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冷却関連


標準ヒートシンク
  • アルミニウムフィンスタック
  • フィン数:高密度垂直フィン
  • 取り付け: ボードに直接ネジ止め
  • ベース: APUダイに直接接触
⚠アクティブ冷却が必要
標準のヒートシンクはラックマウント用のエアフロー設計であり、デスクトップでの使用には適していません。ゲームなどの高負荷作業にはファンを追加してください。
安全な動作温度
コンポーネント アイドル状態 軽負荷 ゲーミング 最大
GPU/APU 40~50℃ 50~60℃ 65~80℃ 90℃
CPU(Tctl) 45~55℃ 55~65℃ 70~85℃ 95℃
メモリ(裏) 40~55℃ 50~65℃ 55~70℃ 80℃
✅:理想的な温度
最適なパフォーマンスと長寿命を実現するにはゲーム中のGPU温度を70~80℃に保つようにしてください。
⚠:サーマルスロットリング
GPU温度が85℃を超えると、システムのパフォーマンスが低下する可能性があります。90℃を超えると、不安定な動作やクラッシュが発生する可能性があります。

推奨冷却ソリューション

※モデルチェンジ等の理由によりファンのデータは正確でない可能性があります。

①:Arctic P12 Max / P12 Pro PST (最も人気)

●仕様:
モデル: Arctic P12 Max / P12 Pro PST
サイズ: 120mm x 120mm x 25mm
速度:最大 3300rpm (Max) / 3000rpm(Pro PST)
静圧: 4.35mmH2(MAX) / 6.9mmH2O (Pro PST)
風量: 137cfm(Max) / 77cfm(Pro PST)
●パフォーマンス:
GPU 温度: ゲーム中 65~75℃
●取り付け:
ヒートシンクのフィンの上に直接取り付ける
3Dプリンタで作成したマウンタ、または結束バンドを使用する
速度制御のためにPWMヘッダーに接続する
⚠:コミュニティ内で推奨
Arctic P12 MaxとP12 Proはどちらも優れた静圧性能と低価格を実現しているためコミュニティから高く評価されています。P12 Proはほとんどの地域で入手可能です。

Arctic P14 MAX / P14 Pro PST

●仕様:
モデル: Arctic P14 MAX / P14 Pro
サイズ: 140mm x 140mm x 25mm
速度:最大2800prm(MAX) / 2500rpm(Pro PST)
静圧: 4.18mmH2O(MAX) / 5.2mmH2O(PRo PST)
風量: 95cfm (MAX) / 110cfm(Pro PST)
●パフォーマンス:
GPU温度: ゲーム中 70~80℃
P12proより静音だが14㎝のため大型のマウンタが必要
●取付
アダプターまたは3Dプリンターで作成したマウンタを利用
120mmよりも広いヒートシンクエリアをカバー可能
静音重視構築向け

Noctua NF-A12x25
●仕様:
モデル: Noctua NF-A12x25 PWM
サイズ: 120mm x 25mm
速度:最大2000 RPM
静圧: 2.34 mm H2O
風量: 60.1 CFM
ノイズ:最大22.6 dB(A)
●パフォーマンス:
GPU温度: ゲーム中 70~85℃
高額ですが静音、P12MAXより低い静圧で高品質です。
●取付:
ヒートシンクの上に直接取り付け。
Arcticよりもファン速度を高く設定しなければならない場合があります。
⚠:プレミアムチョイス
NoctuaのファンはArcticのファンよりも高品質で静音性に優れますが価格は2~3倍高くなります。Arctic P12 Maxと同等の性能です
④デュアルファン
●おすすめ構成:
プライマリファン:ヒートシンク側に取り付け120mm
セカンダリファン: RAM/VRM冷却用 (裏面) 120mm または 80mm
●メリット:
プライマリファンは低速で動作可能。
VRAMを直接冷やすことでパフォーマンス低下を防止できます。
システム全体の冷却が向上
ファンが1つ故障しても冗長性があります

●推奨組み合わせ: - Arctic P12 Max x 2
        - Arctic P14 + Arctic P12
        - Noctua NF-A12x25 + 80mmファン
⚠:ベストプラクティス
デュアルファン構成は最高の冷却性能を発揮します。高負荷なゲームプレイやオーバークロックにおすすめです。

●配線について
PWMを利用してコントロールを行うにはファンスリッターケーブル(こういうの) が必要です。
もしくは2つ目のファンをJ4003ヘッダーに取り付けます(ピン配置参照)。こちらは2ピン80mm用です。要注意。
通常はCPU_FANを分岐してコントロールするのがよさそう。

