BIOS更新ガイド
BC-250のスペックを最大限に引き出すには改造BIOSのフラッシュが不可欠です。主にVRAMの動的割り当てを有効にし標準設定では隠されている高度なチップセット設定へのアクセスを許可します。
| ⚠:設定後かならずCMOSクリアを行ってください |
設定後必ずCMOSをクリアしてください CMOSをクリアしなくてもPOSTできる場合がありますが、CMOSをクリアしないと設定(特にVRAMの割り当て)が正しく反映されず不具合や動作しないなどのトラブルが発生する可能性があります。 |
BIOSフラッシュ(更新)について
標準BIOSにはファン制御などの基本機能が含まれていますが、改造BIOSでは特に次の機能がロック解除されます。
動的VRAM割り当て(CPU/GPU 間で自動割り当てされる512 MB設定)
→標準の8GB/8GBおよび12GB/4GBオプションを超えたカスタムVRAM分割
高度な設定オプションのためのチップセットメニューアクセス
注:オーバークロックは通常BIOS経由では実行されずファン制御は標準バージョンと改造バージョンの両方で利用できます。
利用可能な改造バージョン
コミュニティ内で流通している改造BIOSには、主に2つのバージョンがあります。
P3.00チップセットメニュー(推奨)
これはコミュニティ標準のBIOSです。最も安定しているテスト済みのバージョンです。
VRAMの割り当てとチップセット設定のロックを解除できます。
P5.00_clv
新しい標準コードベースに基づいています。具体的にはすべての隠しメニューと設定がロック解除されます。
ReBAR(Resizable BAR)などの実験的なオプションも含まれます。
ただし、重要なデバッグ設定とチップセット設定が公開されるため、誤った設定を行うとボードが壊れる可能性があります。
操作方法を正確に理解している上級ユーザーでない限り、P3.00を使用してください。
更新方法
BIOSを更新する方法は2つあります。
①:USBメモリでの更新(推奨)
メリット:特別なハードウェアが不要でほぼ確実に動作します。
デメリット:電源が入らない場合は利用不可、故障のリスクがわずかにる(②ハードウェア方式でリカバリ可能)、後でCMOSのクリアが必須
②ハードウェア方式
メリット:USBフラッシュに失敗した場合などでも復旧可能、信頼性が高い、元々のBIOSのバックアップが可能
デメリット:CH341A/CH347プログラミングが必要、扱うための知識が必要、書き換え速度が低速
ℹ️USBフラッシュは便利ですが、安全策として始める前にCH347プログラマーを用意しておくことを強くお勧めします。 USBフラッシュが失敗した場合ハードウェア方式を使用するまで起動できなくなります。 |
①USBメモリでの更新(EFIシェル方式)
前提条件/用意するもの
- USBメモリ(FAT32でフォーマットされているもの、32GB以上を推奨)
- BC-250(正常に起動するもの)
- ディスプレイ DP直接接続を強く推奨 ※HDMIアダプター経由の場合、BIOSが正常に表示されない可能性があります。
ステップ1:更新するBIOSファイルのダウンロード
(1) 更新ツール(EFIキット)をダウンロードします
(2) 改造BIOSファイルをダウンロードします
リカバリ/復元用のBIOSについて
改造前のBIOSに戻したり、リカバリする必要がある場合は復元用BIOSファイルを下記の場所から入手できます
P5.00:
上記更新ツールのZIPファイル内に含まれています。
P3.00:改造BIOSの入手先Github(
TuxThePenguin0 GitLab)から入手可能です。
その他コミュニティのDiscord内で過去のバージョン等がアーカイブされています。
ステップ2:USBメモリの準備
1.USBメモリをFAT32でフォーマットします。
2.更新ツール(4U12G BIOS Update.zip)を解凍します
→解凍してできたフォルダから、BIOS EFIの中身をUSBメモリのルートディレクトリにコピーします。
3.BIOS EFIフォルダ内のRobin5.00を別の場所にコピーします(P5.00のBIOSファイル本体です)。
4.ダウンロードした改造BIOSファイル(BC250_3.00_CHIPSETMENU.ROM)をUSBのルートディレクトにコピーします。
5.USBメモリにコピーしたBC250_3.00_CHIPSETMENU.ROM)のファイル名をRobin5.00に書き換えます(拡張子ROMも削除)。
ここまで完了した場合、USBメモリのルートディレクトリは下記のようになっているはずです。
