◆
ルサルカ・シェヴェーゲリンの意識が、存在しない記憶から帰還してから。
まず真っ先に目に入ったのは、自分の過去を改竄した少年だった。
いつの間にか自分を取り押さえていた悟空も既に離れて。
自由の身の状態で、椅子に座らされていたのだ。
ふっと笑みが漏れる。
まず真っ先に目に入ったのは、自分の過去を改竄した少年だった。
いつの間にか自分を取り押さえていた悟空も既に離れて。
自由の身の状態で、椅子に座らされていたのだ。
ふっと笑みが漏れる。
「……何で、私の行動が読めたの?」
開口一番、その問いを口にした。
どうしても自分の行動が読まれていたことが、ルサルカには解せなかったからだ。
目の前に立つ英霊──ネモの頭の回転は悪くはないけれど。これは異常に過ぎる。
同期を切ったマリーンにコピーロボット、まるで答えから逆算したような立ち回りだ。
シャーロック・ホームズでもないのに、ここまでの読みを見せたのは種があるに違いない。
そんな彼女の問いかけに対して、ネモは袖口からキラキラと光を反射して光るフィラメントを取り出して答えた。
どうしても自分の行動が読まれていたことが、ルサルカには解せなかったからだ。
目の前に立つ英霊──ネモの頭の回転は悪くはないけれど。これは異常に過ぎる。
同期を切ったマリーンにコピーロボット、まるで答えから逆算したような立ち回りだ。
シャーロック・ホームズでもないのに、ここまでの読みを見せたのは種があるに違いない。
そんな彼女の問いかけに対して、ネモは袖口からキラキラと光を反射して光るフィラメントを取り出して答えた。
「君は僕らの今後の計画に重要そうな人材だと思ったからね。
だから悪いけれど、特例措置という事で頭の中を覗かせてもらった。
……僕もタイムコピーを使ってエーテライトという道具の複製は行っていたんだ。
尤も悟空に預けてたし時間制限もあったから、ランドセルの中に入れていても現存しているかは賭けだったけど」
「……あぁ、そーゆー事かー」
だから悪いけれど、特例措置という事で頭の中を覗かせてもらった。
……僕もタイムコピーを使ってエーテライトという道具の複製は行っていたんだ。
尤も悟空に預けてたし時間制限もあったから、ランドセルの中に入れていても現存しているかは賭けだったけど」
「……あぁ、そーゆー事かー」
合点がいったので、ルサルカは天井を仰いで溜息を吐く。
成程、どの程度情報を読み取られたのかは知らないが、行動が読まれるわけだ。
だって、自分が忘れていた思い出さえ彼はサルベージして見せたのだから。
相当量の情報を抜き取られたに違いないと結論付け、そしてもう一度皮肉気に笑う。
成程、どの程度情報を読み取られたのかは知らないが、行動が読まれるわけだ。
だって、自分が忘れていた思い出さえ彼はサルベージして見せたのだから。
相当量の情報を抜き取られたに違いないと結論付け、そしてもう一度皮肉気に笑う。
「……馬鹿な真似したわね」
ルサルカは現時点では、殺し合いに乗るつもりはない。
ネモや悟空に過去を挟もうとしたのも、シュライバーやメリュジーヌからの自衛のためだ。
彼女は悟空とネモの二人さえ手中に収めれば、対主催での立場は盤石だと踏んでいた。
だから、他の対主催が死のうが生きようがどうでも良かったが。
完全に脱出の望みが絶たれるまでは、少なくともネモと悟空の二人だけは安泰だったのだ。
ネモや悟空に過去を挟もうとしたのも、シュライバーやメリュジーヌからの自衛のためだ。
彼女は悟空とネモの二人さえ手中に収めれば、対主催での立場は盤石だと踏んでいた。
だから、他の対主催が死のうが生きようがどうでも良かったが。
完全に脱出の望みが絶たれるまでは、少なくともネモと悟空の二人だけは安泰だったのだ。
「こんな過去を挟んで、私が感謝するとでも思った?改心とか期待しちゃった?
いいえ、むしろ私の中の渇望は強くなったわ。結局、置いて行かれた事に変わりないもの」
いいえ、むしろ私の中の渇望は強くなったわ。結局、置いて行かれた事に変わりないもの」
結局不要なお節介を焼かれて、彼との間に一つだけ思い出が増えたとしても。
足の遅い自分が置いて行かれた事に変わりはないと、彼女は己を定義した。
その証拠に己の中の聖遺物は───血の伯爵夫人はむしろ以前よりも強く、駆動している。
ルサルカ・シュヴェーゲリンの渇望と、悪性や嗜虐心を体現する聖遺物は今なお健在だ。
百年以上積み重ねた生き方は、簡単に変えられるものではないし、それに何より。
足の遅い自分が置いて行かれた事に変わりはないと、彼女は己を定義した。
その証拠に己の中の聖遺物は───血の伯爵夫人はむしろ以前よりも強く、駆動している。
ルサルカ・シュヴェーゲリンの渇望と、悪性や嗜虐心を体現する聖遺物は今なお健在だ。
百年以上積み重ねた生き方は、簡単に変えられるものではないし、それに何より。
「それに───私はきっとこの思い出した記憶も、多分明日か…保って三日で忘れてるわ」
あんなに大事に想っていたのに、名前すら思い出せなくなっていたのだから。
異界の聖遺物のお陰で思い出すことができたけど、それも永くは続かない。
思い出は思い出。過去は過去。一時思い出した所で、直ぐに現在に塗りつぶされていく。
だから、目の前の英霊が行った事は、全く割に合わない。そう、無意味に等しい。
ルサルカは、ネモの行いをそう断じた。
異界の聖遺物のお陰で思い出すことができたけど、それも永くは続かない。
思い出は思い出。過去は過去。一時思い出した所で、直ぐに現在に塗りつぶされていく。
だから、目の前の英霊が行った事は、全く割に合わない。そう、無意味に等しい。
ルサルカは、ネモの行いをそう断じた。
「………意味はあるさ」
だが、ネモはその言葉を否定した。
「例え君が今後僕らを裏切る事があったとしても、それは自分の願いの為であるべきだ。
それさえ見失った惚けた老獪……マヌケな人殺しに殺される事だけは我慢ならない」
それさえ見失った惚けた老獪……マヌケな人殺しに殺される事だけは我慢ならない」
その未来の可能性を引き下げられただけでも、意味はある。
珍しく皮肉めいた事をネモは淡々と告げたのち、更に言葉を紡ぐ。
それに、と前置きをしてから、彼は言った。
珍しく皮肉めいた事をネモは淡々と告げたのち、更に言葉を紡ぐ。
それに、と前置きをしてから、彼は言った。
「例え君が僅かな誤差だと断ずるとしても、僕はその余分を無意味な物ではないと信じる。
ひとさじの安らぎの為に全てを支払う事を、バカげた行いだとは言わせない」
ひとさじの安らぎの為に全てを支払う事を、バカげた行いだとは言わせない」
…ある召喚者の人生がそうだったように。
語るその表情も語気も淡々としていながら、鋼の様な冷たい決意と覚悟に満ちていて。
鉄槌の魔女をして皮肉の一つすら挟めない。決然とした物がそこにあった。
それだけ伝えるとネモは胸の中の懐中時計に目をやり。
君の事は悟空とマリーン達に任せた。もうあんなことはしないように、と。
それだけを告げて、部屋を出ていく。
語るその表情も語気も淡々としていながら、鋼の様な冷たい決意と覚悟に満ちていて。
鉄槌の魔女をして皮肉の一つすら挟めない。決然とした物がそこにあった。
それだけ伝えるとネモは胸の中の懐中時計に目をやり。
君の事は悟空とマリーン達に任せた。もうあんなことはしないように、と。
それだけを告げて、部屋を出ていく。
「………はー、乙女を一人残して、言いたい放題………」
暫く沈黙していたルサルカだったが、やがて天井を仰いで呟きを漏らす。
彼女の眼差しの奥では、部屋を出て行く時に垣間見たネモの手が映されていた。
整った嫋やかな白い手から噴き出す、塩の粒子を。彼女は見逃してはいなかった。
その事実を噛み締めながら、彼女はもう一度天井を見上げながら呟く。
彼女の眼差しの奥では、部屋を出て行く時に垣間見たネモの手が映されていた。
整った嫋やかな白い手から噴き出す、塩の粒子を。彼女は見逃してはいなかった。
その事実を噛み締めながら、彼女はもう一度天井を見上げながら呟く。
「……ばーか」
◆
『あ、終わりましたかー。キャプテン』
「あぁ、プロフェッサー。できるだけの事はやった。後は彼女次第だよ」
『いやーそれにしても無茶をしましたねー。
エーテライトでの霊子ハックに過去の改竄と、何方も霊基への負担が大きすぎる博打です』
エーテライトでの霊子ハックに過去の改竄と、何方も霊基への負担が大きすぎる博打です』
「…彼女の裏切りを…いや、違うな。いずれ彼女を信じるための必要な措置だったと思ってるよ。
魔術に精通した彼女の知識や才覚は、今後の僕らにとって重要な立ち位置に成り得る」
魔術に精通した彼女の知識や才覚は、今後の僕らにとって重要な立ち位置に成り得る」
『ん~…それは分かりますが、大仕事を控えた身であんな試みは控えてほしいかと。
仮面の反動も出ている様子ですし~此方の業務にも差支えが出る可能性がありますから~』
仮面の反動も出ている様子ですし~此方の業務にも差支えが出る可能性がありますから~』
