目次
コンパス
- 機首方位を知るための最も基本的な航法計器です。
- コンパスは、方位が変化することによって回転する部分と固定されている部分とで構成されています。
- 回転する部分はコンパスカードで、方位が360度式で表示されています。短い目盛りが5度単位、長い目盛りが10度単位で刻まれています。コンパスに記されている文字は、N(North,北)=360、E(East,東)=090、S(South,南)=180、W(West,西)=270で、数字はそれ以外の方位を30度単位で示しています(1桁目および3桁目のゼロは省略された形式(例 3=030, 24=240))。コンパスカードは、機首方位が常に真上(ヘディングアップ)になるように回転します。
- 固定されている部分は、90度および45度単位の目印となっており、真上(12時方向)が現在の機首方位を指しています。トラフィックパターンなど、決められた角度で旋回する前に参照すれば、目標方位を素早く読み取ることができます。なお、中心の「士」マークは、上から見た航空機(機首が真上を向いている)をイメージしています。
- YSFLIGHTでは、コンパス自体に対して操作できる機能はありません。
- コンパスがヘディングアップで方位を指し示すのに対して、航空図などは北を上(ノースアップ)にして読むのが一般的であるため、コンパスから読み取った機首方位から、地図上のどの方角を向いているのか(あるいはその逆)をイメージできる必要があります。一番手っ取り早いのは、ノースアップのコンパス画像をいつでも参照できるようにしておいたり、ADFやNAV2(コース360)を表示させて、そのコンパスカードを参照することです。
- コンパス表示のみからノースアップ基準の方角をイメージしたい場合は、まずNが真上に来るのに必要な回転角と回転方向をイメージします。そして、それと同じように現在の機首方位を回転させたときの方角がノースアップ時の方角になります。これはつまり、Nを左右対称に反転した先の方角になります(下図参照)。
- 代表的な方位と方角の関係については、覚えておくと便利です。
- N(↑), E(→), S(↓), W(←)
- 30度単位(030, 060, 120, 150, 210, 240, 300, 330)。方位盤の数字を3で割るとクロックポジション(1,2,…,10,11時の方向)に、クロックポジションに3を掛けると方位盤の数字に変換できます。
- 45度単位(045, 135, 225, 315)。
- 以降で説明する無線航法システムは、コンパスと連携して使用することが前提となります。コンパスにはNAV1とヘディングバグが組み合わされており、統合的に情報が表示されます。
最終更新:2015年12月26日 10:40