妖精郷は、デュランディル—魔法文明時代にアラマユ・ハメスガダラスという1人の女魔法使いによって作られたといわれる、沢山の妖精達が暮らす楽園です。
偉大な妖精使いであり、優れた魔術師でもあったアラマユは、こよなく愛する妖精達と永遠の時間を暮らしたいと願い、この妖精郷を作り上げました。
この妖精郷はこの世の楽園と呼ぶに相応しく、豊かな緑や咲き誇ろう花々、そして、そこの中にたたずむ白亜の城——光に溢れ、多種多様な妖精達が明るく無邪気に笑いながら、木々の間を飛び回り、舞い踊る。
そんな夢のような世界にアラマユばかりでなく、多くの人々が時が経つのも忘れてよいしれる場所です。
しかし、いつしか妖精郷はラクシアから切り離され、同時にアラマユ・ハメスガダラスが姿を消してしまいました。
そのため、妖精郷は突如として消滅してしまう。
現在、その原因は定かではなく
「妖精郷の美しさに嫉妬した魔術師が呪いをかけた」
「魔法の暴走によって異世界に飛ばされた」
などなどの諸説が唱えられています。
一方、妖精郷はデュランディル時代に作られた高度なマジックアイテムが数多く眠っていると言われています。
中でも〈妖精王の冠〉は、あらゆる妖精を従える魔力を持っていたと伝えられており、もし実在するのであれば、まさしく一国に値する秘宝とまで言われています。
いずれにせよ、妖精郷とその消滅に関する謎は、冒険者・学者を問わず、多くの人々の興味の対象となっており、その謎を解明する者が現れたとしたら、その者の名はテラスティア全土に響き渡るでしょう。
1:妖精郷に住まう妖精について
妖精郷にはラクシアで見る事が出来なくなってしまった古代種妖精がいます。
ケットシーしかり、炎の妖精であるエインセルや風の妖精であるピクシーといった有名でありながらも、その姿をまったく見る事が出来なくなった妖精たちが今も息づいています。
また、それとは全く逆に力が弱すぎる妖精、〈小妖精(リトルドロップ)〉と呼ばれる妖精もいます。〈小妖精〉はその力の弱さから妖精になりきれておらず、遠目にはキラキラ輝く光の塊に見えます。よく近づいて見てみれば、小指ほどの大きさの半島命な羽を持つ少年や少女の姿をしています。〈小妖精〉はいつも陽気に歌ったり、踊ったりしてはしゃいでいおり、いたずら好きで、好奇心旺盛。どこからともなく現れては無邪気に魔法をかけて、飛び去ってしまいます。その魔法によってどんな事態になったとしても、〈小妖精〉たちに悪気はありません。そういうものだからです。
妖精として未成熟である分だけ、マナとの親和性が高く、とりわけ妖精郷にいる小妖精は、この妖精郷を維持している魔法の一部と言ってもいい存在であり、その強力な魔力を自在に操る事が出来ます。
小妖精は光の粉を相手にかけたり、キスをしたりする事で相手に魔法をかけます。
一応妖精語を話す事も出来ますが、相手の言うことにはまったく耳を貸さないので、まともな会話になりません。
2:妖精鉱について
〈妖精鉱〉は、妖精の力を増強する為に、デュランディル時代の魔法によって生み出されたものです。
妖精郷にはこの〈妖精鉱〉を自動的に精製魔法が組み込まれており、いくつかの場所で採取する事が出来ます。
〈妖精鉱〉には真紅の〈炎精鉱〉、紺碧の〈水精鉱〉、黄色の〈土精鉱〉、透明の〈風精鉱〉、乳白色の〈光精鉱〉、漆黒の〈闇精鉱〉があり、妖精郷で暮らす妖精達のマナ供給源となっています。
妖精郷で暮らす妖精たちは、先述の〈妖精鉱〉から効率よくマナを補給しているため、ラクシアで暮らす妖精のように妖精使いとの契約を必要としません。
3:妖精郷の現状について
デュランディル時代の妖精使いによって、様々な知識を授けられているものも存在しており、そうした要請の中には人族に近い考えを持つものもいます。
さらに、はるか以前に交わした妖精使いとの契約を、今もなお、守り続けている妖精もいます。
とりわけ、アラマユによって、妖精郷を維持するための役割を与えられた妖精たちは、妖精郷がラクシアから消滅してしまった現在でも、その役割を忠実に果たしています。
ただし、これらの重要な役割を持つ妖精たちも、本質的には他の妖精達と同じく、享楽的で、刹那的である事に変わりはなく、本来、食物によって空腹を満たす必要性のない妖精が、お菓子や酒を好むのもこうした性質に由来しています。
その為、場所によっては妖精達が宴会を連日行っている場所もあるようです。
妖精郷の東西南北には、それぞれ1本ずつ、鐘楼が建っています。
この鐘楼は、常に空に浮かんで見え、妖精郷のどこの場所からでも等しく同じ位置に見る事が出来ます。
妖精郷では方角を見失うことはありません。ただし、方角がわかるからといって、道に迷わないわけではないので注意が必要です。
なお、4つの鐘楼には東にタイタン、西にジン、北にミーミル、南にイフリートのレリーフが飾られています
最終更新:2012年09月05日 21:20