YuMeCa
(ユメカ)とは、
ちばドリームエクスプレス(cdx)の乗車カードのことである。
導入当初の名称は
ゆめSuica
(ゆめスイカ)であった。実際、2010年9月まで発行していたYuMeCaは東日本旅客鉄道(JR東日本)のSuicaそのものであった。
概要
四国を除くJR各社や大手私鉄が導入しているものと同じ非接触型ICカードタイプの乗車カードであり、SuicaやPASMOと同じ規格を採用する。2010年8月まで発売していたYuMeCa(以下、旧YuMeCa)は、JR東日本のSuicaに準じていた(Suicaに関する詳細は
Wikipediaを参照)が、システム変更により2010年11月27日から独自規格のICカードとなった。
なお、名称は社名である「ちば
ドリーム
(=夢)エクスプレス」に由来する。
種類
YuMeCaは券売機で買える通常タイプのほか、定期券タイプ、記名式タイプ、子ども専用タイプ、クレジットカード併用タイプとがある。
YuMeCa(通常タイプ)
プリペイド方式のカード。ストアードフェア(乗車券)機能と電子マネー機能のみ有し、無記名で購入可能。一部の主要駅では自動券売機でも購入出来る。大人用のみの発行しており、子ども用の本カードは存在しない。
発売額は2,000円で、そのうち500円が「預かり金」であるため、購入してすぐ使える金額は1,500円分である。預かり金は不要となった際に返却すると払い戻される。チャージ(入金)は現金でのみ可能で、金額により100円〜2000円のおまけがつく。
YuMeCa(記名式)・こどもYuMeCa
使用者の名前が記名されるYuMeCa。カードの中央下部に使用者の名前が記され、本人以外は使用出来ない。子ども用の
こどもYuMeCa
もこの記名式タイプである。
通常タイプと異なり、万が一の紛失時に紛失したカードを無効化し、新しいカードを残高を保証して再発行することが出来る。ただし、再発行には手数料2,500円が必要。
YuMeCa定期券
YuMeCaに定期券の機能を持たせたタイプ。鉄道線で乗車駅または降車駅がcdxの駅であれば連絡定期券も発行可能。
YuMeCa +PLUS(ユメカプラス)
クレジットカードの機能が付いたYuMeCa。クレジットカードの電子決済によるチャージが可能。残高が1000円を切っている状態で自動改札機にタッチするだけで自動的にチャージ出来る「オートチャージ」にも対応しており、チャージ金額は窓口で設定出来る。
本カードはクレジットカードの事前審査が必要で、未成年者・収入が一定以下の人は購入出来ない。
旧YuMeCa
cdxが2010年9月30日まで発行していたYuMeCa。カード自体はSuicaそのものであるが、2012年11月26日の取り扱い終了時点で利用可能なエリアはYuMeCaエリアとSuicaエリアのみに限られており、電子マネーも利用出来なかった。
旧YuMeCaのサービスは2012年11月26日をもって全て終了、現行YuMeCaへの無料交換も2013年11月26日をもって終了した。
利用可能な区間
- 2014年04月01日現在、以下の鉄道路線・バス路線で利用可能。
- cdxグループの静岡シティトラムでの利用可能な区間に関してはこちらの項目を参照。
-
【注意】cdxは2013年3月23日から開始した「全国ICカード相互利用サービス」には加盟していないため、このサービスに加盟しているSuica・TOICA・PASMO以外のICカードは利用出来ない。
cdxグループ(YuMeCa事業者)
- 鉄道駅の自動改札機は全てオートチャージに対応(ただし、簡易改札機を除く)。
- 有料特急列車は利用不可。
業種 |
事業者名 |
利用可能な区間 |
備考 |
鉄道 |
ちばドリームエクスプレス (cdx) |
全線 |
相模湖線・水上線および臨時駅では利用不可 |
ひたち高速鉄道 |
全線 |
|
軌道 |
静岡シティトラム |
全線 |
LuLuCa事業者 |
バス |
ゆめバス(cdx) |
全線 |
営業所によっては利用不可 |
水戸ゆめバス |
栃木ゆめバス |
伊豆ゆめバス |
ゆめバス山梨 |
するがバス |
北関東鉄道 |
LuLuCa事業者
- 相互利用可能。
- オートチャージは未対応。
- 下記の事業者が平行導入しているPiTaPaは利用不可。
業種 |
事業者名 |
利用可能な区間 |
備考 |
鉄道 |
静岡鉄道 |
全線 |
|
軌道 |
静岡シティトラム |
全線 |
cdxグループ |
バス |
しずてつジャストライン |
全線 |
静岡鉄道グループ 一般路線のみ |
しずおかバス |
全線 |
cdxグループ |
Suica事業者
- 相互利用可能。
- 自動改札機でのオートチャージに対応(ただし、一部の駅・改札口と簡易改札機設置駅は未対応)。
- PASMO・TOICAを除く、Suicaが相互利用を行っている各種カードとは相互利用不可。
-
新幹線・ジェイアールバス関東のSuica導入路線では利用不可。
業種 |
事業者名 |
利用可能な区間 |
備考 |
鉄道 |
東日本旅客鉄道 (JR東日本) |
東京近郊区間 |
中央本線(韮崎駅以西)・篠ノ井線・小海線・水郡線は、一部の駅のみ利用可(制限あり)。 烏山線・鹿島線・久留里線は利用不可。 |
