DIE HARD
規則的な振動と軋み。スチール製の椅子から伝わる冷気が、じわりと身体へと広がっていく。
掴む者のいない吊り革がゆらゆらと揺れているのを、
ハンクはなんともなしに見上げていた。
蛍光灯の色のせいもあるだろうか。話し声のない車内は、静かな湖底を連想させる。
同乗している唯一の客は胴で二分割されていて、話し相手になってくれそうにない。
熊のような口髭を蓄えた壮年の男だ。下半身は少し離れた床に転がっている。断面から零れ落ちた臓器と排泄物が床を酷く汚していた。
拝借したコルト・アナコンダの残弾は乏しいが、あの
タイラントへの強力な対抗力になる。銃把のエンブレムには、"S.T.A.R.S."と刻まれている。たしか、ラクーン市警にアンブレラ社が創設した私兵部隊だったか。
夏に部隊が壊滅したと聞いている。それで、この男はここに左遷されたのだろう。
汚れた車窓の外は一刻前と変わらぬ暗闇のままだ。ガスマスクに覆われた自分の顔を見続けさせられるのは陰気な心地にさせられた。
列車は二度停車していたが、そこで下車するのは避けた。あのタイラントの追跡を避けるためだ。仕組みは分からないが、タイラントはハンクに狙いを定めていた。
減速を始めていた列車に轢かれた程度で機能停止はしないだろう。索敵能力の範囲が分からないのだから、念を押しておくに越したことはない。
運転士に話を聞きに運転台に向かったが、内部からの出入口は設けられていなかった。ハイジャックを懸念しての対策だろう。こちらの呼び声に反応しないのは、運転手がドイツ人かニッポン人のどちらかに違いない。彼らは命よりも時間を尊重する。特にニッポン人はハラキリがあるので必死だ。
時間に追われる生き方しか出来ないのは不幸だ。もっとも、自分たちも似たようなものだと、ガラスに映る己に自嘲を投げかける。もう一人の自分は軽く肩を竦めて見せた。
耳障りな音を立てて、列車が減速を始めた。
反動を伴って車両が停車し、扉が開く。
いつまでも乗り続けていくというわけにもいかないだろう。ハンクはゆらりと立ち上がった。降りるのを待っていたかのように、ハンクがプラットフォームに両足を着いた途端に扉が閉まる。
忠実なる運転士の顔を見てみたかったのだが、その欲求は諦めるしかないようだ。列車のテールランプを見送る。ふと、闇に消えていく車内に複数の人影があったように見えた。
人の気配などなかった筈だがと訝しむも、事実は事実だ。さすがに疲労が蓄積してきたのだろう。
周囲に目を馳せる。薄明りに照らされた構内に乗客はおろか、駅員の姿すらない。選択を間違ったようだ。この町の関係者と接触できる最後のチャンスだったのかもしれないのに。
一つ嘆息し、ハンクは階段を上った。人気のない構内は、深い虚穴を思わせた。ライトの心細い明かりで見ていく。外と同じで血と汚泥に塗れ、設置された機材にも破壊された跡がある。床も複数の足跡や傷で荒れていた。
乗客が静かだったことが不思議なくらいの惨状だ。宙吊りになった蛍光灯が火花を散らして明滅する。
塩化ビニルが剥がれた床の上で、何かがライトを反射した。拾い上げると社員証のようだ。マモル・イツキ――写真にある眼鏡を掛けた東洋人の名前らしい。超科学研究社なる会社の名も記されていた。おそらく、ケンブリッジ大学とは何の関係もないに違いない。
それを放り捨てて、ハンクは更に足を進める。駅員の事務所で通信機材を見つけた。だが、操作しても反応は返ってこなかった。周波数を変えても、耳障りなノイズが漏れてくるだけだ。
事務所を後にして探索を続けたが、この駅には地上に出る階段が
見つからない。見つかったのは、先の社員証の持ち主だけだった。
しばしして、ブルーシートに覆われた穴を見つけた。吹き上がる風で敗れたシートが捲れ上がり、昏い穴が口を開けているのが見えた。工事途中といった様相だ。改装中なのかもしれない。
ガスマスクを外すと、饐えた臭いを風が運んできているのを感じられた。相当奥に続いているようだ。風音の反響の中で、機械の駆動する音が混じっている。この奥にアンブレラ社の施設があるのだろうか。
床に、何かが引きずった跡がある。穴の縁に手を掛けると、指に粘液が付いた。糸を引くそれを壁に擦り付ける。あまり好ましくない先客がいるようだが、引き返す時間も惜しい。
マスクを被り直したハンクは穴に足を踏み入れた。短機関銃の銃把を握り直し、注意深く進んでいく。
駅と同様に、この通路も散らかっていた。材木の破片や、風化しかけたビニール袋などが転がっている。大きな布きれもあり、浮浪者の寝床にでもなっていたようだ。
風の抜けていく響きは、生き物の体内に居るかのような錯覚を覚えさせられた。
