コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

遺書と自動殺人人形

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匿名ユーザー

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「このてがみを見ているとき、あたしはしんでいるとおもいます。
 これいじょう生きていても、このゲームに生きのこったとしても、これからがんばろうとはおもえなくなってしまったです。

 あたしの見たせかいは、あたしにはとてもつまらないモノにしかかんじられませんでした。
 まじめな人がバカを見て、わるいやつらがのさぼっている、いやなせかいです。
 だから、あたしがなんとかしなきゃいけないとおもって、たくさんべんきょうをしてきました。

 でも、かいばのあって子がおこなった人ごろしと、ししゃそせいを見て、あたしのこころがポキリとおれたのが、りかいしてしまいました。

 あたしがどんなにがんばっても、これからどんなにせかいをよくしようとしても、わるいやつはみがってにこわしてくるんだろうなと思ってしまったからです。

 本当なら、まきこまれちゃったみんなとがんばってなんとかするのがいちばんなんだと分かっています。
 でも、まじめにがんばる人たちがしんじゃうのをかんがえちゃうと、あたしはたえられません。

 なので、あたしがみんなより先にしぬことにしました。ワガママなあたしでごめんさない。

 ランドセルの中に入っている3つのどうぐは、このてがみを見た人にぜんぶあげます。
 どうやってつかうか分からないモノだし、なによりこれからしぬあたしにはいらないからです。

 このゲームをなんとかしようとおもっている人も、かいばのあの言うことをきいてだれかをころそうとしている人も、あたしの分もがんばって生きてください。

 さいごに、お父さんごめんなさい。お父さんみたいにがんばることは、あたしは出きませんでした。

 さようなら。


 しんじょうしあん」




      •  


 “金髪の少女”がその死体を見つけたのは、殺し合いの会場に転移してから20分は過ぎた頃であった。
 自分の支給品を素早く確認した“金髪の少女”は、使えそうな武器のみを手元に持ち、行動を開始して間もなく、倒れている赤みがかった髪色をした少女を見つけた。
 罠などと恐れる様子もなく近づいた“金髪の少女”は、倒れている少女の脈と瞳孔、近くに転がっている薬品を確認して、死亡、および自決したと判断した。
 薬品の容器のラベルには「呪印」だの「状態2」だの書かれており、意味は分からなかったが、死因は薬品の過剰摂取(オーバードーズ)か、劇物だった故の毒死だったかと結論づける。
 自分が飲む気は無いが、他者の毒殺には使えそうと判断し、薬品が入った容器を自分のバッグの中に入れる。

 その後死亡した彼女に配布されたランドセルの中身を確認している最中に、手紙を発見。
 『少佐』に文字を教えてもらった為、一応は読み進めて、彼女が死を選んだ理由が一旦は判明した。

「……」

 少女の死の理由と死そのものに、“金髪の少女”は特別向ける感情は、特にない。
 あえて思う事があるのならば、「一人殺す手間が省けた」という程度だろうか。

 死んだ少女のランドセルの中身を自分のランドセルに全て移した“金髪の少女”は、自身に支給された武器である黒色の斧を持ち直し、死体に刃を向ける。
 そして、“金髪の少女”は死体が動かない様に足で踏みつけ、躊躇なく首元目掛けて斧を振り下ろす。

「……」

 ざくり。ざくり。ざくり。

 “金髪の少女”は、返り血が着ていた無骨な軍服にかかっても顔色一つ変えず、淡々と作業を続ける。
 そして、首と胴体が完全に離れてようやく斧を振るのを止め、死体についていた首輪を手にする。
 首輪は血まみれになっていた為、食料と一緒に支給された水を使って、首輪と汚れた両手を洗う。

「……」

 “金髪の少女”にとって、「死」はあまりにも身近にあるものだった。何故なら、殆どは少女自身が作ってきたから。
 ―――自分を犯そうとして近づいた大人を殺した。
 ―――反撃してきた軍人を殺した。一人残して、みんな殺した。
 ―――『少佐』が連れ出した場所で、殺せと命じられたら殺した。

