とある森の中で、一人の少女が叫んでいた。
「ヒエール・ジョコマン!アタシは絶対に、あんたの言いなりにはならない!この戦いを止めてみせる!」
その少女の名前は、南条光。
ヒーローにあこがれ、また人々の笑顔を何よりも愛する少女である。
その彼女が、怒りに燃えていた。
この殺し合いを始めたものに、怒りを燃やしていたのだ。
「…そういえばデイバッグというものが配られていたな。まずはそれを確認しよう。」
そうやってひとしきり叫んだからなのか少し落ち着きを取り戻した彼女は、自分に配られた支給品を確認することにした。
しかし支給品を確認しようとしたその時、突如として自分と同じように何かを叫んでいる男の声が聞こえてきた。
「……何だ、今の声は…?それにさっきの声、どこかで聞き覚えのあるような……?」
彼女はその声の主が何者なのか、そして自分と同じように主催者への怒りを燃やしている者なのかを確認するために支給品の確認を後回しにして、声の聞こえた場所へと向かっていった。
そしてそこで見たものとは……
一方、南条とは別の場所……
「ハッハッハッハッハ!あのニンゲンも、なかなかやるなぁ、オイ!」
そこには左手で顔を覆いながら笑い続けている、奇妙な姿をした大男がいた。
その男の右半身はまるでギリシャ彫刻のような、端正な男性の姿をしていた。
それに対し左半身は鋭い牙と無数のとげが生えた、まるで悪魔を思わせる姿をしていた。
更に右手首には青白い稲妻を思わせる刃が、左手首には巨大な漆黒の鎌が生えていたのだ。
それはまさしく、『悪魔』というべき姿をした男だった。
「確かに余は女神のみならず無数のニンゲンと交わり、数え切れぬほどの英雄を生み出したとされている……それを考えれば、このような催しに呼ぶのも納得がいくものだなぁ!」
その男は、興奮していた。
それはほかならぬ、自分がこのような催しに呼ばれたことについてだった。
彼は、自分が無数の女と浮き名を流した存在であり、ヒエールがそのことを踏まえて自分をこのような催しに呼んだのだと結論付けていた。
「しかし……余に力を示すでもなく、このような首輪を付けさせて参加させたこと……それが気に入らん!」
「ニンゲンが余に助力を申し出るならば……それ相応の誠意を見せるべきだろう、オイ!」
「ニンゲンが余に助力を申し出るならば……それ相応の誠意を見せるべきだろう、オイ!」
しかし彼は同時に憤っていた。
それは自分を勝手にこのような場に呼んだことについてだった。
「故にニンゲン!貴様はこの余、『魔神ゼウス』が直々に裁きを下してやろうぞ!」
そして彼は天を仰ぎながら、どこかで自分を見ているであろう主催者たちへと宣戦布告をしたのだった。
彼の名は『魔神ゼウス』、とある大地にて【母たち】と呼ばれる存在の意にそぐわなかったことにより封印された『悪魔』である。
「……さて、そこにいるヤツ…覗き見とはいい趣味だな!」
そうやって彼が宣戦布告を終わらせた後、自分の姿を覗き見ている南条光に向かってそう言ったのだ。
「……ああ、それは済まなかった…突然大きな声が聞こえてきたから、何事かと思ってきたんだ」
「アタシは南条光!ちびっこに夢を与える"ヒーロー"に憧れ、みんなに夢と勇気を与えることを願う"人間"だっ!!」
「アタシは南条光!ちびっこに夢を与える"ヒーロー"に憧れ、みんなに夢と勇気を与えることを願う"人間"だっ!!」
それに対して彼女は、少し申し訳なさそうな顔をしながら彼の前に姿を現し、自分の名とその信念を名乗った。
「ほう……『英雄(ヒーロー)』に憧れるか!ニンゲンの小娘にしては見所のあるやつだなぁ、オイ!」
そしてゼウスは、南条光のその名乗りを痛く気に入ったらしく笑いながら答えるのだった。
その後、ゼウスがひとしきり笑い終えたことを確認した彼女は、頭を下げながら彼にある頼みごとをした。
「いきなりで済まないがゼウスさん!アンタの力を見込んで頼みたいことがあるんだ!聞いてくれないか!」
「それは何だ?申してみよ、んん?」
「それは何だ?申してみよ、んん?」
