学芸員ーーーーー日本の博物館法に定められた博物館における専門的職員および、その職に就くための国家資格のことである。
Wikipediaより引用。
Wikipediaより引用。
第一章 ヴァンパイアと人間
「ギェッ!?」「ガパァァァ!?」「ギャピィィィ!?」
―――ザシュッ!ザシュ!!ザシュ!!!
―――鋭い爪がゴブリン達を切り裂く。
ゴブリン達はなんとか反撃が出来ないかと企んでいるが、スピード・パワー共に相手に敵わない。
『バ……バカなァァァ!?ゴブリンの中でも一を誇る選抜隊のオレ達がァァァ!?』
驚愕の表情を抑えきれないのはゴブリンの種族の中でも、勇猛果敢さで有名な”ゴブリン切り込み部隊”
驚愕の表情を抑えきれないのはゴブリンの種族の中でも、勇猛果敢さで有名な”ゴブリン切り込み部隊”
―――彼らの瞬発力には並の冒険者やモンスターでは敵わない。
―――だが。
―――相手が悪かった
―――だが。
―――相手が悪かった
―――ザシュッ!ザシュ!!ザシュ!!!
―――彼らは瞬く間に切裂かれて死を迎えた
―――そして、静寂が訪れ……
―――そして、静寂が訪れ……
「お〜〜……綺麗にズバッと斬られている。凄いね!綺羅々ちゃん」
ゴブリンの死体を興味津々そうに眺める女性。
ゴブリンの死体を興味津々そうに眺める女性。
女性の名は清棲あかり。
かなでの森博物館の鳥類・ほ乳類担当にして、若くして次々とユニークな論文を発表する新進気鋭の研究者。
「だぁ――――!あのなぁ……先生。だから、私を下の名前で呼ぶなって何度もいってんだろ!」
あかりの言葉に辟易した表情で訂正するのは―――
ドンキにでもいそーなコッテコテなヤンキー女。(七原の偏見です。筆者は関係ありません)
女の名は立花綺羅々。
ドンキにでもいそーなコッテコテなヤンキー女。(七原の偏見です。筆者は関係ありません)
女の名は立花綺羅々。
噴火した富士山の火山灰を浴びてヴァンパイアの力を得た
「それにしても、こんな生き物に興味を抱くなんて、先生もスキモノだな」
(このゴブリン?とかいう気持ち悪い生物。全然モフリたいとも思えねぇ……)
目をキラキラと輝かせてゴブリンの死体を見聞しているあかりに綺羅々は引いている。
「それにしても、こんな生き物に興味を抱くなんて、先生もスキモノだな」
(このゴブリン?とかいう気持ち悪い生物。全然モフリたいとも思えねぇ……)
目をキラキラと輝かせてゴブリンの死体を見聞しているあかりに綺羅々は引いている。
「うん、研究者として”知りたい”は大事なことだからね」
呆れる綺羅々にあかりはニッと笑みを返す。
呆れる綺羅々にあかりはニッと笑みを返す。
「はぁ……たく、こんな状況なのに呑気な先生だ……」
(参加者でもないのに……これも驚異の部屋に繋がるってわけか)
あかりの返答に綺羅々はぽりぽりと頭を掻く。
(参加者でもないのに……これも驚異の部屋に繋がるってわけか)
あかりの返答に綺羅々はぽりぽりと頭を掻く。
「……」
(だけど、そんな先生にアタシは救われた……)
そう呟くと、綺羅々は想起する……
(だけど、そんな先生にアタシは救われた……)
そう呟くと、綺羅々は想起する……
☆彡 ☆彡 ☆彡
第二章 へんなものみっけ
―――て……
―――全て……消えてく……私の前から……
―――どうして誰も守れねぇ……
―――弱いからかよ……
―――私も……消えちまいてぇ……!
―――全て……消えてく……私の前から……
―――どうして誰も守れねぇ……
―――弱いからかよ……
―――私も……消えちまいてぇ……!
「〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!」
―――ん?
―――誰かの……声?一体……誰の……
―――誰かの……声?一体……誰の……
「貴方は私が消させない!絶対に助けるわ!!!」
―――意識が戻ると、見知らぬ女性が目の前にいた。
―――意識が戻ると、見知らぬ女性が目の前にいた。
「ッ!?あんた一体何を……」
(クソッ!私としたことが気を失うなんてッ!)
(クソッ!私としたことが気を失うなんてッ!)