 『少佐』に命じられたら、どんな場所でも、どんな相手でも全員殺した。殺すなと言われたら殺さなかった。

「……」

 ただ、海馬乃亜の宣言を聞いても、「殺しあえ」と命じられても、進んで殺し合う気にはなれなかった。
 ―――その命令は、『少佐』の命令ではないから。
 ―――私は『少佐の武器』であって、『海馬乃亜の武器』ではないから。
 ―――『少佐』の命令なら全員殺せるが、『少佐以外』の命令なんて、聞く気はないから。

「……」

 それでも、“金髪の少女”は、元の世界に帰る為なら、邪魔する相手は誰であろうと殺すつもりではいた。
 それしか、『少佐』以外の相手との接し方なんて分からないから。同い年の子供と一緒にいた事なんて殆ど無いから。私の生きた場所は戦場だけだから。
 そして、“金髪の少女”が殺す相手の中には、主催者である海馬乃亜も微妙なラインで入っていた。
 もし、海馬乃亜が「最後の一人になっても少佐の元に帰さない」と言うのなら、殺す。“金髪の少女”は、そう心の中に決めていた。

「……少佐」

 両手の血を流し終えた“金髪の少女”は、ここで初めて言葉を発した。

「少佐の元に、私は帰ります」

「だから、待ってて下さい」

 そう誰に伝えるという事もなく、“金髪の少女”―――ヴァイオレットは自身の気持ちを口にした。

 海馬乃亜は、子供だけを集めたと言っていた。実際にあの場所に『少佐』の気配は感じなかったから、この殺し合いの場にいないのは分かった。
 ならば、『少佐』の元に帰るために行動を移す。時間はどれだけ掛かるか分からないが、早い方が良い。
 そう考えたヴァイオレットは首輪を自分のランドセルの中にしまい、立ち上がり歩み始める。

 バッグはどういう理屈かは分からないが、見た目に反して収納する事が出来、それでいてアイテムの重さを無視できる様だ。
 この自殺した少女に支給されたアイテムを確認したが、持ち歩くよりもこの中に入れた方が良いだろう。

 ただ、少しがっかりしたのは、『少佐』から頂いたエメラルドのブローチが無かった事くらいだ。
 『少佐』の瞳と同じ色をしたあの石がこの地にあるのかは不明だが、あるのなら取り返したい。
 そう思い、ヴァイオレットは参加者がいそうな場所へと移動を始めた。

 その場に残されたのは、死した少女と空になったランドセル。そして遺書だけになった。


【神条紫杏@パワプロクンポケットシリーズ】死亡
※神条紫杏の遺体(首と胴体が離れている)の傍には、空のランドセルと、神条紫杏の遺書が放置されています。


【ヴァイオレット@ヴァイオレット・エヴァーガーデン(原作小説版)】
[状態]:健康
[装備]:普段着の軍服、ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON
[道具]:基本支給品一式×2、ヴァイオレットのランダム支給品0~2、神条紫杏のランダム支給品2、醒心丸@NARUTO-少年編-、神条紫杏の首輪
[思考・状況]
基本方針:少佐の元に帰還する。その為の手段は問わない
1:少佐の元に帰る為に邪魔する者は、誰だろうと殺す
2:最後の一人になっても帰れないのなら、乃亜も殺す
3:少佐から頂いたエメラルドのブローチを見つけたら取り戻す

[備考]
※参戦時期は、大陸戦争のインテンス最終戦です。その為、両手は義手ではなく素の肉体です
※エヴァーガーデン家の養子になる前なので、名簿には「ヴァイオレット」と記載されます


【醒心丸@NARUTO-少年編-】
神条紫杏に支給された
呪印の状態をレベル1からレベル2に無理やり覚醒させる事が出来る秘薬。
ただし呪印2になれば、副作用として呪印の急激な浸食の不可に耐え切れず、死亡してしまう。
本編では常人が飲んだ場合どうなるのかの説明はされていないが、今ロワでは死亡するものとする。

【ヘンゼルの手斧@BLACK LAGOON】
ヴァイオレットに支給された。
ヘンゼルが愛用していた武器で、柄が黒い。
切れ味抜群で、ロアナプラの荒くれ達の脳天を普通にカチ割れる。

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