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  • 何ガルガルしてるの!言うこと聞かないとおやつ抜きだよ!

チェンジ・ロワイアル@ ウィキ

何ガルガルしてるの!言うこと聞かないとおやつ抜きだよ!

最終更新:2024年03月31日 22:09

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だれでも歓迎! 編集
それはまだ、この島全体に大雨が降っていた時のことだった。
雨に打たれながらも空を飛ぶ人影が一つあった。
位置は地図上においてB-1と表示されている草原の上空、決死の表情をして飛ぶ女の姿があった。

C-1のフリーザの宇宙船の戦いにおいて、結果的にゲルトルート・バルクホルンの肉体になったギニューだ。
彼が目指すのはB-1の網走監獄、そこで態勢を整え直すつもりだった。

やがて網走監獄の方にたどり着いたギニューは、雨を避けるため直ぐ様適当な建物の中に入る。

「ゼエ…ゼエ……ハア…ハア…」

建物の中に入ったギニューは、フラックウルフを脱ぎ、床に膝と手をついてへたり込む。

(くっ…しばらくはここで休むしかないか…!?)

先ほどの戦いにおいて、ギニューはやむを得ないボディチェンジを行った。
しかしその結果も、望まない相手とのものとなった。
その相手が抱えていた疲労感も、引き継いでしまっている。
結局先ほどの諸々において、ギニューは望む結果を全く得ることが出来なかったと感じていた。

(クソッ……何れ奴らを殺すにしても、どうすればいいか…)

先ほどまで戦った者達はおそらく、自分の手の内どころはほとんど把握していると言えるだろう。
今のこの身体は元々奴らの仲間であり、支給品も引き継いでいるからだ。
一応はこっちが元から持っていて結局あちらでは使わなかった支給品もあるが、それでも相手側はこちらの戦法を予測・対策してくる可能性が消える訳ではない。

だがそういったことを考える始めるのならば、そもそもこちらが今どんなものを持っているのかを正確に把握することの方が先決だ。
ギニューはデイパックを開け、その中に入っている品々を確かめ始めた。
その中でも最初に確かめるべきものについても、分かっている。

「こいつの名は…ゲルトルート・バルクホルン、軍人で……ウィッチ?」

そこに書いてあったこととして、この肉体はこれまたギニューの知らぬ新たな種類の特殊な力を有する存在だったらしいというものがあった。
この肉体は、魔法というものが使える。
さらに、得意とするものは怪力の魔法だそうだ。
先ほどこの肉体を相手に戦っていた時、よく鍛えているとは感じていたが――元々軍人のものだからというのもあるだろうが――肉体強化の術を使えるのであればそう感じたのも納得だ。
ちなみに、魔法を使っている間は頭に(垂れ耳系の)犬の耳のようなものが生えるらしい。

(………だがやはり、我々やサイヤ人のものには及ばなさそうだな)

プロフィールに一通り目を通し、ギニューはそう結論を付ける。
プロフィールについては何か妹がいることを少し強調しているように書いてあるところもあったが、その辺りは不要と見て軽く流した。
とりあえず、孫悟空の肉体の方がおそらくはまだ強力であろうから、そちらを狙う方針には今後も変わりない。

ちなみに、ゲルトルートの服装…特に下半身の方が、普通に見たら下はズボンを履いてないように見える(彼女の世界にとってはこれがスボン)卑猥気味な格好であることにはギニューは気にしない。
何故なら、ギニューも元々は太もも露出してを大きく強調する、際どいハイレグな戦闘服を普段から着ていたからだ。
今の服装も、全く問題視していなかった。

一先ずはそのように考えることにして、ギニューはデイパック内にある次の品の確認を始める。



「む、こいつは…」

次に出てきた品に対し、ギニューは注目せざるを得なかった。
そいつは、自分が今いるこの施設において活用可能なものだったからだ。

この網走監獄にある教誨堂、その地下にある牢獄内にあるモノモノマシーンを使うために必要なもの。
参加者共通の首輪が1つ、出てきたのだ。
どうやら前にこの肉体を使っていた者は、どこかで誰かを殺害したか、もしくは死体を発見して首輪を回収していたようだった。
他参加者と行動を共にしていたことから、後者の方が可能性は高いだろう。

(………こいつがあれば、また何か得られるかもしれん。だが………ハア……またアレの声を聞かねばならんのか…)

首輪があればモノモノマシーンが使えて、新たなアイテムを入手できる。
そうなれば先ほど少し考えた、こちらの手の内をほとんど把握されていることに対する気掛かりを少し解消できる。
こちらが首輪を1つ持っていることは向こう側もおそらく把握している、モノモノマシーンを1回使えることも予測されるだろう。
しかし何にせよ、どんなアイテムが出るかは分からない以上、向こうもこれについて対策を練ることは不可能だろう。
もしかしたらそれこそ、運が良ければ孫悟空の肉体を奪うのに役立つアイテムが手に入るかもしれない。
しかし、モノモノマシーンを新たに使えることはありがたいとは言え、再びあのマシーンから出る不快な口調の音声を聞かなければならないことには少し憂鬱な気分にさせられる。

(とりあえず、もう一度あそこに行ってみるか…)

何はともあれ、とりあえず使えるものがあるのなら使える内にやっておくべきかと思い、ギニューは移動し始めた。

◆

やがてギニューは何事もなく教誨堂の方へとたどり着く。
それがどこにあるのかといったことは覚えていた。
道中、敵がやってくるといったことはなかったが移動中は念のため警戒はしていた。

ちなみに外は、まだ雨が降っている。
三回目の定期放送もまだ行われていない。

やがて彼は再び、この建物の地下の牢屋内にあるモノモノマシーンの前に立つ。
そこから流れる不快気味な音声に辟易しながらも、その機械の投入口の中に首輪を入れてみる。
そうして出てきたカプセルを手に取り、それを開けて中身を出した。


「……………」

出てきたものを見たギニューは、下唇を噛んで口を硬く閉じる。
目も険しくなった。


「…………またただの食い物か!」


ギニューが新たに入手したもの、それは一つの『スイーツ』であった。

それについて一言で表すなら、犬小屋に入った犬をモチーフとしたチョコレート菓子であった。
チョコレートケーキと板チョコで犬小屋を見立てているようだった。
そして一粒の苺に、生クリームを尻尾と前足と鼻の土台に、粒チョコを目と鼻に、カットしたアーモンドを耳にする形で表現していた。
犬の形をしている理由は分からないが、煌びやかな見た目が美味そうな印象を与える。

しかしこれは、正直言って殺し合いに役立つものだとは思えない。
これはただの食べ物だ。
一回前にモノモノマシーンを使った時も、出てきた物はそうだった。
そのためについ、文句気味な言葉が出てきてしまった。

モノモノマシーンを使うのは3回目だが、最初の1回以外はまともに役立つものが出たとは言えない。
その最初の1回も、スタミナ回復効果があるとはいえ、出てきたのはカエル汁でなるべくなら気持ち的にあまり飲みたくはなかったものだった。

(というか……口に入れるためのものばっかり出てきてないか?そういうものしか入ってないのか?)

