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第一話 運命の出会い
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dannocomachi
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1. 宇宙の静寂
漆黒の宇宙に、無数の星が輝いている。遠くのコロニー群が、暗闇の中に静かに浮かんでいた。だがその静寂を破るように、重厚な戦艦が進む。船体に刻まれた紋章は「地球連邦軍」を示している。
その戦艦を中心に、モビルスーツの部隊が周囲を警護している。その中で、一機だけ異彩を放つ機体があった。漆黒のボディに赤いラインが走り、禍々しい雰囲気を漂わせている。そのコックピットに座るのは若きエース、ゼフィリス。
ゼフィリス:「……敵艦隊の動き、確認しましたか。」
通信が入る。
管制官:「はい、敵は自治連盟の巡洋艦です。ゼフィリス少尉、突撃部隊の指揮をお願いします。」
ゼフィリスは目を細める。指示に従い、コントロールを握り直す。
ゼフィリス:「了解、全機、私についてこい。敵を一掃する。」
2. 辺境コロニー「アステリア」
その頃、戦場から遠く離れた辺境コロニー「アステリア」では、人々が日常の喧騒に包まれていた。だが、その空気にはどこか停滞感が漂っている。地球連邦からの重税と管理に苦しむこのコロニーは、希望を失いかけていた。
雑踏の中、主人公のアレイスは荷物を運ぶアルバイトに精を出していた。まだ16歳の少年だが、細身の体には鍛えられた力強さが宿っている。
アレイス:「これで今日のノルマは達成か……。まったく、いつまでこんな生活が続くんだ。」
周囲の子供たちが遊ぶ声を聞きながら、アレイスは足を止める。遠くの空には、地球連邦軍の巡回艦が見える。
アレイス:「地球のやつらは、俺たちが苦しんでるのを知りもしないで……。」
彼の目は冷たく怒りを秘めている。
3. 宇宙からの脅威
その夜、コロニーの空に異変が起きた。突然、遠くで閃光が走り、爆発音が響く。アステリアの住民たちは驚き、外に出て空を見上げた。
アレイスもまた、その異常事態に気づき、広場へ駆け込む。
住民A:「なんだ!? 爆発か!?」 住民B:「宇宙で戦闘が始まったんだ! 地球連邦と自治連盟がまた戦ってる!」
だが、その恐怖はすぐに現実のものとなる。コロニーを守る地球連邦の巡回艦が爆撃され、崩壊しながら落下してきた。
アレイス:「嘘だろ……!? こっちに来る!」
人々が逃げ惑う中、アレイスは冷静に状況を見渡す。
4. 運命の出会い
アレイスは、倒壊した施設の中に何かが埋まっているのを見つけた。それは、彼が今まで見たこともない巨大なモビルスーツだった。表面は傷ついていたが、そのデザインは洗練され、異質なエネルギーを放っている。
アレイス:「なんだ、この機体は……?」
近づくと、急にコックピットが開き、中からかすかに光が漏れ出た。まるで彼を招き入れるかのようだった。
アレイス:「冗談だろ……でも、これに乗るしかない!」
彼は勢いでコックピットに飛び込む。中に入ると、シートに腰を下ろし、目の前に広がるコンソールに驚く。
アレイス:「どうすればいいんだ……!?」
その時、モニターが自動的に起動し、音声が流れる。
機体AI:「パイロットの適性を確認。起動シーケンス開始。」
突然、機体が振動し始めた。
アレイス:「動いた……!? いや、動かしたつもりはない!」
彼の周囲で警告音が鳴り響く。空からは敵機が迫ってきていた。
5. 初陣
敵のモビルスーツがコロニーを攻撃しながら降下してくる。その中で、アレイスの機体も強制的に動き出した。
アレイス:「どうなってるんだ!? 勝手に動くな!」
しかし、機体は彼の手に自然と馴染み、敵の一機を正確に捕捉する。レバーを引くと、光子剣が発動した。
敵パイロット:「なんだ!? あの機体は!?」
アレイス:「くそ……! やるしかないのか!」
恐怖と怒りに駆られたアレイスは、剣を振り下ろし、敵機を撃墜する。その瞬間、彼は自分が戦争に巻き込まれたことを悟る。
6. エピローグ
戦闘が終わり、アレイスは機体の中で息を切らしていた。遠くから地球連邦の艦隊が迫ってきている。
アレイス:「これが戦争……。俺は一体、何をしてしまったんだ……?」
だが、彼の目には決意が宿り始めていた。運命に翻弄されながらも、彼は自分の道を見つけようとしていた。