従来の『真・女神転生』と違い、デビルサマナーでは仲魔に「忠誠度」という要素が加わった。それまでのシリーズでは仲魔にした悪魔は主人公の命令は確実に実行してくれていたが、デビルサマナーにおいては、「忠誠度」の数値により、命令を実行する確率が変動する仕組みになっている。
制作サイドからしてみれば、それまでのシリーズとの差別化を図るという意味もあったのだと思う。またこの忠誠度が戦闘においてひとつのスパイスとなっていることも事実。しかしこのシステム、とにかく説明不足な点が多く、攻略本を持っていないプレイヤーには混乱を招く要素であったことも否定できない。このページでは忠誠度の分類、忠誠度の上げ方を説明していく。
忠誠度は以下の4タイプに分類できる。またタイプにより、それぞれ忠誠度の上げ方が違う。
- 造魔型………最初から忠誠度が10。
- つれあい型…戦闘中の命令が成功することで忠誠度が上昇。
- 物欲型………アイテムを貢ぐことで忠誠度が上昇。
- レベル差型…主人公と悪魔のレベルに差があればあるほど忠誠度が上昇。
これらの忠誠度タイプは、悪魔個人別に設定されているのではなく、種族別に設定されている。
魔神・女神・大天使・秘神・幻魔・神獣
聖獣・破壊神・地母神・鬼神・天使
妖鳥・妖魔・妖精・龍王・魔獣
珍獣・地霊・妖鬼・鬼女
霊鳥・神樹・精霊・御霊・龍神・夜魔・堕天使
DARK悪魔すべて
忠誠度タイプの個別説明に入る前に、まずはCL(コントロールレベル)について知っておく必要がある。CLとは悪魔にどこまで命令できるかを4段階で区別したものだ。これは忠誠度と密接に関係する。
- CL1…GOのみ。
- CL2…命令にOFFENSE・DEFENSEが追加。
- CL3…命令にATTACK・MAGIC・EXTRA・GUARDが追加。
- CL4…命令にターゲットの指定、魔法の個別指定が可能となる。
このCLは忠誠度が一定の数値に達すると上昇する。そして忠誠度によって、各種コマンドの成功率が変わる。細かい命令ほど成功率は低い。
上記の表は忠誠度と命令の成功率の関係を示したもので、数値を計算式n/255に当てはめる。例えば忠誠度が2のとき、命令はCL2の範囲に制限される。またこの場合、「GO」は78%、「OFFENSE」は31%の成功率であることが分かる。
そうすると忠誠度10の場合、どんな命令も99%聞いてくれるという理屈になるのだが、実際やってみるとそうは感じないだろう。数値上では99%であっても、悪魔の「性格」によって数値に修正がかかっているのかなんなのか、理由は不明だが、体感としては20~25回に1回くらいは命令に背く気がする。これはどの忠誠度タイプにも起こりうる現象だ。
こうして数値として成功確率を見てみると、やけに意地悪な仕組みに思える人もいるかもしれない。実際、「仲魔がなかなか命令を聞いてくれないからあまり仲魔を使わなかった」という意見も多い。しかし実際のところ、普通にクリアするだけであれば忠誠度は2~3もあれば十分だ。はっきり言って基本的にはGOだけで困ることはない。むしろ忠誠度よりは、仲魔の性格を考えた上での魔法継承に力を入れた方がスムーズにゲームを進めることができる。よほどゲームをやり込む意志でもなければ、忠誠度はこだわらなくてもいい。
以下は各忠誠度タイプの説明。
このタイプは英雄と造魔にのみ該当する。忠誠度が最初から最高値の10で固定されており、忠誠度を上げる手間がかからないので非常に便利なタイプである。なおSS版では英雄に御魂を合体させると忠誠度が下がるが、この場合はアイテムを貢げば解決する。
このタイプに該当する悪魔は主にLIGHT系悪魔である。このタイプの忠誠度を上げるには、共に戦闘をこなす必要がある。そして命令を下し、命令が成功した場合に限り「つれあいポイント」が加算され、その累計により忠誠度が上がる。ここで厄介なのが、下した命令によって加算されるポイントが違うという点だ。このつれあいポイントと忠誠度の関係は下図を参照していただきたい。細かい命令ほどボイコットされる確率が高まるものの、成功時には大量のつれあいポイントが加算される仕組みになっている。なおつれあい型の忠誠度を10にするためには、合計2408ポイント必要である。
CL3の命令が成功!
