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VRAM構成ガイド


UMA(統合メモリアーキテクチャ)の理解

BC-250は、CPUとGPUで共有される16GBのGDDR6RAM(ユニファイドメモリ)を採用しています。BIOS設定「UMA Frame Buffer size」で、このメモリの分割サイズを制御できます。
ℹ️従来のRAMとVRAM が別々のシステムとは異なり、BC-250のメモリは動的に共有可能 (512MB設定) または静的にパーティション分割可能 (固定割当) です。


おすすめの設定

①512(Dynamic) ※推奨

重要:この「512MB」設定は固定ではありません。
GPU が必要に応じてほぼ16GB全体にアクセスできる動的なVRAM割り当てが可能になります。

仕組み:
システムは~15.5GBのシステムRAM、最低~512MBのVRAMで起動します
GPUがより多くのVRAMを必要とする際自動的にシステムRAMから要求します
GPUの負荷が低下すると、メモリがシステムプールに戻ります
必要に応じて16GBのほぼ全体をVRAMに割り当てることができます (GPUの場合は最大14GB以上)

メリット:
最も柔軟性が高く、さまざまな構成で最適
割り当てを手動で選択する必要がない
CPU 集約型タスクと GPU 集約型タスクの両方を処理できる

デメリット:
一部のゲームでZRAMと競合する可能性があります(RDR2、Company of Heroes 3)
動的割り当てによるわずかなオーバーヘッドが発生します
一部のゲームでは使用可能なVRAMが正常に表示されません

おすすめの用途:
一般的な使用、ゲーム(大体の利用用途ではこの設定をお勧めします)

②10GBRAM / 6GBVRAM

BIOS設定: UMA Frame Buffer Size = 6144MB
GPUに6GB、システムメモリに10GBを静的に割り当てます。

メリット:
ZRAM の競合が起こりにくくなります。
ゲームがVRAM量を適切に検出しAAAタイトルで安定する報告があります

デメリット:
柔軟性が低く、適切に運用しないとVRAMが無駄になる可能性があります。
極端な例ですが、システムメモリが不足する可能氏江があります。

おすすめの用途: - AAAゲーム(RDR2、サイバーパンク、コントロール)
512MBダイナミックメモリでクラッシュが発生する場合
スワップメモリ​​にZRAMを使用するシステム

③8GBRAM / 8GBVRAM

BIOS設定: UMA Frame Buffer Size = 8192MB
バランスのとれた 50/50 分割。

メリット:
ほとんどのユースケースでバランスが取れている
コンピューティングワークロードに適している

デメリット:
未使用の場合、VRAMを無駄にする可能性がある
通常の512MBdynamic設定よりもシステムRAMが少なくなります

おすすめの用途
AI/LLM
大容量VRAMを必要とするコンピューティングワークロード
シンプルなバランス分割を望むユーザー

④12GBRAM / 4GBVRAM

BIOS設定: UMA Frame Buffer Size = 4096MB
システムメモリを優先する設定

メリット:
他の設定よりシステムRAMが最も大きく確保できる
アイドル時の消費電力が低い(=リフレッシュに必要なVRAMが少ない)
ゲーム以外の用途に適している

デメリット:
最近のゲームには向かない(VRAMを要求されるゲームが多い)
高解像度テクスチャを表現するシーンで遅くなる可能性がある
4Kゲームにはプレイ不可な場合が多い

おすすめ用途:
軽いゲーム (eスポーツタイトル、古いゲーム)
デスクトップ/生産性用途
省電力システム構成


VRAM割り当ての変更

BIOSで行う場合

  • BIOSを起動します(起動中にDelキーを押します)
  • Chipset ConfigurationまたはAdvancedを選択します
  • UMA Frame Buffer Sizeの設定を選択します
  • 希望する値を選択してください:
  • 512MB(Dynamic)
  • 4096MB(12GB/4GB)
  • 6144MB(10GB/6GB)
  • 8192MB (8GB/8GB)
  • F10キーを押してSave & Exit(保存して終了)
  • システムは新しい割り当てで再起動します
新しい割り当て設定は再起動時に適用されます。BIOSの再更新やOSの再インストールは不要です。


