ユメペディア
BM-ED500系バイモード電車
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
BM-ED500系バイモード電車
(BM-ED500けいバイモードでんしゃ)は、ちばドリームエクスプレス(cdx)の一般型車両であり、電車と気動車双方の性格を有する車両である。
概要
日本初のバイモード電車
当初は亀山線のリゾート用車両として計画された車両で、1999年に「HEM5000系」として製造された。当初はM1000系気動車をベースとした気動車で計画されていたが、亀山線以外の電化路線でも使用することが想定されたこと、その電化路線は地下区間が多いこと、cdxの保安基準では気動車が地下駅に乗り入れることが出来ないことから、電化区間は電車として、非電化区間は気動車として走行可能な「バイモード電車」に計画変更された。
なお、日本国内では初のバイモード電車ではあるが、バイモード電車自体は海外ではそれほど珍しくはなく、日本の車両メーカも海外向けにバイモード電車を生産・納品している。
なお、日本国内では初のバイモード電車ではあるが、バイモード電車自体は海外ではそれほど珍しくはなく、日本の車両メーカも海外向けにバイモード電車を生産・納品している。
呼び方について
HEM5000系は当初、「ハイブリッド電車」と呼ばれていた。これは電車と気動車の両方の性格を有していたことに由来するが、2000年代以降にエンジンと電気モータの2つの動力を使用して走行するハイブリッド気動車が次々と登場し、こちらの方が一般的になってきたことから、2015年からは「バイモード電車」と呼ばれている。
内外装の意匠はひまわりデザイン研究所が担当。
内外装の意匠はひまわりデザイン研究所が担当。
仕様
車体
前頭部
走行機器
運転室
客室
番台区分
番台区分は行っていない。
HED500系(→ BM-ED500系)への改造
背景
クリーンな排出ガスと燃料代抑制が期待できたメタノール燃料であるが、実際に使用してみると様々な問題が生じてきた。
- 軽油と比較して確かに排出ガスはクリーンだが、メタノール自体に人体にとても有害な物質が含まれており、安全とは言い難い。また、メタノールの精製に天然ガスを使用するため、トータルでの環境負荷は大きい。
- アルコール自体が金属とゴムを腐食しやすく、エンジンから他の関連機器に至るまで腐食対策を施した専用部品が必要である。このため、修理のために配管1本、パッキン1個を交換するにも特殊な専用部品が必要となり、メンテナンスが難しい。
- 燃料用メタノール自体の調達が難しくなってきた。
- 環境に配慮したクリーンディーゼルエンジンの登場により、わざわざ高い維持費を支払ってまでアルコールエンジンを使う必要が無くなって来たこと。
特に4番目の理由が決定打となり、cdxでは全てのアルコールエンジンを一般的なディーゼルエンジンに改めることにした。本系列も改造対象となり、HED500系に改められることになった。
余談だがcdxには本系列の他にもM1000系・M2000系やM3000系といったアルコールエンジンの気動車が存在したが、前者2系列については新造車両に置き換えられ、M3000系については一般的なディーゼルカーに改造された。
余談だがcdxには本系列の他にもM1000系・M2000系やM3000系といったアルコールエンジンの気動車が存在したが、前者2系列については新造車両に置き換えられ、M3000系については一般的なディーゼルカーに改造された。
改造内容
その後
2015年から本系列のカテゴリを「バイモード電車」と呼ぶことになったが、形式名はHED500系のままであった。しかし2025年度に新たなハイブリッド車両を導入することになり、その形式名が「HED400系」になることから、本系列は2025年1月1日付で「HED500系」から「BM-ED500系」に改められた。「BM-」とは「バイモード(bi-mode)」に由来する。
スペックシート
BM-ED500系 | ||
---|---|---|
旧 HEM5000系 | BM-ED500系 (旧 BED500系) | |
起動加速度 | 2.0 km/h/s | |
営業最高速度 | 80 – 100 km/h | |
設計最高速度 | 110 km/h | |
減速度(通常) | -.- km/h/s | |
減速度(非常) | -.- km/h/s | |