ゼウスはそれを受けて、一切の動揺を見せることもなく彼女のその頼みごとについて聞くことにした。
南条光の頼み事、それは……
「アタシは今、この戦いを共に打倒する仲間を集めている!そこで、アンタの力を借りたいんだ!」
「アタシはさっき、アンタがあの主催者に向かって宣戦布告をする姿を見た!だからきっと、この戦いを打倒するために動く……そう感じたんだ!」
「だから……アタシの仲間になってくれ!」
「アタシはさっき、アンタがあの主催者に向かって宣戦布告をする姿を見た!だからきっと、この戦いを打倒するために動く……そう感じたんだ!」
「だから……アタシの仲間になってくれ!」
自分とともにこの戦いを打倒する仲間になってくれ、というものだった。
「ほう、自分の"仲魔"となり、ともに戦ってほしいと願うかニンゲン!……ならば、余に力を示せ」
それを受けてゼウスは、自分に力を示すのならばともに戦ってもよいと、そう答えたのだった。
「……"力を示せ"……?つまりそれって、アンタと戦えってことか?」
彼女はゼウスのその言葉に対して、自分と闘えと、そう言っているのかを念押しした。
「理解が速くて助かる、そういうことだニンゲン!余の助力を求めるならば、まずはお前の力を示せ!」
「……と言いたいところだが、お前は見たところ本当の"闘い"というものを知らぬ小娘であろう?違うか?」
「……と言いたいところだが、お前は見たところ本当の"闘い"というものを知らぬ小娘であろう?違うか?」
彼女のその確認に対しゼウスは、まさしくその通りなのだが、今のお前にそれだけの実力があるようには見えないと、そう答えた。
「ああ……悔しいけれどアタシはまだ、"ヒーロー"に憧れるだけの子供で、今のアタシにこの戦いを止められるだけの力はないんだ……!」
それを受けて南条は、ごもっともだという事をとても悔しそうな表情で答えるのだった。
「故にお前に命ずる!この会場を巡り、力を付けよ!そして余が満足するような強者となれ!」
「これはその前準備だ!受け取れ!」
「これはその前準備だ!受け取れ!」
そしてゼウスは彼女に対し一つの命令を下し、自分のデイバッグの中に入っていた『刀身が大きく湾曲した剣』を渡すのだった。
「……ゼウスさん、この剣は一体……?」
彼女が困惑しながらゼウスに尋ねると、彼は笑いながらこう答えた。
「その剣の名前は『斬鉄剣』という、いかなるものも切り裂くと言われる剣らしい!」
「遠慮はいらん!余にはこの、『ケラウノス』と『アダマスの鎌』がある!故にほかの武器など必要ないのだ!」
「遠慮はいらん!余にはこの、『ケラウノス』と『アダマスの鎌』がある!故にほかの武器など必要ないのだ!」
自分にはすでに、"自分が一番信じられる武器"があるからそれはお前にやると、そう答えたのだ。
「そうか……ありがとう!大事に使わせてもらうよ!」
彼のその言葉を受けた南条はそれに感謝し、先ほど彼が言った通り会場内を巡る旅へと出ることにした。
そして旅立とうとする彼女に対してゼウスはもう一つの命令を下した。それは……
「ニンゲン!お前にもう一つ、命令する!」
「これより先、余を満足させるその時まで、勝手に死ぬことは許さん!」
「これより先、余を満足させるその時まで、勝手に死ぬことは許さん!」
『決して死なず、ここに戻ってくること』だった。
「……ああ!もちろんだ!」
彼女はその激励の言葉に対し、短くそして力強い言葉で答えるのだった……。
【南条光@アイドルマスター シンデレラガールズ】
[状態]:健康、目の前の存在(魔神ゼウス)の容姿と声に対する若干の疑問
[装備]:斬鉄剣@Final Fantasyシリーズ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:殺し合いには絶対に乗らない。主催者に立ち向かう。
1:ともに主催者に立ち向かう仲間を探す。
2:目の前にいる男(魔神ゼウス)に力を示し、ともに戦う仲間になってほしい。
3:この『魔神ゼウス』は声といい姿といい、仮面ライダーに関係する奴なのか……?