「もう行動開始までのタスクはすべて処理した。心配は必要ない。
それよりも、中央制御室のコンピューターとペンギン・ポーターの準備はどうなってる?」
それよりも、中央制御室のコンピューターとペンギン・ポーターの準備はどうなってる?」
『はい~トリスメギストスやレンズシバはガワだけ寄せたイミテーションでしたが~
その他の電算装置は問題なさそうだったので、既にペンギンポーターと接続済みです』
その他の電算装置は問題なさそうだったので、既にペンギンポーターと接続済みです』
「宜しい。では梨沙と悟空。それとリルトット達にも通達して────ぐ……っ!」
『大丈夫ですかー?ナースを…』
「いや、ボクの事はいい。どうせ仮面の反動は処置しようがない。
それよりも、プロフェッサー、聞いておきたい事がある」
それよりも、プロフェッサー、聞いておきたい事がある」
『なんでしょう?』
「…………………君は、僕たちの作戦が成功すると思うかい?」
『ん~断言はできませんけど~。トリスメギストスで演算するまでもなく困難ですし…
ただ、私達がいたノウム・カルデアは、何時もコンマ1%の可能性をモノにしてきた組織です』
ただ、私達がいたノウム・カルデアは、何時もコンマ1%の可能性をモノにしてきた組織です』
「……そうだね」
『えぇ、だから。今回もそれだけの話だと思いますよ、キャプテン』
「………尋ねるまでもない話だったか」
『その通り。あと、私からも一ついいですか~
彼女………ルサルカ・シェヴェーゲリンに賭けた選択に、後悔はありませんか?」
彼女………ルサルカ・シェヴェーゲリンに賭けた選択に、後悔はありませんか?」
「…そうだね、確かに彼女は僕にとって全く好ましくない人格の女性ではある…けど、賭けた価値はあった」
『それは彼女が優れた魔術師だったからですか~?』
「それもあるけど……エーテライトで初めて彼女の記憶を見た時。彼女が焦がれた相手が少し似てたんだ、藤丸(マスター)に」
『あぁ、成程~』
「うん、だから───信じられなくても、彼女がほんの少しだけ人の心を残している事に賭けてもいいと思った」
「ただそれだけの話だよ」
◆
◆
これが脱出の為の鍵、ねぇ。
元見えざる帝国の滅却師、リルトット・ランパードは目前の装甲車を眺め一人ごちた。
辺りでは同じ顔の子供がうろちょろせわしなく何かの準備を行っている。
カルデアの倉庫に何故か調達できた巨大チョコレートをボリボリ食べつつ、
品定めの意図で、リルは準備を進めるネモ・シリーズを眺めていた。
因みに、現在彼女等がいる場所は格納庫と銘打たれた部屋である。
元見えざる帝国の滅却師、リルトット・ランパードは目前の装甲車を眺め一人ごちた。
辺りでは同じ顔の子供がうろちょろせわしなく何かの準備を行っている。
カルデアの倉庫に何故か調達できた巨大チョコレートをボリボリ食べつつ、
品定めの意図で、リルは準備を進めるネモ・シリーズを眺めていた。
因みに、現在彼女等がいる場所は格納庫と銘打たれた部屋である。
(確かに少しは何かしらの勝算があって動いてるようには見えるが…如何せん緩いな)
今目の前で動く子供達は『アテはないけど頑張ろう』という様子ではなく。
確かに何かしらの目標に向けて動いている。そんな雰囲気が感じ取れる。
だが、どことなく緩さというか、甘さがある様にもリルには見受けられた。
例えば、今自分があの車両に攻撃を仕掛ければ、全てはご破算だが………
確かに何かしらの目標に向けて動いている。そんな雰囲気が感じ取れる。
だが、どことなく緩さというか、甘さがある様にもリルには見受けられた。
例えば、今自分があの車両に攻撃を仕掛ければ、全てはご破算だが………
「よぉリル、何見てんだ?」
「………別に。お前らが人を待たせるから。ヒマだったもんでな」
「………別に。お前らが人を待たせるから。ヒマだったもんでな」
成程、それを防ぐためにこいつがいる訳か。
狙いすましたかの様なタイミングで話しかけてくる悟空を横目で見ながら相槌を返す。
その傍らには、悟空らに押し付けた筈の幼女が目を輝かせて此方を見ていた。
狙いすましたかの様なタイミングで話しかけてくる悟空を横目で見ながら相槌を返す。
その傍らには、悟空らに押し付けた筈の幼女が目を輝かせて此方を見ていた。
「リルおねえちゃん!それ!たべてるのチョコレート!?おっきい!」
「やらねーぞ。これはオレんだ。欲しけりゃ自分で取ってこい」
「えぇー…小恋はドーナッツあげたのに……」
「それは今迄面倒見てやった分でいい加減チャラだ。欲張んな」
「でも……小恋おいてるばしょわかんない………」
「やらねーぞ。これはオレんだ。欲しけりゃ自分で取ってこい」
「えぇー…小恋はドーナッツあげたのに……」
「それは今迄面倒見てやった分でいい加減チャラだ。欲張んな」
「でも……小恋おいてるばしょわかんない………」
にべもない態度を見せて、更にチョコレートをボリボリと食べるリル。
だが、小恋が物欲しげに見つめてくるせいで微妙に食べにくい。
それなら自分で取ってくればいいものを、そう考えて。
その後すぐさまそう言えばこいつロクに文字が読めないんだったなと思いいたる。
数秒後、フンと鼻を鳴らして、リルは小恋に言葉を返した。
だが、小恋が物欲しげに見つめてくるせいで微妙に食べにくい。
それなら自分で取ってくればいいものを、そう考えて。
その後すぐさまそう言えばこいつロクに文字が読めないんだったなと思いいたる。
数秒後、フンと鼻を鳴らして、リルは小恋に言葉を返した。
「分かった分かった。じゃあこれ喰い終わったら次のを取って来りゃいいだろ」
「ほんと!小恋みるくのチョコがいい!」
「さらっと人を使い走りにしようとしてんじゃねぇよ」
「ほんと!小恋みるくのチョコがいい!」
「さらっと人を使い走りにしようとしてんじゃねぇよ」
「オメェら、仲いいな~」
両手を頭の後ろで組んで勘違いを口にする悟空の言葉が一言で言ってうざい。
小恋の奴も折角お守りを見繕ってやったのに、何故まだ自分にすり寄って来るのか。
ガキはガキらしく、本物のガキと遊んでいればいいものを。
そう考えながら残ったチョコの塊を口に放り込んで、悟空に尋ねる。
小恋の奴も折角お守りを見繕ってやったのに、何故まだ自分にすり寄って来るのか。
ガキはガキらしく、本物のガキと遊んでいればいいものを。
そう考えながら残ったチョコの塊を口に放り込んで、悟空に尋ねる。
「……で、お前の仲間のあのチビは何時になったら来るんだよ。
俺(ヒト)の支給品借りておいて、まさかあの赤髪ビッチとサカってんじゃねーだろうな」
「いやぁ、それはねぇと思うぞ。多分もう直ぐ……お!」
俺(ヒト)の支給品借りておいて、まさかあの赤髪ビッチとサカってんじゃねーだろうな」
「いやぁ、それはねぇと思うぞ。多分もう直ぐ……お!」
やりとりを交わしている間に、こつこつとヒールが廊下を叩く音が聞こえてくる。
あの音はネモが履いているヒールの音で相違ないだろう。
数秒後に格納庫の分厚いドアが開き、悟空の仲間足る少年が姿を見せた。
あの音はネモが履いているヒールの音で相違ないだろう。
数秒後に格納庫の分厚いドアが開き、悟空の仲間足る少年が姿を見せた。
「それで?随分待たせてくれたが、猿野郎の言う通り計画とやらを話す気はあるのか?」
「………あぁ、それは構わない。それと君が貸してくれた支給品も返却するよ。ただし、一つ条件がある。こっちへ」
「………あぁ、それは構わない。それと君が貸してくれた支給品も返却するよ。ただし、一つ条件がある。こっちへ」
あちこちからケーブルを接続された装甲車の中にリルは通され。
予め指示されていた通り彼女が首輪に布を巻いているのを確認した後。
ネモという少年は袖口から一本の糸を伸ばした。
リルすら目を凝らさないと良く見えないフェラメントを手に、彼は条件を提示する。
知りたいのなら、これで君の思考を一度覗かせて貰う、と。
予め指示されていた通り彼女が首輪に布を巻いているのを確認した後。
ネモという少年は袖口から一本の糸を伸ばした。
リルすら目を凝らさないと良く見えないフェラメントを手に、彼は条件を提示する。
知りたいのなら、これで君の思考を一度覗かせて貰う、と。
「勿論、必要最低限の情報しか此方は参照しない。
君がこの島に来る以前で何か後ろ暗い事をしていたとしてもそれは不問にする。
僕らにとって重要なのは、今君が協力できるかどうかだからね」
君がこの島に来る以前で何か後ろ暗い事をしていたとしてもそれは不問にする。
僕らにとって重要なのは、今君が協力できるかどうかだからね」
勿論断ったとしても計画の概要を伝える事は出来ないというだけで、排斥したりはしない。
誰だって、痛くない腹を探られていい気分はしないのは分かっている。
ただ早速取り掛かりたいから、悪いが今決めて欲しい。
それがエーテライトの説明書を渡しながら告げたネモの要求だった。
手渡された説明書に目を通しながら、リルは暫しの間を置いてから返答を返す。
誰だって、痛くない腹を探られていい気分はしないのは分かっている。
