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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • EPISODE99.5『DUEL ROYALE SPECIAL②』

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

EPISODE99.5『DUEL ROYALE SPECIAL②』

最終更新:2025年05月25日 19:11

zombi2baisoku

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◆


「橘朔也だ。ここには来たばかりだが、宜しく頼む」

橘が姿を変えたリゼは、元々こういった話し方をしていたからか。
うら若き十代の少女にあるまじき男口調も、不思議と違和感がない。

先んじて桜ノ館中学にやって来た者達と、遅れて現れた一人。
計7人が図書室に集まり、それぞれ適当な位置に腰を下ろしていた。
方針に細かな違いは有れど、共通し黎斗のゲームには否定的。
であれば各々が持ち寄った情報を提供し、擦り合わせを行うのは自然な流れ。
その前に名前くらいは教えようと、橘が自身の状態を含め簡潔に話ておく。

「蛇王院達にはもう伝えたが、元々男だ。こうなった経緯については後で詳しく話す」
「言われてみると橘さん、見た目以上に年上って感じがするかも……」
『これはあれですか、蛇王院さん痛恨の勘違いをしちゃいましたか?』
「言うなよそれを…」

揶揄い口調のステッキへ、バツが悪そうに頬を掻く。
シャイラが聞いたら、酒の席での笑い話確定だろう。
勘違いされた橘本人は、大して気にした様子もないが。

雑談もそこそこに、早速本題に入る。
時間は有限、こうしてる間も他のエリアでは戦闘が勃発中に違いない。
座って体力の回復に努める間も、必要な情報をお互い頭に入れておくに限る。

「異論が無いなら俺が最初に話そうと思う。構わないか?」

鬼とブラッド族の人外二名を抜かせば最年長の橘が、一番手に名乗りを上げる。
特に反対も飛ばなかった為、遠慮の必要無しと口火を切った。

剣崎を始め元々の仲間が不参加の為、プロフィールは簡潔且つ説明不足にならないよう努めて話す。
仮面ライダーギャレン、不死の生物アンデッドとの戦い。
探していた仮面ライダーが早くも見つかり驚くイリヤ達と、自身の知るライダーとは異なる戦士へ僅かな関心を見せるエボルト。
反応は様々だが話は中断させず、続きを聞く態勢を取る。

「海馬がそんなことを……」
「厳しい言い方だったが、彼なりに殺し合いを現実的に見ていた。俺はデュエルモンスターズを深い所まで知ってはいないが、もぐもにとって意味のある経験だったと思う」

意外な所でライバルの動向を知り、静かな呟きが遊戯の口から出た。
実戦に慣れる意味でも、デュエリストとしてもぐもこと百雲龍之介をみっちりしごいたとのこと。
下手な慰めやフォローは不要とし、海馬らしい喝の入れ方も含めて。
名簿に載っている内、どちらの海馬かは分からない。
だが自他共に厳しく我が道を往く好敵手なら、そうするだろうなと納得があった。
海馬とのデュエルが結果的に、一人の決闘者の成長へ繋がったのは遊戯としても喜ばしくある。

しかし橘達が平和な時間を過ごせたのは、そこが最後だった。
ある日突然、大災害により日常が崩壊するように。
鬼の始祖という、生きた天災が全てを壊していった。
歴戦の決闘者と二人の仮面ライダー達が揃って尚、結果は敗走。
それも本来な非戦闘要員である少女の犠牲を経て、だ。

「海馬がいても歯が立たなかったのか…!?」
「…なんて名前だ?そのふざけた野郎はよ」
「それは分からない。奴は一度も自分の名を口にしなかった」

海馬の実力を誰よりも知る遊戯だからこそ、橘の話には戦慄を覚える。
驚愕し思わず立ち上がる一方で、冷静な顔のまま尋ねるのは蛇王院だ。
理不尽な死を撒き散らす、ホーリーフレイムのような胸糞悪い男に怒りがない訳がない。
一方でここで怒鳴り散らしても無意味だと分かっており、激昂を面に出さず問う。
とはいえ蛇王院の望む答えは返せず、男の特徴だけを伝える。
触手を操り、異様な再生能力があったことを。

