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巡航は、目的地へ最も効率良く移動できる区間です。飛ばし方によっては退屈な時間になってしまいますが、事前の計画通りに飛行を進めていく場合、目的地までの距離に応じた高度で飛行することになるので、延々と低空を飛行し続けることもなく、また航法や降下なども適切なタイミングで行わなければならないので(航法計器飛行計画参照)、それほど落ち着けなかったりします。

レベルオフ

  • 上昇を続けていき、巡航高度に近づいてきたら、機首を下げ必要ならパワーも絞り水平飛行に移ります。ジェット旅客機の標準的な上昇率であれば、目標高度まで1,000フィートを切ったら徐々に機首を下げていき、100ftフィート手前で500フィート毎分まで落とせれば余裕を持ってレベルオフできるでしょう。なお、昇降計の針の動きは昇降率の変化に対してすぐにはついてこない(タイムラグがある)のと、4,000フィート毎分よりも大きな昇降率を表示することができないため、高度計の動きも参照しながら昇降率の変化を読み取りましょう。

巡航速度

  • 水平飛行に入ったら巡航速度まで増速します。その間、高度が上がらないように徐々に機首を抑えていきます。最終的に何ノットで飛ぼうと考えるよりも、「昇降率がゼロになるように、パワーとピッチ角を調整していった結果を巡航速度にする」と考えた方が楽だと思います。ジョイスティックを使用しているなら、最終的なトリム位置を決めた後、最後にスロットルを微調整して、機体が上昇も降下もしない速度に合わせ込んでいく感じです。マウスで操縦する場合は、キーボードでスロットル操作をすることになるため、微妙な調節が利かないので、最終的にはピッチ角を微調整してバランスを取る必要があるかもしれません。

高度30,000フィートでの巡航例

  • 巡航中の最高速度はピッチ角0°で文字通り”水平”飛行するところまでに抑えましょう(前のめりになりながらの飛行は速度超過であり、外からは異様な光景に映ることでしょう)。

オートパイロット

  • 手放しでも安定して飛行できる状態になったら、オートパイロット(AP)を動作させます。『BackSpace』→『2』キーで直線飛行を選択すると、方位・高度・速度が維持されます。マウスで操縦している場合は、APをONしたときのマウスカーソルの位置を覚えておき、OFFするときもその位置で解除しましょう(そうしなければ操縦桿を傾けた状態で解除することになり、機体が突然動き出すことに)。
  • 巡航中に針路を変更する場合は、APを解除(『BackSpace』→『0』キー)してバンク角を速度相応に抑えて旋回しましょう(15°以内であれば姿勢も乱れにくい)。APをヘディングバグモード(『BackSpace』→『5』キー)にすればAPに針路を変更させることも可能ですが、APはあまり優しい旋回をしてくれないので、主に針路の微調整に活用しましょう。
  • AP使って長時間巡航を続けていると、燃料が消費され機体は軽くなっていきます。するとAPを入れた時点で釣り合っていた重量と揚力のバランスが崩れ、機体は上昇しようとします。そこでAPは高度(と速度)を維持するため徐々に機首を下げていきます。これ以上は機首下げ姿勢になりそうだと思った時点でAPを解除しパワーを落とし速度を落として飛行姿勢を取り直しましょう。
  • 逆に思ったよりも速度が出ない機種であれば、燃料をたくさん積んで重くすることで巡航速度を高めて、(僅かながらですが)目的地への時間短縮を狙うこともできます(離着陸速度が高くなる・上昇率が鈍る、等のデメリットもありますが...)。燃料消費率や燃料消費による重量/揚力バランスの変化の度合いは機種によりまちまちです。このB737では軽くてもそれなりに速度は出るので、重くすることによるスピードアップの恩恵はあまり感じられないかもしれません。



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最終更新:2015年12月27日 10:21
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