タワークーラーの取り付け
一部のユーザーはSocket AM4用のクーラーの取り付けに成功しています。
互換性のあるクーラー: hermalright Peerless Assassin / カスタムマウントを備えたさまざまなAM4/AM5クーラー
●メリット:
高冷却性、低静音、既存のハードウェアの活用が可能
●デメリット:
自身でどうにかしてマウントを調達する必要があります。
M.2 スロットや他のコンポーネントに干渉する可能性がある
取付が複雑
⚠:高度な改造
タワークーラーの取り付けには、カスタムマウントブラケットの製作が必要です。初心者にはお勧めしません


バックプレートVRAM冷却ソリューション

バックプレート上のVRAMチップは特に負荷が持続する時アクティブ冷却によって性能が向上します。ゲーム中にピクセルアーティファクト(画面の乱れ)が発生する場合は、VRAMの温度上昇が原因である可能性があります。

推奨される方法

1.VRAMへのサーマルパッドの取り付け(推奨):
バックプレート上のVRAMチップに2mmのサーマルパッドを直接貼り付ける方法
熱伝導性接着剤よりもサーマルパッドを推奨(導電性が高く取り外し可能)
アルミ製ヒートシンクまたはプレートがあれば取​​り付けを推奨
背面からのエアフローと組み合わせると効果的

2. 背面ケースのエアフロー:
バックプレートの裏側にケースの通気口がくるようにする
ケース内の正圧を利用してVRAMに空気を送り込む
吸気ファンを配置してバックプレート全体にエアフローが流れるようにする
バックプレート周辺に障害物がないことを確認する

3.セカンダリーファン(最も効果的)
スペーサーを使用して80mmファンをバックプレートに直接風が当たるように取り付ける方法
ファンはケース内部に取り付けバックプレートに向ける
80mmファンを50~100%の速度で運用するのが理想的。
J4​​003ヘッダーまたはファンスプリッターを使用できます。
ベストプラクティス
最適なバックプレート温度を実現するには、サーマルパッドと背面からのエアフローを組み合わせてください。少なくとも、バックプレート表面に常にエアフローが流れるようにしてください。
⚠:導電性材料に関する注意
バックプレート冷却を行う際は、部品をショートさせる可能性のある導電性の熱伝導ペーストやパッドの使用は避けてください。電子機器向けに定格された非導電性材料のみを使用してください。


ヒートシンクの改造

フィン矯正

純正ヒートシンクはフィンが曲がっていることが多く空気の流れを妨げます。曲がったフィンを丁寧にまっすぐにすることで、エアフローを改善することができます。
温度へ影響:多くのフィンを修正することで5~10度の温度低下が見込めます。

フィンの取り外し

ファンとヒートシンクの接触を改善するために、センターフィンを外すユーザーもいます。
⚠フィンを取り外す方法は取り返しがつかず、誤った方法で行えばボードを損傷する可能性があります。どうしても必要な場合のみ行ってください。
●おすすめのやり方:
フィンは手できれいに切り取ることができます。最初にボードからヒートシンクを取り外す必要があります。取り付けたまま改造しないでください
隣接するフィンを曲げないようにゆっくりと慎重に作業してください

●非推奨: - 電動工具を使った切断(危険な金属片が発生します)
      弓のこでの切断(仕上がりが汚く汚れます)
      その他ボード上に金属粉が残るやり方

●代替案:3Dプリンタで作成したファンのマウンタが利用できます。ヒートシンクに手を加える必要はありません。

●温度へ影響:10~15℃の温度低下が見込めますが、適切なファンマウンタを使用することで同様の効果が得られます。


サーマルペースト(グリス)、パットの交換

⚠DDR6メモリは非常に高温になります。
乾燥したサーマルパッドのまま運用するとゲーム中にシステムがクラッシュしたり、不安定になる、メモリエラーを吐く可能性があります
サーマルペーストの塗り替えにはヒートシンクを取り外す必要があります
→ヒートシンクの取り外し方

サーマルペーストの交換
1.本体裏面の4本のネジを取り外ヒートシンクを取り外します。
2.イソプロピルアルコールで古いペーストを拭き取ります。
3.APUダイに新しいペーストを少量(エンドウ豆大) 塗布します。
4.ヒートシンクを均等な圧力で取り付けます。
5.ネジを締めます。

●温度の影響:新しいペーストにすることで5~10度の温度低下が見込めます。
高品質のペーストを使用してください
安価な放熱グリスは避けましょう。高品質のグリスは長持ちします。PTM7950相変化シートも人気があります


