粉末・火薬


概要

 感覚的に0.1ミリメートル未満の大きさの粒のことを粉と呼び、
 当項目ではそれら粉末をひとまとめにし、粉末状の火薬と合わせて以下に解説する。

 固体の物質を粉末にすると独特の性質を持つようになる。
 その一つは液状化である。
 細かい粉末に振動を加えると、まるで液体のように重いものは沈み軽いものは浮き上がる。
 地震などが起きると細かい砂を地盤とする埋立地などではこの液状化現象が起こり、家屋が地面の中に沈むこともある。

 またある一定の割合で粉末に水が混じると、普段は液状だが、押した時のみ固体のように固くなり、
 離すとまた液状に戻るダイラタンシー現象というものが起きる。
 これはリキッドアーマーという防弾チョッキの仕組みにも応用され、普段は布のように柔らかいが、
 銃弾を受けた時のみダイラタンシー現象によって固まり、ダメージを軽減する構造になっている。

 他に創作で有名な粉末の現象として、粉塵爆発があるだろう。
 物質を粉末にすると各粒が酸素と触れられる表面積が広がり、燃焼しやすくなる。
 なので密閉された空間に大量の粉末を充満させ、着火すると連鎖的に炎が広がり、爆発が起こる。

 火薬もまた、粉末状にすることで燃えやすくしている。
 中国で6~7世紀ごろ、木炭や硝酸カリウムなどを原料にして作られた黒色火薬が最初の火薬と言われている。
 14世紀にはモンゴル帝国を通じてヨーロッパに伝わり、大砲や銃の発明へと繋がっている。
 しかし黒色火薬はその真っ黒な煙で味方すら視界が塞がれる欠点があり、
 後に煙がほとんど出ない、ニトロベースの無煙火薬が作られ、現在はこちらが主流になっている。

 能力による粉末操作は、いわば固体と液体の中間のようなものを操る能力と言え、
 固体の固さと液体の柔軟性、加えて上記の粉末にしかない特性を活かせることが強みである。
 金属などの硬い粉末による切断、粉塵爆発による広範囲攻撃、空間に充満させての視界妨害など、その応用性は幅広い。
 火薬を扱う能力ならば、これら粉末の応用力にさらに大規模かつ強力な火力を加えることが出来るだろう。


サイキッカー

+ 粉を操る能力
粉を操る能力
 → 物質・エネルギー操作 / 粉末・火薬
砂糖や塩、小麦粉など、周囲にある粉末状の物質を操る能力。
生物内部の物質を操ることは出来ない。
【打撃】:粉を流動させ、叩きつける。
【斬撃】:金属粉末を押し固め、刃にして切断する。
【射撃】:粉を固めて射出する。
【火傷】:周囲に充満させた粉末に着火し、粉塵爆発を起こす。
【物理防御】:粉を固め、盾にする。
【弱化】:周囲に粉塵をまき、視界を塞ぐ。
     周囲に粉塵をまき、抵抗を高めて攻撃の威力を削ぐ。
【成形】:粉を固め、任意の形を作る。
【拘束】:粉を相手の体ごと固め、動きを封じる。
【隠蔽】:粉塵を巻いて周囲の視界を塞ぐ。
     金属粉末を周囲にまき、レーダー等の電子機器を妨害する。
【広範囲】:周囲に粉をばらまき、視界を塞ぐ。
      周囲に粉を充満させ、着火して粉塵爆発を起こす。




最終更新:2015年12月28日 01:09