ただ早速取り掛かりたいから、悪いが今決めて欲しい。
それがエーテライトの説明書を渡しながら告げたネモの要求だった。
手渡された説明書に目を通しながら、リルは暫しの間を置いてから返答を返す。
「…構わねぇよ、ただし情報の受け渡しは同時にしてもらう。
こっちだけが情報抜かれ損って訳にはいかねぇからな」
「………随分あっさり決めるんだね。普通抵抗がある物だと思うけど」
「こちとらもっと糞なマッドサイエンティストの飼い犬になった事もあるんでな。
それに比べりゃまだマシだ。別に知られて困る事もねぇ。ほら、さっさとやれ」
こっちだけが情報抜かれ損って訳にはいかねぇからな」
「………随分あっさり決めるんだね。普通抵抗がある物だと思うけど」
「こちとらもっと糞なマッドサイエンティストの飼い犬になった事もあるんでな。
それに比べりゃまだマシだ。別に知られて困る事もねぇ。ほら、さっさとやれ」
腕を組みながらリルは、やるならさっさとやれと伝えて、ネモの反応を待つ。
態度は泰然としており、逡巡は感じられない。
彼女は既に自分の目で見抜いていたからだ。ネモがある程度信用に足る男だと。
それはこれまでの悟空の善良さや、ネモの分身達の働きを見た上での判断だった。
少なくとも自分のこれまでの飼い主たちの様に、使い捨てたり嵌めたりはしないだろう。
どうせこの島に来てからも大したことはしていない。ならば見られても問題はない。
無論の事、先ほどネモが提示した条件を反故にすることがあれば必ず報復はするが。
そう結論付けて、彼女はネモにエーテライトを使う事を許したのだった。
態度は泰然としており、逡巡は感じられない。
彼女は既に自分の目で見抜いていたからだ。ネモがある程度信用に足る男だと。
それはこれまでの悟空の善良さや、ネモの分身達の働きを見た上での判断だった。
少なくとも自分のこれまでの飼い主たちの様に、使い捨てたり嵌めたりはしないだろう。
どうせこの島に来てからも大したことはしていない。ならば見られても問題はない。
無論の事、先ほどネモが提示した条件を反故にすることがあれば必ず報復はするが。
そう結論付けて、彼女はネモにエーテライトを使う事を許したのだった。
「─────分かった。君の英断に感謝する」
言葉と共に、エーテライトがリルの手首に接続される。
瞬間、リルの脳内にネモ達がこれから行おうとしている作戦と、推察が流れ込んできた。
数秒の内にエーテライトが引き抜かれ、情報の共有が完了する。
瞬間、リルの脳内にネモ達がこれから行おうとしている作戦と、推察が流れ込んできた。
数秒の内にエーテライトが引き抜かれ、情報の共有が完了する。
「………成程な」
与えられた情報を吟味しながら、リルは思考を巡らせる。
情報の読み取りを許したのはある種の賭けだったが、一先ず悪くない結果と言えるだろう。
ネモ達の計画がそれなりに可能性が見込める物だという事も確認できた。
だが、リルトットの意識を引いた情報はそれだけではない。
施設の追加を行うという乃亜の放送から、脳裏に過っていた人物がいた。
そして今ネモによって大掛かりな割には嫌にちぐはぐな首輪の構造を伝えられ。
そう言った事ができる“同僚“の存在が、リルの脳裏にハッキリと浮かんでいた。
もし、またあいつが利用されているとするなら。
情報の読み取りを許したのはある種の賭けだったが、一先ず悪くない結果と言えるだろう。
ネモ達の計画がそれなりに可能性が見込める物だという事も確認できた。
だが、リルトットの意識を引いた情報はそれだけではない。
施設の追加を行うという乃亜の放送から、脳裏に過っていた人物がいた。
そして今ネモによって大掛かりな割には嫌にちぐはぐな首輪の構造を伝えられ。
そう言った事ができる“同僚“の存在が、リルの脳裏にハッキリと浮かんでいた。
もし、またあいつが利用されているとするなら。
「おい、話しておきたい事がある。後でお前の分身の顔貸せ」
「…分かった、プロフェッサーに話を通しておく」
「…分かった、プロフェッサーに話を通しておく」
言葉を聞いた時、ネモはリルトットに計画を明かした判断は間違っていなかった事を悟る。
何故なら、その時のリルトット・ランパードの表情は子供らしからぬ鉄面皮だったが。
瞳の奥には、確かな情の焔を感じさせる光を宿していたからだ。
何故なら、その時のリルトット・ランパードの表情は子供らしからぬ鉄面皮だったが。
瞳の奥には、確かな情の焔を感じさせる光を宿していたからだ。
◆
さて、これで為すべきことは全て終わった。
リルの話は気になるが、それはプロフェッサーに任せる。
今自分がするべきは、これから行う仕事を完遂する事なのだから。
カルデアのスーパーコンピューターに接続されたペンギン・ポーター。
その座席の上で、ネモは作戦開始に備えていた。
塩の粒が噴き出した掌を払い。今は塩が出てきていない事を確認しながら。
リルの話は気になるが、それはプロフェッサーに任せる。
今自分がするべきは、これから行う仕事を完遂する事なのだから。
カルデアのスーパーコンピューターに接続されたペンギン・ポーター。
その座席の上で、ネモは作戦開始に備えていた。
塩の粒が噴き出した掌を払い。今は塩が出てきていない事を確認しながら。
「………緊張してるみたいね」
「……っ!梨沙、と悟空か」
「……っ!梨沙、と悟空か」
自分の掌の状態にかなり気を取られていたらしい。
車内に響く声に、びくりと体が跳ねる。
振り返ると腕を組んで此方を見つめる梨沙と、にひひと穏やかに笑う悟空の姿があった。
車内に響く声に、びくりと体が跳ねる。
振り返ると腕を組んで此方を見つめる梨沙と、にひひと穏やかに笑う悟空の姿があった。
「エンジンとマリーン達に言われたわ。もうこっちの手伝いはいいって。
後は、キャプテン野郎に喝の一つでも入れてきてくれってね」
後は、キャプテン野郎に喝の一つでも入れてきてくれってね」
エンジンの指示の元装甲車とカルデアの設備の接続作業の手伝いをしていた梨沙だったが。
それが完了し、悟空と共に此方に来てくれたようだ。
これから行う作戦には令呪のバックアップが是非欲しいので、丁度いいタイミングだろう。
そう考えていたネモだったが、そんな彼を梨沙はじぃ…と三白眼で見つめる。
余り良い感情を感じ取れない、被告を追い詰める検事の様な視線を彼女は放っており。
それが完了し、悟空と共に此方に来てくれたようだ。
これから行う作戦には令呪のバックアップが是非欲しいので、丁度いいタイミングだろう。
そう考えていたネモだったが、そんな彼を梨沙はじぃ…と三白眼で見つめる。
余り良い感情を感じ取れない、被告を追い詰める検事の様な視線を彼女は放っており。
「どうしたの?そんなカラスガレイみたいな目で人を見て」
「………………色々言いたい事はあるけど、やっぱり駄目だわ」
「………………色々言いたい事はあるけど、やっぱり駄目だわ」
首を横に振って、肩を竦めて。
梨沙はネモの何某かが気に入らないのか、本人を前にハッキリと駄目だと言ってのける。
だが、ネモには何故目の前の少女の不興を買ったのかが分からない。
怪訝な顔を浮かべている間に、梨沙のダメ出しが始まった。
梨沙はネモの何某かが気に入らないのか、本人を前にハッキリと駄目だと言ってのける。
だが、ネモには何故目の前の少女の不興を買ったのかが分からない。
怪訝な顔を浮かべている間に、梨沙のダメ出しが始まった。
「フランはアンタの事、凄い奴だって評価してたけど…
私から言わせればパパと比べて全然ダメ。まだまだね」
「すまない。急に何の話?何かマリーン達が礼を欠いた事でも───」
私から言わせればパパと比べて全然ダメ。まだまだね」
「すまない。急に何の話?何かマリーン達が礼を欠いた事でも───」
言い終わるより早く、梨沙は人差し指をネモの胸に突き付け。
ネモのエメラルドグリーンの瞳と視線を交わらせてから、見透かすように。
一つの指摘を行った。アンタ、隠し事をしてるでしょ、と。
そう問いかけられれば、ネモの視線は梨沙の隣の悟空へ向かう。
だが悟空はぶんぶんと首を横に振り、オラじゃねぇぞと目で語っていた。
ネモのエメラルドグリーンの瞳と視線を交わらせてから、見透かすように。
一つの指摘を行った。アンタ、隠し事をしてるでしょ、と。
そう問いかけられれば、ネモの視線は梨沙の隣の悟空へ向かう。
だが悟空はぶんぶんと首を横に振り、オラじゃねぇぞと目で語っていた。
「……アンタが私達に秘密にしてる事は私達のため。だから聞かないわ。
でも───今のアンタはきっと……命に代えてもって、そう思ってる」
でも───今のアンタはきっと……命に代えてもって、そう思ってる」
分かるのよ、アイドルだから。
端的に、何故そう考えたのかの根幹を提示しながら、吸血鬼の少女は言葉を続ける。
これだけは言っておかねばならない。伝えねばならない。
この島で乃亜に抗う全ての人の為に、命を賭して戦おうとしてくれているこの英雄に。
端的に、何故そう考えたのかの根幹を提示しながら、吸血鬼の少女は言葉を続ける。
