完全なる傲慢者
「アレを全て破棄しろだって?まったく無茶苦茶いうよなあの女は、いくら僕でも出来る事と出来ないことがあるよ・・・」
遊園地入り口にある土産物屋を物色しながら風間はブツブツと独り言を言っていた。教会で会った女の言っていた赤い物体だか水だかは入り口でいやというほど見たが湖いっぱいの水なんぞどうしたら消す事が出来るのか。
などと考えている内にお目当ての物を発見する。
「お!あったあった、これだよこれ。この大きさならなんとかなるかな。ま、僕の趣味じゃないけどしょうがないか」
――数分前
しばらく休んで冷静さを取り戻した彼は自らの獲物を他の(主に今自分がお近づきになりたい普通の人)が見たら多少不味い風貌である事に気づいた。化け物が縦横無尽に跋扈するこんな場所で相手に警戒されるという1ステップを省略出来ることはかなり有用に思える。
それにこの先両手にこんなに重いものを持ちながら移動してたら急に襲われた時対処しにくい、(宮本武蔵じゃあるまいに鉈と斧の二刀流など僕には出来っこないからね。持ち運び出来るバッグかなにかあればいいんだけどな、ブランドものの・・・)と、風間は思いあたりふと背後の土産物屋に思い当たったのである。
それから入り口付近とはいえ遊園地にまた戻るかどうかという彼なりの葛藤があったのだが・・・・それはさておき開かなかったドアを斧で壊して入り込み、彼は狙い通り旅行鞄を手に入れたのだ。その他にも食料やお菓子、日用品と何故かさも当然のようにぬいぐるみ置き場にあった医療品も詰めれるだけ詰めた、収穫は上々である。
「さて、どうするか。まずは、もしかしたら学生が誰か残ってるかもしれないし学校に行くとして。あとは・・・・」
なおも小声で呟いていると、何処からか。
コツーン、コツーン、と・・・・足音が聞こえてきた
ビクゥッ!!
風間は突然の足音に驚き咄嗟に身を隠した。
もしやまたあのウサギが来たのか?恐る恐る様子を見る・・・・・
「チェッ、なんだあの女か。関わるのも面倒だし、このまま様子を見るか」
内心恐怖に呑まれていた彼はほっと胸を撫で下ろす。
しかし何か様子がおかしい、女はとても苦しそうに腹を押さえているではないか。風間は怪訝に思いそっと後を追う。湖の薄明かりの恩恵もありかろうじて姿の判別出来る遊園地の門の影から見ていると突然ストンとあの女が座り込んだ。やはり具合が悪かったらしい何か変なものでも食べたのだろう。そこらに成ってるアケビとか。
“いいぞ、自業自得じゃないか!この僕に妙な事をした罰だと思え!”
そう思いながら気取られないように笑いを圧し殺し、尚も様子を見守る。
“お、誰か来たな。はは、また神の導きがどうたらとか言ってるよ。ん?もう一人いるな、バッグから何か・・・・”
タァーーーン!!
