リュート・ジュリウスに常に付き従う、中国人の少女。
かつて上海で奴隷娼婦としての境遇を過ごし、犯罪組織に殺される寸前の所をリュートに助け出され、以降、彼に献身的に尽くす様になった。
リュートからしてみれば気紛れ以外の何物でもなかったのだが、美鈴の「人を殺す才能」は、常識の埒外に存在するリュートの従者を務めるのに。充分すぎるほどのものがあった。
主な武器は、十本に及ぶ投げナイフと、鋼鉄製の鎖、そして独学我流の中国拳法であり、そのいずれも教えたのがリュートという時点で、どれも殺人に特化した、曲芸や武道からかけ離れているかは、想像するに易しい。
奴隷娼婦時代に受けた虐待により、成人した今も体には無数の傷跡が残っており、その事をひどく気にしているが、リュートはそれを目の当たりにしてもなお美鈴を「綺麗だ」と囁き、抱いている。
リュートの事を誰よりも深く愛しており、またリュートも自分を愛している事は分かっているが、彼が真に心に気を留めている女性……アリス・ブルックスを、内心では疎ましく思っており、一時期は本物の殺意を抱いていた程である。
幼い頃を過酷な環境下で過ごしたせいもあってか、15歳まで体の発育は遅れに遅れていたが、リュートに救われて以降は、徐々に遅れた成長を取り戻し、曰く「成長が楽しみだ。娘を持った心境だな」とは、保護者の談。