Linuxでの検証

現在の割り当てを確認します
# Check system RAM
free -h

# Should show ~10-15GB depending on allocation}

# Check VRAM
cat sys/class/drm/card0/device/mem_info_vram_total
# Shows GPU memory in bytes

# Check both
neofetch
# Or
inxi -Fxxxz


ユースケースによるパフォーマンスへの影響

ゲーム

ゲームタイプ 推奨 備考
Eスポーツ(CS2、ヴァロラント、Dota 2)     512MB(Dynamic)     VRAMの必要量が少なく、RAMを増やすことでメリットが得られます
AAA(サイバーパンク、RDR2) 6GB固定(10/6) VRAMの必要量が多い場合、ZRAMの競合を避ける必要があるため
古いゲーム(<2020) 512MB(Dynamic) VRAMの必要量が少ない
エミュレーション 512MB(Dynamic)
↑で説明していた内容と異なっていて???ですが、大体512MB(Dynamic)で問題ないはずです。

ブラウジング、クリエイティブ用途等

作業負荷& 推奨 備考          
ウェブブラウジング、オフィス 512MB(Dynamic) 最小限のVRAM要件
写真編集 512MB(Dynamic) RAMを大量に消費する
ビデオ編集(1080p) 6GB固定 よりVRAMが必要になる場合があります
ビデオ編集(4K) 8GB固定 重い処理のためのVRAMを高めに割り当て
3Dレンダリング 8GB固定 3DにはVRAMが多く必要なため

AI/コンピューティング

タスク& 推奨 備考          
LLM推論(<13B) 512MB(Dynamic) フレキシブル設定
LLM推論(13-30B) 8GB固定 最低8GB必要です
Stable Diffusion (SD1.5)) 512MB(Dynamic) 約4GBのVRAMが必要
Stable Diffusion (SDXL) 6GB以上固定 約7GBのVRAMが必要
Stable Diffusion training (experimental) 8GB固定 モリを大量に消費し、ROCmのサポートが制限されているため


既知の問題

512M(Dnyamic)設定がZRAMと競合する

症状:
RDR2で新しいエリアをロードするとクラッシュする
Company of Heroes 3 のアーティファクトがクラッシュする
RAMが利用可能であるにもかかわらずメモリ不足エラーが発生する

原因:
ZRAM圧縮スワップにより動的アロケータが混乱しメモリ管理障害が発生する可能性があります。

計決策:
①ZRAMを無効化する
sudo systemctl disable zram-swap
sudo reboot
②10GB/6GBの固定設定にする(推奨)

③ZRAMのサイズを縮小する
{# # Check system RAM
[zram0]
zram-size = 4096 #Reduce from default 8GB

ZRAMの値が正しく読み取れないゲーム


症状:
ゲーム設定でVRAM量が間違っている
VRAM容量を確保できているにもかかわらずUltraテクスチャが無効
パフォーマンスが良好であるにもかかわらずパフォーマンス警告が表示される

原因:
ゲームはBIOSで報告されたVRAM(512MB または固定量) を照会しますが、動的な割り当てを認識しない場合があります。

解決策:
警告は無視してください。重要なのはパフォーマンスです。

回避策 (ゲームが実行できない場合):
ゲームの要件に一致する固定割り当てに切り替えます。

Vulkan vs OpenGLのVRAMの読み込み設定

問題:
Vulkanは完全に動的VRAM (約10~12GB)を認識しますが、OpenGLはBIOSに割り当てられた量(512MB)のみを認識します。

影響:
OpenGLの設定では512MBではゲームが起動できない可能性があります
Vulkan/Protonのゲームは正常に動作します

解決策:
最近のゲームのほとんどはProton経由でVulkanを使用しています。ゲームがOpenGLを必要としエラーが発生する場合は固定割り当てを使用してください。