「え!?」
突然の銃声と光に思わず驚きの声を出してしまったため慌てて口を塞ぎ身を隠す、が、発砲した2人組には幸いにも気付かれていないようである。
一瞬の銃火の中見えたのはいかにもチンピラ風な黒髪の男としたり顔で人に向けて銃を撃つ金髪の女だった。もしや銀髪の女の方は不意討ちをくらって死んでしまったのかと耳をそばだてるもそれは杞憂に終わった。憤りと悔しさを噛み殺したような声が聞こえてきたからだ。
「アレッサ・・・・いや、ヘザー・・・・ッ!また貴女なのね・・・・」
「いいえ、どちらも違うわ。確かに名簿にはそう書いてあるけど、私には父さんがつけてくれたシェリル・メイソンという歴とした名前があるもの。さ、立ちなさいクローディア。詳しい話は教会に着くまでにじっくり聞くから、さ、行くわよアベ」
そう言いながらシェリル(ヘザーかアレッサかもしれないが)と名乗った女はクローディアを銃口でつついて進ませ阿部と呼ばれた男と共に闇の中へと溶けていった・・・・
「こ、ここには殺人ウサギ以外にあんな騙し討ちする奴等もいるのか・・・・僕ら以外にも探せばいるもんだな、いやまてよ・・・・」
風間はチラシを取りだし、思考を始める。
あんなワケわからんおばはんでも(おそらく)顔見知りを容赦無く殺そうとする奴よりはもしかしたらかなりの当たりクジだったのかもしれない。いや、それどころか殺人が正当化されているこの場ではさっきのように人を気遣う素振りを見せる奴の方がヤバイかもしれない。
―――例えばここに曰野が来ていたらどうだろう?きっとあいつは善人面して近寄って冷静に冷徹に獲物を暗殺しにかかるだろう。
- まぁ意外とルールを読んでハイになってミスをするかもしれないが。
そういった人物を避け、ここから迅速に脱出するためには多少強引な方法でも安全確実に信頼出来る他人との関係を築かなければと――――
◆ ◎ ◇ ◎ ◆
【美浜奈保子】 サイレントヒル 雛城高校校庭
18時30分18秒
【美浜奈保子】 サイレントヒル 雛城高校校庭
18時30分19秒
【美浜奈保子】 サイレントヒル 雛城高校校庭
18時30分20秒
カチャ、カチャ・・・・
銃を撫でる音がする、愛でるように猟銃を構え眼下を狙う景色が見える。
はぁー、はぁー、ハッはハハはッ!
おぞましい笑い声が聞こえる、懐中電灯で足元を照らし虎視眈々と獲物を待ち構えているのだ。
ザッザザザザ―――
「チッ!!まったくどいつもこいつも・・・・」
そして彼女は、美浜奈保子はというと木の影に隠れその様子を彼らの視点から『視』ていた。
雛城高校のグラウンドは以外と広く流石の幻視といえど全景をつかむ事はできないが大体の配置はわかる。
まず玄関前は校舎から3~3,5メートル程の幅がある高台でありそこから先はグラウンドより目測高さ1メートル、横幅1メートル程度の傾斜になっている。校舎中程の傾斜に階段が一つ、高台の傾斜手前には樹木が等間隔で植えてあり今自分が隠れている場所は階段から見て左2つ目の場所だ。
あの村で見慣れた奴等は立ち止まっているのが高台の両端に1体づつ、片方がやたらゴテゴテしたハンドガン、もう一方はアイロンを持っていてグラウンド、階段側、校舎横を順繰りに見ているようだ。3階の窓から狙撃しようと待ち構えているのが3体、これが厄介で2体は猟銃を持って左右近い方の仲間と階段を交互に監視しているため階段を降りる事はできない。挙げ句の果てにもう一体は
“ロケットランチャー・・・・な、訳無いわよね?”