サーマルパッドの交換
1.本体裏面の4本のネジを取り外ヒートシンクを取り外します。
2. 古いサーマルパッドを除去します
3. 新しいサーマルパッドを貼る (厚さ1.5mm~2mm)
4.アルミプレートまたはヒートシンクを底面に取り付ける
5. オプション: アクティブ冷却用のファンを追加する

おすすめのサーマルパッド
Thermalright Odyssey
Arctic Thermal Pad
Gelid GP-Ultimate

裏面の銀色のプレート下にもサーマルパッドがいます。
こちらも必要に応じて交換をしてください

ファンの取り付けについて

①:3Dプリントマウンタ
コミュニティがデザインしたファンマウンタの多くはPrintablesで入手できます。

●人気のデザイン
BC-250スリーブアダプターデスクトップ用120mmファンアダプター
BC-250シェルケース 
BC-250カスタムケース
Jardon製BC250ケース

●印刷要件: - PLAまたはPETGフィラメント - 層高0.2mm~ 20~30%の充填率

②ファンを直接取り付ける方法
結束バンドを使用してファンを直接取り付けます
1. ファンをヒートシンクの中央に配置する
2. 結束バンドをファンの取り付け穴に通す
3. ヒートシンクのフィンまたはボードの取り付けポイントに巻き付ける
4. 均等に締める 5. 結束バンドの余分な長さを切り取る

●温度の影響:新しいペーストにすることで5~10度の温度低下が見込めます。
⚠ヒートシンクにねじを締め付けないでください
ヒートシンクのフィンの隙間を利用してファンをねじ止めしないでください。アルミニウムは柔らかくフィンが薄いため、ヒートシンクが損傷し冷却効率が低下する可能性があります。代わりに、結束バンドまたは3Dプリントのファンマウンタを使用してください。

段ボールや発泡スチロールを利用
段ボールまたは発泡スチロールボードを使用した簡単な DIY ソリューション。
材料: - 段ボールまたはスチロールボード
    ホットグルーまたはダクトテープ
    カッターナイフ
1. ファンからヒートシンクまでのエアダクトを作るために段ボールを切る
2. ファンとヒートシンクの周りにマウンタを作るために接着剤/テープを使う
3. 隙間がないことを確認する
4. ファンをマウンタに取り付ける

長所:無料ですぐに作れて簡単に調整可能
短所:耐久性がなく、見た目も良くない

ファンコントロール

nct6687によるPWM制御
BC-250はファン制御にNCT6686/6687 Super I/O チップを使用します。
●ドライバーのインストール
# Load kernel module
echo 'nct6687' &| sudo tee /etc/modules-load.d/nct6687.conf

# Rebuild initramfs
sudo dracut --regenerate-all --force # Fedora
sudo mkinitcpio -P # Arch
sudo update-initramfs -u # Debian/Ubuntu

# Reboot

sudo reboot
●確認
sensors
# Should show nct6687-isa-0a20 with fan speeds

CoolerControl(GUIファンコントローラー)

CoolerControlをインストールすることで、GUIでファンコントロールが可能になります。
インストール
# Bazzite
ujust install-coolercontrol

# Fedora
sudo dnf copr enable terra/terra
sudo dnf install liquidctl coolercontrol

# Arch
yay -S coolercontrol
●設定
1. CoolerControlを起動する
2. BC-250ファンヘッダーを選択する
3. カスタムカーブを作成する (例: 50℃で30%、80℃で100%)
4. 適用してテストする

Systemdファンコントローラー(軽量版)

GUIのない​​シンプルなスクリプトです。こちらの導入も検討してください
# Create fan curve script
sudo tee /usr/local/bin/bc250-fancurve << 'SCRIPT'
#!/bin/bash
HWMON_PWM=/sys/class/hwmon/hwmon1/pwm2
HWMON_ENABLE=/sys/class/hwmon/hwmon1/pwm2_enable
TEMP_INPUT=/sys/class/hwmon/hwmon3/temp1_input
echo 1 > $HWMON_ENABLE
while true; do
TEMP=$*1
if [ $TEMP -le 40 ]; then PWM=60
elif [ $TEMP -le 50 ]; then PWM=80
elif [ $TEMP -le 60 ]; then PWM=120
elif [ $TEMP -le 70 ]; then PWM=160
elif [ $TEMP -le 80 ]; then PWM=200
elif [ $TEMP -le 85 ]; then PWM=230
else PWM=255; fi
echo $PWM > $HWMON_PWM
sleep 3
done
SCRIPT

sudo chmod +x /usr/local/bin/bc250-fancurve
⚠hwmonの番号付け
hwmonのパスは、カーネルのバージョンや再起動によって変更される場合があります。nct6686(ファン制御)とk10temp(CPU温度)に対応する正しいhwmonを確認するにはcat /sys/class/hwmon/hwmon*/nameを確認してください。