モノモノマシーンから出てくるものの傾向的に、そんな風に感じてしまう。
このマシーンに入っているのは薬か食べ物のような消耗品だけ、武器等の道具類は始めから入ってないのではなんて考えも浮かんでくる。
まあ、もう首輪が手元に無い以上マシーンをすぐには使えないため、今こんな考えをするのは無駄なことであるが。


「………チッ」(モグ)

ギニューは舌打ちしながも、出てきたスイーツをすぐに自分の口に運ぶ。
犬小屋部分を持ってそれの端っこから齧り取る。
ギニューは、このスイーツをさっさとここで食べてしまうことにした。

前に入手したスイーツは、すぐに完食せずデイパック内に仕舞っていたために、戦闘の影響を受けて中身がぐちゃぐちゃになった。
そして、前の肉体の時は舌に問題があったのかあまり美味しく食べれなかった。
これは、その時のちょっとしたリベンジ的な意味も少し意識していた。
他のこれまでの鬱憤を晴らすためかのように、勢いよくその甘味に対しがっついていた。
孫悟空の肉体を奪うことに役立つ道具が出なかった分も、ストレス発散のために豪快に食べていた。
それにスイーツの乗った皿にラップ等もかかってないため、デイパックにも仕舞いにくく、ここで消費するしかなかった。

そして確かに、このチョコレートの味は良いものだと感じられた。
まるで、作り手が込めた想いがそのまま味になっているかのような、そんな感覚を何故だか感じた。
本来なら、ギニューはそれを一々感じられる程の感性を持っていないはずなのに。
それ程、このチョコレートの作り手の想いが強いのだろう。

それから、チョコを食べる度に僅かにだが少しずつ疲労感が軽減されていくようにも感じていた。
実際、チョコレートには疲労回復効果があると言われることもある。

そんな風に、ギニューがスイーツを食べている途中の時であった。

『~♪』
「む?」

時刻は18時、第三回目の定期放送が始まった。

◆

放送が始まった後、ギニューはそのままスイーツを食べながら耳を傾けた。
放送は進んで行き、最後にあることが伝えられた。

『私は、「亀」である』

『…………そして、今の私は、「カメラ」でもある』


「………?…………???」

それを聞いた時、チョコレートのケーキ部分を口一杯に頬張った状態で、ギニューの動きが止まった。
その状態のまま、ギニューは呆気に取られたような表情をする。
少し間を置いた後、再び口の中のものの咀嚼を再開する。
それを飲み込んだ後、スイーツの残りの部分も全て口の中に放り込む。
それらも全て噛んで飲み込み、手に取った際に指に付いたチョコもペロッと舐め取る。

「フウ…」

綺麗に完食した後、ギニューは一拍置いて、手に持った皿を大きく振りかぶった。

「………どういうことだよっ!!?」
『ガシャン!』

ギニューはキレた。
彼は皿を目の前にあったモノモノマシーンに目掛けて投げつけた。
皿はマシーンに当たって割れ、その周囲に破片が落ちていった。

放送でその情報が出てきた瞬間、ギニューのストレスは頂点に達した。
甘味でストレスを和らげていても、それによる緩和度は微々たるものだ。
それよりも、最後にもたらされた情報による衝撃の方が大きく上回ってしまった。
それでつい、感情に任せて今のような行動をとってしまった。


「…………いや、本当にどういうことだ?」

皿を投げた後、ギニューは少し冷静さを取り戻す。
それでも、彼の中には困惑しか残ってなかった。


まず今回の放送は最初から不可解なところがあった。
ギニューは今は教誨堂の地下室にいるため、周囲に画面機器も無く、今回の放送を担当した者がどんな姿をしているのかを見ていない。
けれども、声だけでも放送担当者が何か狼狽えながら話していたように感じた。
何と言うか、無理矢理言わされている感がかなりあった。
本当に奴らの仲間なのか?という疑問もどうしても出てくる。
そんなことが気になるせいで、放送における基本の情報の整理にも少し時間がかかる。

一応、自分に屈辱を与えた姉畑と呼ばれていた変態が死んだこともちゃんと聞いた。
けれども、そのことについて気にする精神的余裕もない。
他の情報の方が衝撃的に感じてしまった。


(…………ちょっとまて、さっき指定された禁止エリアでもう一つのモノモノマシーンが使えなくなったってことは……他の奴らも皆ここに集まってくるかもしれんということか!?)

何とか放送の内容を思い返そうとして、やがてそんなことに気付く。
気付いたギニューは慌て気味にデイパックから地図を取り出し、現在の禁止エリアとこの場所の位置関係をより詳しく確認しようとする。

(……結局他の奴らがどこにいるかは分からんのがほとんどだが…ここに来るには山を東の方から越えなくてはならない…。意外とまだ余裕はあるか?)

地図を見た感じだと、山の南側のほとんどが禁止エリアで封鎖されているために、こちら側に来るには山を東側から登らなくてはならない。
それはおそらく時間がかかる。
放送ではモノモノマシーンの存在は参加者を誘き寄せるためだとほとんど白状みたいな感じで言っていた。
この場所を目指す者達は多いだろうが、少なくとも今すぐにでも到着する可能性はそこまで高くないだろう。

(だが、それもいずれは時間の問題だ。それに、宇宙船の奴らも…)

今すぐの心配はそこまでしなくても良いだろうが、いつかはその時は来るものだ。
それとギニューは、ここ網走監獄と同じく山の西側のエリアに、敵対者達がいることは把握している。
先ほどまでいたC-1のフリーザの宇宙船の方で戦った者達だ。
彼らもまた、ギニューとの戦いで消耗しているだろう。
彼らもすぐに網走監獄の方に向かうことは無いだろう。
……だが、彼らのいる場所がフリーザの宇宙船であることを考えると、絶対にそうであるとは言えなくなるかもしれない。

ギニューの記憶が確かなら、宇宙船内には回復ポッドがあったはずだ。 ※ギニューは回復ポッドを使えるのが1回だけになっていることを知らない。
それを使われたら、先ほどの戦闘のダメージを完全回復されて、体勢を早く整え直されるかもしれない。
ただ、だからと言って彼らがすぐにこちら側に来るとも限らない。
ギニューのボディ・チェンジのことは把握しているだろうし、警戒してすぐ向かわないという可能性も考えられる。
でも、彼らの行動については様々な可能性が考えられる以上、やはりこちら側の対応はどうするか悩まされる。
彼らもまた、山の東側から西側に向かって来る者達が多いかもしれないことは気付いているだろう。
モノモノマシーンに向かうだろう者達がほとんどはこの殺し合いで誰かを殺害済みの者達であろうことを考えると、今宇宙船にいる彼らは、ギニューとの挟み撃ちの形になっているかもしれない。
そのことも考えると、宇宙船の者達がどんな行動をとるか更に予測が難しくなる。
いっそこんな構造になったことに対し全て諦めてくれた方がこちらも考えるのは楽ではあるが、そう簡単にもいかないだろう。

ギニューがそんな風に悩んでいた、その時だった。


『ギニュー、お前に話がある』

ギニューの背後から声がした。
その声を、ギニューは知っていた。
この殺し合いに巻き込まれる前から、ずっと聞き覚えのあるものだった。

「………あなたさ…………いや、貴様は…!」

声を聞いた時、ギニューは目を大きく見開いて表情を固まらせた。
その表情は、段々と憤怒の色に濡れていった。
その表情のまま首をギギギとゆっくり回し、後ろを振り向いた。
その目線の先には、ギニューが思った通りの人物がいた。
なお、その人物がそこに直接いたわけではなく、ホログラムの映像が存在していた。

自分が尊敬している上司であるフリーザ、その肉体を現在使用している憎き相手。
本当なら、こんな表情を向けたくもなかった。
けれども、自分を「ギニューさん」ではなく「ギニュー」と呼んだことから、中身がフリーザとは違うこともこれで確かとなる。