「……」

ピクリと、僅かな反応を見せた男には気付かず橘の話は続く。

放送の直前に出会った、ジャック・アトラス達の一団。
列車型モンスターを使った移動の最中、突如起きた海神の襲来。
耳飾りの侍と同じく、全参加者に存在を知られたポセイドン相手に繰り広げた死闘。
全滅へ陥ってもおかしくない、絶望的な戦いの果てに勝利を掴んだ。
と、そこで話を区切ればハッピーエンドだが現実は違う。

「アトラス様達が……」

犠牲者の名前に、口元に手を当てイリヤは声を震わせる。
放送で呼ばれたうさぎに続き、二人の王もこの世を去った。
本選が始まり最初に出会った一団は、これで全滅が確定。
生きてもう一度彼らと顔を合わせる機会は、永遠にやって来ない。

「結局、ジャックとのデュエルは叶わなかったな……」

デッキを取り戻した遊戯と、全力でデュエルする事は不可能。
殺し合いなんかじゃなかったら、決闘者同士デュエルを通じてもっとお互いを知れたのだろうか。
せめてもの慰めなどと言うつもりはないが、ジャックも冥王も『キング』と呼ぶに相応しい最期だったらしい。
かといってそれを聞き喜べる筈がなく、しんのすけという青年共々死んで欲しくなかった。
ジャックの友である遊星が知る時を思うと、ただただ胸が痛い。

ポセイドンとの戦闘後、橘はリゼを殺した触手の化け物との一騎打ちに挑み、結果は今こうして生きてるのが答え。
楽に勝てた戦いとは口が裂けても言えず、何より自分一人で掴んだ勝利ではない。

「おいおい、よくお前一人で勝てたな。聞く限りじゃ、都合の良いパワーアップアイテムなんて物も無かったんだろ?」

呆れ交じりに言うエボルトへ、口には出さないが内心はそれぞれ同意見だ。
複数人掛かりで逃げるしかなかった強敵に、単独で挑むなど普通は自殺行為。

「だが勝算が全く無い訳じゃなかった。あの男は太陽に当たると消滅する体質らしくて、だからわざわざ花家のベルトを奪って行ったんだ」
「え……」

聞かされた男の特徴に、小さく零れた声が自分のものと気付けたかどうか。
太陽を浴びれば死ぬ、御伽噺の吸血鬼のような特徴。
それに当て嵌まる参加者を、いろはは知っている。
思わず隣を見れば、思い浮かんだ予感は正しかったと理解せざるを得なかった。
弟が関わらなければ滅多に表情を崩さない彼が、六眼を見開き凍り付いているのだから。

「お前はその者を……どうした……」
「急になにを…?」
「答えろ……お前が仇として追った男は……どうなった……」

耳をつんざく怒声を発してはいない、胸倉を掴まれ恫喝されてもいない。
静かに、しかし臓腑にまで届くだろう低く重い声。
有無を言わせぬ問いに、橘のみならず他の者も困惑や訝しさを表情に宿す。
これまで然したる反応を見せなかったのが、今になってどうしたというのか。
ただ一人、事情を察したいろはが口を開くより先に橘が答えを返す。

「勿論、それについても隠すつもりはない。今の俺がリゼの姿になってるのも、あの男との戦いがあったからだ」

やましい内容は一つも無く、嘘を並べ立てる気も皆無。
怪物との戦いで何が起きたかは、最初から余さず言うつもりだった。

散々こちらを異常者呼ばわりした男に、相討ちすら覚悟して食らい付き。
師弟として結んだ絆がリゼと橘をもう一度巡り合わせ、二人で勝利を手にした。
無論、死者であるリゼがそれ以上の時間を共に過ごす事は不可能。
必然的に二度目の別れとなり、直後橘の体に異変が起き今の姿になっていた。

「………………、………………」

茫然自失という言葉は、正に今の黒死牟の為にこそある。
度が過ぎた驚愕を抱き二の句が継げず、案山子のように立ち尽くす以外何もできない。
傍目には何も考えず阿呆同然に一歩も動かない、指先を微かに曲げもしない。
よもや屠り合いで二度、上弦の鬼らしからぬ致命的な隙を晒すとは予想だにしていなかった。
一度目は弟が傀儡と化したのを知らされた時。
そして現在、二度目の衝撃が頭部を打ち砕く鉄塊となり黒死牟を襲う。
鬼の始祖、千年に渡り数多の悲劇を生んだ最初の悪鬼。
上弦以下全ての鬼の頂点に君臨する、絶対的存在。
鬼舞辻無惨が異界の地にて、人間の手で討たれた。
長きに渡る鬼狩りとの因縁は、彼奴ら鬼殺隊が一切関わらぬ内に幕を閉じた。