これだけは言っておかねばならない。伝えねばならない。
この島で乃亜に抗う全ての人の為に、命を賭して戦おうとしてくれているこの英雄に。
「命に代えても、なんて思わないで。
私はアンタの命と引き換えに助かったって、全然嬉しくない」
私はアンタの命と引き換えに助かったって、全然嬉しくない」
頭に浮かぶのは有馬かなとフランドール・スカーレットの顔。
彼女達は己を含めたシカマル達や、他ならぬ梨沙のためにできる事を行い、散っていった。
梨沙にはできない事をして去って行った人たちには敬意を持っているけれど。
それでも去って行ったことそのものが、梨沙にはとても胸が痛んだ。だから。
去ることを前提に一緒にいて欲しくはない。それを願う事を許される立場ではあると思う。
だって、悟空と分割とは言え私はこの英霊(サーヴァント)の主(マスター)なんだから。
彼女達は己を含めたシカマル達や、他ならぬ梨沙のためにできる事を行い、散っていった。
梨沙にはできない事をして去って行った人たちには敬意を持っているけれど。
それでも去って行ったことそのものが、梨沙にはとても胸が痛んだ。だから。
去ることを前提に一緒にいて欲しくはない。それを願う事を許される立場ではあると思う。
だって、悟空と分割とは言え私はこの英霊(サーヴァント)の主(マスター)なんだから。
「だからアンタが今私達に思う事は、云うべき事は、命に代えてもなんかじゃなくて──」
言の葉を吐き出すのに合わせ、全身の魔力回路が励起する。
手の甲が熱を持ち、赤き聖痕が輝きを放つ。
魔法に等しい魔術行使すら可能な莫大な魔力が奔流となり、その手の刻印が一画消費される。
そして、切なる願いは紡がれた。
手の甲が熱を持ち、赤き聖痕が輝きを放つ。
魔法に等しい魔術行使すら可能な莫大な魔力が奔流となり、その手の刻印が一画消費される。
そして、切なる願いは紡がれた。
「帰って来るって、アンタはそう云うべきなの。
だから───令呪を使って命じるわ。”帰還(その)為に、全力を尽くして”」
だから───令呪を使って命じるわ。”帰還(その)為に、全力を尽くして”」
少女の祈りが綴られるとともに、通常の魔力供給ではまず望めない膨大な魔力がネモの霊基に流れ込む。
英霊ネモの全能力が一時的にではあるが、飛躍的に向上する。
マスターとしての責務。サーヴァントへの最大の後方支援。
それが達成されたことを霊基のうちより湧き上がる魔力で確信して。
英霊ネモの全能力が一時的にではあるが、飛躍的に向上する。
マスターとしての責務。サーヴァントへの最大の後方支援。
それが達成されたことを霊基のうちより湧き上がる魔力で確信して。
「─────分かった。梨沙、君の願いは確かに聞いた」
己の責務を果たしたマスターへ。
ならば此方も誓うのが筋というものだろう。
ならば此方も誓うのが筋というものだろう。
「必ず、その令呪に応えて見せる」
「………うん、アンタの事は、フランに頼まれたから」
「………うん、アンタの事は、フランに頼まれたから」
短く、それでいて力強く。
誓いを立てるネモの顔を見て、梨沙は少し安堵の表情を見せた。
ネモは彼女の瞳の奥に、僅かながら心を通じ合わせた吸血鬼の少女の面影を垣間見る。
誓った言葉を噛み締めるように一度頷き、そして視線を梨沙の隣の悟空へと移す。
そのまま彼の方へと手を差し出して、この地で初めて出会った"仲間”に願った。
誓いを立てるネモの顔を見て、梨沙は少し安堵の表情を見せた。
ネモは彼女の瞳の奥に、僅かながら心を通じ合わせた吸血鬼の少女の面影を垣間見る。
誓った言葉を噛み締めるように一度頷き、そして視線を梨沙の隣の悟空へと移す。
そのまま彼の方へと手を差し出して、この地で初めて出会った"仲間”に願った。
「悟空。僕が動けない間、皆の事を頼んでもいいかい?」
「おう!心配すんな。梨沙達の事はオラが何とかする。
だからネモ、おめぇもオラたちの首輪のことは任せたぞ!」
「おう!心配すんな。梨沙達の事はオラが何とかする。
だからネモ、おめぇもオラたちの首輪のことは任せたぞ!」
差し出された手を頼もしい力強さで握り返し。孫悟空は朗らかに笑って約束を交わす。
その笑みを目にして、不思議な男だとネモは改めて感じざるを得ない。
垣間見た実力や感じ取れる魔力量から行っても孫悟空という男は規格外だが。
数百を超える英雄達を目にしてきたネモですら、彼は身に纏う物が違う様に思えた。
彼の笑みを見ていると…例え何があっても、この男は決して負けないだろう。
天使の少女から助けられた時───きっと最初から、そう感じていた。
だからこの島で初めて出会った孫悟空という男を、とっくに彼は信じる事を決めていたのだ。
その笑みを目にして、不思議な男だとネモは改めて感じざるを得ない。
垣間見た実力や感じ取れる魔力量から行っても孫悟空という男は規格外だが。
数百を超える英雄達を目にしてきたネモですら、彼は身に纏う物が違う様に思えた。
彼の笑みを見ていると…例え何があっても、この男は決して負けないだろう。
天使の少女から助けられた時───きっと最初から、そう感じていた。
だからこの島で初めて出会った孫悟空という男を、とっくに彼は信じる事を決めていたのだ。
「あぁ任せてくれ。僕は導きの神トリトンでもあるからね。
だから───僕は必ず、君達を辿り着くべき場所に送り届けて見せる」
「あぁ、一緒に乃亜のヤツをブったまげさせてやろうぜ」
だから───僕は必ず、君達を辿り着くべき場所に送り届けて見せる」
「あぁ、一緒に乃亜のヤツをブったまげさせてやろうぜ」
この身は万難を排せる英傑とは程遠いけれど。
手持ちの乏しいカードで死力を尽くすことしかできない、不安定な神様だけれど。
それでも、そんな自分に必ず帰ってこいと命じた少女と。
頼りのない元幻霊を、信じ託すと言ってくれた本物の英傑が此処にいる。
そんな彼らを一条の光も刺さぬ混沌とした深海から、果てなき未来へ送り届ける。
全ては見送りの刻を迎えるために。
漕ぎ出す、勝負の大海へ。
手持ちの乏しいカードで死力を尽くすことしかできない、不安定な神様だけれど。
それでも、そんな自分に必ず帰ってこいと命じた少女と。
頼りのない元幻霊を、信じ託すと言ってくれた本物の英傑が此処にいる。
そんな彼らを一条の光も刺さぬ混沌とした深海から、果てなき未来へ送り届ける。
全ては見送りの刻を迎えるために。
漕ぎ出す、勝負の大海へ。
◆
乃亜への目隠し(ブラインド)として用意したP・P内部にて。
いよいよ決起の時は来た。
ルサルカは未だ現れず、リルトットは小恋の面倒を見ているため、此処にはいない。
元より、これから行う決死行はネモ単独で行われる。
この場に居てもいなくても条件は変わらないので、顔ぶれが揃っていなくとも構わない。
いよいよ決起の時は来た。
ルサルカは未だ現れず、リルトットは小恋の面倒を見ているため、此処にはいない。
元より、これから行う決死行はネモ単独で行われる。
この場に居てもいなくても条件は変わらないので、顔ぶれが揃っていなくとも構わない。
「……ではこれより、特殊任務<St. Elmo's fire>を遂行する」
『ニンフの遺したデータの解析に入る』
巻いた布の上から、首輪の集音マイクに拾える程度の音量で首輪の解除に挑むことを口にし、
その実筆談で、本当の作戦目的を入力する。
乃亜にこれから自分達が行おうとしている事を誤認させるためだ。
首輪の本体の解体に取り掛かると思わせて、エーテライトに取り込んだ首輪の通信制御機能の解析を試みる。
未だに首輪が爆破されないという事は、乃亜は自分達がどの程度首輪解除に踏み込んでいるかを知らない可能性が高い。
それを逆手にとれば本当の作戦を誤魔化せる。
エーテライトの干渉は運用時に使用する魔力を吸い取られ、物理的に外そうとすれば自爆機能が起動するとも知らず。
無駄な努力をしていると、乃亜に誤認させる事が可能だ。
その実筆談で、本当の作戦目的を入力する。
乃亜にこれから自分達が行おうとしている事を誤認させるためだ。
首輪の本体の解体に取り掛かると思わせて、エーテライトに取り込んだ首輪の通信制御機能の解析を試みる。
未だに首輪が爆破されないという事は、乃亜は自分達がどの程度首輪解除に踏み込んでいるかを知らない可能性が高い。
それを逆手にとれば本当の作戦を誤魔化せる。
エーテライトの干渉は運用時に使用する魔力を吸い取られ、物理的に外そうとすれば自爆機能が起動するとも知らず。
無駄な努力をしていると、乃亜に誤認させる事が可能だ。
「まずエーテライトを用い、首輪と接続。その後首輪の構造や解析をさせてもらう」
『カルデアの設備とエーテライトを使って僕の意識を電脳化、虚数潜航を行う』
ダミーの作戦も本命の作戦も、エーテライトを扱う事は共通している。
違うのは、エーテライトを首輪に接続して解析を試みるか。
あるいは首輪に接続するフリをして、ニンフの遺したデータを記録したエーテライト単体で解析を行うか。
今回ネモが行うのは後者である。
首輪の制限機能と爆破機能を停止させない事には、首輪を外すことができないのだから。
