃戦が繰り広げられてるかのように、爆音が大地を震わす。
「凄いっ!楽しいっ」
まるで銃撃戦が繰り広げられてるかのように、爆音が大地を震わす。
「凄いっ!楽しいっ」
恐れを知らないさくらの攻撃に次第に押され気味になるリュウ。
「殺ス殺ス殺ス殺スウウウウウッ!」
殺意の波動の暴走に任せ、リュウは究極の奥義を放った。
殺意の波動の暴走に任せ、リュウは究極の奥義を放った。
「瞬獄殺!」
周囲の空気がざわめく。
さくらはただならぬ気配に、全身の神経を集中させる。
さくらはただならぬ気配に、全身の神経を集中させる。
激突する波動の力で、あたり一面が輝く!
バギャギャギャギャギャギャギャギャっ!!!!!!!!!!
全身の骨をミキサーで噛み砕いたかのような衝撃音。
しかし、全身から血を吹き出しながらその場に立ち尽くしているのは、リュウの方だった。
「ア、ア、ア、馬鹿ナ、馬鹿ナ.......」
さくらはリュウが放った超連続打撃の拳筋を見切り、
全てにカウンターを決めていた。
一撃の威力がリュウのそれを上回るパンチを100発近く浴び
リュウは全身の骨と臓器を破壊されていた。
全てにカウンターを決めていた。
一撃の威力がリュウのそれを上回るパンチを100発近く浴び
リュウは全身の骨と臓器を破壊されていた。
「バカナアアアアアアアアアアア!」
奥義でもなんでもない、「ただの拳」により
全身から血の雨を吹き出しながら、リュウはその場に倒れた。
奥義でもなんでもない、「ただの拳」により
全身から血の雨を吹き出しながら、リュウはその場に倒れた。
さくらは穴だらけのゾンビのような姿と化したリュウへ
「またいつか、戦ってくださいね」と告げ、微笑みかける。
しかし、その声がリュウに届くことはなかった。
「またいつか、戦ってくださいね」と告げ、微笑みかける。
しかし、その声がリュウに届くことはなかった。