意識を取り戻した綺羅々は、見知らぬ女性が自身の身体に触れていたため、威嚇しようとするが―――
「目が覚めたのね!悪いけど、ちょっと静かにしていてッ!動くと治る者も治らないわッ!」
「あ、ああ……わかったよ」
(何だぁ……この私が飲まれるだと!?)
空手の総体にも出た実力であるにも関わらず、綺羅々は見知らぬ女性の迫力に押された。
(何だぁ……この私が飲まれるだと!?)
空手の総体にも出た実力であるにも関わらず、綺羅々は見知らぬ女性の迫力に押された。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「……よし!これで一通りの怪我は大丈夫かな?」
綺羅々への応急処置を終えるとあかりは安堵した表情で見つめる。
綺羅々への応急処置を終えるとあかりは安堵した表情で見つめる。
「あ、ああ……あんたは医者か何かなのか……?」
余りの怪我の処置の手際の良さに立花の脳裏に浮かぶのは”医者”という職業と”先生”と呼ばれているヴァンパイア。
余りの怪我の処置の手際の良さに立花の脳裏に浮かぶのは”医者”という職業と”先生”と呼ばれているヴァンパイア。
「医者?……ううん。私は博物館で働いている研究者だよ!」
―――そして
―――そして
「私の名前は清棲あかり。よろしくね!」
女性はニッと笑顔で自己紹介をした。
女性はニッと笑顔で自己紹介をした。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「え!?それじゃあ、やっぱり綺羅々ちゃんは知らないの?」
「下の名前はよしてくれ……ああ、気を失っていたから」
そう、綺羅々が男(ヒエール・ジョコマン)に呼び出されたのは、丁度七原の最終奥義である最終加速(ファイナルウルフ)を直に直撃して変身を解いた瞬間で話を碌に聞いてはいなかったのだ。
「下の名前はよしてくれ……ああ、気を失っていたから」
そう、綺羅々が男(ヒエール・ジョコマン)に呼び出されたのは、丁度七原の最終奥義である最終加速(ファイナルウルフ)を直に直撃して変身を解いた瞬間で話を碌に聞いてはいなかったのだ。
「うん……実はね」
あかりは、これから話す内容が内容だけに落ち込む顔色で綺羅々に説明する。
あかりは、これから話す内容が内容だけに落ち込む顔色で綺羅々に説明する。
―――かくかくしかじか
「はぁ、何なんだ!そのふざけた男は!!!」
綺羅々は部屋に集められていたときの状況を聞くと、みるみると険しい顔になる。
綺羅々は部屋に集められていたときの状況を聞くと、みるみると険しい顔になる。
「しかも、”デスアクメ”だぁ!?女を何だとおもってやがるんだ!?ざっけやがって!!!」
特に幼い女の子が見るも無残な死を迎えたのには、怒りを通り越して、ヴァンパイアの姿へと変身するほどだ。
特に幼い女の子が見るも無残な死を迎えたのには、怒りを通り越して、ヴァンパイアの姿へと変身するほどだ。
「綺羅々ちゃん!?その姿……」
あかりはヴァンパイアへと変身した綺羅々を見ると口に手を当て―――
あかりはヴァンパイアへと変身した綺羅々を見ると口に手を当て―――
「ああ、この姿は……」
(しまった!?怒りに任せて変身しちまった!?どう説明すりゃいいんだ……)
綺羅々はあかりを怖がらせないようにどう説明するか思案しようとしたら―――
(しまった!?怒りに任せて変身しちまった!?どう説明すりゃいいんだ……)
綺羅々はあかりを怖がらせないようにどう説明するか思案しようとしたら―――
「ねぇ!その姿!ちょっと調べさせて!」
あかりはキラーンと瞳を輝かせて迫ってきた。
あかりはキラーンと瞳を輝かせて迫ってきた。
「ちょッ!?お、おい……おちつ……!!!???」
綺羅々はあかりにまたしても、気迫を押されてしまい―――
綺羅々はあかりにまたしても、気迫を押されてしまい―――
☆彡 ☆彡 ☆彡
「へぇ〜……私の知るヴァンパイアとはイメージが違うけど……」
「まぁ、一般的な吸血鬼とは違うみたいだな……」
あかりは綺羅々の姿を紙に写生しながら会話を続ける。
「まぁ、一般的な吸血鬼とは違うみたいだな……」
あかりは綺羅々の姿を紙に写生しながら会話を続ける。
「でも、なんで先生は生きた証なんて集めようとするんだ?」
(そんなこと、する意味あるのか?)
綺羅々は会話であかりがここでとる行動(生きた証を集める)に懐疑的だった。
(そんなこと、する意味あるのか?)