違うのは、エーテライトを首輪に接続して解析を試みるか。
あるいは首輪に接続するフリをして、ニンフの遺したデータを記録したエーテライト単体で解析を行うか。
今回ネモが行うのは後者である。
首輪の制限機能と爆破機能を停止させない事には、首輪を外すことができないのだから。
恐らくは今の段階で直接首輪にエーテライトを接続しても、制限機能や防衛プログラムに弾かれるだろう。
それを突破する為にカルデアの設備によって処理能力を上げる事こそ、ネモ達の勝算だと思い込ませる。
向上した処理能力で強引にセキュリティを突破しようという無駄な努力(パレード)。
それを演じている姿で、乃亜を安心させてやるのだ。
それを突破する為にカルデアの設備によって処理能力を上げる事こそ、ネモ達の勝算だと思い込ませる。
向上した処理能力で強引にセキュリティを突破しようという無駄な努力(パレード)。
それを演じている姿で、乃亜を安心させてやるのだ。
「首輪の防衛措置にエーテライトの干渉は弾かれるかもしれないけれど…
カルデアの設備と接続して引き上げた処理能力で何とか突破して見せるよ」
カルデアの設備と接続して引き上げた処理能力で何とか突破して見せるよ」
『虚数空間はあらゆる可能性を内包した特殊な場所だ。そこから乃亜の監視もやりすごせる。
シュレディンガーの猫になれるんだ。ちなみにミャーミャー鳴く海猫はカモメの仲間』
シュレディンガーの猫になれるんだ。ちなみにミャーミャー鳴く海猫はカモメの仲間』
P・Pの中であれば乃亜に盗撮される恐れは低い。
例え何らかの手段で監視されたとしても、傍から見れば意識を電脳化したネモは眠っているようにしか見えない。
間抜けな挑戦を続けているのか、それとも何か別の事を行っているのか判断がつかないのだ。
その監視体制の欠陥を突く。
と、そこまで説明して悟空達の表情を見ると、二人ともちんぷんかんぷんと言う顔を浮かべていた。
例え何らかの手段で監視されたとしても、傍から見れば意識を電脳化したネモは眠っているようにしか見えない。
間抜けな挑戦を続けているのか、それとも何か別の事を行っているのか判断がつかないのだ。
その監視体制の欠陥を突く。
と、そこまで説明して悟空達の表情を見ると、二人ともちんぷんかんぷんと言う顔を浮かべていた。
「……以上が作戦概要になるね」
『要は夢を見るみたいに意識だけの存在になって、それで入れる秘密の場所でニンフのデータを調べるってコト。
そこなら乃亜も僕が何をやってるか調べられないし、傍から見ても僕は寝ているようにしか見えない』
そこなら乃亜も僕が何をやってるか調べられないし、傍から見ても僕は寝ているようにしか見えない』
その説明で合点がいったのか、二人がぽんと拳を打つ。
「何かよく分かんねぇけどよ、オラ達からすれば後はネモを信じて待てばいいんだろ?」
「頼んだわよ。令呪で言った事、ちゃんと守ってよね!」
「勿論だ」
「頼んだわよ。令呪で言った事、ちゃんと守ってよね!」
「勿論だ」
多少怪しいが、認識のすり合わせは出来た。
そう感じた丁度その時、上部ハッチを開けてエンジンが開始の体勢に入る様に指示してくる。
ネモはそれを了承すると座席に座りなおし、エーテライト起動の準備に入った。
それを見届けて、エンジンが鬨の声を放つ。
そう感じた丁度その時、上部ハッチを開けてエンジンが開始の体勢に入る様に指示してくる。
ネモはそれを了承すると座席に座りなおし、エーテライト起動の準備に入った。
それを見届けて、エンジンが鬨の声を放つ。
「カウントダウン、行くぞ!」
耐衝撃論理展開。
実数空間における存在証明(ハーケン)着脱。
第五架空元素(エーテライト)を用いた電脳化及びゼロセイル敢行準備(スタンバイ)。
3,2,1─────、
実数空間における存在証明(ハーケン)着脱。
第五架空元素(エーテライト)を用いた電脳化及びゼロセイル敢行準備(スタンバイ)。
3,2,1─────、
────虚数潜航(ダイブ)!
◆
────演算開始/観測/検証/解析/衝突/再定義/再演算/衝突。
知覚情報の電脳化及び、虚数空間内の突入は成功した。
カルデアの電子設備によって大きく向上した処理能力お陰で、実にスムーズなゼロセイルとなった。
霊基のくびきから解放され、情報だけの存在となり虚数の海を潜航する。
下半身を人魚へと変えて、ミキサーの様な空間流を泳いでいく。
知覚情報の電脳化及び、虚数空間内の突入は成功した。
カルデアの電子設備によって大きく向上した処理能力お陰で、実にスムーズなゼロセイルとなった。
霊基のくびきから解放され、情報だけの存在となり虚数の海を潜航する。
下半身を人魚へと変えて、ミキサーの様な空間流を泳いでいく。
「────、─────、」
全身に纏わりつく負(マイナス)の冷たさと、僅かでもルートから外れれば消滅する重圧。
虚数空間を泳ぐことは慣れていたが、それでもこのプレッシャーからは逃れられない。
とは言え実数空間ではなく、虚数空間だからこその追い風も存在する。
それは即ち、殺し合いの会場では制限されていた────
虚数空間を泳ぐことは慣れていたが、それでもこのプレッシャーからは逃れられない。
とは言え実数空間ではなく、虚数空間だからこその追い風も存在する。
それは即ち、殺し合いの会場では制限されていた────
「ノーチラス!!」
号令が発されると共に、ノーチラス号が虚数空間内に姿を現す。
素早くハッチを開き内部へ身体を滑り込ませる。
実数空間内では虚数空間と言う安全地帯に非難される事を懸念したのか、
乃亜のハンデに依って封じられていた至上の愛機も、虚数空間内ならば呼び出せる。
あらゆる可能性を内包する虚数空間では、首輪の制限機能も機能しないのだろう。
素早くハッチを開き内部へ身体を滑り込ませる。
実数空間内では虚数空間と言う安全地帯に非難される事を懸念したのか、
乃亜のハンデに依って封じられていた至上の愛機も、虚数空間内ならば呼び出せる。
あらゆる可能性を内包する虚数空間では、首輪の制限機能も機能しないのだろう。
「……よし、ここまでの首尾は良い。後はノーチラスの電算室で───」
ネモの霊基に刻まれたノーチラス号は、ネモ自身でもある。
それ故にエーテライトによって電脳化を行い、虚数空間に至った今であれば、
ノーチラス号の演算装置で、ニンフの遺したデータの参照、解析が行える。
カルデアの量子コンピュータに接続され、処理能力の向上した今が好機。
この機会を逃す手はないと、電算室に赴き解析を行おうとした。だが……
それ故にエーテライトによって電脳化を行い、虚数空間に至った今であれば、
ノーチラス号の演算装置で、ニンフの遺したデータの参照、解析が行える。
カルデアの量子コンピュータに接続され、処理能力の向上した今が好機。
この機会を逃す手はないと、電算室に赴き解析を行おうとした。だが……
「…そう上手くは行かないか」
ノーチラスの艦橋(ブリッジ)から見える、怪異の群れ。
それは龍亞が持っていたマジック&ウィザーズのモンスターの姿に酷似していた。
恐らくはニンフが遺したデータに乃亜が仕込んだ悪性情報(エネミー)だろう。
事実エーテライトで読み取り調査を行った時も、乃亜が干渉を行おうとした形跡があった。
データその物に手は出せなかった様だが、データを活用しようとすればウイルスが起動するよう仕組んだらしい。
それは即ち、悪性情報を排除しなければ解析を行うのは不可能という事を意味する。
誰にも頼る事の出来ないたった独りの孤独な闘い。それを前にして。
それでもネモは不敵に微笑んだ。
令呪は効果を存分に発揮している。情報体となった霊核を巡る魔力が、戦えと告げてくる。
光届かぬ深海から、同胞たちが待つ水面へと再び浮上する為に。
それは龍亞が持っていたマジック&ウィザーズのモンスターの姿に酷似していた。
恐らくはニンフが遺したデータに乃亜が仕込んだ悪性情報(エネミー)だろう。
事実エーテライトで読み取り調査を行った時も、乃亜が干渉を行おうとした形跡があった。
データその物に手は出せなかった様だが、データを活用しようとすればウイルスが起動するよう仕組んだらしい。
それは即ち、悪性情報を排除しなければ解析を行うのは不可能という事を意味する。
誰にも頼る事の出来ないたった独りの孤独な闘い。それを前にして。
それでもネモは不敵に微笑んだ。
令呪は効果を存分に発揮している。情報体となった霊核を巡る魔力が、戦えと告げてくる。
光届かぬ深海から、同胞たちが待つ水面へと再び浮上する為に。
「悪いが障害は全てブチ抜く───前進一杯!」
吼える主に呼応する様に。
夥しい数の悪性情報(エネミー)達が迫る中、あらゆる海を踏破し、全ての嵐を越える万能の艦。
鋼鉄の海神(わだつみ)の鉾は、唸りを上げ挑む。孤独な決死行に。
夥しい数の悪性情報(エネミー)達が迫る中、あらゆる海を踏破し、全ての嵐を越える万能の艦。
鋼鉄の海神(わだつみ)の鉾は、唸りを上げ挑む。孤独な決死行に。
◆