何かデカイ筒を担いで他の2体が見ていない階段から数えて左右三番目の木を見ている、が、得物が重過ぎるのかやたらゆっくり振り向くわ不定期に先端を床に置くわでタイミングを計るのが面倒臭いったらない。
それとさっきの銃を乱射してきたのが今1階の探索を終え2階の階段を見つけたといったところか。
問題なのは狙撃手と、グラウンド-----
・・・・・
「この視界はなに・・・・・?」
1つは謎の視界、いや謎の生物と言った方が正確か。
汚水の様に濁った幕か、さもなければ使用済み油を凝縮したゲルのようなモノで完全に視界が遮られている、唯一解るのはすぐ下が床という事だけ。ここから推察するに光が無い場所でこれだけ見えるということは相当な夜目が利くということだが、はっきり言ってこの状態では全くの無意味である進化を中断して別のやり方を探したとでもいうのだろうか?下水道が下を走っているのかと考えもしたがそれでは校庭全体そこら中にいる理由がわからない。
もう1つはトラックがトラックを走っている事・・・・・洒落ではない、というか洒落にならない。何故なら目を閉じているなら暗い画面が写るはずだがそれもない、肉眼で確認できる位置まで近づいて来るのだがどうしても見えない。謎の生き物のせいで視界が合わせ難いからかもしれないが集中してもいるべき場所に何もいない・・・・
運転席に何もいないのだ。
不安要素とアンノウンしかない状況。しかしここにいても状況は悪くなるばかりだろう。ここは石を投げて銃を持っていない方に近い『生物』を刺激し、猟銃を持っている奴と右側の奴の注意を引き付けその間に中央階段からトラックに飛び移り外に逃げだすのが無難か・・・・
と考えをまとめ、足元の石を拾ってさらにもう一度、丁寧に確認しておく。やはり1パターンの秒数を数えてみても中央突破の隙が見当たらない。生き物がどんなものかもわからないし乗り気ではないのだが木の影を利用しながら少しずつ右端に近づいていった。
しかし突然好機はやって来た、なんと右側の屍人が勝手に校舎の裏手に引っ込んで行ったのである。うまい具合に右上の奴も異常に気がつきじっとそちらを窺っている。
後は石を引っ込めあくまでも慎重に元の位置に戻りタイミングを計りトラックの荷台に飛び乗るだけ
ザッザザザザ―――
今だ!!
彼女の作戦は成功し悠々とグラウンドを抜けていく、勿論身を屈め彼らから見えにくい位置に移動するのも忘れずに、虎視眈々と次の策を練り。
彼女は優雅にトラックから飛び降りて・・・・
拘束された。
ここは学校近くの民家、学校前で手足を縛られた女は不審者でも見るような目でこちらを見てくる。女性を拘束など通常ならほとんど有り得ないんだけど・・・・と、このやたら胡散臭い男、風間望は思う。あんなものを見せられては仕方ない、女だろうと男だろうとまず縄で縛ってから話を聞くとそう決めていたのだから。まず名前からか・・・先ずは真摯に話始める。
「あ~君、さっきはいきなりすまなかったね。こんな状況だし用心したいんだ、分かってくれるね?僕の名前は風間望、君の名前は?」
「・・・・・」
ピクッ・・・眉間にシワがよる。疲労も相まって少しイラッとしたがまぁ持ち物はもらったし許してやる事にした。
「ははっ、おいおい。人の質問にはキチンと答えるもんだぞ?あと質問に質問で返すのもダメだ。ま、僕はそこらの凡々人よりも遥かに寛大だから許してやらない事もないけどね。じゃあ次の質問、君はこのルールを知ってるか?」
「・・・・・知らないわよそんなの」
女は鼻息一つの後そっぽ向き不機嫌だということを主張する。
ピククッ!今度ははっきりと答えたのだが態度が気にくわない、ただ彼女は見たところあのウサギの化け物ではない貴重な話が通じる人間なのだ、殺すのは惜しい。それにこれくらいは覚悟して拘束したのだ大目に見てやるのが筋というものだ。と思いなおし風間は話を続けるために女のバックを漁り始めた。