その相手、第二回放送を担当したハワード・クリフォードが半透明の映像越しにそこに存在していた。

『……話があると言ったが、それよりも前にここを移動しないか?そいつが煩くてかなわんだろう』

ハワードはしかめ面のギニューの背後に向けて指さす。
そこには、皿を投げつけられぶつけられた後もひたすら決められた音声を流しているだけのモノモノマシーンがあった。

「……そうだな」

ギニューは不機嫌な感じのままではあったが、その言葉を肯定する。

『上で待っているぞ』

ハワードがそう言うと、ホログラム映像は一旦消える。

「………今更、何の用だ」

ギニューはボソッと小さく悪態をつきながらも、その言葉に従って地下室から上の方へと戻っていった。


◆◆


かつての戦いの余波で半壊し、少しでも衝撃を与えたら崩れそうな状態の教誨堂。
その場所の圧裂弾の爆発によってできた床の穴の上に、フリーザ姿のハワードのホログラム映像が浮いていた。
彼はそこでギニューを待っていた。

「………ハワード・クリフォード。先に言っておくが、フリーザ様の姿をしているからといって、俺が貴様に敬意をもって接すると思うなよ」
『ふん、そんなことはどうでもいい。いいから話を進めるぞ』

ギニューの態度に対しハワードは特に気にする様子はない。
自分がギニューから明らかに嫌われていることもここで問題とは見てないようだった。
それよりも先に話を進めたいようだった。

『……お前は今、ここから南にある孫悟空の肉体を奪う方法を考えているだろう。だが、それを一旦待ってもらいたい』
「ハ?」
『その代わりに、私が指定する場所へ向かい、そこに来るだろう者達を襲え』
「何だと!?」

ハワードの言葉にギニューは驚きの反応を見せる。
まさかこんな指示をされるとは思ってなかった。

「ちょっと待て、貴様は俺に優勝してほしいんじゃなかったのか!?サイヤ人の肉体は強力だ…何故それを待てというのだ!?」

ハワードの言葉にギニューは困惑する。
そもそも、ギニューを主催陣営のジョーカーにすることを決めたのはハワードだとも聞いていた。
そのハワードが何故、自分が力を手に入れられる機会から遠ざけようとするのか、理解できなかった。

『…お前に襲撃して貰いたいのは、我々に歯向かおうとする、いわゆる対主催と呼ばれる集団だ。そいつらは、お前が前に戦った宇宙船にいる連中との合流を目指している。今あそこにいる内の2人と、お前の行動が元で死んだ者…脹相は、元々そいつらと行動していた。彼らの合流を妨害してもらいたい』
「いや、だからと言って…」
『………それから、お前が孫悟空の肉体を奪うとしても、それはまだ早い。こちら側全体の方針としては、まだ野原しんのすけの精神が中にいる状態のものを観察したいと望んでいる。こちら側の想定よりも、あの精神と肉体は相性が良いようで成長する傾向が見られた。……その方が、いずれお前が奪う時により強いものになっているかもしれん』
「……だから、そんなことで納得できるか!俺よりもあんな奴の方があの肉体を上手く扱えていると言いたいのか!」

ギニューは言葉を荒げてハワードに反論する。
そもそもの話として、どうせその対主催集団の合流を妨害するのなら、強力な肉体である孫悟空のものの方が良いに決まっている。
確かに現状は制限によりまだ1時間以上ボディチェンジを使えない状態ではあるが、再び使えるようになるのを待てない程焦らなければいけないことなのか。

『……現状の位置関係からして、お前が襲撃を行うべきはC-2の山の中腹辺りが丁度良いと思われる。そこをおそらく、先ほど言った集団が5人程通る可能性がある。そいつらは今は病院にいる。その内2人…いや、1人と1匹はお前がかつて島の南の森で遭遇した女と鼠だ』
「おい待て!」

ギニューの反論を無視してハワードは話を続けようとする。
そのハワードの言葉を、ギニューは大声を出して止めようとする。

「5人もいる上に2人はよりにもよってあの時の奴らか!?それならなおさら駄目じゃないのか!?よっぽどのバカじゃなきゃ、あいつら俺のボディチェンジに気付いているだろ!?」

ギニューからしてみれば、これでハワードからの指示に存在する問題点がより増大した。
ギニューは今、かなり疲労とダメージを抱えている状態だ。
このまま5人もたった1人で相手するのは危険だ。
下手すれば死ぬかもしれない。
それにボディチェンジのことを把握されているだろうから、警戒されて使おうとしても上手くいかないかもしれない。
ギニューは今元々そいつらの仲間だったらしい奴らが使っていた肉体でいるが、放送でそいつ…脹相の死が発表されている以上、仲間のフリして近付くのも難しいだろう。
どう考えても、襲撃は現実的ではない。

『……何も、その集団の全員を殺すことを求めているわけではない。我々としては、彼らがこれ以上逆らうことを考えないようにすればそれで良い』
『参加者達に付けられている首輪、それを解除できると思っている者を狙えばそれで良い』
『「桐生戦兎」…そいつが、首輪を解除できると他の者達からも思われている』

『一先ずはそいつを優先して狙えば、それで良い』
『………まあ、そいつを殺害できなくとも、それでお前の首輪を爆破して始末するつもりはない』
『とにかく、対主催をやろうとしている者達に大きなダメージを与えられればそれで良い』
「いや、それでもだな…」

ハワードは特定の相手1人だけ狙えばそれで良いと言う。
それならば難易度は多少は緩まっていると言えるかもしれない。
それでもやはり、要求自体はまだ無理のある・無茶なもののように感じられた。


『……ハア。お前は、自分の立場を分かっているのか?』
「何だと?」

ハワードはわざとらしくため息を吐き、少し声に嫌味を含ませ始める。

『お前は我々と契約して主催陣営のジョーカーとなった……だが、立場ははっきり言ってお前の方が「下」だ。特に、その首輪がある限りはな』
「……ハッ!貴様……まさか、指示に従わなければすぐにでも俺を殺すと言いたいのか!?」
『そうだな。そもそも、我々はこれまである程度お前に有利になるような物資や情報をいくつか提供した。殺し合いとしての理念から外れるような形でな。それだけのことをしたのだから、ある程度はこちらの無茶な要求も飲まなければ割に合わないだろう』
『――もちろん、自分も首輪を外そうとか、さっき言った桐生戦兎らにこのことを話して自分も外してもらおう等と、我々を裏切るようなことは考えるなよ』
『そんなことをしようとしたその瞬間に、お前の首輪を爆破するだろう』
「この…!」

ハワードの言葉にギニューはより大きな怒りを感じる。
まさかここでこんな風に脅すような真似をしてくるとは思ってなかった。
確かに爆弾入りの首輪を付けられている以上、従わなければ相手側はすぐにでも自分をこれで殺害するだろう。

「………だが、首輪があるのならば、それこそさっき言っていた桐生戦兎とやらをすぐに殺害すれば良いのでは?」
『それはできない相談だ。一応、まだゲームの体裁を保っていたいのだからな』
「体裁か……貴様ら、何か別の目的があるのか?」
『お前がそれを知る必要は無い。とにかく、黙って我々に従え』
「………」

相手の口振りから、そもそもこの殺し合いはただ一人の優勝者を決めるためのものではないのか?みたいな思いがギニューの中にも出てくる。
その点については、先ほどの放送でも少し違和感があった。
本当にまともに殺し合いゲームを行うつもりなら、黒幕が自分は亀でカメラだなんて意味不明なカミングアウトをするとは思えない。
目の前にいるハワードも、だんだん面倒になってきたのか脅迫が投げやり気味になっているように感じる。


「…………分かった。一先ずは貴様らのその言葉に従ってやる」

少し考え込む様子を見せた後、ギニューはハワードに対しそのような返答をした。
けれどもその後、次のような言葉も続けた。

「ただし、それならそれでこちらからも要求する。俺に、その依頼を達成するために役立つものを何かよこせ」

◇

「貴様らが俺をどうしても無理矢理思い通りに動かしたいのは分かった。だが、このままでは俺はその通りにしようと思ってもどうしてもできないだろう。孫悟空の肉体を奪うのが駄目だと言うのなら、その代わりとなるものを何かよこせ」