そして、キャプテンの意識が虚数空間に沈んだ後。
フィニスカルデア元シャドウボーダー格納庫。
P・P内部にて、ネモ・プロフェッサーは本体に代わり通達を行う。
フィニスカルデア元シャドウボーダー格納庫。
P・P内部にて、ネモ・プロフェッサーは本体に代わり通達を行う。
「……始まりました。ここまでは計算通りですー」
相変わらず気の抜けた声でそう方向をしつつ、周囲を見渡す。
そこには悟空と梨沙だけでなく、先ほどまではいなかったリルトットや小恋、ルサルカの姿もあった。
状況がよく分かっていない小恋を除き、全員が神妙な顔でプロフェッサーの話に耳を傾けていたが。
そこには悟空と梨沙だけでなく、先ほどまではいなかったリルトットや小恋、ルサルカの姿もあった。
状況がよく分かっていない小恋を除き、全員が神妙な顔でプロフェッサーの話に耳を傾けていたが。
「……で、そいつが眠りこけてる間、オレ達の方はやる事あんのか?」
良く通る声で、聡明なリルが代表して殆ど全員が抱いているであろう疑問を吐露した。
そんな彼女の問いかけに対し、プロフェッサーはこくりと頷き、
この場に集った対主催達の勝利条件の提示を改めて行う。
そんな彼女の問いかけに対し、プロフェッサーはこくりと頷き、
この場に集った対主催達の勝利条件の提示を改めて行う。
「解析終了までの数時間、キャプテンの身柄を死守すること」
必ずキャプテンは首輪の信号データを解析し、自分達の元へと帰って来る。
必ずノーチラスは再び浮上する。
気の抜けたプロフェッサーの台詞にしては珍しく、引き締まった表情で述べた。
必ずノーチラスは再び浮上する。
気の抜けたプロフェッサーの台詞にしては珍しく、引き締まった表情で述べた。
「それを達成する事ができれば、我々の勝利です」
◆
悲しんで、苦しんで、彷徨う先にある
未知なる道を、きっと見つける
未知なる道を、きっと見つける
◆
【C-2 人理継続保証機関フィニス・カルデア/1日目/午後】
【孫悟空@ドラゴンボールGT】
[状態]:健康、悟飯に対する絶大な信頼と期待とワクワク、ネモとのパス接続。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1(確認済み)、首輪の解析データが記されたメモ、タイムコピー(残り2回、夜まで使用禁止)@ドラえもん
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
1:首輪の解析を優先。悟飯ならこの殺し合いを止めに動いてくれてるだろ。
2:悟飯を探す。も、もしセルゲームの頃の悟飯なら……へへっ。
3:ネモに協力する。カルデアに向かいネモと合流する。
4:藤木はオラが始末をつける。容赦は出来ない。
5:カオスの奴は止める。
6:しおも見張らなきゃいけねえけど、あんま余裕ねえし、色々考えとかねえと。
7:リルと小恋もカルデアに連れていく。脱出計画の全容を伝えるのはネモと合流後。
8:シュライバー、リーゼロッテを警戒する。
9:悟飯……?
[備考]
※参戦時期はベビー編終了直後。
※殺し合いが破綻しないよう力を制限されています。
※SSは一度の変身で12時間使用不可、SS2は24時間使用不可。
※SS3、SS4はそもそも制限によりなれません。
※瞬間移動も制限により使用不能です。
※舞空術、気の探知が著しく制限されています。戦闘時を除くと基本使用不能です。
※記憶を読むといった能力も使えません。
※悟飯の参戦時期をセルゲームの頃だと推測しました。
※ドラゴンボールについての会話が制限されています。一律で禁止されているか、優勝狙いの参加者相手の限定的なものかは後続の書き手にお任せします。
※界王拳使用時のハンデの影響を大まかに把握しました。三倍までなら軽めの反動で使用できます。
※ネモと魔力パスを繋ぎました。気の探知と念話での会話が可能となっています。
※ただし、念話を行えるのはネモ本体のみです。
※その他、距離や状況によっても念話の可否が影響を受ける場合があります。
[状態]:健康、悟飯に対する絶大な信頼と期待とワクワク、ネモとのパス接続。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1(確認済み)、首輪の解析データが記されたメモ、タイムコピー(残り2回、夜まで使用禁止)@ドラえもん
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
1:首輪の解析を優先。悟飯ならこの殺し合いを止めに動いてくれてるだろ。
2:悟飯を探す。も、もしセルゲームの頃の悟飯なら……へへっ。
3:ネモに協力する。カルデアに向かいネモと合流する。
4:藤木はオラが始末をつける。容赦は出来ない。
5:カオスの奴は止める。
6:しおも見張らなきゃいけねえけど、あんま余裕ねえし、色々考えとかねえと。
7:リルと小恋もカルデアに連れていく。脱出計画の全容を伝えるのはネモと合流後。
8:シュライバー、リーゼロッテを警戒する。
9:悟飯……?
[備考]
※参戦時期はベビー編終了直後。
※殺し合いが破綻しないよう力を制限されています。
※SSは一度の変身で12時間使用不可、SS2は24時間使用不可。
※SS3、SS4はそもそも制限によりなれません。
※瞬間移動も制限により使用不能です。
※舞空術、気の探知が著しく制限されています。戦闘時を除くと基本使用不能です。
※記憶を読むといった能力も使えません。
※悟飯の参戦時期をセルゲームの頃だと推測しました。
※ドラゴンボールについての会話が制限されています。一律で禁止されているか、優勝狙いの参加者相手の限定的なものかは後続の書き手にお任せします。
※界王拳使用時のハンデの影響を大まかに把握しました。三倍までなら軽めの反動で使用できます。
※ネモと魔力パスを繋ぎました。気の探知と念話での会話が可能となっています。
※ただし、念話を行えるのはネモ本体のみです。
※その他、距離や状況によっても念話の可否が影響を受ける場合があります。
【キャプテン・ネモ@Fate/Grand Order】
[状態]:仮面の者、しおに対する不安(極大)、梨沙、悟空と契約、塩化進行、令呪『帰ってくるために全力を尽くせ』、電脳化中。
[装備]:.454カスール カスタムオート(弾:7/7)@HELLSING、
、神威の車輪Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品(タブレット破壊)、13mm爆裂鉄鋼弾(30発)@HELLSING、
ソード・カトラス@BLACK LAGOON×2、エーテライト@Fate/Grand Order、
110mm個人形態対戦車(予備弾×4)@現実、オシュトルの仮面@うたわれる者 二人の白皇、
ネモに指示され龍亞が集めた火薬液解除液に必要な物品、首輪×5(割戦隊、勝次、かな)
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
0:妨害を突破し、ニンフの遺したデータを解析する。
1:リルトットとの情報交換やルサルカに対する対応はプロフェッサーと悟空に任せる。
2:魔術術式を解除できる魔術師か、支給品も必要だな……
3:首輪のサンプルも欲しい。
4:カオスは止めたい。
5:しおとは共に歩めなくても、殺しあう結末は避けたい。
6:エーテライトは、今の僕じゃ人には使えないな……
7:藤木は次に会ったら殺す。
8:リーゼロッテを警戒。
9:悟空と一刻も早く合流したい。
10:ドラゴンボールのエラーを考慮した方が良いかもしれない。悟空と再会したら確認する。
11:ルサルカに対しては…彼女にも心を通じ合わせた人物がいた、という所に賭けたい。
12:皆無事でいて欲しい。しおも…。
[備考]
※現地召喚された野良サーヴァントという扱いで現界しています。
※宝具である『我は征く、鸚鵡貝の大衝角』は現在使用不能です。
※ドラゴンボールについての会話が制限されています。一律で禁止されているか、
優勝狙いの参加者相手の限定的なものかは後続の書き手にお任せします。
※エーテライトによる接続により、神戸しお、ルサルカ・シュヴェーゲリン、リルトット・ランパードの記憶を把握しました。
※仮面装着時に限り、不撓不屈のスキルが使用可能となります。
※現在装着中の仮面が外れるかどうかは、後続の書き手にお任せします。
※梨沙と悟空と契約を結びました。現在は梨沙から魔力供給を受けています。
※正規契約により『我は担う、聖夜祭の鸚鵡貝』が使用可能となっています。
※電脳化中の為ネモ本体は休止状態ですが、それ以外のネモシリーズは行動可能です。
※アクルカの反動による塩化が進行しています。
[状態]:仮面の者、しおに対する不安(極大)、梨沙、悟空と契約、塩化進行、令呪『帰ってくるために全力を尽くせ』、電脳化中。
[装備]:.454カスール カスタムオート(弾:7/7)@HELLSING、
