コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

関西ツインテ 真夏

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「ウ……ウソやろ。こ……こんなことが。こ……こんなことが許されていいのか。」

 バトル・ロワイアルの会場で驚きの声を上げる関西弁のツインテールの美少女。
 神谷真夏は自分が巻き込まれた蛮行に声を震わせていた。
 もちろん真夏の今までの人生で、目の前で子供が爆殺されるような光景を見たことなどない。
 図太いようで繊細な面もある彼女は何分か何も考えられずにいたが、タフという言葉は真夏のためにある。持ち前のへこたれない心で気を取り戻すとランドセルを調べた。

「と、とりあえずランドセル見よ。なんか使えるもんとか入っといてな。」
「えーっと、CD と、パンツと、うわっ!?」

 ニ鳥は、菅野美穂のCDを手に入れた!
 ニ鳥は、ブリーフを手に入れた!
 ニ鳥は、ビグ・ザムを手に入れた!

「ちょっと待ってこんな武器ええん!?」

 思わず関西のノリでツッコんでしまうが、目の前の状況は変わらない。これで殺し合えということだろう。
 ランドセルからヌッとバカデカいロボットが出てきて、近くの木立の木々を粉砕しながら横たわる。多分乗り物だろうとコックピットを探したら案の定で、とりあえず真夏は中に入ってみることにした。
 座席は3人乗りのようだ。最後の1人まで殺し合うのに協力が必要なものを渡すとか乃亜ってやつは結構鬼畜だな。

「これ1人でも動かせるん? そもそもホンモノなん? うわ説明書ついてる。マジぃ?」
「アカンどないしよ! 逆に怖わなってきたわ。まあでも誰だって殺し合いたいわけないもんな。とりあえず、誰かと会いたいな。みんなも巻き込まれてるかもしれんし。おっしゃ探そ!」

 真夏は努めて元気に言うと操縦席についた。
 へこたれへん、関西女の心意気で駆け出す。

 そして1分経った。
 そして2分経った。
 そして3分経った。
 そして4分経った。
 そして5分経った。

「アカンこれ動かせへん! ぜんぶハズレや!」

 そしてあっという間に諦めた。
 当然だが軍用の兵器はマニュアルを読んだぐらいで素人が操縦できるようにはできていない。どこぞのテンパが例外なだけで、しかもビグ・ザムという癖が強い機体では、とっとと諦めたほうが健全とも言える。
 なにせこのビグ・ザム、そもそも地上での運用を想定していない。その上半身に比べて下半身が貧弱すぎるフォルムを見ればわかる通り、足なんて飾りな宇宙空間での使用を前提とするモビルアーマーだ。それにそもそもが3人乗りである。一応1人でも動かせなくはないが女子小学生にはちょっと無理かな。

「しゃーない、切り替えていく。とりあえずコイツをランドセルにしまって、どっかで武器になりそうなもん探そ。そんで誰かおったら、ておった!?」

 するとメインカメラに映る影。
 横たわるビグ・ザムの正面、つまり空中に人が浮いていた。
 黒い枝のようなものを背中につけた金髪の美少女だ。
 ぽかんと口を開けて見下ろしている。
 そして降りてくるとコンコンとモノアイを叩いた。不思議そうに小首をかしげている。そりゃこんなもんみたら驚くだろと思うと、少女が空中に浮いていたことは頭から抜けていた。ロボットがいるんだ、幼女が空を飛んで何が悪い。


「これが、大仏ね?」
「おーい、そこのー! アンタもユーカイされたんかー!」
「あ、人間だ。」

 どっこいせと言いながらコックピットから這い出る真夏の前に、再び少女がふわりと浮かぶ。すると真夏よりも中が気になったのか覗きこんだ。

「これなに?」
「知らん。なんか入ってた。」
「ふーん。」
「とりあえず中入り。うち神谷真夏。真夏って呼んでええよ。」
「招き入れられたわね。わたしはフランドール・スカーレット、真夏は、人間?」

 フランドールの支給品である露天風呂プリンなるご当地スイーツを二人でつつきながら情報交換する。なんでもフランは吸血鬼らしい。じゃあこのロボットもなんか吸血鬼的なアレかと聞いたら違うと言われた。そらそうよ。

「そういえば、真夏は何が入ってたの?」
「ほーん、なんか大変やなあ。でもお金持ちとかええやん。」
「うん、で、何が入ってたの?」
「えー、言わなアカン? うーん、笑わんといてよ? これとパンツとCDなんやけど……」
「なにこの、ブリーフ、ブリーフなの?」
「いやブリーフっていうか、伸縮性のあるボクサー型の、ちょっとスパッツに近い感じの。」
「ブリーフでしょ。」
「イヤや支給品がブリーフなんて! せめてパンツにしてや!」
「ブリーフだと認めなさい。」

 そんなふうに盛り上がること小一時間。お互いの知り合いのことも話し終えて、2人で他の参加者を探す流れになった。
 ズルズルとフランの怪力でビグ・ザムを押すと、なんかランドセルへと吸い込まれていく。