ギニューはそんなことを主張する。
ギニューには確かに、いざという時のためのボディチェンジだってある。
しかし、5人も相手にする上に、ボディチェンジの情報が十中八九知られていることを思うと、切り札を使う間もなく返り討ちにあう可能性だって考えられる。
やはり、今のままでは戦うためには不十分なのだ。

なおこれについてはもし今回の指示が無く、宇宙船の方に向かおうとしても似たようなことが言えるかもしれない。
あっちの方でもボディチェンジのことを知られていることや、柊ナナが未知の能力を持っている可能性を考えるとそんな風にも少し感じてしまう。
どちらにせよ、やはりまだ何かが欲しいとギニューは感じていた。
先ほどのモノモノマシーンで特に戦いに役立つものが得られなかったことからも、そんな考えが浮かぶようになっていた。

『ふーむ……少々厚かましいと感じるが、確かにそれも一理あるな…』

これを聞いたハワードは、少し考え込むような様子を見せる。


『……私の一存ではそういったことを決定できない。他の者達とも相談する必要がある』

少し時間を置いた後、ハワードはそのような回答を出した。

『そのためには時間がかかるだろう。しばらく待て』
『……ああ、だがここは風通しが良すぎて少々肌寒く感じるだろう。どうせお前の場所は常に捕捉している。別の場所に移動しておいても良いぞ。どうせ居場所は常に把握しているからな』
『ブツッ』
「あっ、おい」

ハワードは言うだけ言った後、一方的にホログラムの映像を切った。

「………チッ。こうなるとはな」

ギニューは舌打ちをする。
やはりまさか、主催陣営が急に自分の行動を強制しようとしてくるとは想像していなかった。
とりあえずとして「何か役立つもの」を要求したが、その答えはすぐ出ないとのことだ。

「ハア……仕方ない…別の場所で待つか」

一先ず、ギニューは言われた通り、一旦別の場所に移動してハワードからの再返答を待つことを決める。
それが来ない限り、今は考え続けるのは無駄になるだろう。

ギニューは、穴だらけの教誨堂を後にした。




◆

それから、約1時間半程経った。

「……遅い!」

教誨堂から移動したギニューは現在、網走監獄内の食堂にいた。
そこにあった椅子に座り、机の上で基本支給品のコンビニ弁当を夕飯として食べていた。
先ほどのホログラム映像越しの会話から、それなりに時間がかかっているように感じ、つい文句が出てしまっていた。

ギニューが待っている間、幸いなことに他の誰かが来る様子はなかった。
今も近くにそんな気配も存在しない。
途中で椅子に座ったまま仮眠を15分程とったり、便所で用を足す暇もあった。
そういったことをする際はもちろん、周りに何の気配も無いことを確かめてから行った。
便所に行った時は、女の身体でそういうことをすることに一々気にかけたりはしない。
せいぜい、この格好は下が下ろしやすくてやりやすかったくらいに思うまでだ。


『パチッ』
「うおっ」
『………やあギニュー、待たせたな』

ギニューが食事を終えた辺りで、不意を突くように再びハワードのホログラムが現れた。

「…ったく、遅かったな。待ちくたびれたぞ」
『だがまあその分、ある程度は休憩できたのではないかね?』
「ハア…誤差の範囲だろ」

ギニューはため息を吐きながらハワードの言葉を軽く受け流す。
先ほど教誨堂内でチョコレートを食べたとは言え、元々の疲労度がそもそも大きく、今のおよそ1時間半の休憩でも完全回復まではできていない。
一応、少しだけ仮眠をとったこともあったが。


「で、結局話はどうなったのだ?俺に何かくれるのか?」
『ああ…その件についての心配は無い。お前の戦いのために、あるものを貸してやることになった』
「ほお………貸す?」

ギニューの要望通り、確かに何かが貰えることにはなったようだった。
しかし、ハワードの言い方にはどこか含みがあった。
そこには少し、違和感があった。

『ほら、お前のすぐ後ろに来ているぞ』
「後ろ?」

そう言われて、ギニューは席に座ったまま後ろに振り向いた。










「「………」」

不気味な仮面を被った2人の黒ずくめの男達が、ギニューのすぐ後ろの近くの方で横並びで立っていた。


◇◇


「ウオアアッ!!?」

突如として現れた不気味な男達にギニューは大きく驚く。
勢い余って、自分が夕食にしていた弁当を置いていた机の方に倒れ込む。
机は急に体重をかけられたことで割れながら倒れる。
机の上に置いてあった空になった弁当の容器も床の方に落ちる。

「き、貴様らどこから現れた!?」

ギニューも床に倒れ込みながらも、直ぐ様に体勢を整え直そうとする。
黒ずくめの男達の方に向かい合い、いつでも戦闘態勢に移行できるように心づもりをしておく。

でもまだ、驚きのあまり心臓はバクバクいっている。
ギニューは後ろを見る直前まで、2人の気配を一切感じていなかった。
まるで、振り向いたその瞬間に初めて彼らがそこに出現したかのようだった。

『落ち着け、ギニュー。そいつらは我々が派遣した者達だ』
「……派遣?」

ハワードの言葉でギニューは少し落ち着きを取り戻す。
仮面の男達はそんなギニューに対する反応は特に何も見せず、黙ったままその場で突っ立っている。


『そいつらは通称「祈手(アンブラハンズ)」……本来はボンドルドの直属の部下だ。それを、お前のための戦力として貸し出すことになった』
「……はあ?」

ギニューにとっても予想外の答えが返って来た。
確かに何か欲しいとは言ったが、まさか人材が派遣されて来るだなんて全く思ってなかった。
ただ、言われてみれば確かに、2人の仮面と黒ずくめの服装はボンドルドのものと一応共通している気はする。
あとよく見てみれば、ボンドルドの白色のものとは対照的に、彼らは黒色の笛を首から下げている。
先ほど現れたのは、それこそやはりギニューが振り向いた瞬間に主催陣営がこの場に2人をワープさせてきたのだろう。


「いや……おい、これは本当に大丈夫なのか?……俺がこいつらと一緒にいる所を見られたら、俺が貴様らと内通していることが他の奴らにバレるだろ」

真っ先に気になるのはその点だ。
一応、ギニューと主催陣営の契約は内密なもののはずだった。

『その件については、それを察知されてももう良い頃だろうと判断された』
『まあ、どうしてもまだバレたくないと言うのであれば、こいつらは支給品だとでも言ってみて誤魔化してみたらいいだろう』

そんなので誤魔化せるのか。
そう思ってしまうが、その言葉は口から出なかった。

『それから、新たな問題も出てきてな』
「新たな問題?」
『この1時間で状況が大きく変わった。さっきは5人と戦ってもらいたいと言ったが、6人と戦うことになるかもしれん』
「…人数が増えたから、ということか?」

人数が増えたから、何かしらのアイテムを渡すよりも、ギニューとは別の個体として行動できる存在がいた方が対抗できる。
まだ何か少し引っかかる気はするが、一応は分からなくはない理由かもしれない。

『……厳密に言うと、実は最初に教えた5人の内1人は、病院に居た時に別口から襲撃を受けて死んだ。残った4人は一応何事もなく山の竈門家の方に到着しそうだ』
『ちなみにその死んだ1人は桐生戦兎やお前が森で会った者達ではない』
『そして新たに2人程、山の東の方から登って竈門家に向かいそうだ。そいつらはおそらく、病院からの4人と合流するだろう』
『そいつらも相手にすることを考えると、こいつらも一緒に連れていくのが良いだろうと判断された』

