概略
自由惑星同盟では各星系ごとに主権国家として星系共和国を設立し、
自由惑星同盟に加盟するという形式をとっている。それぞれが独自に星系憲法を制定している(61話)ため、星系ごとに統治機構は大きく違う可能性が高いが、一般的には国家元首として星系主席が星系共和国を代表し、星系首相が行政を担当している様子である。星系に所属する友人惑星ごとに惑星行政区知事、惑星を構成する州知事、州を構成する市長が設けられている。そして星系、惑星、州、市の単位ごとに議会が設けられている。
宇宙歴527年惑星
ハイネセンで建国した
バーラト星系共和国が周辺の星系共和国と多国間軍事同盟を結んだ。これが「
自由惑星同盟」の起源である。当初は、各星系共和国が完全な主権を有し、調整機関として最高評議会と
各委員会がおかれたに過ぎなかった。しかし、同盟の拡大に伴い、最高評議会と
各委員会は事実上の中央政府へと変わっていった。
作中の時点では
自由惑星同盟に加盟する各星系共和国を最高評議会と各委員会が指導する体制が確立している。宇宙歴796年時点で四一一の星系共和国が
自由惑星同盟に加盟している。(42話)
宇宙歴795年時点でも
自由惑星同盟に加盟する星系共和国は建前の上では完全な主権を保持しているようである。
星系共和国が加盟国主権を持ち出せば、帝国と独自に国交を開こうが、同盟から離脱しようが、建前の上では自由だ。同盟軍への協力を一時的に停止する星系も何年かに一度は出る。(36話)
しかし、歴史的には
嵐の時代に分離派に対して同盟軍をさし向けて鎮圧した(54話)ように、加盟国主権を行使することは中央の軍事制裁の危険を伴う。宇宙歴800年時点でも
アラウカニア条約機構の独立の訴えに対して、レベロ政権は強硬姿勢を崩さなかった。
その一方で、
自由惑星同盟政府は星系共和国の内政に介入することに極めて消極的な様子も見て取れる。
メルカルト星系共和国はその顕著な例である。独裁者
ガルボア終身首相が同盟憲章に反する強権政策を推進しているにもかかわらず、メルカルト星系に介入する気配がない。(29話)また、
アバスカル一族が星系首相の地位を六三年も独占してきた世襲王国である
パサルガダイ星系共和国(29話)、独自の宇宙軍を創設しようとしていたパラトプール星系共和国(50話)なども放置したままのようである。
基本的に
自由惑星同盟を離脱しようとしない限りは、星系共和国への内政干渉を控えることが暗黙の了解とされているようだ。
最終更新:2019年02月25日 22:25