車両定員 | --名 | --名 |
最大寸法(長×幅×高) | 20,000×2,850×---- mm | |
車両質量 | 45 – 47 t | 42 – 45 t |
軌間 | 1,067 mm | |
電気方式 | 直流1,500 V | |
機関形式 | (アルコールエンジン) | コマツSA6D140HE-1 |
機関出力 | --- kW | 335kW(449.2ps) |
駆動方式 | 電気式 | |
歯車比 | 1:7.07 | |
駆動装置 | TD継手平行カルダン駆動方式 | |
電動機 | 三相かご型誘導電動機 (CDX-MT08形 / 175kW) | |
制御装置 | VVVFインバータ制御 (IGBT素子・三菱製) | |
台車 | 軸梁式ボルスタレス台車 (CDX-DT500・CDX-TR500) | |
ブレーキ方式 | 電気指令式空気ブレーキ・回生ブレーキ | |
保安装置 | ATS-G・ATS-P※1・ATS-Ps・ATS-SN | |
製造メーカ | 川崎重工 |
※1 ATS-Pは当初未搭載、奥多摩営業所移籍時に搭載。
所属・運用
現在所属・運用している線区
奥多摩営業所(東オタ)
2025年4月現在、BM-ED500系全編成が在籍。全て亀山線(後述)からの移籍車で、2012年のHED500系への改造後に移籍した。JR東日本E233系電車との協調運転にも対応している。
休日はホリデー快速運用がメインであるが、平日は定期普通・快速列車にも使用している。
2023年3月18日ダイヤ改正までは奥多摩駅でJR青梅線経由で新宿駅まで乗り入れていたが、ダイヤ改正以降は行われていない。ただし、本系列の車両検査はJR東日本に委託しているため、現在もJR線への乗り入れ設備は残されている。
休日はホリデー快速運用がメインであるが、平日は定期普通・快速列車にも使用している。
2023年3月18日ダイヤ改正までは奥多摩駅でJR青梅線経由で新宿駅まで乗り入れていたが、ダイヤ改正以降は行われていない。ただし、本系列の車両検査はJR東日本に委託しているため、現在もJR線への乗り入れ設備は残されている。
2025年4月現在の運用線区は以下の通り;
かつての乗り入れ実績は以下の通り;
- JR東日本
- 青梅線 立川駅 – 奥多摩駅間
- 中央線 新宿駅 – 立川駅間
かつて所属・運用していた線区
亀山線営業所(千カメ)
HEM5000系全車が在籍していた。JR東日本久留里線やいすみ鉄道線への乗り入れにも対応しており、不定期だが実際に乗り入れた実績もある。
休日は観光列車に使用していたが、平日は普通・快速列車に使用していた。
2011年に亀山線にもYuMeCaを導入することになったが、亀山線では各駅ではなく車内で改札することになったが、本系列は改造の対象外となったため、2011年3月のダイヤ改正前に運用を離脱。その後、前述の通りHED500系へ改造した上で奥多摩営業所へ移籍した。
休日は観光列車に使用していたが、平日は普通・快速列車に使用していた。
2011年に亀山線にもYuMeCaを導入することになったが、亀山線では各駅ではなく車内で改札することになったが、本系列は改造の対象外となったため、2011年3月のダイヤ改正前に運用を離脱。その後、前述の通りHED500系へ改造した上で奥多摩営業所へ移籍した。
2011年3月時点での運用実績は以下の通り;
また、久留里線(全線)といすみ線(全線)にも乗り入れた実績があるが、いずれも試運転や臨時・団体列車での実績である。
-
JR東日本
- 久留里線 (JR)木更津駅 – 上総亀山駅間
-
いすみ鉄道
- いすみ線 大原駅 –(いすみ線)大多喜駅 – 上総中野駅間
関連項目
ちばドリームエクスプレスの気動車・ハイブリッド車・バイモード電車 | ||
---|---|---|
現役 | 特急形 | M30000系 – キハ40系 |
一般形 | D100系 – D200系 – D300系 | |
バイモード | (HED500系 →)BM-ED500系 | |
ハイブリッド | HED400系 | |
引退 | 特急形 | |
一般形 | M1000系 – M2000系 – M3000系(→D300系) | |
D1200系 – D1500系 – D2000系 | ||
キハ20系 | ||
バイモード | HEM5000系(→ HED500系 → BM-ED500系) |