「………そりゃまあ確かに、1時間半あったらそれほど状況が変わることも一応ありえるか。だがこいつらに一体何ができるんだ?」

次に気になるのはその点だ。
そもそも、仮面で顔を隠していることと不気味な雰囲気が相まって、見た目だけではどんな力を持っているか測り知れない。


『そうだな……お前たち、まずは仮面を外して顔を見せてみろ』

ハワードはそう言って祈手の2人に指示を出す。
2人は言われた通り、確かに仮面を外した。

そうして晒された彼らの肉体の姿…それはどちらも、ギニューの知らない者達だ。
その内1人は、これを読んでいる者達にとってはこの物語に存在することを知っているはずの顔だ。


葛城忍…仮面ライダービルド(プロトタイプ)の変身者。

そしてもう一人は、この物語において初出の顔。

鳴海荘吉…仮面ライダースカルの変身者だ。


◇

こうして仮面を外した彼ら2人の姿をよく見てみると、その首に参加者達のものと同じく首輪が装着されているのが分かる。
これはおそらく、ギニューが彼らとボディチェンジすることで首輪から逃れようとするのを防ぐためだろう。

『ちなみにだが、そいつらの首輪はモノモノマシーンで使用することはできないからな』

ギニューが首輪に気付いたことを察したのか、ハワードはそんな注釈をつける。

ハワードは次に、再び祈手2人に向かって話かける。

『それではお前たち、変身してみろ』

ハワードがそう指示すると、祈手の2人はそれぞれ自分専用の変身ベルトをどこからともなく取り出し、腰に装着する。
葛城忍の方はビルドドライバー、鳴海荘吉の方はロストドライバーだ。
そして2人とも、それぞれの変身ベルトにセットするためのアイテムも取り出す。

『ラビット!』『タンク!』『Are you ready?』
『SKULL!』

葛城忍の方は2本のフルボトルをセットする。
続けて、はビルドドライバーの右横にあるハンドルを回す。
鳴海荘吉の方はガイアメモリのボタンを押す。
続けて、ガイアメモリをロストドライバーのスロットにセットする。

本来の変身者の精神であれば、ここで変身の掛け声を言うはずだった。
けれども、彼らはここでその言葉を発することはなかった。
彼らは、その言葉の必要性を感じていなかったようだった。
彼らは黙ったまま、自分達が持つベルトの操作を続けた。

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!』『イエーイ!』
『SKULL!』

葛城忍の方がハンドルを回すのを止めると、回すことにより前後の方に現れていたビルドの装甲が、挟み込むような形でビルドへの変身を完了させる。
鳴海荘吉の方はロストドライバーのスロットを倒し、それと同時に肉体が仮面ライダースカルのものへと変わる。
スカルは同時に、これまたどこからともなく取り出した鳴海荘吉の帽子を頭に乗せた。
ちなみにスカルの形態は、不完全なクリスタルではなく通常のスカルとなっていた。

「これは…奴らのような…」

これを見てギニューが思い出すのは島の中央付近でのベルデ(黎斗)やディケイド(JUDO)との戦いのことだ。
後者の戦いは一応は自分の方が勝利に近い戦いだったが、正直苦い経験をしたからあまり思い出したくはないことではあるが。

『これがこいつらの力だ。ちなみにボトルを使って変身する方は、別の形態に変身することができるアイテムも持たせている。おい、それも見せてみろ』

ハワードに言われた通り、祈手のビルドはまた別のフルボトルを2本取り出し、それをビルドドライバーにセットした。

『忍者!』『コミック!』『Are you ready?』
『忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!』『イエーイ!』

ビルドは、ニンニンコミックフォームにチェンジした。
その手にはこのフォームの力を宿す武器、4コマ忍法刀も握られている。


『……とまあ、こいつらはこのように変身能力を持っている。それぞれの戦闘能力については、まあ後で確認したかったら見せてもらうように頼め』

『こいつらは一応、貸し出している間はお前の言う事に従うようになっている』
『ただし、こいつらは何も喋らないようにもしてある。こちら側の情報を引き出そうとしても全て無駄だ』
『また、こいつらはお前の目の届かない範囲より遠くへは行こうとしない。何らかの要因で遠くへ行ってしまっても、お前の下に戻ろうとする』
『もし短時間での合流が難しいほど離れてしまったら、こちらの方で勝手に回収するかもしれん』
『こいつらだけを山の方へ向かわせて、自分一人だけは宇宙船の方に行くなんてことはできないということだ』

「………」

今少し思いついたことについても、その道を塞がれた。
主催陣営はどうも、どうしてもギニューを孫悟空の肉体から引き離したいようだった。

『こいつらは一先ず、山の方での戦いが終わるまではお前に貸し出す』
『その後に返してもらうかどうかは、戦いの結果を見てから状況次第で判断する』

『それと、こいつらは戦いの過程の中で死なせても構わない』
『その場合、死体だけでこちらで回収させてもらう』
『ようは、こいつらは我々にとっても捨て駒みたいな者達だということだ』

『ちなみに、こいつらが所有する道具は殺し合いの正規の参加者には使えないようになっている』
『使おうとした場合、壊れるようにできている』
『それは、お前が使おうとした場合でも同じだ』


『他にこいつらについて教えておくこととしては…そうだな、肉体側の身元について少し教えておこう』

ハワードはそう言うと一人ずつ指差しながら話す。

『そいつ…ビルドになっている方の肉体は葛城忍という名だ』
『こいつは、さっきお前に狙ってもらいたいと言った桐生戦兎の父親だ』
『そしてそいつ…スカルの方の肉体の名は鳴海荘吉』
『こいつは、今から山を登って病院の4人組と合流するであろう2人の内1人、雨宮蓮の肉体、左翔太郎の師だ』
『これらの情報を活用するかどうかは任せよう』

「…なるほど、そのための人選というわけか」

ハワードら主催陣営が何故今回戦闘の助っ人を送るという形をとってきたのか、少しだけ理解できた。
ようは、精神攻撃を仕掛けろと言ってきているのだ。
前者の精神側の直接の父親の方はともかく、後者の肉体側の師というのはその情報が使えるかどうか微妙に疑問がある。
だがとりあえずは、どちらもそのつもりで送り出したのだろう。

◇

『次は、お前に戦ってもらいたい者達について、もう少し情報を与えてやろう』

『まずは一番の標的、桐生戦兎について。そいつは今、こんな姿をしている』

ハワードは映像越しに写真を一枚見せる。
その写真に写っているのは、今の桐生戦兎の身体、佐藤太郎の姿だ。

「……バカみたいな見た目の奴だな。本当にこいつに首輪解除ができるのか?」

佐藤太郎の写真を見て、ギニューはそんな印象を抱く。
こうは言っても、この殺し合いで見た目は中身の指標にならないことはギニューも理解しているが。
これはただ適当に言ってみただけだ。

『こいつは、お前が島の中央で戦ったあのマゼンタ色の相手…ディケイドと同じ、いや、その上位互換の道具を持っている』
「何?」
『本来の使用者の肉体ではないため、その力の真価を発揮できる訳ではないが、まあ十分に気を付けることだ』
『あの道具の本来の使用者の肉体は、同じくお前が中央で戦ったあの男の肉体だからな』
「……その道具を使いたかったら、奴の肉体を奪えと言いたいのか?」
『さあ、どうだろうな』

桐生戦兎の話だったのに、それが少し脱線した感じがある。
そいつが持つアイテムが前に見たものの上位互換だとは言うが、それがどう上位なのかについては教えてもらえなかった。
そこまではサービスできないということだろうか。
まあ、前に見た時のは様々な姿に変えられるものであったため、その変えられる姿の種類が多いのかもしれない。
その説明に時間がかかるから詳しくは教えないのか、なんてことも推測できる。