- AfuEfix64.efi
- Flash.nsh
- amdvbflash.efi
- Robin5.00(名前を変更した改造BIOSファイル)
- EFI(フォルダ)
ステップ3:EFIツールの起動
最も簡単な方法はBC-250に強制的にUSBブートさせることです
1.全てのSSD、HDDを取り外します(OSドライブが検出されない場合、自動的にUSBメモリを読み込みに行きます)
2.USBメモリを差し込みます
3.BC-250がUSBメモリを読み込み、UEFシェル(黒背景に黄色文字)が起動します
ステップ4:更新の実行
黄色い文字で Shell>とと表示されたら下記の手順に従って更新します
1.blk0:と入力してエンター(ビー・エル・ケー・ゼロ) これでUSBドライブが選択されます
2.Flash.nshと入力してエンター これで更新スクリプトが実行されます
3.更新完了まで待ちます。
⚠️更新中にキーボード操作をしたり電源を切ったりしないでください。更新中に固まったように見えても更新が進んでいる可能性があります。 更新作業中に電源を切るとハードウェア方式での復元(高難易度)が必要になります。通常1分もかからないくらいで更新は完了しますが固まったように見える場合でも15分程度は待ってみてください |
4.更新が完了すると自動的に再起動します(または再起動を求められます)。
5.電源を切ってUSBメモリを取り外します
再起動されたらすぐに電源ボタンを使ってシャットダウンします。
→再度USBメモリを読みにいって更新ツールが起動したり、誤って再度更新が走らないようにします。
6.CMOSクリアを実施します(
⚠️重要:必ず実施してください)
方法①:CR2032バッテリーの取り外し(推奨)
1.CMOSバッテリー(CR2032ボタン電池)を取り外して1分ほど待ちます。
2.CMOSバッテリーと電源プラグが刺さっていない状態で電源ボタンを2,3回押してコンデンサ内の電気を放電します。
3.CMOSバッテリーを再度挿入します
方法②:CMOSジャンパークリア>
ジャンパー位置の確認(ピン配置)
1.CMOSジャンパーをクリアポジション(2-3をショート)に差し込んで20秒ほど待ちます。
2.ジャンパーを通常の位置(1-2をショート)に戻します
3.電源をオンにします
7.BIOS設定を確認
1.電源をいれたらDELキーを連打してBIOS画面に入ります
★システムメニューにChipsetのメニューがあれば更新は正常に成功しています
2.CMOSがクリアされていることを確認してください(時計等は正しく設定済みなはずです)
もしクリアが出来ていない場合は上記6を再度実施します。
3.Chipset → GFX Configuration を選択します
4.Integrated Graphics Controller を Forcesに変更
5.UMA Mode を UMA_SPECIFIEDに変更
6.UMA Frame Buffer Size を 512MB(推奨)に変更
7,Advanced → CPU Configurationを選択
8.IOMMU を Dissabled に変更
9.F10を押してSave&Exit(保存して終了)します。
②ハードウェア方式(リカバリ&バックアップ)
この方式ではCPUをバイパスしてSPIフラッシュチップに直接書き込みを行います。
更新に失敗したり、更新中に電源が落ちた等でPOSTしなくなった場合はハードウェア方式で復旧が可能です。
クレジット:リバース エンジニアリング、ピン配置のドキュメント化、および変更されたファームウェア イメージのリポジトリの維持にご協力いただいたSegfaultに深く感謝いたします。
※注意事項※
①5Vトラップ
黒基板のCH341Aプログラマ(AmazonやAliExpressでよく見かけるもの)は使用しないでください。
3.3Vモードに設定しても5Vを出力することがよくあります。
BC-250のBIOSチップは3.3Vで動作します。5Vのものを使用するとボードやチップセットが焼損する可能性があります。
②正しいチップを選択してください(SuperIOを壊さないように注意してください)
このボードにはチップが2つ搭載されています。間違ったチップを更新すると、SuperIOコントローラー(ファン制御/センサー)が動作しなくなります。
✅ BIOS_A1(容量16MB)。WinbondまたはMacronix
❌ SIO1_R(容量512KB)。こちらを更新するとSuperIOコントローラが破損します
1.ツールとハードウェア
プログラマ
- WCH CH347 (推奨)