耳が足音を拾った。ハンクは素早く振りかえり、ライトと銃口を向ける。しかし、闇が広がるだけで音も聞こえてこない。息を殺し、相手の出方を待つ。
聴覚に神経を集中させるが、不規則な風音のみが耳朶を通り抜けていく。
しばしそのまま時間が過ぎていく。細く息を吐き出しながら、ハンクは踵を返した。
ここまで脇道はなかった。尾行されていたとしても、前に進むしかない。
通路の勾配は下へ下へと向かっている。延々と続く単調な景色は、人の感覚を惑わせる。
周囲がびりびりと音を立て始めた。
振動と共に、
サイレンの轟音が穴を奔り抜けていく。一度聞いたものよりも大きく感じるのは地下にいるせいだろうか。
膨れ上がった音圧に身体は押され、その波はハンクの内臓を震わせる。
グローブ越しに、壁の感触が変わったことに気付く。今まで続いていた有機的な質感から、素朴な岩肌のそれへと――。
ライトに照らし出されるのは、ごく普通の岩穴であった。
覚醒前に幻覚剤か何かをやはり投与されていると考えた方がいい。
通路の先は、巨大な地下空洞だった。一体どれほどの広さがあるのか。空間の端にまでライトの光が届かない。
天井の高さも相当の物だろう。霧が頭上に立ち込めているが、音の反響具合からそのぐらいの見当は付けられる。
霧はまるで生き物の集合体の如く、ゆらゆらと蠢き続けている。時折、それは人間の顔へ、または複数の人間が折り重なっているかのようにも変化していく。霧はゆっくりと流動していた。
霧に動きがあるということは、抜け穴があるということだ。はぐれかけた霧の一辺が、あたかも掴み取られたように塊へと引き込まれた。
地形のせいか、風がさも人の呻きかのように唸る。機械音に聞こえたのは、これだったのだろうか。
ぬかるんだ地面には複数の足跡が残っていた。駅へと戻る足跡は酷く荒れている。
それを辿って進んでいくと、古ぼけた電球の明かりが見えた。
岸壁をくり抜いたのだろう。開けっ放しの鉄扉の向こうに、煉瓦造りの通路が現れる。
低い天井から吊るされた電燈はずっと奥まで続いていた。その奥から、微かな稼働音が地鳴りのように通路に響いている。
手近な扉を開けると、年代物の長机が並んでいる。会議室だろうか。
埃を被った床の上に、真新しい紙片が落ちていた。手帳のページが破れたもののようだ。
手に取ると、几帳面な筆跡でニッポン語が綴られていた。読めないが、何故だか内容は分かった。
≪――3時間経過
ケンド氏らと再会した。バートン氏とは別行動になったようだ。
拾った地図は役に立たない。
それもそのはずだ。この町は、複数の記憶が混ざり合って形作られているらしいのだから。
夢の中のような唐突さで、知らない町の中に見慣れた風景が現れる。ただし、それには意味を伴っているのではないかと思う。
役割を担うために、形を求めて置き換わっているというべきか。
たとえば、元々町の警察署があった場所に、ラクーンシティの警察署が在するという風に。何かしらの法則があるのかもしれない。
この町は、ゴードン氏やスミス氏の住まう
サイレントヒルという町がベースとなっているようだ。
犬堂警部曰く、サイレントヒルは"都市伝説"の町として有名らしい。都市伝説とは、Urban Legendの直訳だ。邦訳もされていないブルンヴァンの著書を読んでいるとは、頭が下がる。
警察の仕事に関係しているとは思えないので、単に趣味なのだろう。
彼女は幻の町というよりも、怪異譚に事欠かない町という意味で使っていると思われる。ポイント・プレザンドも、その内"都市伝説"の町に入るに違いない。
血塗られた歴史と邪神を奉ずる異教に彩られた、人を惑わす呪われた町。実に魅惑的だ。次々作の題材を得られるとは、まさしく禍福は糾える縄のごとしということ他あるまい。
そういえば、喜代田女史が"何を触っても同じ女の子のようなモノが視える"と言っていた。
曖昧なのは、その少女が"少女"と捉えられないかららしい。女の子の姿を借りた"何か"ということだろうか。
この言葉にマクスウェルくんが強く反応していた。
彼女の恐ろしい体験には子供の姿をした悪魔が出てくる。得てして、子供というものは人ならざるものが好む対象だ。
この"少女"が、この偽りの町の鍵を握っていると考えてもいいだろう。
道すがら、レッドフィールド嬢とシュライバー氏に出会った。
シュライバー氏はサイレントヒルに巣食う"教団"について追っていたらしい。
彼の調査によると、サイレントヒルでは"21の秘跡"なる儀式に基づいた殺人事件が続いていたという。犯人と目された人物が死んだ後も。
シュライバー氏に、件の"少女"について訊いてみた。
"教団"幹部の娘ではないかと、彼は答えた。アレッサ、もしくはシェリルという名前のようだ。名が二つある理由については分からない。諱と字のようなものか?