『ちなみにこいつは、さっきそいつが変身していたラビットタンクとか言っていた姿に主に変身するだろう』

ハワードはついでばかりに、先ほどビルドに変身していた祈手の方を指差してそう言った。


『他の奴らについても、可能な分だけ情報を与えてやろう』
『まずは、お前が森で会ったこいつについてだ』

ハワードが次に見せたのは、この殺し合いにおける杉元佐一の肉体、藤原妹紅の写真だ。

『実はこいつの今の肉体は本来不老不死の存在でな』
「何だって!?」
『今はその不死は制限で不完全になっているが、この殺し合いにおいてもあと一回までなら死亡しても復活できる』

不老不死は本来、フリーザが欲しがっていたもの。
まさかあの時会った者が実はそうであったとは流石に想像していなかった。
それを聞くとどうして不老不死になったのか、プロフィールに書いてあるのだろうか、そんなことも気になってくる。
現在はその不死は完全ではないらしいが、一回なら死を無効にできるとなると、殺し合いにおける有用性まで出てくる。
これを聞いて、孫悟空以外でも手に入れる価値のある肉体かもしれないなんて考えも浮かんでくる。


『後伝えても問題無しとされているのは…エボルトという者についてだな』

ハワードは次に、桑山千雪の写真を見せる。

『こいつは山の東側から向かって来るだろう者の一人だ』
『おそらく、こいつがお前が襲撃することになるだろうグループの中で、最も危険だと思われる』
『……実はこいつはな、今は地球人の姿をしているが、本来は様々な星を滅ぼしてきた地球外生命体だ。「星喰い」等と呼ばれることもある。まるで、このフリーザのようだな』
「何だと?……だが俺は、エボルトなんて名前を聞いた覚えはないぞ?」
『それは、全く別の宇宙の存在だからな』

ギニューとしては、全く別の宇宙の者とは言え、敬愛する宇宙の帝王フリーザ様の許可無くそんなことをしている奴がいることに少し腹立ちを覚える。
そんな情報をよりによってフリーザの肉声から聞くことになったことについても、だ。


『エボルトは今はまだ大人しくして対主催の集団に属しているが、はっきり言ってこいつの思想はかなり危険だ』
『目的のためなら手段を選ばないタイプだ』
『それと、こいつは先ほども言った桐生戦兎とは元からの知り合い…というよりは、敵対していた存在だ』
『けれども、おそらくここにおいては出会ったら一時的に手を結ぶだろう』
『桐生戦兎の有用性はこいつも理解している。桐生戦兎を狙う時はこいつの動向にも十分注意しろ』

『あとこいつは、主にこんな姿に変わって戦う』

ハワードはブラッドスタークの写真も見せる。

『一先ず、伝えられるのはここまでだな』

ハワードはそこで話を打ち切った。

「……何か中途半端だな」

ギニューはそう感じた。
とりあえず、エボルトは危ない奴らしいことは分かった。
標的の桐生戦兎を狙えば、それを阻止するための手段を選ばない可能性があることも何となく理解した。
変身することやその変身後の姿もとりあえず教えてもらった。
だが、どういったことができるとまでは知らされなかった。

『すまないが、流石にこれ以上はいくらジョーカー役でも優遇し過ぎだろうという判断が下されている』
『他にも、渡さなければならないものもあるからな』

再びもやもやした気持ちが出てくるが、今は我慢するしかないようだった。
自分がぶつかることになるであろう者達の戦力については、これ以上は実際に見て確かめるしかないようだった。

◇

「で、他に渡すものってのは何なんだ?」

『そう急かすな。おい、アレを渡してやれ』

ギニューが聞くとハワードはそう答える。
彼は、ギニューの後ろの方にいる2人の祈手に向けて話しかけた。

現在、祈手の2人はどちらも仮面ライダーへの変身を解き、元の顔を隠した仮面の姿に戻っている。
その状態でハワードが指示を出すと、片方の祈手が動く。
その祈手は、またまたどこからともなく新たな物品を一つ取り出した。

「…………また食い物かよ」

それは、一皿の料理だった。
料理名は『岩塩焼きガニ』だ。

『その焼き蟹には、「ガンバリガニ」という特殊な蟹を使用している。この蟹には、大きな疲労回復効果がある』
『それを食べて体力回復するがいい』
『こうしたものは、今回だけ特別で次は無いからな』
「お、おう…」

ハワードのその言葉に続くように、料理を持った祈手は押し付けるようにそれをギニューに渡す。
受け取ったギニューの表情はどこか渋かった。

『ちなみにこの蟹は、おそらく殻ごと食さなければ効果が十分に発揮できないかもしれん。最後までしっかり食べるように』
『その皿が、綺麗な白になるまでな』
「………」

渋みがさらに濃くなった。


『一先ずはこれで、今できる分だけのものは全て渡せた』
『あと他に言うことがあるとすれば…いざという時はボディチェンジの使用を躊躇うな。孫悟空の肉体を奪う時期が後になるとか、そんな余計なことは考えずに生き延びることを考えろ』
『それと分かっているとは思うが、喋れない肉体とのチェンジも要注意だな。例えば、お前が森で会った「ピカチュウ」とかな』
『……そういえば、前に孫悟空の肉体については現在の中身での成長を観察したいから離れてもらいたい旨のことを伝えたが、向こうの方から近付いて来る分にはそれは構わない』
『もしもそういった時が来たら、お前のやりたいようにやるが良い』

『それでは、健闘を祈る』
『ブチッ』
「あっ、おい!」

そこまで言うと、ハワードは一方的に映像を切った。
ギニューは、背後に2人の祈手を立たせたまま、まるでおいてけぼりにされたかのように呆然と突っ立っていた。

◇

(……全く、まさかこんなことになるとはな)

今回起きた出来事はギニューにとっても予想外のことばかりだった。
やはり、戦力として主催側の部下2人が送られてきたことが主にそうだろう。

(あいつら本当に何を考えているんだ?)

今回の事で主催陣営の目的がさらに分からなくなった。
黒幕らしい者は亀でカメラだの殺し合いの運営なんてできそうにない存在を名乗る。
自分をジョーカー役に指名したらしいハワードは自分にわざわざ危険な場所へと無理に行かせようとする。
どうしてもそっちの方へ行かせたいなら何かよこせと文句を言ってみれば、一目見れば自分の内通が他の者達にも分かるようなものをよこしてくる。
自分に襲撃してほしい参加者達の情報は全員分ではなく、貰えた情報も何か中途半端。
このままでやる気を出せと言われても、正直ちょっと困る。


(ハワード……奴らの中ではそこまで高い地位にいるわけじゃないのか?フリーザ様のお身体なのに?)