妄言と言い切るのは容易い。
真実は橘が無惨を相手取ってなどおらず、全く無関係の要因で天々座理世の現身となった。
嘘八百を連ね、あたかも無惨討伐の結果と言い張っているに過ぎない。
忌まわしくも最強の二文字を永遠に我がものとする、日輪の刃が与えた滅びならともかく。
鬼狩りですらない人間一人の力が届くなら、鬼との争いの歴史は遥か過去に終わっている。

そも、何故鬼殺隊は幾百年の時を経ても無惨を滅ぼせなかったのか。
何故己を含めた配下の鬼は、只の一度も無惨へ反逆を企てなかったのか。
徹底して自身の痕跡を残さない慎重さ。
絶対の隷属を確約する呪い。
それらも含まれているが最たる理由はもっと単純、強さ故にだ。
十二鬼月全員を束ねても、痣者や透き通る世界に至った柱を集結させても。
踝すら拝めぬ高き壁となって、始祖は君臨する。
風の一吹きで屋敷が更地となるように、波一つで漁村が飲み込まれるように。
無惨という天災を滅ぼせる存在など、鬼以上に理不尽極まる日輪を置いて他にいない。

しかし俄かには信じ難い一方で、そうなるだろうと納得を抱く己も確かにいる。
無惨の持ち得る力は今更疑いようもない。
だが橘と無惨の間に起きた闘争は、鬼狩りとの争いとは前提が異なる。
慣れぬ鎧一枚で太陽を遮断し、肉体変化や血鬼術も使用不可能となり、常時日の当たる場所での戦闘を強いられた。
付け加えるなら相手は奇妙な腰巻き、「仮面らいだあ」の力を完璧に使いこなす戦士。
ここまでの悪条件が揃って尚、無惨の勝利が揺るがないと言うには流石に躊躇が生じる。
更に屠り合いには無惨ですら把握していない、未知の能力や技術が数多く存在。
予期せぬ反撃を受け敗北へ繋がったのを、強く否定は出来ない。

「そうか……あのお方が……滅びたと……」

零れ出た声色に憤怒がなければ、嘆きもない。
純然たる事実を受け止め、波立たせず淡々と言う。
自分の中にあって当然と背負い続けたモノが外れ、居心地の悪い身軽さだけが残った。

主の敗死を余所におめおめと生を拾い、またしても我が身へ恥を塗りたくる始末。
情けなし、不甲斐なしとは思うも自ら腹を掻っ捌く気は起きない。
仇を討ち蘇生に全力を尽くす、屠り合いに招かれた唯一の配下としての義務に身を捧ぐ気概もない。
無惨の参加を知り、死を聞かされた今に至るまで終ぞ忠節が己を突き動かす事はなかった。
地の底へ堕ちた主が知れば、閻魔ですら目を覆う程の怒りが吹き荒れたろう。
そう分かった所で、己に火が付く気配は一向に表れない。

ついでに言うと、無惨が滅びたとて円満解決と決めつけるのは早計であった。

「あのお方…?まさかお前は、奴に従っていたのか?」
「だとしたら……如何とする……」

目に見えて表情の強張る橘に対し、やはり感情の揺らぎを出さずに問い返す。
直接手を下した仇に非ずとも、鬼である以上自分に敵意が向けられるのは自然な流れだ。
「その鬼はお前の親兄弟を殺した奴じゃない。だから見逃してやれ」、と。
論され素直に剣を納めるような鬼狩りは、少なくとも黒死牟の記憶に一人も存在しない。
同じ例が橘に当て嵌まったとて、十分納得出来る。
大人しく頸を差し出すかは全く別の話だが。

張り詰めた空気は、先程廊下で対面した際の焼き直し。
但し此度は数十分前と違い、黒死牟を明確にリゼの仇の関係者と認識している。
いつ銃弾が放たれ、或いは刀が振り抜かれてもおかしくない。
闘争の予感に周囲の緊張感も自然と高まりを見せ、