上級編:VRAMを増やすためのカーネルパラメータ

カーネルパラメータを使用してVRAM制限を上書きし、最大14.75 GBのVRAM割り当てを実現します。
{⚠この設定はAI推論やLLMを扱う上級ユーザー向けです。ゲームには必要ありません。
GRUB コマンドラインに追加:

sudo nano /etc/default/grub
# Add to GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT:
amdgpu.gttsize=14750 ttm.pages_limit=3776000  ttm.page_pool_size=3776000

# Update GRUB

sudo grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
sudo reboot
※amdgpu.gttsize:GTT (Graphics Translation Table)のサイズをMB単位で設定します
※ttm: メモリ マネージャーの制限を増やします

LLMやその他の計算タスクを実行するときはクラッシュを避けるためにメモリ割り当てを制限します。
llama.cpp --mem 14500 Slightly less than 14.75GB max


電力消費への影響

RAM の割り当てはアイドル時の電力消費に影響します。
割り当て& アイドル時 ゲーミング時
4GB VRAM 50-60W 150-200W
6GB VRAM 55-65W 150-200W
8GB VRAM 60-70W 150-200W
512MB(Dynamic) 50-80W 150-200W
割り当てられたVRAMが増える = システムメモリの更新が増える = アイドル電力が高くなります。
低電力構成(HTPC、常時オンのシステム)の場合は、負荷が軽い4GB固定または512MB(Dynamic)を使用します


用途別の推奨設定

一般的なゲーミングPC

512MB(Dynamic)
ゲーム用途に限らず殆どのケースにおいて推奨の設定です。一度設定したら以降特に設定を気にする必要はありません。
特定のゲーム(ZRAM問題)でクラッシュする場合のみ10GB/6GBに変更してください。

専用ゲーミングPC(AAAタイトル重視)

使用: 10GBRAM/6GBVRAM
最新ゲームに対して信頼性の高い設定です(消費電力高)。
ZRAM問題も発生せず、安定したパフォーマンスが得られます。

コストパフォーマンス重視

512MB(Dynamic)
システムが利用状況によってシステムRAMとVRAMを動的に割り当てられます。マルチタスクに適しています。

AI/LLM

8GBRAM/8GBVRAM
AI/LLMはVRAM8GB~が推奨の事が殆どなのでこの設定が推奨されています。
動的割り当てによるオーバーヘッド(システムの遅延)が発生しません。

HTPC / 低消費電力構成

使用条件:12GBRAM/4GBVRAM
アイドル時の消費電力が低く、メディア再生に十分なVRAMを確保する設定です。
バッファリングにも大容量のメモリが確保される設定です


設定のテスト

割り当てを変更した後、正しく動作するか確認してください。
# 1. Check allocation took effect
free -h
cat sys/class/drm/card0/device/mem_info_vram_total


# 2. Run stress test
vkmark # Vulkan benchmark
glmark2 # OpenGL benchmark

# 3. Test actual games
steam
# Launch and test a few titles

# 4. Monitor for crashes/OOM
journalctl -f# Watch for memory errors


よくある質問


Q:BIOSを再フラッシュせずに割り当てを変更できますか?
A:改造BIOSを使用している場合は可能です。BIOSメニューで変更して再起動するだけです。

Q:これはWindowsに影響しますか?
A:BC-250にはWindows用GPUドライバがないためこれらの設定は意味がありません。

Q:OSごとに異なる割り当てを使用できますか?
A:いいえ。割り当てはBIOSで設定されるためインストールされている全てのOSに適用されます。

Q:動的割り当ては遅いですか?
A:ゲームプレイにおいては殆ど差はありません。AI/LLMで運用する場合はシミュレーション上の関係で固定割り当ての方が望ましい場合があります。

Q:free -h で表示されるRAMの量が予想より少ないのはなぜですか?
A:システムオーバーヘッド、カーネル予約、ファームウェア予約で通常500MB~1GB程度が使用されます。

Q:16GBすべてをGPUに割り当てることはできますか?
A: いいえ。CPUが動作するにはRAMが必要です。システムに必要な最小メモリは2~4GB程度です。

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最終更新:2026年03月16日 14:41