- Raspberry Pi Pico
- 3.3Vロジックレベルを検証していない限り、標準CH341A は使用しないでください。
接続方法 メス-メスのデュポンワイヤー※(J4004ヘッダーを利用する場合)もしくはSOP8テストクリップ
※メス-メスのジャンパーワイヤーの事なはず 間違ってたらゴメンナサイ
2.チップの識別とピン配置
対象チップ(BIOS_A1)※2種類存在が確認されています
Winbond W25Q128JVSQ (128Mビット/16MB) * 注: 一部のコミュニティドキュメントでは「25Q168」と誤記されています。16MBの正しい容量コードは128です。
Macronix MX25L12835F (一部のロットで確認) * 場所:コンポーネントBIOS_A1、PCIeスロット/M.2エリア付近。
プログラミングヘッダー(J4004):
このボードにはフラッシュ書き込み専用の2.54mmヘッダーが搭載されています。クリップ式よりも安全です。
J4004 ピン配置:
| ピン |
用途 |
|
用途 |
ピン |
| 2 |
GND |
[ ] |
VCC(3.3V) |
1 |
| 4 |
SCLK |
[ ] |
CS |
3 |
| 6 |
MOSI |
[ ] |
MISO |
5 |
| 8 |
(UNK) |
[ ] |
(UNK) |
7 |
ピン1(VCC) は、PCB 上矢印または四角マークされています。
ピン7と8は 0kΩの抵抗を介して接地されておりフラッシュには使用されません。
3.更新方法
前提条件:コンセントを抜き、電源ボタンを数回押してコンデンサ内の電気を放電します。※必ず既存BIOSのバックアップを取ってください
1.ソフトの準備(Linux/Flashrom)
1.Flashromをインストールします
| sudo apt install flashrom |
2.接続テストとチップの識別
# Replace 'ch347_spi' with your programmer (e.g., 'serprog' for Pi Pico) sudo flashrom -p ch347_spi |
「Winbond W25Q128...」または「Macronix MX25L128...」が検出された場合→正しいチップです。
「Macronix MX25L4005...」(512KB)が検出された場合→SuperIOチップに接続されています。別のピンに接続しなおしてください。
3.バックアップ(必須)
sudo flashrom -p ch347_spi -r backup_stock.bin # Verify backup integrity sudo flashrom -p ch347_spi -r backup_verify.bin diff backup_stock.bin backup_verify.bin |
4.ファームウェア更新
| sudo flashrom -p ch347_spi -w BC250_3.00_CHIPSETMENU.ROM |
4.更新後の設定
1.Chipset → GFX Configuration を選択します
2.Integrated Graphics Controller を Forcesに変更
3.UMA Mode を UMA_SPECIFIEDに変更
4.UMA Frame Buffer Size を 512MB(推奨)に変更
5,Advanced → CPU Configurationを選択
6.IOMMU を Dissabled に変更
7.F10を押してSave&Exit(保存して終了)します。
⚠️改造されたBIOSには、テストされていない設定が多数含まれています。 電圧、タイミング、または不明なチップセットオプションをランダムに変更すると起動しなくなる可能性があります。 BIOSの機能について不明な項目は変更しないでください |
更新後の設定
必須のBIOS項目
更新後、下記の重要な設定を変更します
| 設定 |
位置 |
推奨値 |
| IOMMU |
Chipset→UMA |
512MB |
| UMA Frame Buffer size |
Advanced→IOMMU |
Disabled |
| Boot Mode |
Boot→Boot Mode |
UEFI |
VRAM割り当て
512MB(Dynamic):推奨
通常のメモリとVRAMをシステム側が負荷に応じて自動的に割り当てを行ってくれます。通常この設定で問題ありません。
固定割当:10GBRAM/6GBVRAM - AAA ゲームに最適
8GBRAM /8GBVRAM - バランス