ポスリと、橘が再び座り直した事で衝突は回避された。

「どういうつもりだ……」
「お前が奴と同じく殺し合いに乗っているなら、容赦する気は無い。リゼの友達が覆われる前に、ここで倒すつもりだ」

リゼを殺した男に従っていた。
否定されなかった事実へ、思う所が一つもないと言えば嘘になる。

「だがこの学校で見た限り、お前が集まった皆を襲う様子はなかった。それに、いろはだって何の根拠もなく俺にああ言ったんじゃないだろう」

人じゃない怪物でも、敵対以外の関係になれた者を橘は知っている。
上城睦月を闇から引き上げる為に力を貸した、二体の上級アンデッド。
そして、世界を滅ぼす鬼札であるも、人間の親子を守ろうとした男。
栗原親子や剣崎一真が影響を与えた、相川始を知っているから。
剣崎が我が身を犠牲にしてでも救おうとした程の友情が、ジョーカーとの間に結ばれたのを近くで見たのが橘だ。
無論、始達と黒死牟では背景からして異なる。
それでも人を襲う気が無く、人から信頼されるナニカがあるというなら。

「話を一つも聞かない内に、お前と事を構えるつもりはない。俺が復讐心だけに駆られるのを、リゼもきっと望まない筈だからな」
「私に情けを……掛けたつもりか……」
「そうじゃない。俺にもお前を信じさせてくれと言ってるんだ」

キッパリと言い切った橘へ渋面を向けるも、相手はそれが全てとばかりに口を閉じる。
数時間前、病院の地下での時と嫌になる程似た状況だ。
誰も彼もが鬼を鬼として排除せず、歩み寄ろうとする。
言い知れぬ不可解さへ苛立ちが湧き、だが激昂し刀を抜く恥の上塗りへ出る気も到底起きず。
仏頂面で腰を下ろせば、理解出来ない最たる例の娘と目が合う。
安堵と嬉しさの両方が宿った、鬼に向ける類ではない笑み。
訳の分からぬ煩わしさでいろはから目を逸らすのも、腹立たしい事に今に始まったものじゃなかった。

「見てるこっちも冷や冷やしたぜ。荒事になったら、俺なんざ真っ先にお陀仏だろうからなァ」
『口から出る内容全部が嘘って逆に凄いですね』

悪い意味が9割を占めるエボルトの空気の読めなさも、今回ばかりは良い方へ作用。
図書室内に燻る剣呑さをリセットし、改めて話の続きに移る。
橘の話す内容も各々驚きを与えたがまだ一人目。
次は自分の番と名乗り出たのは、白い魔法少女と決闘王。

「チノさん…リゼさんの友達とわたし達は会ってるんです」
「それにもう聞いてるだろうが、ジャック達ともな」

ゲーム開始早々ジャンヌと一戦交え、司共々危機へ陥った所を遊戯に助けられた。
それから時間を置かずにジャック達と出会い、その時は情報交換だけして別行動を取ったのである。
彼らと話を出来たのも、あの時が最初で最後。
キングと、どこかヘタレ気味の冥王と、なんか小さくて修羅場を潜ってそうなやつ。
共有した時間が短くとも、もう会えないと思うと寂しさが胸をよぎった。

少々移動に時間を要した後、現在位置から東側のエリアでロゼ達と遭遇。
エーデルフェルト邸で治療を受けていたのが、橘も探すリゼの友人の一人だった。
丸眼鏡の巨漢との戦闘で負傷したらしく、特徴はジャック達が戦った男と一致する。
思わぬ所で繋がりが出て来たのに驚くも、件の男こと野比のび太は既に退場済。
深くは触れずに続きを促す。

殺し合いに抗う者同士の平和な時間は、衛宮士郎と犬吠崎風の襲撃に端を発した混戦で終わりを告げた。
そこへ加え蛇王院と因縁を持つジャンヌ、イリヤ達の方には幼い魔女まで襲って来たのだ。
最終的に襲撃者達は退けたが、仲間の犠牲は避けられない苦い形で幕を閉じる。

「それで、殺されそうになった時に……」
「間一髪俺が来たって訳だ。戦兎を差し置いてヒーローの真似事に出ちまうたぁ、人生何が起こるか分からねぇな」
『正確には人生じゃなく、エイリアン生じゃないですかねー』
「おいおい、ネタバレならせめて自分の口から言わせてくれよ」

結果だけ見ればイリヤ達の危機を救ったエボルトだが、当然真っ当な感謝を向けられるような男ではない。
本人からしてもパンドラパネル回収のついでだったので、礼を言われたい訳でもなかった。
魔女と渡り合いトドメを刺し、首輪を手に入れ間もなく始まったのは定時放送。
エボルトとは一旦別れ、現在桜ノ館中学で数時間ぶりの再会を果たした。