、神威の車輪Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品(タブレット破壊)、13mm爆裂鉄鋼弾(30発)@HELLSING、
ソード・カトラス@BLACK LAGOON×2、エーテライト@Fate/Grand Order、
110mm個人形態対戦車(予備弾×4)@現実、オシュトルの仮面@うたわれる者 二人の白皇、
ネモに指示され龍亞が集めた火薬液解除液に必要な物品、首輪×5(割戦隊、勝次、かな)
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
0:妨害を突破し、ニンフの遺したデータを解析する。
1:リルトットとの情報交換やルサルカに対する対応はプロフェッサーと悟空に任せる。
2:魔術術式を解除できる魔術師か、支給品も必要だな……
3:首輪のサンプルも欲しい。
4:カオスは止めたい。
5:しおとは共に歩めなくても、殺しあう結末は避けたい。
6:エーテライトは、今の僕じゃ人には使えないな……
7:藤木は次に会ったら殺す。
8:リーゼロッテを警戒。
9:悟空と一刻も早く合流したい。
10:ドラゴンボールのエラーを考慮した方が良いかもしれない。悟空と再会したら確認する。
11:ルサルカに対しては…彼女にも心を通じ合わせた人物がいた、という所に賭けたい。
12:皆無事でいて欲しい。しおも…。
[備考]
※現地召喚された野良サーヴァントという扱いで現界しています。
※宝具である『我は征く、鸚鵡貝の大衝角』は現在使用不能です。
※ドラゴンボールについての会話が制限されています。一律で禁止されているか、
優勝狙いの参加者相手の限定的なものかは後続の書き手にお任せします。
※エーテライトによる接続により、神戸しお、ルサルカ・シュヴェーゲリン、リルトット・ランパードの記憶を把握しました。
※仮面装着時に限り、不撓不屈のスキルが使用可能となります。
※現在装着中の仮面が外れるかどうかは、後続の書き手にお任せします。
※梨沙と悟空と契約を結びました。現在は梨沙から魔力供給を受けています。
※正規契約により『我は担う、聖夜祭の鸚鵡貝』が使用可能となっています。
※電脳化中の為ネモ本体は休止状態ですが、それ以外のネモシリーズは行動可能です。
※アクルカの反動による塩化が進行しています。
【的場梨沙@アイドルマスター シンデレラガールズ U149(アニメ版)】
[状態]継承、不安(小)、有馬かなが死んだショック(極大)、将来への不安(極大)、吸血鬼化、ネモと契約
[装備]フランの眼球×2@東方project、令呪[残り二画]@Fate/Grand Order、
しんちゃんがフランに渡した傘、シャベル@現地調達、ハーピィ・ガール@遊戯王5D's、
[道具]基本支給品、テキオー灯@ドラえもん、改造スタンガン@ひぐらしのなく頃に業、マリーンの腕章@Fate/Grand Order、
探偵バッジ×5@名探偵コナン、大地鳴動ヘヴィプレッシャー@アカメが斬る!、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:ゲームから脱出する。
1:ネモやシカマル達を守る。
2:この場所でも、アイドルの的場梨沙として。
3:でも……有馬かなみたいに、アタシも最期までアイドルでいられるのかな。
4:桃華を探す。
5:戦うわ、私に命をくれたファンの分まで。
[備考]
※参戦時期は少なくとも六話以降。
※吸血鬼化しました。今後梨沙が吸血鬼を増やす事は不可能です。
※悟空とネモの血の摂取により能力が向上しました。
※フランから能力を継承しました。
※ただし、弾幕やスペルカードは以前使用不能です。
※ネモと契約しました。現在魔力供給を行っています。
[状態]継承、不安(小)、有馬かなが死んだショック(極大)、将来への不安(極大)、吸血鬼化、ネモと契約
[装備]フランの眼球×2@東方project、令呪[残り二画]@Fate/Grand Order、
しんちゃんがフランに渡した傘、シャベル@現地調達、ハーピィ・ガール@遊戯王5D's、
[道具]基本支給品、テキオー灯@ドラえもん、改造スタンガン@ひぐらしのなく頃に業、マリーンの腕章@Fate/Grand Order、
探偵バッジ×5@名探偵コナン、大地鳴動ヘヴィプレッシャー@アカメが斬る!、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:ゲームから脱出する。
1:ネモやシカマル達を守る。
2:この場所でも、アイドルの的場梨沙として。
3:でも……有馬かなみたいに、アタシも最期までアイドルでいられるのかな。
4:桃華を探す。
5:戦うわ、私に命をくれたファンの分まで。
[備考]
※参戦時期は少なくとも六話以降。
※吸血鬼化しました。今後梨沙が吸血鬼を増やす事は不可能です。
※悟空とネモの血の摂取により能力が向上しました。
※フランから能力を継承しました。
※ただし、弾幕やスペルカードは以前使用不能です。
※ネモと契約しました。現在魔力供給を行っています。
【ルサルカ・シュヴェーゲリン@Dies Irae】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)全身に鋭い痛み (大)、シュライバーに対する恐怖、キウルの話を聞いた動揺(中)、
メリュジーヌに対する妄執(大)、ブック・オブ・ジ・エンドによる記憶汚染、ロートスとの記憶復活、それによる複雑な感情。
[装備]:血の伯爵夫人@Dies Irae
[道具]:なし
[思考・状況]基本方針:今は様子見。
0:何よ……お節介焼き。
1:シュライバーから逃げる。可能なら悟飯を利用し潰し合わせる。
2:ドラゴンボールに興味。悟飯の世界に居る、悟空やヤムチャといった強者は生還後も利用できるかも。
3:メリュジーヌは絶対に手に入れて、足元に跪かせる。叶わないなら殺す。
4:ガムテからも逃げる。
5:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。
6:俊國(無惨)が海馬コーポレーションを調べて生きて再会できたならラッキーね。
7:どんな方法でもわたしが願いを叶えて───。
[備考]
※少なくともマリィルート以外からの参戦です。
※創造は一度の使用で、12時間使用不可。停止能力も一定以上の力で、ゴリ押されると突破されます。
形成は連発可能ですが物理攻撃でも、拷問器具は破壊可能となっています。
※悟飯からセル編時点でのZ戦士の話を聞いています。
※ルサルカの魔眼も制限されており、かなり曖昧にしか働きません。
※情報交換の中で、シュライバーの事は一切話していません。
※ブック・オブ・オブ・ジ・エンドの記憶干渉とルサルカ自身の自壊衝動の相互作用により、ブック・オブ・ジ・エンドを使った相手に対する記憶汚染と、強い執着が現れます。
※ブック・オブ・ジ・エンドの効果はブック・オブ・ジ・エンドを手放せば、斬られた対象と同じく数分間で解除されます。
※ブック・オブ・ジ・エンドを手放した事で、多分これ以上記憶障害と執着は悪化せず、徐々に元に戻ると思われます。
でも自壊衝動のせいで、やっぱり悪化するかもしれません。
※バルギルド・ザケルガの解呪に成功しました。それをネモに目撃されています。
※ブック・オブ・ジ・エンドによりロートスのことを一時的に思い出しました。
なお、自壊衝動により遅くとも三日ほどでまた忘れるでしょう。もっと早いかもしれません。
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)全身に鋭い痛み (大)、シュライバーに対する恐怖、キウルの話を聞いた動揺(中)、
メリュジーヌに対する妄執(大)、ブック・オブ・ジ・エンドによる記憶汚染、ロートスとの記憶復活、それによる複雑な感情。
[装備]:血の伯爵夫人@Dies Irae
[道具]:なし
[思考・状況]基本方針:今は様子見。
0:何よ……お節介焼き。
1:シュライバーから逃げる。可能なら悟飯を利用し潰し合わせる。
2:ドラゴンボールに興味。悟飯の世界に居る、悟空やヤムチャといった強者は生還後も利用できるかも。
3:メリュジーヌは絶対に手に入れて、足元に跪かせる。叶わないなら殺す。
4:ガムテからも逃げる。
5:キウルの不死の化け物の話に嫌悪感。
6:俊國(無惨)が海馬コーポレーションを調べて生きて再会できたならラッキーね。
7:どんな方法でもわたしが願いを叶えて───。
[備考]
※少なくともマリィルート以外からの参戦です。
※創造は一度の使用で、12時間使用不可。停止能力も一定以上の力で、ゴリ押されると突破されます。
形成は連発可能ですが物理攻撃でも、拷問器具は破壊可能となっています。
※悟飯からセル編時点でのZ戦士の話を聞いています。
※ルサルカの魔眼も制限されており、かなり曖昧にしか働きません。
※情報交換の中で、シュライバーの事は一切話していません。