12GBRAM /4GBVRAM - 軽いゲーム、RAMを多く使うシステム構成等
→
VRAM構成ガイド
トラブルシューティング
USB更新時ができない/応答無しになった
症状:USBブートが起動しない
解決策:
1.USBがFAT32でフォーマットされているか確認する
2.ファイル名が正確であることを確認する → 「Robin5.00」(拡張子無し)でないと負荷
3.別のUSBメモリで試してみる
4.ファイル群がUSBメモリのルートディレクトリにあることを確認する
5.別のUSBポートで試してみる
更新時にハングアップする(固まる)
症状:プログレスバーがフリーズする、ハングアップする
解決策:
→更新ユーティリティが起動する前に固まる場合→通常通り再起動してみてください
→更新中に固まる場合→再起動せず15分程待ってみてください
更新後にBC-250が起動しない
症状:ディスプレイに何も表示されない、電源は入る(ファンは回転している)が起動しない等
解決策
1.CMOSクリアを実施する
2.電源接続を再確認する(PCIe8ピンがきちんと接続されている事)
3.ハードウェア更新でリカバリを試す
BIOS設定が保持されない
症状:VRAM割り当てを512MBに設定しても8GB/8GBに戻ってしまう、再起動後にリセットされてしまう等
解決策:ほとんどの場合、CMOSクリアを適切に実施することで解決します
1.CMOSバッテリー(CR2032ボタン電池)を取り外して1分程待つ
2.CMOSバッテリーと電源プラグが刺さっていない状態で電源ボタンを2,3回押してコンデンサ内の電気を放電する
3,CMOSバッテリーを取り付ける
4.電源を入れて再度設定をやり直す→再起動して戻らないか再確認
ディスプレイは表示されているがBIOSメニューに入れない
症状:電源投入後、起動までの間画面が真っ黒になる(BIOSロゴ等が表示されない、BIOSが起動しない)
解決策
1.別のディスプレイケーブル/アダプタを試してみる
2.DELキーを早めに連打する(電源を入れたらすぐに連打)
3.モニター側で正しい入力設定になっているか確認する
誤って間違ったファイルでBIOSを更新した
→本体が正常に起動する場合→USB経由で正しいファイルで更新する
→本体が起動しない場合→ハードウェア方式で更新する
BIOSリカバリ
USBメモリ更新で起動しなくなった場合
1.CH347プログラマーを注文する
2.待っている間に実際に起動しないことを確認します。
3.すべての電源接続を確認してください
4.CMOSをもう一度クリアしてみてください
5.別のディスプレイアダプタでテストする
6.プログラマが到着したら、上記のハードウェア方式に従ってください
7.正常なBIOSファイルをフラッシュする
サポートを受けるにはDiscordサーバー(GitHub のリンク)に参加してください。
検証
更新と構成が成功した後
# Check VRAM allocation in Linuxcat /proc/meminfo | grep -i mem # Should show ~10-12GB depending on your split
# Check GPU detected lspci | grep VGA # Should show AMD Radeon Graphics
# Verify BIOS version sudo dmidecode -t bios # Should show P5.00 or your modded version |
よくある質問
Q: CMOS をクリアせずにフラッシュできますか?
A: 技術的には可能ですが予期せぬトラブルが発生する可能性があります。CMOSクリアをお勧めします。
Q: これにより保証は無効になりますか?
A: BC-250は元々保証なしの中古商品です。
Q: 標準の BIOS に戻すことはできますか?
A: はい、保存したバックアップから再度更新するか、WEBサイトからダウンロードして更新することができます
Q: Linuxを更新するときに再フラッシュする必要がありますか?
A: いいえ、BIOSはOSから独立しています。
Q: USBフラッシュ中に電源が切れた場合はどうなりますか?
A:更新中に電源が落ちた場合は起動しなくなる可能性が高く、復旧には別途CH347プログラマー等のハードウェアが必要です
Q: Linux からフラッシュできますか?
A: USB方式では、BC-250本体を起動する必要があります。ハードウェアプログラマーはFlashtomを実行しているどのOSからでも動作します。
最終更新:2026年03月26日 07:29