これから彼らに教えられた地下鉄駅へと向かう。怪物が徘徊する地上を行くよりは安全だろう。
もっとも、町全体が悪意を向けてくる現状ではさしたる違いはないかもしれないが。
ところで、私に由来する場所もあるのだろうか。この町に誘い込まれる直前まで関心を寄せていたのは氷室邸だが……。≫
研究者の遺留品ではなさそうだ。己と同じように、この町に紛れ込んでしまった手合いか。床に残された足跡の様子から、このメモの主は慌てて部屋を後にしたようだ。
この東洋人は、施設の趣向に惑わされ非科学的な方向に思考が進んでしまっている。きっとキングやクーンツといった下らない書籍を愛好しているのだろう。
床に積もった埃の厚みは、この部屋がしばらく使われていないことを示していた。
紙片を放り捨て、部屋を出る。
他の扉を開くと、タイル張りの手術台のようなものが置かれ、錆びついた器具が幾つも捨て置かれていた。
錆は時間の経過だけが原因ではあるまい。床や寝台にも血が幾重にもこびり付き、先の幻影のような赤茶けた染みを残している。
この部屋で行われていたのは、救助のための治療ではなさそうだ。
ブーツが何かを踏み潰した。足を除けると、埃の塊の中から小さな骨が覗いている。
がん、と扉の方から音が響いた。まるで、人が荒々しくノックでもしたかのように。無論、あくまで比喩だ。扉は内側へ開きっ放しになっているのだから。
顔を背けると、もう一度扉が鳴った。
ハンクは一人頷いた。扉の建付けが悪い。
手術台の上には、小さなコップが置かれていた。残った液体は酒のようだ。それと燃え尽きた煙草。どうしたわけか、残ったフィルターにはニコチンの跡がない。
その周辺からは埃が取り払われている。置かれて間もないようだ。
音がまた響くが、もうハンクの注意を留めることはなかった。
壁や天井に張り巡らされた複数のパイプからも、ここが何かしらの研究施設であることは違いない。だが、残された設備は何世代も前の代物だ。
この洞穴自体も、炭鉱跡か何かを流用しているようだ。
パイプが小刻みに震え、その内側を羽音のような響きが駆け抜けていく。
腐った床板を踏み抜きそうになった。重心を上手くずらして、それに耐える。
使用されている文字が漢字であることにハンクは眉を潜めた。先ほど拾った社員証に東洋人が映っていたように、この町はチャイナタウンやリトル・トーキョーのような移民街なのかもしれない。
そうだとすると――名前は忘れてしまったが、初老の男が言っていた、"サイレントヒル"なる町ではないことを更に裏付ける。
ただし、先ほどのメモにも出てきたことから無関係とも思えない。
ふと、吐く息が白くなっていることに気付いた。周囲の気温が下がっている。
霧が満ちていたことからも、町の中央にある湖と何処かで通じているに違いない。
天井のパイプを伝う水滴が、床板を叩いて音を上げた。
酷い環境だ。
およそ、精緻な研究を行う場所からは程遠い。さすがにこれは匠の遊び心では済まされない。
東洋人は根本部分で閉鎖的な民族だ。アンブレラ社がこの町に根付くまでの苦難が感じられた。
その後、大学の地下に設けられた研究所の完成とともに廃棄されたのだろう。
それでも、何かしらの利用価値はあったと伺える。
空調、水道、ガス、電気といったインフラが、こうして生きている。これらを維持するには必ず人の手による管理が欠かせない。
だが、何のために――。
まず思い浮かんだのは、資料の保管庫としてだ。だが、紙資料の保存には劣悪な状況に思える。マイクロフィルムやコンピューターに落とし込んでいるのなら、そもそもこんな不便な施設など必要ない。
あとは、動かせない施設があるか。例えば、原子炉のような。
もしそうであれば、稼働を停止していても長期間に渡ってメンテナンスが必要だ。
入れ替わりに電車に乗り込んだのは、その作業員だと考えるのが自然だろう。
進んでいくと、通路に人影が見えた。男だ。男は床に座り込み、背を力なく壁に預けている。乾いた血だまりが、石造りの床を赤茶色に染めていた。
躊躇なく、ハンクは引き金を引いた。男の頭が弾け、力なく身体は床に転がる。
近づくと、死んでいたのはまたしても東洋人だった。黒っぽい民俗衣装に身を包んだ隻眼の初老で、半ばで折れたカタナを握っている。間違いなくニンジャだ。
胸部に穿たれた複数の銃痕が死因のようだ。帯にはカタナの鞘と、奇妙な形の枝が差し込まれていた。下半身の硬直が完全ではないのか、ハンクの力にくにゃりと関節が曲がった。
