佐倉双葉がエボルトにスマホを送ったこと、それを私が知ったのは偶然ではなかった。
ボンドルド…奴が、彼女の動きが少し怪しいと私に教えた。
それだけでなく、殺し合いの舞台である島に物資を送るための転送装置がある部屋で、この後何かしようとしているかもしれないとも言った。
その根拠を聞いても、はぐらかされてはっきりとした理由は聞けなかった。
それだけでなく、殺し合いの舞台である島に物資を送るための転送装置がある部屋で、この後何かしようとしているかもしれないとも言った。
その根拠を聞いても、はぐらかされてはっきりとした理由は聞けなかった。
私は、その言葉が気になってしまった。
戯言だと聞き流すにしても、佐倉双葉は確かに常に情緒が不安定だったような感じがあり、何かしでかす可能性も考えられる感じがあった。
そのため私は、彼女が向かっているらしい部屋に先回りし、そこに小型カメラを隠して仕掛けてみた。
そしてそれを通じて、別の場所からその部屋の様子を観察してみた。
戯言だと聞き流すにしても、佐倉双葉は確かに常に情緒が不安定だったような感じがあり、何かしでかす可能性も考えられる感じがあった。
そのため私は、彼女が向かっているらしい部屋に先回りし、そこに小型カメラを隠して仕掛けてみた。
そしてそれを通じて、別の場所からその部屋の様子を観察してみた。
やがて確かに、その部屋に佐倉双葉は現れた。
その時彼女は、この殺し合い本部の備品にあった予備のスマートフォンを勝手に持ち出していた。
そしてそれを、これまた勝手に転送装置でエボルトのデイパックへと送った。
その時彼女は、この殺し合い本部の備品にあった予備のスマートフォンを勝手に持ち出していた。
そしてそれを、これまた勝手に転送装置でエボルトのデイパックへと送った。
装置を使ったことや送り先の記録は、彼女は自分のハッキング能力を活かして機械から消去した。
けれども、私は送る瞬間を目撃した。
けれども、私は送る瞬間を目撃した。
だが私はそれを他の者達には報告しなかった。
私に情報を教えたボンドルドにもだ。
私に情報を教えたボンドルドにもだ。
ボンドルド自身は、おそらく確信があって私に情報を与えた。
奴はまるで、未来でも見ているかのようだった。
でなければ、私があんなタイミング良く目撃することはできなかった。
けれども、私が双葉のことについて何も言わなくても、奴は特にそれ以上追及することはなかった。
奴はまるで、未来でも見ているかのようだった。
でなければ、私があんなタイミング良く目撃することはできなかった。
けれども、私が双葉のことについて何も言わなくても、奴は特にそれ以上追及することはなかった。
ボンドルドはおそらく何かを企んでいる。
私がこれを知るように、誘導したかのような感じがある。
それが何なのかについては分からない。
しかしそれならば、可能な分だけその企みを利用してやるまでだ。
私がこれを知るように、誘導したかのような感じがある。
それが何なのかについては分からない。
しかしそれならば、可能な分だけその企みを利用してやるまでだ。
はっきり言って、私が見たかったものの内一つはこの殺し合いではもう見ることができなくなった。
あのメタモンの成長には期待していたのだが、彼はもう死亡してしまった。
終わってしまったことをもうこれ以上気に掛けるべきではない。
あのメタモンの成長には期待していたのだが、彼はもう死亡してしまった。
終わってしまったことをもうこれ以上気に掛けるべきではない。
だから私がここから狙うべきものは、自分一人だけが全てを得ることだ。
そのために有用かもしれないのは、ギニューの能力だ。
奴の能力を利用できれば、あの怪物をどうにかできる可能性があるかもしれない。
そのために有用かもしれないのは、ギニューの能力だ。
奴の能力を利用できれば、あの怪物をどうにかできる可能性があるかもしれない。
……やらなければならないことだったとは言え、さっきのやり取りではギニューに印象をかなり悪く持たれたかもしれん。
スマホを奪えと言っても、それも上手くいくかどうかはほとんど賭けだ。