ギニューはそんなことについても疑問に感じる。
ハワードは今回のことを他の者に相談すると言っていたことから、そこまで強い決定権を持っている訳ではない可能性が出てくる。
そして、こちらに他参加者の情報を与える前に、「可能な分だけ」といった前置きを付けていた。
まるで、情報を与えるのに誰かから許可を貰う必要があったかのような口振りだった。

暴力が強ければ、ある程度の無茶な意見でも強引に通すことはできるだろう。
例えすぐに使いこなすのが難しくとも、フリーザ程の力のある肉体ならばそれは十分可能だとギニューは思う。
けれども、ハワードはフリーザの肉体をそのように使っている様子は無い。
彼はあくまで主催陣営においては他の誰かを自分より上の立場に置いているようだった。
だがフリーザの肉体を従えるには、それよりも強い肉体でなければならないだろう。
……それが亀でカメラだと名乗る奴だと思うと、余計に混乱する気持ちが出てくる。
フリーザの父親のコルド大王等でないと不可能だとは思うが、それは亀にもカメラにも該当しない。
一度はフリーザに勝利した孫悟空は、肉体が参加者側になっている。
本当に何故、フリーザの肉体でありながらハワードがあんな感じになっているのか、全く理解できなかった。
何かもう、本当に滅茶苦茶って感じだ。


「あー………じゃあ、お前ら、外でお前らのできることを軽く見せてくれ。俺はそれを見ながらこれを食う」
((こくっ))


ギニューはとりあえずとして、祈手達にそう言ってみた。
彼らはその指示に従い、小さくギニューに向かって頷いた後、まずは食堂の中から外に出る。
『SKULL!』『Are you ready?』
再びそれぞれの仮面ライダーの姿に変身する。
『カチャ』『ス…』
そして互いの武器、スカルマグナムやドリルクラッシャー等を構え、それによる攻撃を近くの適当な建物等に向けて放つ。
そうすることで、どんな攻撃ができるのか等を見せている感じだった。


ギニューもまた外に出る。
彼は立ちながら祈手2人の力量を観察し確かめる。
その手には皿が持たされたままだ。
そのまま、半分死んだような目をしながら、皿の上の蟹を食べ始めようとする。


(オレ、さっきから何か食ってばっかだな…)

ギニューはぼんやりとそんなことを思う。
この網走監獄内においても、宇宙船での戦いの前…今の身体へのチェンジ前にプリンアラモード(ほぼ残骸)を食べた。(スタミナ薬はノーカン)
宇宙船の戦いにおいては、杖を振ったら出てきた刀の切っ先を食べた。
今の身体になってここに戻ってきてからも、モノモノマシーンから出てきたチョコレートケーキ、通常支給品の弁当も食べた。

(……正直、少しきついか…?)

前の身体の時に食べたものは当然今の胃袋には無い。
しかし、これもまた当然のことではあれど、この身体の前の持ち主が食べたものは今の胃袋に残っている。
その前の持ち主が何かを食べていたためか、腹の容量は最初からある程度埋まっていた。
弁当を食べていた時はまさかまた食べ物を渡されるとは思ってなかった。
弁当を食べた時点でも胃袋の容量はけっこう埋まっていた。
渡された蟹は、残りの容量で十分なのか、ちょっと怪しくなってきた。

この蟹を食すことに対する問題は他にもある。
さっきハワードが言っていたように、固い殻も食べなければ効果が無いらしいことだ。
本来の特戦隊だった頃の紫の肉体のギニューであればその問題はあまりなかっただろうが、今はこのままでは食べるのは難しい。
ただ一応、今の肉体でもこれを食す方法はある。
ゲルトルート・バルクホルンの怪力魔法で、顎の筋力を強化して噛み砕いて食べることだ。

と言うかもうそれしかない。
ギニューは魔法を軽めに発動しながら、バルクホルンの肉体から犬耳を生やしながら蟹を手で持って口に運ぶ。
それを煎餅のようにバリボリと細かく噛み砕き、喉の奥の方へと飲み込む。
特に苦戦したように感じるのは右のハサミ、このハサミは左のものよりも大きいからだ。

それと、蟹の横には岩塩の欠片も添えられている。
これも食べるべきかは少し迷ったが、念のため口に運んで噛み砕いておく。
塩そのものであるため、口の中はかなり塩辛くなり表情もかなり苦いものになる。
それを解消するためデイパックの中から水を取り出し、これも飲んで口の中を濯いでおく。

そしてギニューはやがて、蟹を最後まで口の中に入れる。
正直、甘いものの方が比較的好みなギニューには最初から最後まで塩味たっぷりなこともこの焼きガニを食べることを少し苦しく感じさせた。
疲労回復効果自体はちゃんとあるようで、疲労感は少しだけ和らぐ。
けれどもその回復量は、微々たるもののような感じがした。

(あとはこいつを…)

蟹の最後の足の部分まで噛み砕き飲み込んだ後、ギニューは皿の上に最後に残ったものを眺める。
そこには、蟹の下に敷かれていた、しそっぽい謎の葉っぱが残っていた。
これも一応食っておこうと、ギニューはその葉を剥がす。










(……ん?)


葉を剥がした後、ギニューはその下の皿の白い部分に何かが小さく書いてあることに気付いた。


『これを読み終えたらすぐに皿を割れ』
『これをアンブラハンズ達含め誰にも見せるな』
『これについて何も喋ろうともするな』

『エボルトから通信機器となる「スマホ」を奪え』
『それで私だけと秘密裏に繋がろう』

『"H"より』



「…………………おっと手が滑ったーーッ!!」


皿に書いてあることを読み終えた直後、ギニューはそう言いながら皿を地面に叩きつけて粉々に割った。


◆


「おーいお前ら、もういいぞー」

皿を割った後、ギニューはさっさと葉っぱを口に入れて飲み込み、続けて祈手達に声をかける。
声を聞いた彼らはその動きを止めてギニューに静かに向き直る。
彼らはギニューが皿を割ったことについて特に気にしている様子は無い。
ギニューはそんな彼らに近付き、ついでに不自然さが無いように割った皿を更に砕くために踏みつける。


(ハワード………あいつ、やはりそこまで主催側の中での権限は強くないのか?…そして、裏切ろうとしているのか?)

皿に書かれてあったメッセージからギニューはそんなことを考える。
"H"はおそらくハワードのことだ。
こんな風に他の主催陣営に隠すようにメッセージを送ってきたということは、他の者達の思惑から外れる何かをしようとしていると考えられる。
皿が白くなるまで食べろと言っていたのも、これを見せるためだったのだろう。
けれども、それが何なのかは予測できない。
ただ今回自分に指示されたことが色々と不可解なことが多いことからも、このメッセージの真意を知りたいという風にも感じる。
もしかしたら、今回の指示は本当はハワードにとっても色々と不本意なことが多かったのかもしれない。
それが同時に、ハワードの権限がそこまで強くないことも意味することになる。


(それにエボルトとやらが持つという通信機器…ようはあちら側と通信できるということ…何故そいつがそんなものを持っている?)

気になるのはその点についてもだ。
他の主催側と秘密裏に繋がるということから、エボルトがそれを持っているのは自分のようにジョーカーに指名されたからだという可能性は低くなる。
なのにそんなものを持っている理由…考えられるのは、ハワード以外にも他の主催側から外れることをしようとしている者がいる可能性だ。
その何者かが何らかの方法でエボルトにスマホを渡した。
ハワードはおそらくそれに気付いた。
しかしその者の考えは、主催全体だけでなくハワードのやりたいことからも外れている。
だからこのような形で、奪えというメッセージを送ってきたのだろうか。

(何にせよ、まずは動いてみないと始まらんか)

不可解なことは増えたが、とりあえずは動かなければ話は始まらない。
本当にスマホとやらをエボルトが持っているのか、仮にそれを奪えたとして本当にハワードとより秘密裏に繋がってみるべきなのか、それらの行動が自分の目的の達成に繋がるのかは分からない。
けれども一先ずは、最初に指示された通り山の西側中腹辺りに行ってみるべきだろう。
そうしなければ、首輪を爆破される危険性もまだある。


◇


「さて…それじゃあいよいよ出発してみるわけだが、その前に一つ、お前らとやっておきたいことがある」

変身を解除し、最初の仮面と黒ずくめの姿に戻った2人の祈手に向かってギニューはそう言う。

「これをこう、こうしてだな…」

ギニューは言葉と体の動きで表現しながら、何かをするように指示する。
それに対し祈手達は小さく頷いて理解したことを示す。

「よし…それじゃあ行くぞ!」



「ギニュー特戦隊、出動!!!」
『『『バッ!』』』

ギニューは自分と一緒に、祈手の2人にも即興で考案したファイティングポーズをとらせた。


「………やはり3人は少ないし、本来のメンバーではないからスーパーファイティングポーズは上手くきまらないか…」

自分からやらせてみた後で、ギニューはポツリとそう呟く。
そんな風に感じるのはやる前からでも分かっていた。
でも、変則的な形であれどせっかく複数人で行動することになったのだから、少しでも自分らしさを取り戻すためにやっておきたかった。