「……お、これはすごい!いいトライアングルじゃないか。ムムム、わかるわかるぞ。僕にはこれの……」
「私のバックに気安く触ってんじゃないわよこのクズ!」
ブチッ!場を盛り上げてやろうとしたのにこの言い方、風間は今にも浮き出た青筋が破裂しそうな顔を近づけ最後の、いや最期のチャンスを与えた。
「…君ねえ、ずいぶんじゃないかな?僕は、暴力に訴えるの嫌だからさ。穏便に話させてもらうけどさ。君は自分の立場を分かっているのかい?僕のようなカッコマンが、君のような汚ならしい奴にこんなにも話しかけてやっているのに君はそんな態度をとって良いとでも思っているのかね?」
次は美浜奈保子がキレる番だった。それはなんだかヘラヘラとしたお調子者の雰囲気を持つ相手を縛らなきゃ話もできない小心者に汚ならしいと言われた事は屈辱の極みでという事もあったし、風間望という人間が傲慢の権化であるように彼女もまた自分を中心に世界が回っていなければ生きていられない人種だからという事ある。しかし何よりももはや正常な考えを持てないほどに赤い水の進行が進んでいた事が大きかった。
「アンタみたいなやることの汚い奴に汚ないとか言われたくないわよ!このクソガキが!!」
唾を吐きかけ顔を蹴飛ばしてやれば少しは反省するだろう、と甘く見ていたのが運のつき。唾は当たった、しかし蹴りは思い切り床に叩きつけられてしまう事となる。見上げた時に見た顔は、さっきまで惚けた顔をしていた男とは思えぬほどに恐ろしく冷徹、怒りを通り越したという事を表す体の震え、侮蔑と殺意に満ちた表情、例えるならば貴族がこじきを見るような顔に近い。ポケットティッシュで唾を拭き取り、風間は口を開いた
「ははは………僕でもね、限度というものがある。それに僕は紳士だからね、だからもうそろそろ………
期待(リクエスト)に応えてやるよ」
言うが早いか恐怖を感じる間もなくゴシャ、という鈍い音と共に奈保子の顔面に靴底がめり込む
「な゙・・・んで、こどずん・・・・・!」
鼻血が溢れうまく喋る事ができない、が、止めようと思っても手は縛られているためだらしなく垂れ流し続けるしかなかった。そして流れて行く血と同じ様に彼も待ってはくれない、髪を掴んで顔を上げさせなおも詰め寄る。
「嬉しそうにわめいて………そんなに殴られたかったのかい?案外君って変な趣味持ってるじゃない、そんな下衆をお供にするつもりはないからさ、せめて付き合ってくれた例をしてやるよ。ほらっ!これでっ!どうだい!?ほらっ!!」
何度も何度も足蹴にされたお陰で肌は血で濡れ、骨は軋んでガタガタ、あれほど高くそびえたプライドもポッキリと折れ、ここまで来ると次第に自分はこれから死ぬのだという思いがボンヤリと頭の中に現れる事となる。そこで彼女は願いを言った。
「かをは・・・顔は止へへお願ひでふか・・・は・・・」
彼女が、女優として最期に願ったもの。それは最低限顔の原形を留めて死ぬこと、それはこの場に着いた当初よりも遥かに見劣りする願いであったが絶望で濁ってしまったその瞳の奥は心なしか以前より純粋になっているようでもある。
「へーそう、顔はやられたくないのかね?よっぽどナルシストなんだなぁ。ほれ、顔を拭いてやるからありがたく思いたまえ」
さっきの唾付きティッシュで顔を拭かれる普段なら憤死しそうなことであるが今はもうそれでいい、これはきっと自らの美貌が守られるという事に違いないのだから。
しかし現実は非情である。
「さて、じゃあさっさとその不細工な頭を綺麗な輪切りにしてやらなきゃな。止めてほしかったらそうだな、これを降り下ろす間に100回ほど謝れたら許してやるよ」
風間はニヤニヤ笑いながら斧を持ち出し首を足で押さえてきた。たった今宣言された事に恐怖しながら振り向く奈保子に深呼吸しながら真顔で言い放つ。