私の計画が成功する確率はかなり低いだろう。
別の立ち回り方を考える必要も出てくるだろう。
スマホを奪えと言っても、それも上手くいくかどうかはほとんど賭けだ。
私の計画が成功する確率はかなり低いだろう。
別の立ち回り方を考える必要も出てくるだろう。
今はただ、あの舞台にいる者達の成り行きを見守るしかない。
◆◆◆
佐倉双葉は今、かなり焦っていた。
ヘルメットに仕込まれた通信機器を通じて、斉木空助からの連絡が来た。
その内容をまとめれば、以下の通りだ。
その内容をまとめれば、以下の通りだ。
『ギニューが山の中腹辺りで対主催の集団を襲撃するよう指示された』
『主に桐生戦兎を狙えとも言われた』
『その集団の中に君が気に掛けている例の"彼"も合流しそう、ギニューと戦うことになりそう』
『ギニューには助っ人としてボンドルドの祈手が2人と、疲労回復のためのアイテムが送られた』
『祈手2人は、戦兎と"彼"への精神攻撃ができるかもしれない肉体のものが送られた』
『主に桐生戦兎を狙えとも言われた』
『その集団の中に君が気に掛けている例の"彼"も合流しそう、ギニューと戦うことになりそう』
『ギニューには助っ人としてボンドルドの祈手が2人と、疲労回復のためのアイテムが送られた』
『祈手2人は、戦兎と"彼"への精神攻撃ができるかもしれない肉体のものが送られた』
これは、"彼"の死を避けたい双葉にとってはマズいことだった。
いくらギニューが主催のジョーカー役になったとは言え、こんなバトロワゲームとして問題のありそうなことを他の奴らがしてくるとは思ってなかった。
いくらギニューが主催のジョーカー役になったとは言え、こんなバトロワゲームとして問題のありそうなことを他の奴らがしてくるとは思ってなかった。
だから今、双葉はエボルトにメッセージを一つ送ることを考えている。
エボルトには問題があることを聞かされ、自分のしたことながらこの手を使うことに少し複雑な気持ちも出てきている。
けれども、少しでも"彼"を危機から救うためにできることをしたかった。
エボルトには問題があることを聞かされ、自分のしたことながらこの手を使うことに少し複雑な気持ちも出てきている。
けれども、少しでも"彼"を危機から救うためにできることをしたかった。
空助にも念のため相談してみたが、『ある程度なら教えても問題ないかもね』みたいな回答が返ってきた。
『3人組の敵が近付いてきている』
『桐生戦兎が狙われている』
『桐生戦兎が狙われている』
『敵の内1人はギニューである』
『1人の肉体は戦兎の父親である』
『1人はあんたの"相棒"の肉体と縁がある奴である』
『ギニュー以外の2人はこの殺し合いにおいて人間扱いされておらず、アイテム扱いされている』
『1人の肉体は戦兎の父親である』
『1人はあんたの"相棒"の肉体と縁がある奴である』
『ギニュー以外の2人はこの殺し合いにおいて人間扱いされておらず、アイテム扱いされている』
こんな風に伝えろと言われた。
近付いてくる敵に主催の息がかかっていることについては、伝えないように言われた。
どうせ見ればその可能性に思い至るかもしれないこともそうだ。
だが、あらかじめ早めにギニューと主催の関係を教えてしまうと、エボルトはそこから何か悪だくみをする可能性があるかもしれないとも言われた。
少々無理のある誤魔化し方かもしれないが、とりあえずはこうするしかない。
祈手達が人間扱いされていないのも、ほとんど事実らしいため一応嘘は言ってない形ではあるらしい。
どうせ見ればその可能性に思い至るかもしれないこともそうだ。
だが、あらかじめ早めにギニューと主催の関係を教えてしまうと、エボルトはそこから何か悪だくみをする可能性があるかもしれないとも言われた。
少々無理のある誤魔化し方かもしれないが、とりあえずはこうするしかない。
祈手達が人間扱いされていないのも、ほとんど事実らしいため一応嘘は言ってない形ではあるらしい。
とにかく、双葉は連絡のためにそれができる場所へと移動しようとしていた。
場所に必要な条件は、誰の目も無いところだ。