ニンジャを倒せるのは同じニンジャか、サムライだ。つまり、ムサシやボクデンのようなサムライがいる――。
もしくはイセノカミかもしれない。カミはニッポン語で神のことを示すと聞いたことがある。要するに、イセノカミは剣の神ということだ。
このニンジャはそうしたサムライの餌食となったのだ。サムライが銃を持ったのだから、それこそ虎が翼を得たようなものだ。
戦慄に、冷たい汗が背中を流れた。遠くで大きく軋む音が聞こえた。
その直後、ひたひたという複数の足音を耳が拾った。音はハンクを挟む形で近づいてくる。
手近な部屋に隠れるか――。その考えをあざ笑うかのように、足音の主たちは既に現れていた。電燈の下、青白く浮き上がる複数の人影が揺れる。
個々の顔に表情はなく、只ひり付きそうなまでの害意だけが伝わってくる。ここまで接近されるまで気づかないとは、不覚という言葉だけでは許されない失態だ。
幽鬼めいた姿を包むのは、手術着めいた白装束――。
(ニンジャでは――ない)
安堵の吐息と共に、ハンクは前方に向けて短機関銃の引き金を引く。
硝煙の中で人影の群れが銃弾に躍る。しかし、一人とて倒れたものはいない。
感染者の一種か――。
姿かたちがまともな為に油断した。
手持ちの銃弾は決定的に足りていない。仕留めるのではなく、切り抜けることに専念する方が利巧だろう。
少しでも感染する危険を避けるために、東洋人の死体から引き抜いたカタナの鞘を右手で握り直す。
歩み寄る人の群れからは、幾多も目にしてきた感染者とは異質なものを感じた。感染者たちは純粋な食欲に突き動かされていて、意志というものは存在しない。
しかし、この群れには意志がある。目の前に立つ黒ずくめの男を引き裂いてやろうと、殺意を湛えている。戯れに赤外線映像装置を起動すると、男たちは消えて暗闇だけが残った。電燈の白い光だけが浮いている。
群衆はまったく熱を帯びていないということだ。慌てて装置を切ると、男たちの姿が戻る。
"幽霊"という言葉が自然と浮かんできた。
幽霊――か。
幽霊と戦ったことは、未だかつて一度もない。知らない相手とのやり取りは、最初の一手にかかっている。
ふと銃撃を加えた際の光景を思い返し、ハンクは空になった短機関銃を前方に投げつけた。それを追いかけるように、群れとの間合いを詰める。
銃身を頭に受けた男が頭を仰け反らせた。
それを確認し、ハンクはマスクの下で鼻を鳴らした。
あろうことか、彼らは質量を持って存在している。幽霊の風上にも置けない連中だ。これから導かれる結論は一つだった。
触れられるのだから、倒せる――。それが道理であり、あらゆる対人戦闘の原理だ。原理は決して違えない。
だんという音を立て、ハンクは床を踏み蹴った。敵の配置をその刹那に掌握する。一息の内に先頭の男の前まで踏み込んだ。
この距離を己は知っている。左手はナイフを引き抜いていた。鋼が掠れた音を立てた。
ハンクを捕えようとする腕を手の甲で跳ね上げ、鞘を向う脛に振り下ろす。バランスを崩した男に当て身を食らわせ弾き飛ばした。
振り向き様に、別の男の首筋を鞘で打ち据える。力の方向に身体を任せながら床でハンクの身体が円を描く。足を払われ、男が転倒した。
素早く跳ね起き前方へと飛び込む。受け身を取って立ち上がる寸前、囲む男たちの足元を鞘が一閃する。倒れた男たちに、ぱらぱらと天井から落ちた粉塵が降りかかった。
それらを乗り越え、別の男が諸手を掲げてハンクに掴みかかる。その相手の両手を、左右交互の蹴りで弾き鞘の一撃で顎を跳ね除けた。
そうして出来上がった隙間にハンクは身を低くして滑り込む。右足を踏みしめて挙動にブレーキをかけた。
ハンクは右足を軸に反転し、前方の男の膝に爪先を叩き込んだ。下半身の動きを挫かれ、掴みかかろうとしていた男は膝を付いた。その太腿にナイフを突き立て、息吹と共に引き裂く。更に鞘を握った右手を叩きつけて突き放した。男は壁にぶつかる寸前に、霧のようにして消えた。
"幽霊"だ。そのぐらいのことはあるだろう。
勘だけを頼りに左右の相手に裏拳を鋭く打ち込み、更に前進する。身体は熱を帯びてきていたが、ハンクは心なしか涼気を感じていた。汗のせいか。感覚がとても鋭く、伸び広がっていく。
己に振り下ろされる腕を左で受け止め、それと同時に蹴りを腹に叩き込んだ。思いのほか蹴り足は深く腹部に突き刺さり、もんどりうって床に転がる。