「光栄に思いたまえ…………僕に殺されることを光栄に思いたまえよ!!ア゙ァー!?」
喉を押さえられているせいでまともな声は出ないが必死に赦しを叫んだが100もの懺悔を一瞬で片付ける事はどれ程足掻いても出来るものではない。
だが――――
「止めろ犯罪者め!!」
「ぐえっ!!何をする!!」
祈りは届いた。
顔が粉微塵に潰されるよりも前に人が来てくれた。
「アンタ!大丈夫か!?」
暖かい声が聞こえる、前を向いた奈保子は霞んだ視界の中にあるものを捉えにじんだ思考を始めた。
スポットライトだ!スポットライトのひかりだ!ひかりがわたしにむかっている!わかった!わかったわ!がんばってあやまる!あぁそれにしても
あぁ・・・・きれい・・・・
◇ ■ ◇ ■ ◇
「駄目だ、死んじまったよ」
「・・・・・そうか」
現れた2人の男、ジムとハリーは風間達と同様近場の家で情報交換していたのだが外から罵声が聞こえてきたため駆けつけたのだった。ジムはライトを女性へ向け生死を確認していたが結果的に首を横に振った。風間はハリーが後ろ手に拘束しているため苦しそうである。
「く……苦しい。離してくれよ。死んじまうだろ?」
いつものハリーなら人に暴力を振るう事などしないだろう、だが今は目の前の男に思い付く限りの汚い言葉を投げ掛け、泣くまで殴ってやりたかった。
「貴様のような奴のせいで娘は・・・・!」
「ぐえっ!痛い!このド……!顔は止めてくれよ!!」
思いの外早く泣いたので余った時間で娘の事を聞こうとしたのだが後ろから声で中断されることとなる。
「ウッ!?こ・・・・これは」
「どうし・・・・!?」
ハリーが振り返るとさっき死んだはずの女性が血涙を流しながら謝り続けているではないか。風間はこれ幸いと状況を好転させるべくハッタリをかますことにした。
「そう!実は僕は霊視の能力を持っていたんだ!そいつは今ようやく本性を表したのさ、ははっ!」
しかし状況はより悪くなったと言わざるを得ない。ジムはすっくと立ち上がりどこか悲しげな憤怒の形相でこちらに近づいてくる。
「ハリー退いてくれ!そいつは俺様がぶち殺してやる!!」
「ええっ!?」
しかしハリーは退かなかった。諭すように少し厳しめに言う。
「気持ちは解るが落ち着くんだ。君までこいつと同じになってしまう」
「けど・・・・けどよぉ・・・・・」
ジムは少しの間悔しそうにうつむいていたが暫くすると
「クソッタレ・・・・」
と言いながら元の位置へ戻りリビングデッドと化してしまった女性へライトを向け、感慨無量な面持ちで彼女の目の前に座り込んだ。彼はウィルスの影響で刻々と化け物への変身を余儀なくされているのだという。きっと彼女と自分を重ね合わせているのだろう、怒るのも無理はない。そして私もまだ完璧には化け物にはなっていない理性ある生者を殺ろすような極悪非道な人間もこの町に居合わせているのかと思うと娘の事で胸が痛くなった。こんな青年に出会っていてほしくないが一応尋ねてみようか。
「なんなんだよまったく……」
などとブツブツ言っている青年の腕を一層締め上げる。
「・・・・君は私の娘に会ったか?黒髪でチェックの服を着た小さな可愛らしい女の子なんだが」
「し……知らないよ!此処に来てから会ったのはクローディアとかいうばあさんとチンピラとヘザーだかアレッサだかシェリル・メイソンだか分からん奴だけで他には……」
「シェリル!?シェリルだって!?」
「ハッハァ!ビンゴだな!」
いつの間にか中腰の体勢で背後にいたジムがバシィッ!と私の背中を叩く。いきなり背中を叩かれた事にもビックリしたが何よりも驚いたのは立ち直りの早さだ。あの様子では後暫くは落ち込んだままかと思ったのに。
「・・・・もういいのか?」