[備考]
特撮キャラ及びその出典作品に関する知識を持っています。
どの程度の知識があるかは、後の書き手さんに任せます。
少なくとも、『仮面ライダー』シリーズに関する知識は持っています。
[状態]:健康、目の前の存在(魔神ゼウス)の容姿と声に対する若干の疑問
[装備]:斬鉄剣@Final Fantasyシリーズ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:殺し合いには絶対に乗らない。主催者に立ち向かう。
1:ともに主催者に立ち向かう仲間を探す。
2:目の前にいる男(魔神ゼウス)に力を示し、ともに戦う仲間になってほしい。
3:この『魔神ゼウス』は声といい姿といい、仮面ライダーに関係する奴なのか……?
[備考]
特撮キャラ及びその出典作品に関する知識を持っています。
どの程度の知識があるかは、後の書き手さんに任せます。
少なくとも、『仮面ライダー』シリーズに関する知識は持っています。
【魔神ゼウス@真・女神転生DEEP STRANGE JOURNEY(ディープストレンジジャーニー)】
[状態]:健康
[装備]:ケラウノス、アダマスの鎌
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本行動方針:あのニンゲン(ヒエール)に裁きを下す。
1:あのニンゲン(ヒエール)は、直々に裁きを下す。
2:それまでは、強者との戦いを楽しむ。
3:もしこのニンゲン(南条光)が自分を満足できたならば、その時は力を貸すとしよう。
[備考]
制限により身体が約2メートルにまで小さくされています(出展作品だと、目測でも5メートル以上ある)。
またケラウノスとアダマスの鎌を没収できなかった関係上、支給品の数が減らされています。
[状態]:健康
[装備]:ケラウノス、アダマスの鎌
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本行動方針:あのニンゲン(ヒエール)に裁きを下す。
1:あのニンゲン(ヒエール)は、直々に裁きを下す。
2:それまでは、強者との戦いを楽しむ。
3:もしこのニンゲン(南条光)が自分を満足できたならば、その時は力を貸すとしよう。
[備考]
制限により身体が約2メートルにまで小さくされています(出展作品だと、目測でも5メートル以上ある)。
またケラウノスとアダマスの鎌を没収できなかった関係上、支給品の数が減らされています。
【斬鉄剣@Final Fantasyシリーズ】
出展作品に登場する召喚獣『オーディン』が持っている、刀身が湾曲した片手剣。
出展作品に登場する召喚獣『オーディン』が持っている、刀身が湾曲した片手剣。
使った場合は相手をほぼ一撃で仕留める力を持つ剣であり、一部の作品では『エクスカリバー』や
『ラグナロク』などのように最強格の剣として扱われることもある。
『ラグナロク』などのように最強格の剣として扱われることもある。
【ケラウノス@真・女神転生DEEP STRANGE JOURNEY(ディープストレンジジャーニー)】
魔神ゼウスの右手首に取り付けられている、青白い稲妻のような刃。
魔神ゼウスの右手首に取り付けられている、青白い稲妻のような刃。
原典であるギリシャ神話においてゼウスが振るう最強の武具であり『雷そのもの』であるとされる武器。
出展作品では強大な稲妻を放ち、更に相手の防御力を4段階まで弱体化させてしまうという能力を持っている。
なお魔神ゼウスの身体の一部となっているため、その分支給品の数を減らされるという制限をかけられている。
【アダマスの鎌@真・女神転生DEEP STRANGE JOURNEY(ディープストレンジジャーニー)】
魔神ゼウスの左手首に取り付けられている、巨大な漆黒の鎌。
魔神ゼウスの左手首に取り付けられている、巨大な漆黒の鎌。
原典であるギリシャ神話においてゼウスの父である農耕神、『クロノス』が振るったとされる巨大な鎌であり、
これをもってクロノスは自らの父である天空神、『ウラヌス』を失墜させて神々の王になったと言われている。
これをもってクロノスは自らの父である天空神、『ウラヌス』を失墜させて神々の王になったと言われている。
出展作品ではゼウスがテューポーン退治の際にケラウノスとともに振るった武器とされており、
強力な一撃を加えるほか自身の攻撃力を2段階上げる効果を持っている。
強力な一撃を加えるほか自身の攻撃力を2段階上げる効果を持っている。
なお魔神ゼウスの身体の一部となっているため、その分支給品の数を減らされるという制限をかけられている。