手首を返し、鞘で別の男を捉える。引き寄せ、その首をナイフで掻き切った。男の顔が苦しげに歪んだように見えたのは錯覚か――。
確認する間もなく、この男も霧散して行った。
肩に強い力が加えられた。掴まれたと認識する前に、ハンクは床を短く蹴っていた。組み付いてきた相手の身体を逆に手足で絡め、半身の捻りの勢いのままに相手を投げ倒す。
その最中、握られていた戦闘服の一部が引き千切られた。
床に倒れた相手の頸部を踵で踏み砕く。
彼らの動きは感染者と大きな違いはないが、数が多いという部分まで似通っている。早々にここを抜けなくては、いずれ力尽きるのはこちらの方だ。
横から迫る腕を鞘の一閃で軌道を逸らす。蹈鞴を踏んだ相手の首を左で掴む。呼吸を合わせ、踏込と同時に腕を外へと振り切った。引き寄せた爪先で足を払われたこともあり、相手は宙を回転して壁へと強かに打ち付けられた。
その音を背に受けながら、ハンクは迫る相手の膝裏に鞘を差し込んだ。膝を掬い上げられて倒れる男と入れ替わるように新手が間合いに踏み込んでくる。
返す鞘で手を払い、膝に踵を踏み下ろす。丁度いい位置に下がった相手の肩を踏み台に、ハンクは宙に躍り出た。男たちの包囲を飛び越え、ハンクは床で受け身を取った――。
狭い通路は終わり、三つの通路が交差する場所に出た。中央は階段で、通路の片方には先の男たちが犇めいているのが見えた。
突然、背後の壁が崩れ落ちた。砕けた煉瓦と土埃の幕を突き破って、巨大な肉塊としか表現のしようのない物体が現れる。
背部からは肋めいた骨が表皮を突き破って不完全な外殻を形成し、毒々しい色の触手が全身を取り巻いて全身を波打たせていた。腐敗した臓器という印象をハンクは覚えた。
下敷きになった男たちが無表情に抵抗するのを、腕らしき肉腫が叩き潰す。
嘴のような器官を縦に裂き、肉塊は鼓膜を劈かんばかりの咆哮を上げた。
繰り出された触手を、寸でのところで躱す。空を切った触手は壁に突き刺さった。壁は音を立てて崩れた。
ハンクは鞘を放り捨て、代わりに二挺のリボルバーを引き抜いた。
肉塊が触手を振り上げた。それが振り抜かれんとする直前に、銃口が火を噴いた。集中砲火を受け、触手が根元から弾け飛ぶ。
残った一発で、壁を這うパイプを撃ち抜く。噴出した高熱の蒸気が、ハンクと肉塊の間を覆う。
空の拳銃を明後日の方向に投げ捨て、ハンクは身を翻して駆け出した。
右と左、幾ばくかの間をおいて拳銃が床を跳ねる。その直後、拳銃が落ちた床を叩き割る、重い音が響いた。
騙されたことに気付いた肉塊が怒号を上げた。
それを無視して、ハンクは階段を駆け上がる。背後から大波の如く押し寄せる殺気に、首筋が痛みすら覚えた。
上り切ったところで、ひゅんという微かな風切音を耳が拾った。躊躇わず、身を低くし前方に飛び込む。頭上を触手が通り過ぎ、壁を穿った。
通路を駆け抜ける自らの足音を聞く。
途中、壁の一部が煤けて、崩れていた。床には空薬莢が散らばっている。あの"B.O.W."か"幽霊"かは分からないが、既に一戦行われていたようだ。
通路は曲がりくねり、さながら迷路のようだ。頭の中で白紙の地図を作りながら角を曲がっていく。方角が分からないので無意味だが、少なくとも自己満足は得られる。それに、相手から距離を稼ぐことの方が先決だった。
あの大型"B.O.W."の前では、手に入れた44マグナム弾も豆鉄砲と同じだろう。急所を狙い撃ち出来れば話は変わるだろうが、あの成りでは頭部が何処か見定めるのは難しい。
仕留めるなら、最低でもスラッグ弾の装填されたショットガンが欲しい。欲をかくなら対物火器だ。キルゴア中佐よろしく、ワーグナーを奏でながら散歩ができる。
気のせいか、施設を満たす低い駆動音が大きくなっている。
奥に進むと、丁字路にぶつかった。
耳が足音を拾う。右からだ。足音は軽い。子供のもののようだ。左の通路には、空薬莢が点々と落ちている。米軍等が使用する5.56×45mmだ。
ハンクは迷わず左へ足を向けた。子供は役に立たない。大学での一件で懲りている。一方で、銃は決して間違えない。ひょっとすれば、神を信じるに値する施しがあるかもしれない。
空薬莢を追い、ハンクは角を次々と曲がっていく。その間も、薬莢は所々で落ちていた。
中ほどで、壁に大きな穴が空いていた。瓦礫が通路に散乱している。あの"B.O.W."の仕業だろう。穴の縁には粘着性の液体や肉片がこびり付いていた。