「……とにかく!行くぞお前ら!ファイトッ!!オーッ!!」

そう叫んでギニューは、指示された次の目的地に向かって3人で移動し始めた。

時刻は丁度、先ほどの放送から2時間経つ、20時となっていた。


【B-1 網走監獄/夜中】

【ギニュー@ドラゴンボール】
[身体]:ゲルトルート・バルクホルン@ストライクウィッチーズシリーズ
[状態]:肉体的疲労(小)、精神的疲労(特大)、腹部に打撲、背中にダメージ(大)、魔力消費(大)、イライラ(大)
[装備]:フラックウルフFw190D-6@ストライクウィッチーズシリーズ、圧裂弾(1/1、予備弾×1)@仮面ライダーアマゾンズ、虹@クロノ・トリガー
[道具]:基本支給品、竈門炭治郎の斧@鬼滅の刃
[思考・状況]
基本方針:ジョーカーの役割を果たしつつ、優勝し、主催を出し抜き制裁を下して、フリーザを完全に復活させる。
1:とりあえず、主催が送ってきた祈手(アンブラハンズ)とやらの2人を従えて行動してみる。
2:一先ずは指示された通りC-2の山の中腹の方に向かってみる。
3:もし本当に対主催の集団とやらに遭遇したら、形だけでも桐生戦兎とやらを狙ってみる。
4:エボルトとやらが持っているらしいスマホというものを奪ってみる。
5:ハワードは主催側を裏切るつもりなのか?真意を知るために、秘密裏に繋がるという案に乗ってみたい。
6:孫悟空の体はいずれ奪う。オレが手に入れるまで死ぬなよしんのすけ。
7:あの時の女(杉元)の肉体が不老不死であることが少し気になる。
8:ヒノカミ神楽とかはもう少しコツを掴めば使えそうな気がする。
9:炎を操る女(杉元)、エネルギー波を放つ女(いろは)、二刀流の女(ジューダス)、ハワードが注意したエボルトとやらにも警戒しておく。
10:ここにはロクでもない女しかいないのかと思っていたが、さっきの絵美理とかいう頭のおかしいうるさい女と比べたら、他は全然マシなやつらだったかもしれん。
11:さっきの奴(絵美理)が気にしていたヒイラギにも警戒。何らかの力を隠し持っているのか?
12:エボルトとやら…フリーザ様関係無しに星を滅ぼし回っているらしいことが本当なら何か少しムカつくな。
[備考]
※参戦時期はナメック星編終了後。
※ボディチェンジによりバルクホルンの体に入れ替わりました。
※全集中・水の呼吸、ヒノカミ神楽は切っ掛けがあればまた使えるかもしれませんが、実際に可能かどうかは後続の書き手にお任せします。透き通る世界が見れるかも同様です。
※主催側のジョーカーとしての参戦になりました。但し、主催側の情報は何も受け取っていません。
※ボディチェンジは普通に使用が可能ですが、主催によって一度使用すると二時間発動できない制限をかけました。
※杖@なんか小さくてかわいいやつを使いました。



[特殊状態表]


【ボンドルドの祈手@メイドインアビス】
[身体]:葛城忍@仮面ライダービルド
[状態]:健康
[装備]:ビルドドライバー(プロトタイプ)@仮面ライダービルド、ドリルクラッシャー@仮面ライダービルド
[道具]:ラビットフルボトル&タンクフルボトル@仮面ライダービルド、忍者フルボトル&コミックフルボトル@仮面ライダービルド
[思考・状況]基本方針:ボンドルドに従う
1:今はギニューに従う
2:何も喋らない

【ボンドルドの祈手@メイドインアビス】
[身体]:鳴海荘吉@仮面ライダーW
[状態]:健康
[装備]:ロストドライバー@仮面ライダーW
[道具]:スカルメモリ@仮面ライダーW
[思考・状況]基本方針:ボンドルドに従う
1:今はギニューに従う
2:何も喋らない

[祈手2人の備考]
※ボンドルドの祈手達が所持しているアイテムは全て、所持している本人以外が使用しようとすると壊れるようになっています。
※祈手達が死亡した場合、残された肉体は所持しているものも含めて全て主催本部に転送されます。
※祈手達は、基本的にギニューから遠く離れてもその側に戻ろうとします。
※ギニューと離れすぎて短い時間で合流するのが難しいと判断された場合も、祈手達は主催本部に転送されます。
※2人の祈手には参加者達のものと同じ首輪が装着されています。
※祈手の首輪は、モノモノマシーンで使用することはできません。そもそも死体が転送される関係上、首輪の回収自体が難しいものと思われます。



[登場アイテム紹介]

「モノモノマシーンからの景品」

【いぬチョコレート@キラキラ☆プリキュアアラモード】
アニマルスイーツと呼ばれる動物型にデコレーションされたスイーツの一種。
剣城あきら/キュアショコラの病気の妹のために作られたのが最初。
最初の一品はキュアショコラ用の変身アイテムに変化した。
ここにあるのはそれとはまた別に作られたもの。
公式サイトにレシピが存在する。


「祈手達専用アイテム」

【ビルドドライバー(プロトタイプ)@仮面ライダービルド】
葛城忍用にチューニングされたビルドドライバー。
通常のビルドドライバーと同じく、ネビュラガス注入の人体実験を受け、ハザードレベルが3.0を超えないと使用できない。
このビルドドライバーで変身したビルドは、通常のものよりパンチ力やキック力等が向上している。
また、ベストマッチ判別機能が存在しない。

【ラビットフルボトル&タンクフルボトル@仮面ライダービルド】
兎の成分が入ったフルボトルと戦車の成分が入ったフルボトル。
それぞれベストマッチの関係である。
ビルドドライバーにセットして使用することで、仮面ライダービルド ラビットタンクフォームへと変身できるようになる。
それぞれベストマッチ関係に無いボトルとの使用でトライアルフォームへの変身も可能。

【忍者フルボトル&コミックフルボトル@仮面ライダービルド】
忍者の成分が入ったフルボトルと漫画の成分が入ったフルボトル。
それぞれベストマッチの関係である。
ビルドドライバーにセットして使用することで、仮面ライダービルド ニンニンコミックフォームへと変身できるようになる。
また、そのフォームに変身することで、4コマ忍法刀という武器をビルドドライバーから出すこともできる。
それぞれベストマッチ関係に無いボトルとの使用でトライアルフォームへの変身も可能。

【スカルメモリ@仮面ライダーW】
「骸骨の記憶」を内包したガイアメモリ。
ロストドライバーに装填することで仮面ライダースカルへの変身を可能とする。
スカルには専用武器としてスカルマグナムというものもある。


「おまけ」

【岩塩焼きガニ@ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド】
ガンバリガニという蟹と岩塩を使った料理。
ガンバリガニ以外でも蟹と岩塩を使えばこの料理になる。
蟹を食べ慣れた猟師が一番おいしいと言うのがこのシンプルな食べ方で、ホクホクの身がたまらないらしい。
ゲーム中では食べるとハートとがんばりゲージを回復する。

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  • 俺ロワ・トキワ荘:http://jbbs.shitaraba.net/otaku/12648/
  • 本スレ①:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1615384066/
  • 本スレ②:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1633849195/l30
  • 本スレ③:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1664632643/l30
  • 本スレ④:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1706338338/l30
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