ex:OFFENSE_MAGIC
CL4の命令が成功!
ex:OFFENSE_MAGIC_Maha-AGION
このタイプに該当する悪魔はNEUTRAL属性の悪魔たちばかりである。このタイプの忠誠度を上げるにはアイテムを貢ぐことが必要だ。魔石や宝玉、各種宝石がそれに該当する。これらのアイテムには個別に忠誠度上昇値が設定されており、高価なもの、希少なものほど上昇値が高い。これらのアイテムは宝箱に入ってるほか、悪魔を倒すと落としていくので、普段から積極的に戦闘をこなし、アイテム収集に励んでおくといいだろう。
さてこのタイプに属する悪魔たちの忠誠度を10にすると、業魔殿で特殊なアイテムに変化させることができる。これを「魔晶変化」と言う。魔晶変化で得られるアイテムは非常に多く、また特殊な力を秘めるものが多い。きっと戦闘で役に立ってくれるはずだ。魔晶変化アイテムの詳細はメニューの魔晶変化のページにて記述することにする。
なお魔石やチャクラチップなど回復アイテムを貢ぐ場合、対象のHPあるいはMPがMAX値でないと貢いだことにならないので注意してほしい。例えば魔石を貢ぐ場合、対象のHPが減っていると「HPを回復した」と処理されてしまう。貢いだことにはならないのだ。したがって回復アイテムを貢ぐ場合は、まずは対象となる悪魔を回復施設で全快させておくのを忘れずに。
ちなみにPSP版では「GIFT」コマンドが別個に用意されているため、貢ぐ前に回復する必要はなくなった。同じくPSP版ではソーマを除く回復アイテムの忠誠度アップ値が2倍になっていることも併記しておく。
このタイプに該当する悪魔は文字通りあなたと悪魔のレベルに差があればあるほど忠誠度が上がっていく。自動的に上がっていくため、アイテムを貢いだり、命令を重ねていく手間は不要だ。ただ単にあなたが強くなればいいのだ。その強さを認め、悪魔も従うのである。
一見便利に思えるタイプだが、問題点もある。レベルに差ができるということは、あなたから見ればそれだけ弱いと感じられるようになっていくわけであり、忠誠度が10になる頃には戦力不足と感じることもあるだろう。即戦力というのを期待するなら、自分のレベルに見合った悪魔を仲魔にした方が基本的にはいい。
さて、レベル差型の忠誠度計算は以下の通りである。
公式:(主人公のレベル-悪魔のレベル)÷4+1
つまりレベル差型の悪魔の忠誠度を10にするためには、実にその差は36も必要となる。例えば魔王ロキ(LV59)の場合はあなたがLV95である必要があるし、魔王シュウにいたっては仮にあなたがLV99でも、その忠誠度は5止まり。さすがに魔界の猛者たちともなると、そうそう簡単にはいかないようだ。しかし簡単には人間に従わないというのも、ある意味では「悪魔らしい」とも考えられる。
ちなみにPSP版では、レベル差型悪魔の忠誠度上昇条件が変更されている。どういうことかと言うと、主人公がある一定のレベルに到達したとき、レベル差型悪魔の忠誠度にボーナスが加えられるようになっている。その効果はかなり高く、魔王の面々ですら忠誠度10にするのは容易になってしまうほどだ。