通路を進むにつれて、耳を聾する騒音が近づいてくる。
やがて、それは注意を想起させる張り紙のある扉の向こうからのものだと判明した。通路の角に、重そうな扉が狭苦しそうに身を収めている。
開けると、唸り声のような振動と音の波が通路にあふれ出した。
部屋には巨大なボイラーが幾機も鎮座していた。様々な口径のパイプが迷路のように絡み合い、大きなドラムの並びに向かって収束していく。
ドラムの表面は錆こそ浮いていないが、劣化によるざらつきが目立ってきていた。
稼働しているのが不思議なほどに旧式のボイラー装置だ。
こんな施設では交換もままならず、大事に延命させてきたのだろう。
ライトに映し出される金属の塊の群れは、あたかもこの施設の墓碑のようだ。
当然だが、通信機器は見つからなかった。
ハンクはボイラー室を後にした。
"B.O.W."が作った穴をまた見つけた。
あの"B.O.W."は所構わず破壊し、この施設内を移動していたようだ。
古い施設だけに、崩落の危険は高い。伝達手段の捜索は、また見送った方が無難かもしれない。
それに、脱出路さえ分からなくては合流地点の指示もできない。
ふと、足音が聞こえ、瞬時にハンクは音の方向へと拳銃を向けた。空薬莢の落ちる通路の奥から、また子供のように軽い足音が聞こえてくる。
まるでハンクを誘うように、足踏みするような音まで混じった。
薄闇の落ちた通路は何処へ続くとも知れず、ずっと奥に伸びている。赤外線映像装置を起動するも、子供たちの姿を捕捉することは出来なかった。
ハンクは溜息を一つ吐くと、穴の縁に手を掛けた。
ライトで足回りがしっかりしていることを確かめる。
中は――倉庫だろうか。
木製の重厚な棚がドミノ倒しのように崩れ、紐綴じの書籍が床を埋めている。
粘液で濡れた棚を踏み越えていく。
ブーツの底が支柱を削り、音を立てる。ハンクの体重を受け、棚が軋みを立てた。
もう一方の穴から差し込む光を目指して進んでいく。
穴から出る前に、瞬時に周囲を確認した。
気配や呻き声などはない。滑るように穴から通路に出る。
爪先が空薬莢を蹴飛ばした。近道になったのか、それとも迷っただけか。判別は付かなかった。
いや、変化はあった。血痕が点々と残っている。飛沫の様子から、銃の主が向かった先を判読した。
辿っていくと、通路の一部に赤い絨毯が敷かれているのが見えた。
床だけではない。壁や、天井、ぶら下がった電球も赤く染まっている。
ブーツが水気を帯びた物質を踏み潰す。
執拗に解体され、叩き潰された人体の一部だ。それが天井や壁に張り付いている。
散乱する着衣の残骸から、飛び散った肉塊が"U.B.C.S."の隊員だと分かった。短い銀髪の頭部が、裂けんばかりに口を開いたまま転がっていた。眼は苦悶と恐怖に見開かれている。
その風貌に記憶の引っかかりを覚えたが、思い出したところでもう既に死人だ。
用があるのは、その傍にある銃だ。"U.B.C.S."で支給されるアサルトライフルの砲身下部に、M203が装着されている。
グレネードも弾倉も空だが、千切れたポーチの中に榴弾が一発、冷凍弾が三発残っていた。後者は"B.O.W."の拘束用に用いられるものだ。これが支給されたとすれば、この男は少しばかり特殊な任務を帯びていたようだ。
砲身をスライドさせて、榴弾を込めておく。冷凍弾はポーチに仕舞った。
聖書に、インスタントヌードルの重しの任務を解かれる日がやって来たようだ。
歩みを再開して間もなく、違和感がハンクの足を止めさせた。
刺すような冷気が己に注がれているのを感じる。
"幽霊"たちか。否、と直感が告げる。
赤外線映像装置を起動し、ハンクは身構えた。右端で、周囲よりわずかに温度が高い部分が映る――。
右側面の壁を突き破り、肉塊が飛び出す。
ハンクは既に前方に身を投げ出している。起き上がるのと同時に、床を蹴って後方に大きく距離を取った。
視界で、"B.O.W."は白く浮かび上がる。再会の喜びか、甲高い咆哮が上がる。抱擁の代わりに、ハンクはその中央目がけてM203の引き金を引いた。
榴弾が白い軌道を残し、"B.O.W."に着弾する。
鈍い爆発音を、悲鳴が打ち消した。"B.O.W."から白い肉片が飛び散るのを確認する。目論見通り、こちらのプレゼントを"受け入れ"てくれたらしい。
不利と判断したか、"B.O.W."は壁をまた突き破って姿を消した。
