ムジナは会場内のマンションの一室、台所と一体となっているリビングで目覚めると支給品のデイバックの中身を検めていた。家具や調度品は何もない。気がついた見知らぬ大勢の人々と一緒にあの絵画だらけの部屋にいた。仲間の怪獣使い達も招かれたのかもしれないが、自分の近くにはいなかった。
(エロトラップダンジョン…)
赤と黄緑の左右非対称の衣装に身を包んだ人物の言葉を思い出す。耳を疑うような発言だが、この状況から見て冗談ではない。我知らず首輪に指を触れていたムジナは、モニターの少女の最期を思い出して手を引っ込めた。
中にあったのは水や食料、文房具やファイルなど
を除くと石が2個と飴が1個。説明書が親切にも同封されており、石のほうはマハブフストーン、飴の方は月隠の飴というらしい。どちらも有用だが、消耗品。外れを摑まされたようだ。
タブレットを操作すると名簿が出てきた。見知った名前はない。どう行動するべきか、ムジナは決めかねる。優勝賞品などどうでもいいのだが、殺されるのも犯されるのも御免だ。安全を確保する為にも、行動しなければならない。
を除くと石が2個と飴が1個。説明書が親切にも同封されており、石のほうはマハブフストーン、飴の方は月隠の飴というらしい。どちらも有用だが、消耗品。外れを摑まされたようだ。
タブレットを操作すると名簿が出てきた。見知った名前はない。どう行動するべきか、ムジナは決めかねる。優勝賞品などどうでもいいのだが、殺されるのも犯されるのも御免だ。安全を確保する為にも、行動しなければならない。
ムジナは部屋の中に目ぼしい道具がない事を確かめると、デイバックに取り出していた荷物をまとめて部屋を出た。歩き出してすぐ、獣のような悲鳴が聞こえてきた。そう遠くない場所で戦闘を行なっている!ムジナが周囲を警戒しつつ、身を屈めて音がした方向に近づいていくと、人のそれが混じった複数の声が聞こえた。
まもなく、2体の小柄な怪物と戦っている女性がムジナの視界に入る。女性は白金に輝く剣を正眼に構え、油断なく怪物に視線を配る。近くでは1体の怪物が仰向けになり、裂かれた胴体を晒している。
女性の正面にいた怪物が襲いかかる。怪物は間合いを詰めようとした瞬間、右手に回り込んでいた2体目共々、身体を凍りつかせた。
ーー!
怪物を全て切り捨てた女性と物陰から出て来たムジナの視線が交わる。ムジナがマハブフストーンを1個消費して、援護したのだ。無駄に終わるかは、これからの展開次第。
2人は自己紹介を済ませると、近くで目覚めた事と、ほぼ同じタイミングで動き出した為、お互いに情報を何も持っていないことを確認した。女性はミルウーダと名乗った。
2人は自己紹介を済ませると、近くで目覚めた事と、ほぼ同じタイミングで動き出した為、お互いに情報を何も持っていないことを確認した。女性はミルウーダと名乗った。
「ムジナ、名簿に知り合いは?」
「いない」
「そう、私もよ。貴方さえ良ければ、しばらく一緒に行動しない?」
「いない」
「そう、私もよ。貴方さえ良ければ、しばらく一緒に行動しない?」
ムジナより先に、ミルウーダ側から提案する。主催の思惑に乗るかはともかく、生き残る上で単独行動はデメリットの方が大きいだろう。ムジナはどうだか知らないが、ミルウーダに単独で生き延びる実力はない。ムジナには明かしていないが、彼女自身は主催への反抗を考えている。
ミルウーダは招かれる以前、骸旅団という組織に属していた。貴族の支配体制に反抗する革命組織である。叶えたい願いはある。イヴァリースを身分格差から解放するのだ。しかし、こんな尊厳を無視した扱いをする相手にへりくだる事はできない。
招かれる以前に使用していた武器や甲冑は奪われてしまったが、支給品で剣を引き当てることができたのは運が良かった。しかし、ミルウーダ自身に出来ることには限度がある為、仲間が欲しい。先程の行動から、ムジナは組めそうだと当たりをつけているのだ。
「ムジナ、教えられる範囲で構わないから、支給品の内容を教えてくれない?」
「この石が入ってた」
「…貴方、武術や魔法の心得はある?」
「どっちもないよ」
「この石が入ってた」
「…貴方、武術や魔法の心得はある?」
「どっちもないよ」
ムジナが誘いを受け入れると、ミルウーダは支給品の情報を要求してきた。石については、先程使った為、隠すことはできない。ミルウーダは深く追及する事はせず、戦闘経験についてムジナに尋ねた。隊列を考える為だ。
ほとんどミルウーダが主導で、彼女が前衛、ムジナが後衛に決まった。オークやゴブリンといった存在がいるそうだが、男の口ぶりからして怪獣ではないのだろう。現状、自分は戦力にならない、とムジナは思った。
【ムジナ@SSSS.DYNAZENON】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、マハブフストーン、月隠の飴
[思考]
基本:殺し合いには極力関わらず、生存したい。
1:ミルウーダについていく。
[備考]
※第6回開始前からの参戦。
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、マハブフストーン、月隠の飴
[思考]
基本:殺し合いには極力関わらず、生存したい。
1:ミルウーダについていく。
[備考]
※第6回開始前からの参戦。
【ミルウーダ・フォルズ@FFT】
[状態]:軽度の疲労
[装備]:閃刀シルヴァンス
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×2
[思考]
基本:主催からの扱いが気に入らない為、反抗したい。
1:まずは仲間を集める。
2:目的はしばらく伏せる。
3:どうあっても主催に叶わないなら…。
[備考]
※"盗賊の砦"終了後からの参戦。
[状態]:軽度の疲労
[装備]:閃刀シルヴァンス
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×2
[思考]
基本:主催からの扱いが気に入らない為、反抗したい。
1:まずは仲間を集める。
2:目的はしばらく伏せる。
3:どうあっても主催に叶わないなら…。
[備考]
※"盗賊の砦"終了後からの参戦。
【支給品紹介】
【マハブフストーン@女神転生シリーズ】
魔界魔法マハブフの効果を秘めた石。
敵全体に氷結属性のダメージ(小)。さらに低確率でfreeze状態を付与。
【マハブフストーン@女神転生シリーズ】
魔界魔法マハブフの効果を秘めた石。
敵全体に氷結属性のダメージ(小)。さらに低確率でfreeze状態を付与。
【月隠の飴@ SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE】
仙峯上人が、らっぱ衆に授けた飴。
一時、音と気配を殺し、敵に見つかりにくくなる。
飴を噛みしめ、「月隠」の構えを取ることでその加護を自らに降ろす。
仙峯上人が、らっぱ衆に授けた飴。
一時、音と気配を殺し、敵に見つかりにくくなる。
飴を噛みしめ、「月隠」の構えを取ることでその加護を自らに降ろす。
【閃刀シルヴァンス@ ヴァルキリープロファイル】
白金に輝く金属で作られた長剣。材質など詳細は不明。10%の確率で不死者の動きを封じる力を秘めている。
白金に輝く金属で作られた長剣。材質など詳細は不明。10%の確率で不死者の動きを封じる力を秘めている。