「ってことは、次は俺が話した方がスムーズにいくだろ」

エーデルフェルト邸の出発時から。遊戯達と行動を共にする蛇王院が続く。
と言っても定時放送前の6時間は負傷による気絶もあった為、話せる内容も多くはないが。
プランドールシップヤードを結成及びジャンヌの襲撃は、既に明石から聞いたがその先は初耳の情報。
水属性のモンスターを操る決闘者、神代凌牙の参戦もあって危機を脱した。
移動先で応急手当てを受けた後、偶然にも凌牙の友の亡骸を見付けたのである。

「九十九遊馬……?確か、ジャック達が会った少年のことか?」
「知ってるのか?」

定時放送やポセイドンの襲撃が立て続けに起き、深く考え込む余裕も無かったが遊馬の名には橘も聞き覚えがあった。
丸眼鏡の巨漢との戦闘後に起きた、苦い結果となった一人の少年の死。
実際に立ち会ったジャック一行ではなく、橘からの又聞きという形で遊馬に何が起きたかを知ることになる。

「……胸糞悪ぃな」

開口一番に蛇王院が吐き捨てるのも、無理からぬ内容だ。
事故同然とはいえ仲間を手に掛け、ヤケクソ同然の立ち回りの末にジャック達から離れた場所で息絶えた。
冥王を助けたのが後にポセイドン相手に勝ったのに繋がった、そう考えるとまだ救いがある。
だとしても「良かった」などとは口が裂けても言えない。
凌牙と再会したら当然伝えるつもりだが、苦いものが残るのは避けられないだろう。
遊馬の死体を見付けた時の荒れようを思えば、どうにもやり切れない。

「あの娘が凌牙さんの友達を……」

遊馬を手に掛けたのは特徴からして、エーデルフェルト邸を襲った魔女。
自分達と会う前の彼女が何をやったのか知り、イリヤは内心複雑だ。
憎悪に囚われ、コローソという名を苦し気に言った少女を救いたかったのは今も変わっていない。
けれど少女が凌牙の友を、自分にとっての美遊やクロのようなかけがえのない存在を奪ったのもまた事実。
もしもっと早くに彼女と会い、止めることが出来ていたらと。
意味が無いと分かっても、IFの可能性を考えてしまう。

「つまり俺は、意図せず遊馬って奴の仇を討ったって事になるのかねぇ」

イリヤの心境などなんのそので言うエボルトには、誰もがあえて何かを言いはしない。
咎めた所で苛立ちを引き出す皮肉や軽口が返って来るだけだ。
尤も本人は全く懲りていないが、話を中断させる気はないらしくそれ以上特に言葉は出なかった。
色んな意味で凌牙には会わせない方が良いと、密かに蛇王院は思う。

放送後については特別大きな戦いなどもなく、エーデルフェルト邸でイリヤ達と会い行動を共にするに至った。

「ならチノとは別行動中なのか…」
「ああ、だがロゼ達のことは信じて良いぜ。二人なら、チノにとっても心強い仲間だからな」

ありきたりな言葉で誤魔化したんじゃなく、遊戯なりに確信があっての発言だ。
決闘者同士感じ入るものがあったのか、実力と人格面両方で凌牙は信じられる少年。
ロゼについても共に戦い、彼女が仲間の死を悼む場面をすぐ傍で見た。
チノとは一番最初に出会ったらしく、お互いに向ける信頼の強さは疑うまでもない。

リゼが守りたがっていた友達の一人は、出会いに恵まれたらしい。
安堵と共に、チノの支えとなった剣士達へ内心で感謝を伝える。
叶うことなら零にも、彼が生きている内に会いたかったが。

「そんじゃあ次はお待ちかねの俺の番か。まあ、気楽に聞いてくれりゃ何よりだよ」
『色んな意味で気を抜ける要素ないですよ、あたなの場合』
「ルビーが珍しく正論言ってる……」
『酷いですよイリヤさん!わたしはいつでも大真面目じゃないですか!』

少女とステッキのやり取りもそこそこに、緩みかけた空気が再び引き締まる。
校内に入る前の騒動を知らない橘も、周りの様子で迂闊に気を許して良い相手でないのを察する他ない。
必然的に集まる警戒もどこ吹く風、一切の緊張を面に出さずエボルトが口を開いた。

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