仙台近郊区間 |
次の区間は一部駅のみ利用可(制限あり); 東北本線(一ノ関駅以北)・上越線・越後線(吉田駅以南)・羽越本線(新発田駅以北)・磐越西線・奥羽本線・陸羽東線 |
新潟近郊区間 |
次の区間は一部駅のみ利用可(制限あり); 東北本線(長岡駅以南)・仙山線(愛子駅以西)・羽越本線(新発田駅以北) |
東京モノレール |
全線 |
|
東京臨海高速鉄道 (りんかい線) |
全線 |
|
埼玉新都市交通 |
全線 |
|
仙台空港鉄道 |
全線 |
|
伊豆急行 |
全線 |
|
※ JR東日本では、2010年11月26日まで東北・上越新幹線の一部区間でも利用可能であった。
TOICA事業者
- 相互利用可能。
- オートチャージは未対応。
- Suica・PASMOを除く、TOICAが相互利用を行っている各種カードとは相互利用不可。
- 東海道新幹線では利用不可。
業種 |
事業者名 |
利用可能な区間 |
備考 |
鉄道 |
東海旅客鉄道 (JR東海) |
東海道本線:函南〜関ケ原間 中央本線:名古屋〜中津川間 関西本線:名古屋〜四日市間 御殿場線:御殿場〜沼津間 身延線:富士〜西富士宮間 飯田線:豊橋〜豊川間 武豊線:全線 高山本線:岐阜〜美濃太田間 太多線:全線 |
左記以外の路線・区間、東海道新幹線では利用不可 |
PASMOエリア
- 相互利用可能。
- 自動改札機でのオートチャージに対応(ただし、一部の駅・改札口と簡易改札機設置駅は未対応)。
- Suica・PASMOを除く、PASMOが相互利用を行っている各種カードとは相互利用不可。
- PASMOを導入している、
関東鉄道・金沢シーサイドライン・多摩都市モノレール・千葉都市モノレールでは利用不可
。
その他
下記のカードが使える区間で利用可能。
エリア |
相互利用 |
備考 |
AWACAエリア |
安房急行電鉄 |
可 |
|
電子マネーとしての利用
YuMeCaの電子マネー機能を利用して、YuMeCaまたはSuicaに対応した店舗で買い物をすることが出来る。
YuMeCaポイントサービス
2010年11月27日よりポイントサービスを開始した。cdxグループの各鉄道(静岡シティトラムを除く)・バス路線の利用やYuMeCaに対応した店舗・自動販売機で買い物をすると、運賃・料金・購入金額に応じて一定のポイントが付与される。貯まったポイントは1ポイント=1円として1000ポイント単位でチャージ可能である。
歴史
- 2003年4月1日 -
ゆめSuica
の発売を開始し、東日本旅客鉄道のSuicaと相互利用を開始。
- 2004年8月1日 - Suicaの西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCAとの相互利用開始に合わせ、ゆめSuicaも相互利用を開始。
- 2007年3月18日 - PASMOのサービス開始にあわせ、
首都圏ICカード相互利用サービス
を開始。詳細は
Wikipedia
を参照。
- 2008年3月29日 - SuicaのTOICA(東海旅客鉄道(JR東海))との相互利用開始に合わせ、ゆめSuicaも相互利用を開始。
- 2008年12月1日 -
YuMeCa
に改称。
- 2009年3月14日 - SuicaのKitaca(北海道旅客鉄道(JR北海道))との相互利用開始に合わせ、YuMeCaも相互利用を開始。
- 2010年3月13日 - SuicaのTOICA電子マネーサービス・SUGOCA(九州旅客鉄道(JR九州))・nimoca(西日本鉄道)・はやかけん(福岡市営地下鉄)との相互利用開始にあわせ、YuMeCaも相互利用開始。
- 2010年07月03日 - AWACA(安房急行電鉄)との相互利用を開始。
- 2010年09月30日 - システム変更に伴い、カードの発行を停止。(定期券の更新は継続)
- 2010年11月27日 -
-
システム変更により、従来のYuMeCaを廃止、新たなYuMeCaサービスを開始。
- cdxグループの静岡シティトラム開業に伴い、同社が導入したLuLuCaと相互利用を開始。
- ICOCA・TOICA・kitaca・SUGOCA・nimoca・はやかけんとの相互利用を終了。(ただし、TOICAとは相互利用再開にむけ協議を継続)
- 2012年03月17日 - 旧YuMeCaの利用可能エリアがYuMeCaエリアとSuicaエリアのみに制限される。電子マネー機能も廃止。
- 2012年04月21日 - TOICA(東海旅客鉄道(JR東海))との相互利用を開始(旧YuMeCaを除く)。
- 2012年11月26日 - 旧YuMeCaの取り扱いを終了(現行のYuMeCaへの交換は、主要駅の窓口でのみ2013年11月26日まで受付)。
- 2013年11月26日(予定) - 旧YuMeCaの現行YuMeCaへの交換受付を終了。
その他
- 2013年3月23日から開始した全国ICカード相互利用サービスだが、2013年3月現在cdxでは既に相互利用を行なっているSuica・TOICA・PASMO以外のカードとは相互利用を行う予定は無い。
関連項目
最終更新:2014-04-04
最終更新:2014年04月04日 02:30