装置を切り、"B.O.W."の血肉に染まった通路を見る。破裂した肉片がパイプや照明から垂れ、否応にもサイレンが鳴るまで視えていた幻影が重なってくる。
滴り落ちる体液の下を通るのは気が進まないが仕方あるまい。逃走は早いに越したことはない。
排莢し、M203に冷凍弾を込める。
あの"B.O.W."の狙いが己であることは確実となった。
四面楚歌は慣れているが、タイラントと正体不明の大型"B.O.W."にストーキングされる状況は御免被りたかった。
出来ることならば、片方は仕留めておきたいのが本音だ。その二者に同時に襲われれば、チェックメイトだ。投了するしかない。
その絶好の機会が、たった今だったのだ。
あの一撃で仕留められなかったのだから、大型"B.O.W."を無力化する手立ては皆無だ。タイラントすら凌ぐ生命力を、あの"B.O.W."は擁していることになる。
残る手は、ナパームで焼き払うことぐらいか――。
突如として、視界が暗闇に閉ざされた。
装置を起動すると、おぼろげに辺りが浮かび上がる。電燈のあったところが白く熱を残していた。
照明が消えたのだ。"B.O.W."が逃げる最中、送電線に触ったのかもしれない。
施設の稼働音はまだ続いていた。照明とは別の系統となっているのだろう。
舌打ちし、装置と入れ替わりでハンドライトのスイッチを入れる。
赤外線では"幽霊"が視えないが、ハンドライトの明かりだけでは"B.O.W."に後れを取る危険がある。
八方塞がりだ。聖書の任務を解くのは、まだ時期尚早らしい。
ゆらゆらと白い人影が見えた。来客が多いことだ。ナイフを抜き、構える。
また足音が聞こえた。ハンクを誘う、子供の足音――。
乗ってやるか――。
ハンクは足音の方へと駆け出した。
相手の手札が見えないことが気に食わない。罠だとしても、それが相手の役なのであれば対応の仕様がある。
しくじったところで、せいぜいが死ぬだけだ。
足音を頼りに、ライトに浮かび上がる通路を進んでいく。目隠し鬼の遊戯をしているような気分になる。姿の視えない、子供たちとの遊び。
しかし、この場合、鬼は誰になる――。
幾つものの角を曲がり、方向感覚が鈍くなってきたところで足音が途絶えた。足元で、空薬莢が転がる。
堰を切ったように、周囲の音があふれ出す。ボイラーの唸る音が耳朶を叩いた。この音の中で、子供の足音だけを聞き分けていたというのか――。
ハンクは、先ほどのボイラー室に戻されたようだ。
所詮子供の仕業に過ぎないか。いや――。
(なるほど。オーバールック・ホテルか――)
マスクの下で、ハンクは苦笑を刻んだ。何故だか、視えない子供には己の考えが全て曝け出されているような気分になった。
ボイラー室に入り、制御盤を開く。専門外の、しかも異国の文字で書かれた装置。内容は分かっても、意味までは及ばない。
しかし、これからすることは制御ではなく、破壊だ。ボイラーを暴走させ、"B.O.W."を施設ごと焼き払う――。
旧式のボイラーだ。まともな安全装置が働いていないことを願う。
各機の絞りを捻り、圧力を最大にまで上げる。給水バルブも全て閉じた。
異変を報せる警報が鳴り響く。
喧しいことこの上ないが、好都合だ。
ボイラー室を出て、ハンクは拳銃を通路に向けて撃った。銃声が一つ、二つと通路を駆け抜けていく。居場所は伝わったはずだ。
視界は既に、赤外線による白黒の世界に切り替わっている。
ボイラー室の対面には部屋がない。つまり、壁の向こうは岩壁だということだ。
深く、鋭く――呼吸を繰り返す。これまでの行動から、大型"B.O.W."は獲物の不意を突こうと動いている。その余りある膂力を使って――。
違う。そうではない。
その策は二度も失敗しているのだ。狩人は利巧だ。同じ轍は踏まないだろう。しかも、致命傷ではないとはいえ、内部で榴弾を炸裂させられたのだ。弱ってもいる。
そして、獲物は同じ武器をまだ離していない――。
ハンクは床を蹴った。背後の床を、白い肉塊が押し潰す。天井のパイプを伝って来たのだろう。警報で、パイプの軋みを聞き取ることができなかったのだ。
天地逆転の視界の中で、"B.O.W."はボイラー室の扉を塞ぎ、口惜しげに吠え立てる。
ハンクはM203の引き金を引いた。着弾と同時に弾頭に込められた薬品が飛び散り、白い肉塊を黒く変えていく。
身体を転がし、素早く排莢する。間髪入れず、二発目、三発目を"B.O.W."に浴びせかける。