「四次元ポケットみたいなもんやな。」
「なにそれ?」

 フランは真夏を抱っこすると林から町へと飛んでいった。
 とりあえず2人とも殺し合いに乗る気はない。突然誘拐されて無理強いされればどんなことだってやりたくないのだ。なんとかサボってあの乃亜とかいうキャベツ頭にやり返してやる、という真夏の主張に、別になんにも目的がないのでしばらく付き合うことにフランはした。
 あと単純に真夏と話すのが楽しい。なにせ500年近く知った顔としか話してこなかった。別に自分から話しかけるタイプではないが、真夏がグイグイ来るので自然と会話が増える。弾幕の一つも出せないのはつまらないが、たまにはこういうのも悪くはないと思った。

「アカン、プリン吐きそう……」
「えー、ゆっくり飛んでるのに。」
「ホンマムリ、腹押されてこの態勢めっちゃキツい……猫とかこんな気分なんや。だからあんな鳴くんや……」
「もー、しょうがないなあ。それ!」

 真夏をお姫様抱っこするとフランは高度と速度を上げた。

「お~、ええやん! 気に入ったわ! こんなの総理大臣やって体験できへんで! ショウタに見せたら羨ましがるで!」
「それってあなたの眷属?」
「ケンゾク? ちがう! アイツは子分や! ウチが面倒みたっとんねん! ヒャッハァー!」

 さっきの青い顔はどこへ行ったのか、真夏は大空の空中散歩を満喫している。
 人間はこんなにうるさいものなのかとフランは思うが、そのうるささがどこか心地よかった。
 大きく翼をはためかせる。壊れない程度にスピードを出してやろう。
 そう思って集めた魔力を、フランは進行方向とは別方向に一気に放出した。

「フラン!?」
「撃たれた、狙われてる!」

 真夏の声に応えながらグレイズ。間一髪で弾丸はフランの翼の先を掠めるだけで済んだ。
 2人の視線は地上へ。曳光弾の発射元は、いつの間にか来ていたビルの上だった。



「お姉ちゃん外しちゃったねぇ。」
「良い勘をしてますねぇ。」

 ビルの屋上にいるのは、目つきの悪い高学年ほどの少女と、幼稚園児ほどの少年。
 大場カレンは支給品のBARをランドセルへとしまうと素早く離脱を始めた。

 カレンが少年、豊穣礼佑と手を組んだのは数分前のこと。
 カレンが武器の試し撃ちも兼ねて礼佑を殺そうとしたときにさかのぼる。
 元々、カレンには命がけで叶えたい望みがある。そのためならばルール違反がない限りなんでもするという覚悟で『ラストサバイバル』というゲームに参加したほどだ。優勝すれば何でも願いが叶うというそれに挑み、しかし敗北して、気がつけばこの殺し合いだ。
 もちろん、カレンとしても乃亜のうさんくささは理解している。しかしそれを差し置いても、自分をあの場から、あのラストサバイバルのステージからさらった事を評価した。
 ラストサバイバルはマスコミにも公表され特番が組まれるほどだ。それも主催者である謎の男、ミスターLの力によるもの。たいていの願いならば非現実的なものでも叶えてしまえるだけの財力と実力を持つ、そう目され、そしてそれをラストサバイバルの度に証明し続ける男。そんな男の管理下から子供を誘拐できるのは、それこそ国家権力でも不可能かもしれない。
 つまり、乃亜は警察や自衛隊ではどうにもできないレベルの主催者と判断できる。ラストサバイバルのように体に輪っかをつけさせて監視するというのはどこの主催者も一緒かと失笑したが、ルールも似たようなもので真に受けるに足るものだ。前回は最後の一人になるまで歩き続けろ、今回は最後の一人になるまで殺し合え。願いのために最後の一人になるまで競うのに何ら変わりはない。

 唯一違うのは、今回は殺人が肯定されていることだけだ。

「お姉ちゃん、そのビルじゃ見つかるよ。こっちに隠れて。」

 礼佑の言葉に従い2人で物陰に隠れる。なぜか3人に分身した空飛ぶ金髪女がしばらく辺りにエネルギー弾のようなものを放ち、それがまたたく間にそこら中の建物を倒壊させるのを見て、カレンは礼佑と手を組んだことにニヤリと笑った。
 カレンが礼佑を殺そうとしてやめたのは、彼が自分を予知能力者だと言ったからだ。奇襲しようとしたのにやけに逃げられたため、予定を変えてビルにあった灯油を撒いてビルごと焼き殺そうとしたところ、突然姿を表してカレンの名前を言い当てたのだ。
 最初は個人情報がわかる支給品かとも思ったが、コインの裏表を十回連続で当てたことや、次に会うのが空飛ぶ金髪女だと言ったことで、ひとまず彼が只者ではないと判断した。予知能力者かは疑わしかったが、焼き討てば予知も糞もなく殺せるから出てきたと判断して、手を組むのを認める。互いに今日一日限りの同盟だと納得して、そして予知通りに空飛ぶ金髪女、フランを見つけてさっきの展開に戻る。

