会場内の丘陵地帯。市街の中心部から離れた場所に立つ廃寺。そこから1人の少女が殺し合いの場へ旅立つ。サイドに括られた金髪、豊かに実った乳房と臀部は服の上からでも男の劣情をそそる。スカートからすらりと伸びる太腿は眩しいほどだ。なにより、クォーターの彼女は美形だった。
(とことん趣味の悪い!なんとしてもぶっ飛ばさないと!)
舞はロワへの参加を告げた男を、必ず殴り倒すと決意した。殺人はともかく、荒事に関しては多少の経験はある。
ファントム。妖怪や幽霊、異形の物の総称である。遡ること十数年前、阿頼耶識社の実験施設がテロに会い、脳に達する事ができるウイルスが流出。バイオハザードにより、ファントムを誰もが認識出来るようになった。さらにファントムに対抗できる、異能を持った子供が誕生する。舞もその1人だ。
ホセア学院高等部、脳機能エラー対策室チームE。幻想と現実の境目が薄くなった世界で、舞はファントム退治の報酬として米や日用品をもらい、生活の足しにしている。
「オークとかゴブリンとか抜かしてたけど」
要はファントムの事だろう。気兼ねなく蹴散らして、主催のもとに辿り着くまでの憂さ晴らしとしよう。あわよくば、報酬の20億も頂いていく。そんな事を考えながら歩いている舞の耳に、何かが風を切る音が飛び込んでくる。
ーー!
舞は素早く反応すると跳躍、右手にあった駐輪場まで駆けていく。自転車の止まっていない駐輪場には、雨雪を除ける屋根が設けられている。もう一度風切り音がして、遮蔽物のフェンスに矢が命中。貫通するも射撃の威力に矢自体が耐えきれず、破片となって舞の目の前に落ちた。
舞の支給品は手甲だ。戦闘スタイルには噛み合っているが、これで飛び道具を相手取ることはできない。身を屈めて張り付くような姿勢をとり、首を伸ばして矢が飛んできた方向に視線を巡らす。屋上に立つ射手の姿を捉える事ができたが、距離は遠い。
(遠いわ…さっさと降りてきなさいよ!)
降りてきたら、こっちから接近して叩いてやるのに。このような場所でなかったなら、身体能力を頼みに舞の側から突撃していただろう。やむを得ず、舞はフェンスで身を隠しながらその場から離脱する。
舞を狙った射手は、舞の姿を見失って数分経過すると弓を下げた。赤みを帯びた皮膚のワニと人を混ぜたような姿のヒューバジャイドは、狙った獲物を追跡したりはしない。砲台のように参加者を狙い、他のNPCの狩りをサポートする。
【川神舞@無彩限のファントム・ワールド】
[状態]:健康
[装備]:武松甲
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×2
[思考]
基本:主催の打倒。
1:ひょろ長い男はぶっ飛ばす。
2:20億円は頂きよ!
3:狙撃か…。
[状態]:健康
[装備]:武松甲
[道具]:基本支給品一式、不明支給品×2
[思考]
基本:主催の打倒。
1:ひょろ長い男はぶっ飛ばす。
2:20億円は頂きよ!
3:狙撃か…。
【支給品紹介】
【武松甲@東京魔人學園剣風帖】
素手で虎を倒したという梁山泊の行者、武松が使ったと言われる手甲。ゲーム本編においては、攻撃力80と表現される。
【武松甲@東京魔人學園剣風帖】
素手で虎を倒したという梁山泊の行者、武松が使ったと言われる手甲。ゲーム本編においては、攻撃力80と表現される。
『NPC紹介』
【ヒューバジャイド@鬼武者2】
幻魔の科学者、ギルデンスタンが作成した弓足軽を改良したもの。人間に幻魔の血肉を組み合わせて作られた"造魔"。ヒュージャイドの上位種にあたる。接近戦は行わず、弓矢で仲間の攻撃をサポートする。
【ヒューバジャイド@鬼武者2】
幻魔の科学者、ギルデンスタンが作成した弓足軽を改良したもの。人間に幻魔の血肉を組み合わせて作られた"造魔"。ヒュージャイドの上位種にあたる。接近戦は行わず、弓矢で仲間の攻撃をサポートする。