忽ちの内に、"B.O.W."は大きな氷塊と化した。免れた触手の一本が、小刻みに痙攣していた。
残りは時間が解決してくれる。ボイラーの異音は、警報と並ぶまでに大きくなってきていた。
あとは自分が脱出するだけでいい――。
足音に、ハンクは鼻を鳴らした。最後までエスコートをしてくれるようだ。
己は間違っていた。子供は役に立たないのではなく、あの娘が役に立たなかっただけだ。
アサルトライフルを捨てる。
足音に導かれるまま、ハンクは足を速めた。
この警報の中で、子供の足音だけははっきりと聞こえていた。
そもそも子供の足音は、本当に耳で聞いているのだろうか――。
どうであれ、聞こえ、それが己を助けてくれているのだから気にしても仕方ない。
大分息が上がってきた。床板の材質がコンクリートのそれに変わっている。金網の仕切りを潜り抜ける。遠くに、水の流れが聞こえていた。地下水脈か、下水道があるようだ。
足音は通路の突き当りで消えた。分厚いコンクリートの壁に、鉄骨をコの字に曲げただけの簡易階段が上へ続いている。天井は目視できないほどに高い。
それに手を掛け、ハンクは登り始めた。
中ほどで、ハンクの体重に耐えきれなかった鉄骨が一つ外れた。一瞬の浮遊感に肝を冷やす。
重心を変えながら、鉄骨を握り直す。慎重に足を掛け、再開する。
視界に、鉄の扉が見えた。幸いなことに、扉は半開きになっている。
爆音と共に、振動がハンクを襲った。
ついにボイラーが耐えられずに爆発が起こったようだ。引火性のガスや燃料を巻き込めば、どれほどの規模で爆発が広がるのかを予想するのは困難だ。
手足を急かす――と、ふいに足が下方に引っ張られた。衝撃で右手が階段を取り逃し、左腕一本に自身の体重がかかった。ハンクの口から苦鳴が漏れる。
足を見やると、触手が絡みついている。
あの"B.O.W."だ。凍った肉体を無理やり剥ぎ取ったのだろう。随分と小さくなっている。触手を絡みつかせ、どうにか肉を纏おうとしているように見えた。
全身を波打たせ、"B.O.W."が残った触手をハンクに向けて振り上げる。
(往生際の悪いの奴だ……)
ハンクの右手もまた、コルト・アナコンダを引き抜いていた。
三発の銃声は、猛獣の方向のように縦穴を貫いた。肉腫が大きく弾け、体液と肉片が噴き出していく。
最後に一発――足に絡みついた触手を撃ち抜いた。
力を失った"B.O.W."とリボルバーが穴の底に落ちていく。ちらりと、そこに炎の白い揺らめきが見えた気がした。
ハンクは残りの階段に飛びついた。素早く階段を上り、縦穴の縁に手を掛ける。外の様子を伺う暇はない。腕を引き絞り、上体を持ち上げる。
ハンクを、霧に包まれた夜空が出迎えた。
しかし外気との再会を喜ぶ間もなく、ハンクは地面を転がった。
一拍の後、鉄扉を吹き飛ばし、竜のような火柱が夜空を焦がす。轟音が轟き、南の方でも炎が夜闇を裂いたのが見えた。
爆炎と爆風は施設どころか、地下通路そのものも舐めつくしたのだろう。
施設の真上にある土地や道路で陥没が起きたかもしれないが、知ったことではない。
足に絡みついたままだった触手の残骸を振り落とすと、ハンクはマスクを外し、喘いだ。
酸素を求め、肺が伸縮を繰り返す。戦闘服の破れから入り込んだ夜気が、火照った体を冷ましていく。
南の先――霧の向こうに、背の高い時計塔が見えた。
【Bー4/下水道入り口/二日目黎明】
【ハンク@バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ】
[状態]:健康、疲労(中)
[装備]:
USS制式特殊戦用ガスマスク、
H&K VP70(残弾7/18)、
コンバットナイフ
[道具]:無線機、
G-ウィルスのサンプル、懐中電灯、地図
[思考・状況]
基本行動方針:この街を脱出し、サンプルを持ち帰る。
1:アンブレラ社との連絡手段を探す。
2:現状では出来るだけ戦闘は回避する。
※戦闘服の左肩部が破れています。
【タイラントNEMESISーT型@バイオハザードシリーズ 消滅】
※
悪魔の実験研究所(@流行り神)は焼失しました。名前のない駅にも影響があったかもしれません。
※B-2,B-3で爆発による崩落が起きた可能性があります。
※B-4の灯台部分に時計塔@クロックタワーシリーズか、バイオハザードシリーズがあります。
※研究所とC-3駅の間に、列車に乗降できるポイントがあるようです。
最終更新:2016年03月13日 15:25