BIOSファン設定

BIOS上には3つのファンモードがあります。

1.デフォルトモード:高温をターゲットにします。ファンは最低40%で稼働します。 非推奨(冷却が不十分です)
2.フルスピードモード:ファンは常に100%で回転します。シンプルで冷却面において安全です。音は大きいですが効果的です。
3.カスタマイズモード:カスタム温度しきい値を設定します。各しきい値でのファン速度を定義することができ細かい設定が可能です

⚠:BIOSとOSの制御
BIOSカスタマイズモードとCoolerControlを同時に使用しないでください。競合して想定通りの動作にならない可能性があります

手動ファン制御

ファン速度を手動する方法(テスト用)
{# Find the hwmon for the nct6686 chip
HWMON=$(grep -l nct6686 /sys/class/hwmon/hwmon*/name | head -1 | xargs dirname)

# Enable manual PWM mode (required before writing PWM values)
# Main fan is on pwm2 (Pump Fan header)
echo 1  sudo $HWMON/pwm2_enable

# Set fan to 80% speed (value 0-255)
echo 200  sudo $HWMON/pwm2

# # Set to 100% (255 = full speed)
echo 255  sudo $HWMON/pwm2

⚠:nct6687モジュールが必要です
PWMファン制御にはnct6687モジュールが必要です。カーネル内nct6683モジュールは読み取り専用です。

予算に応じた冷却ソリューション

予算 ソリューション 予想温度
最小限 Arctic P12 x 1、結束バンドマウント、段ボール製マウンタ 75~85℃
予算 Arctic P12 Max、3Dプリントのマウンタ、新しいサーマルペースト 70~80℃
標準 Arctic P12 x 2、カスタムシュラウド、新しいサーマルペーストとパッド 65~75℃
プレミアム Noctuaファン、アルミケース、PTM7950、RAM冷却 60~70℃
愛好家 タワークーラーの改造、カスタム水冷 55~65℃

さまざまなユースケース向けの冷却

●ゲーミング用途
要件: 70~80℃キープ
解決策: Arctic P12 MaxまたはP14 +BIOSフルスピード設定またはカスタム設定

●静音重視
要件: <30dB(A)の騒音
解決策: Noctua NF-A12x25+カスタムファンカーブ(最大60%)
温度は75~85℃程度まで上昇します

●省スペース
要件:小型フォームファクター
ソリューション: 120mmファン1基、一体型ケース設計
課題:冷却ヘッドルーム(エアフロー)減少

●LLM/AI用途
要件: 24d/365hの稼働
解決策:120mmファンx2、BIOSフルスピード設定、ダストフィルターの設置
注:騒音、ノイズよりも寿命を重視

冷却関連のトラブルシューティング

高温になる(85℃以上(

原因:ファンの回転速度不足、ファンの配置が悪い、サーマルペーストが乾燥している、エアフローが悪い、本体の設置場所周辺の気温が高い
解決策:
1.ファン速度を80~100%に上げる
2.ファンがヒートシンクの中央に配置されていることを確認する
3.サーマルペーストの塗りなおし
4.テストのためにケースパネルを取り外す
5.室温が25℃未満であることを確認する

時間経過でシステムがクラッシュする

症状:最初は安定しているが時間経過で落ちる、要求の厳しいゲーム中にクラッシュする等
考えられる原因:メモリの過熱
解決策:
1.メモリチップ(裏面)にサーマルパッドを追加する
2.RAM冷却用のセカンダリファンを追加する
3.VRAMの割り当てを減らす(4GB -> 512MB)→カスタムBIOSの導入
4.ケースのエアフローを改善する

ファンが回転しない

原因:ファンが接続されていない、接続するヘッダーが間違っている (J1 またはJ4003を使用) 、BIOSでファンヘッダーが無効になっている、ファンが壊れている
解決策:
1.ファンコネクタがしっかりと接続されているか確認する
2.別のシステムでファンが動作するか確認する
3.BIOSのファン設定を確認する
4.別のファンでテストする

ファン速度の変動

原因:過度なファンカーブ、温度センサーの変動、電力不足
解決策:
1.ファン設定を見直す
2.ファンカーブのヒステリシスを有効にする
3.PSUが電力不足になっていないかを確認する

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最終更新:2026年04月07日 16:57