「消えましたね。飛行と分身とビーム弾の能力でしょうか。厄介ですね、早めに誰かにぶつけましょう。」
(こいつ、さっきわざと外さなかったか? つかえないな、やっぱり。)

 カレンがとりあえず礼佑の利用価値を認める一方で、礼佑は損切りのタイミングを計っていた。
 もちろん礼佑も殺し合いには乗っている。前のサバイバルゲームでも自分の有能さを示すために挑み破れたが、同じ轍は踏まない。そう思ってはいたものの、彼が持つ未来日記『はいぱーびじょんだいありー』は日に三度の未来予知しかできない。そのためカレンの放火というどう予知しても生存できない事態までは避けきれず、不本意ながら予知能力者だと名乗り出るハメになった。
 うまくごまかして未来日記の存在は伏せ、自分自身に予知能力があるように見せるのは苦労した。幸か不幸か、カレンは自分が予知能力者だと判断できなければ容赦なく放火してくる女だったので、自分の死を予知することでコインの裏表を当てれたが、これでは命がいくつあっても足りない。

(……だけど、今は未来日記が機能していない。DEAD END以外の予知が頻繁に書き換わってる。これが制限なのか、それとも『他に未来を予知できる人間がいる』のか……)

 礼佑は機を伺う。
 未来日記は未来の情報を元に現在の行動を変えれば、未来から見た過去の行動が変わるため即座に書き換わる。それが起こり続けるということは、未来日記自体の不具合か、あるいは礼佑以外の誰かが未来を予知して行動を変えているかだ。

(だったらお姉ちゃんもいるかな。今度こそボクが勝つよ。エリート的にね……!)

 礼佑は悪辣に笑う。
 2つのタッグは対象的な腹積もりで第一接触を終えた。




【神谷真夏@無邪気の楽園】
[状態]:ちょっと吐きそう
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、菅野美穂のCD@現実、ブリーフ@現実?、ビグ・ザム@機動戦士ガンダム
[思考・状況]
基本方針:ノアをシメる。
1:アッブな!?
2:知り合いが巻き込まれていないか心配。

【フランドール・スカーレット@東方Project】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]
基本方針:面白そうだから真夏と遊ぶ。
1:とりあえず真夏が邪魔なんでどっかほっぽり出してフォー・オブ・カインドの分身と一緒に撃ってきたやつと遊ぶ。

【大場カレン@生き残りゲームラストサバイバル】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、BAR@BLACK LAGOON、ランダム支給品1~2
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:礼佑のような能力者を警戒しつつ使い潰していく。

【大場カレン@生き残りゲームラストサバイバル】
[状態]:健康
[装備]:BAR@BLACK LAGOON
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:礼佑のような能力者を警戒しつつ使い潰していく。

【豊穣礼佑@未来日記】
[状態]:健康
[装備]:はいぱーびじょんだいありー@未来日記
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:タイミングを見計らってカレンを殺して今回もステルスマーダーになる。


【菅野美穂のCD@現実】
 菅野美穂が1995年にリリースしたデビューシングル「恋をしよう!」のCD。
 B面はドッカン~人生最大の衝撃。
 もちろんハズレアイテム。

【ビグ・ザム@機動戦士ガンダム】
 ジオン公国が開発した宇宙用モビルアーマー。
 型式番号はMA-08で、全高60mの巨体に多数の武装と軽巡洋艦2隻分のコストを注ぎ込んだ要塞を壊す移動要塞。
 本来の設計思想から一応重力下でも使えないことはないが、単体での運用を想定していないことや開発段階の試作機のために上半身に比べて下半身が貧弱すぎる歩行が困難な設計になっている。
 ぶっちゃけハズレアイテムだが、小規模とはいえ宇宙艦隊を一斉射で殲滅したことからその火力は本物。

【露天風呂プリン@若おかみは小学生!(映画版)】
 主人公・おっこが春の屋に来たお客様・神田あかねのために作ったプリン。
 黒ごまと生クリームと栗の甘露煮で温泉の風呂と湯気に見立てている。
 映画と原作で微妙に作る理由が違うが、作り方自体はたぶん一緒。
 パンフレットにレシピが載っているのでみんなも作ってみよう。

【BAR@BLACK LAGOON】
 グレーテルこと双子の長髪の方が使っていた自動小銃。
 正式名称はブローニングM1918自動小銃。
 非装甲の車両を貫通可能な7.62mm弾を毎分300発以上の速度で500m以上先にまでばら撒ける凶悪な性能を持つ。
 重さは8kgに達するため、銃床を床につけて対空射撃するようなやり方でなければとてもではないが子供が撃てるようなものではない(それでもカレンは外したが)。

【はいぱーびじょんだいありー@未来日記】
 5thこと豊穣礼佑が所有する未来日記。
 絵日記の要領で日に三度のその日生きていれば書くはずの日記が書かれる。
 また何をしても自らの死が確定したDEAD END時には、日記を書ける状況でなくとも更新される。
 通常は意図的にDEAD ENDを起こすことは考えられないが、エリート的にやれなくもない。

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