「チームのムードメーカーが何時までも暗い顔してちゃマズイだろ?それにこの野郎のバックから見つけた地図に研究所って書いてあってよ、もしかすると抗ウィルス剤が手に入るかもしれねぇんだ!」
嬉しそうに語ってはいるがどこか辛そうにも見える、何はともあれシェリルの行き先をこの青年に聞かねばなるまい。
「シェリルは何処に行くと言っていた?」
「………教会って言ってたけど、本当にアレが君の娘かい?どう見ても特徴が一致しなかったと思うんだけどな」
「確かに別人かもしれない、だが私が娘につけたシェリル・メイソンという名前は、この世に2つと無い誇り高い名前だ。偽物だとしてもそいつが本物のシェリルの居場所を知っているかもしれない。立つんだ。詳しい話は教会に着くまでにじっくり聞く、行こうジム」
後ろから銃を突きつけられながら、風間は思った。
(絶対親子だ!!前に似たような台詞聞いたぞちくしょう!!でも考えようによっては護衛が二人ついたって事かな?ははっ・・・・流石、僕はついているなぁ・・・・)
「はぁ……栄養ドリンク、もらってもいいかい?僕は疲れてしまったからね。捕虜になってやってるんだからそれくらいしてくれても構わないと思うんだ」
「確か学校前にバスがあったはずだよな?あれで行こうぜ」
「そうだな、その方が早いだろう。他の車と同じようにドアが壊れて無ければいいが・・・・・」
玄関から出る時あるものを見つけ、私はふと立ち止まった。メモ帳だ。これに何か書いておけばもしも私がシェリルと出会えなかったとき、ひょっとして誰かが探して保護してくれるかもしれない。結びの一文は、そうだな・・・・・
「・・・・ジム、すまないが少しの間彼を見張っていてくれないか?」
―――いつか誰かの目にとまるかもしれない。今までの奇妙な出来事をここに書き記しておこう―――
【A-3雛城高校周辺/一日目夜】
【ジム・チャップマン@バイオハザードアウトブレイク】
[状態]:強い疲労、風間への怒り
[装備]:26年式拳銃(装弾数6/6 予備弾4)、懐中電灯、コイン
[道具]:グリーンハーブ:1、地図(ルールの記述無し)、 旅行者用鞄(鉈、薪割り斧、食料、ビーフジャーキー:2、栄養剤:5、レッドハーブ:2、アンプル:1、その他日用品等)
[思考・状況]
基本行動方針:デイライトを手に入れ今度こそ脱出
1:教会まではハリーと一緒に行く
2:その後できるだけ早く研究所へ行く
3:死にたくねえ。
※コインで「表」を出しました。クリティカル率が15%アップしています。
※T-ウィルス感染者です。時間経過、死亡でゾンビ化する可能性があります。
【ハリー・メイソン@サイレントヒル】
[状態]健康、強い焦り
[装備]ハンドガン(装弾数10/15)
[道具]ハンドガンの弾:34、栄養剤:3、携帯用救急セット:1、ポケットラジオ、ライト、調理用ナイフ、犬の鍵、奈保子のウエストポーチ(志村晃の狩猟免許証、羽生田トライアングル、救急救命袋、応急手当セット)
[思考・状況]
基本行動方針:シェリルを探しだす
1:教会にシェリルの手がかりが!
2:青年(風間)から話を聞く
3:他にも機会があれば筆跡を残す
※サイレントヒルにシェリルがいると思っています
【風間望@学校であった怖い話】
[状態]:数箇所を負傷、かなり疲労
[装備]:制服
[道具]:ルールの書かれたチラシ、ティッシュ
[思考・状況]
基本行動方針:脱出方法を模索する。
1:とりあえず結果オーライかな?
2:他の人間を脱出に利用する。
3:邪魔者は排除する
4:“赤い物体”については、とりあえず記憶に留めておく程度
5:遊園地には二度と行きたくない
【美浜奈保子@SIREN 死亡】
※高校のグラウンド内に弧狸理の札で動く車@流行り神が走っています
※美浜奈保子(屍人)が民家内に放置されています
※セーブしました、美浜奈保子(屍人)のいる家の玄関にメモ帳が置いてありドアは開け放たれています