※ブック・オブ・オブ・ジ・エンドの記憶干渉とルサルカ自身の自壊衝動の相互作用により、ブック・オブ・ジ・エンドを使った相手に対する記憶汚染と、強い執着が現れます。
※ブック・オブ・ジ・エンドの効果はブック・オブ・ジ・エンドを手放せば、斬られた対象と同じく数分間で解除されます。
※ブック・オブ・ジ・エンドを手放した事で、多分これ以上記憶障害と執着は悪化せず、徐々に元に戻ると思われます。
でも自壊衝動のせいで、やっぱり悪化するかもしれません。
※バルギルド・ザケルガの解呪に成功しました。それをネモに目撃されています。
※ブック・オブ・ジ・エンドによりロートスのことを一時的に思い出しました。
なお、自壊衝動により遅くとも三日ほどでまた忘れるでしょう。もっと早いかもしれません。
【リルトット・ランパード@BLEACH】
[状態]:健康、銀髪(グレーテル)に対する嫌悪感(中)
[装備]:可楽の団扇@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品一式、トーナツの詰め合わせ@ONE PIECE、コピーロボット@ドラえもん、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:脱出優先。殺し合いに乗るかは一旦保留。
0:一先ず悟空達に協力する。
1:チビ(小恋)と行動。機を見て悟空達に押し付ける。
2:首輪を外せる奴を探す。ネモは見込みはありそうだが……
3:十番隊の隊長(日番谷)となら、まぁ手を組めるだろうな。
4:あの痴女(ヤミ)には二度と会いたくない、どっかで勝手にくたばっとけ。
5:あの銀髪イカレ過ぎだろ。
6:二つの巨大な霊圧に警戒。
[備考]
※参戦時期はノベライズ版『Can't Fear Your Own World』終了後。
※静血装で首輪周辺の皮膚の防御力強化は不可能なようです。
[状態]:健康、銀髪(グレーテル)に対する嫌悪感(中)
[装備]:可楽の団扇@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品一式、トーナツの詰め合わせ@ONE PIECE、コピーロボット@ドラえもん、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:脱出優先。殺し合いに乗るかは一旦保留。
0:一先ず悟空達に協力する。
1:チビ(小恋)と行動。機を見て悟空達に押し付ける。
2:首輪を外せる奴を探す。ネモは見込みはありそうだが……
3:十番隊の隊長(日番谷)となら、まぁ手を組めるだろうな。
4:あの痴女(ヤミ)には二度と会いたくない、どっかで勝手にくたばっとけ。
5:あの銀髪イカレ過ぎだろ。
6:二つの巨大な霊圧に警戒。
[備考]
※参戦時期はノベライズ版『Can't Fear Your Own World』終了後。
※静血装で首輪周辺の皮膚の防御力強化は不可能なようです。
【鈴原小恋@お姉さんは女子小学生に興味があります。】
[状態]:精神的疲労(中)、チユチユの実の能力者。
[装備]ブラック・マジシャン・ガールのコスプレ@現地調達
[道具]:なし
[思考・状況]
基本方針:みのりちゃんたちのところにかえる。
1:おねえちゃん(リル)といっしょにいる。
2:カルデアをひみつきちにしたい。
[備考]
※参戦時期は原作6巻以降。
※チユチユの実の能力者になりました。
※カナヅチになった事を知りません、また、能力についても殆ど把握していません。
※能力も発現仕立てなので、かなり未発達でムラがあります。
[状態]:精神的疲労(中)、チユチユの実の能力者。
[装備]ブラック・マジシャン・ガールのコスプレ@現地調達
[道具]:なし
[思考・状況]
基本方針:みのりちゃんたちのところにかえる。
1:おねえちゃん(リル)といっしょにいる。
2:カルデアをひみつきちにしたい。
[備考]
※参戦時期は原作6巻以降。
※チユチユの実の能力者になりました。
※カナヅチになった事を知りません、また、能力についても殆ど把握していません。
※能力も発現仕立てなので、かなり未発達でムラがあります。
【タイムコピー@ドラえもん】
孫悟空に支給。
タイムテレビと立体コピーを組み合わせたもの。時間を指定すると、その時間のその場所の光景が機械の画面上に映し出され、
画面上の物に照準を合せてボタンを押すと、その物と寸分違わないコピーができあがる。
立体コピー紙は形をコピーするだけだが、タイムコピーの場合は形だけではなく実際の機能なども同様に使用でき、
しかもコピーの時間をずらせば同じ物をいくつでも作ることができる。
ただし、本ロワでは乃亜の調整により作る物品の正確な情報を認識していなければ機能まで再現したコピーを作るのは不可能となっている。
(例えばどんな効果を持つか分からない支給品を作っても、ガワだけを再現したハリボテが出来上がる)
特に宝具やデュエルモンスターズのカードなど特殊な効果を持つ物は、最低でも支給品の説明書の内容が頭に入っていなければ機能再現は難しい。
また、作り出したコピーは10分ほどで消えてしまうが、ランドセルに入れておけば時間経過のカウントを誤魔化す事ができる。
使用可能回数は四回。一度の使用に付き6時間のクールタイムが必要になる。
孫悟空に支給。
タイムテレビと立体コピーを組み合わせたもの。時間を指定すると、その時間のその場所の光景が機械の画面上に映し出され、
画面上の物に照準を合せてボタンを押すと、その物と寸分違わないコピーができあがる。
立体コピー紙は形をコピーするだけだが、タイムコピーの場合は形だけではなく実際の機能なども同様に使用でき、
しかもコピーの時間をずらせば同じ物をいくつでも作ることができる。
ただし、本ロワでは乃亜の調整により作る物品の正確な情報を認識していなければ機能まで再現したコピーを作るのは不可能となっている。
(例えばどんな効果を持つか分からない支給品を作っても、ガワだけを再現したハリボテが出来上がる)
特に宝具やデュエルモンスターズのカードなど特殊な効果を持つ物は、最低でも支給品の説明書の内容が頭に入っていなければ機能再現は難しい。
また、作り出したコピーは10分ほどで消えてしまうが、ランドセルに入れておけば時間経過のカウントを誤魔化す事ができる。
使用可能回数は四回。一度の使用に付き6時間のクールタイムが必要になる。
【コピーロボット@ドラえもん】
リルトット・ランパードに支給。
通常は動かない人形だが、その鼻を押すことで押した人間や動物そっくりの複製になり、能力や記憶も引き継がれる。
またコピーロボットの記憶は、元に戻る前に本人と額をくっつけ本人に引き継がれる。
ロボットはそれぞれ基本の記憶と自我を持っており、自身がオリジナル当人だと思い込まず、二次騒動の抑止になる。
正し、本ロワでは乃亜の制限により引き継がれるのは本体の記憶と容姿のみ。戦闘能力は引き継げない。
リルトット・ランパードに支給。
通常は動かない人形だが、その鼻を押すことで押した人間や動物そっくりの複製になり、能力や記憶も引き継がれる。
またコピーロボットの記憶は、元に戻る前に本人と額をくっつけ本人に引き継がれる。
ロボットはそれぞれ基本の記憶と自我を持っており、自身がオリジナル当人だと思い込まず、二次騒動の抑止になる。
正し、本ロワでは乃亜の制限により引き継がれるのは本体の記憶と容姿のみ。戦闘能力は引き継げない。
【令呪@Fate/Grand Order】
的場梨沙に支給。
サーヴァントのマスターに与えられる、自身のサーヴァントに対する三画分の絶対命令権。
期間が短く具体的な命令ほど効果が強く、命令の幅が広すぎたり長期間に及ぶ場合は効果が落ちる。
令呪を宿すことは奇跡といえるレベルの現象だが、一度宿った令呪は普通の魔術師でも移植や譲渡が可能。
また、サーヴァントと契約しておらずとも無色の使い捨て魔力元として扱う事もできる。
的場梨沙に支給。
サーヴァントのマスターに与えられる、自身のサーヴァントに対する三画分の絶対命令権。
期間が短く具体的な命令ほど効果が強く、命令の幅が広すぎたり長期間に及ぶ場合は効果が落ちる。
令呪を宿すことは奇跡といえるレベルの現象だが、一度宿った令呪は普通の魔術師でも移植や譲渡が可能。
また、サーヴァントと契約しておらずとも無色の使い捨て魔力元として扱う事もできる。
135:Someday I want to run away | 投下順に読む | 137:殺人考察(前) |
時系列順に読む | ||
128:人は大抵、何かの途中で終わってしまうものだけど/夢は夢で終われない | 孫悟空 | 141:僕を連れて進め |
キャプテン・ネモ | ||
的場梨沙 | ||
111:竜虎相討つ! | リルトット・ランパード | |
鈴原小恋 | ||
128:人は大抵、何かの途中で終わってしまうものだけど/夢は夢で終われない | ルサルカ・シュヴェーゲリン |