場所に必要な条件は、誰の目も無いところだ。
確実にそうだと言える所…それは、トイレの個室の中だ。
以前の連絡の時も双葉はそうした。
自分用の個室は今のところ無い。
以前の連絡の時も双葉はそうした。
自分用の個室は今のところ無い。
彼女は小走り気味でトイレへと向かっていた。
「うわっ!?」
「おっと」
「おっと」
トイレに辿り着く直前で、双葉はあるものにぶつかった。
「おや?どうしましたかフタバ。そんなに急いで」
「ボ、ボンドルド…」
「ボ、ボンドルド…」
双葉はここで絶対に会いたくなかった者の一人に出くわしてしまった。
仮面で顔を隠した黒ずくめの人物、ボンドルドだ。
仮面で顔を隠した黒ずくめの人物、ボンドルドだ。
「い、いや…その……は、早くそこで用を済ませたいからさ。も、漏れそうなんだよ。お、女の子にこれ以上こんな話題喋らせてほしくないから、早く行かせてくんない?」
「おや、前にも長めに入っていたことがありましたよね。そんなにお腹の調子が悪いのですか?」
「いいから!早く行かせろ!」
「おや、前にも長めに入っていたことがありましたよね。そんなにお腹の調子が悪いのですか?」
「いいから!早く行かせろ!」
多少動揺しながらも答えてみれば、そこから更に会話に続けようとする。
そのことに対し若干キレながら返答し、急いでトイレの方に入ろうとする。
そのことに対し若干キレながら返答し、急いでトイレの方に入ろうとする。
ボンドルドの横を通り抜け、双葉は共用トイレ内に入る。
『今さっきボンドルドが出てきたドア』を開けて。
『今さっきボンドルドが出てきたドア』を開けて。
「………?」
中に入りドアを閉めた後、双葉は何か小さな違和感を抱く。
しかしその違和感の正体には気付かない。
今彼女の目に映る光景は、何の変哲もない「女子トイレ」だ。
立ち小便用の便器は存在していない。
しかしその違和感の正体には気付かない。
今彼女の目に映る光景は、何の変哲もない「女子トイレ」だ。
立ち小便用の便器は存在していない。
(とにかく、早く送らないと…)
ここで送っても、エボルトの方が気付かなければ意味は無い。
けれども、情報を得たからにはやるしかない。
双葉はトイレ内の個室用のドアを開け、その中へと入っていった。
けれども、情報を得たからにはやるしかない。
双葉はトイレ内の個室用のドアを開け、その中へと入っていった。
◆
「とうおるるるるるるるん」
「とうおるるるるるるるん」
「とうおるるるるるるるん」
◆
「はい、はい。ええ…そうですね」
「やはり、彼女はそのつもりのようです」
「………いえ、まだそっとしておきましょう」
「表立って対立するのはまだ早いと思います」
「やはり、彼女はそのつもりのようです」
「………いえ、まだそっとしておきましょう」
「表立って対立するのはまだ早いと思います」
「『彼』については……もしいざという時が来たら『クロノス』に動いてもらいましょう」
「彼ならば、実質的な殺害をすることができるかもしれないですからね」
「彼ならば、実質的な殺害をすることができるかもしれないですからね」
「……ええ、自分でなるのは、止しておきましょう」
「激状態が現れた今、ライダーになる方がもしかしたら危険でしょうからね」
「島に向かった彼らとは、もう再会することはないでしょう」
「それに『私』にはライダーになる必要がありませんからね」
「そのことは分かっているでしょう」
「………はい、そうですね」
「激状態が現れた今、ライダーになる方がもしかしたら危険でしょうからね」
「島に向かった彼らとは、もう再会することはないでしょう」
「それに『私』にはライダーになる必要がありませんからね」
「そのことは分かっているでしょう」
「………はい、そうですね」
「ええ、もうしばらくは様子見しておきましょう」
「それでは、『輝く未来』のために」
◆
ボンドルドは『充電の切れている』携帯電話を耳元から離し、トイレの前から立ち去っていった。
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