綺羅々は会話であかりがここでとる行動(生きた証を集める)に懐疑的だった。
「綺羅々ちゃんは驚異の部屋(ウ゛ンダーカンマー)って知ってる?」
「いや、知らねぇ……つか下の名は恥ずかしいからよしてくれ!」
あかりの言葉に綺羅々は抗議しつつ首を傾げる。
「いや、知らねぇ……つか下の名は恥ずかしいからよしてくれ!」
あかりの言葉に綺羅々は抗議しつつ首を傾げる。
「驚異の部屋はね、昔ヨーロッパで珍しい物を集めて作った部屋のこと!それが後に博物館になっていくの!」
あかりは綺羅々に驚異の部屋について説明する。
あかりは綺羅々に驚異の部屋について説明する。
「へー、初めて知ったよ。……んで、それがこのバトルロワイアルでの行動に何の関係があるんだ?」
その”驚異の部屋”の説明だけでは綺羅々は納得できない。
その”驚異の部屋”の説明だけでは綺羅々は納得できない。
「おそらく、私も含めてだけど、全員が生きて帰れるのは不可能だと思う」
綺羅々の質問にあかりは真剣な顔で応える。
綺羅々の質問にあかりは真剣な顔で応える。
「おそらく、ここで死んだら元の世界では死んだことすら知らないままになるのかも知れない。私はそれは許せない。このバトルロワイアルに参加させられた参加者は全員たしかに”いたんだ”なのだから」
男の所業はあかりが目指す”いたんだ”を冒涜している。
―――故に、あかりは行動する。
男の所業はあかりが目指す”いたんだ”を冒涜している。
―――故に、あかりは行動する。
「だから、私は他の参加者達の生きる証を集めたい。この悪趣味なバトルロワイアルがあったということを100年後にも伝えたいから」
「……先生」
あかりのケツイに綺羅々は息を呑んだ。
「……先生」
あかりのケツイに綺羅々は息を呑んだ。
―――真祖との力の差を思い知らされ、七原との闘いにも負け、抜け殻になっていた綺羅々の身体に熱が灯る。
それから、ほどなくしてゴブリン斬り込み部隊が襲ってきて冒頭へ至る。
☆彡 ☆彡 ☆彡
終章 恩義
「……」
あかりはゴブリン達の検分を終えると両手で黙とうする。
たとえ自分達を襲う存在だとしても命への敬意を払う。
あかりはゴブリン達の検分を終えると両手で黙とうする。
たとえ自分達を襲う存在だとしても命への敬意を払う。
―――だが、それとは別に不安と恐怖を抱いている
「……」
(私は正直、綺羅々ちゃんのように悪意を持つ者と戦える力はない。一人だったらこのゴブリンという生物に心身果てまで犯され殺されてもおかしくなかった……)
「……」
(私は正直、綺羅々ちゃんのように悪意を持つ者と戦える力はない。一人だったらこのゴブリンという生物に心身果てまで犯され殺されてもおかしくなかった……)
―――ブル
明るい性格のあかりだが、生き残る困難を理解している。
故に―――
―――身体を震わせる。
故に―――
―――身体を震わせる。
―――すると
―――ポン
―――ポン
「心配そうな顔をすんなよ」
「……綺羅々ちゃん」
あかりの表情から心情を察した立花は肩に優しく手を置く。
「……綺羅々ちゃん」
あかりの表情から心情を察した立花は肩に優しく手を置く。
「……綺羅々ちゃん?」
―――七原を止められなくて抜け殻になっていた私はあんたに救われた
―――救ってもらったこの恩義……絶対、命に代えても私が守る
―――救ってもらったこの恩義……絶対、命に代えても私が守る
「下の名前は呼ぶなって……安心しな。あんたは私が守ってやるから……だから、驚異の部屋ってやつを完成させようぜ。……キヨス先生」
「……うん。お願いするね!立花ちゃん!!」
「……うん。お願いするね!立花ちゃん!!」
力なき人間と力持つヴァンパイアは手と手を取り合う。
それぞれの信念を貫くために。
それぞれの信念を貫くために。
【立花綺羅々@血と灰の女王】
[状態]:健康 ヴァンパイア状態
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:キヨス先生を守りつつあの男(ヒエール・ジョコマン)に落とし前をつけさせる
1:自分を救ってくれたキヨス先生への恩義に報いる
2:七原……
[備考]
※参戦時期は138話七原の受けて変身が解けた瞬間より
※ヴァンパイアの力並びにキヨスの治療により、七原との戦闘の傷は治療されました。
[状態]:健康 ヴァンパイア状態
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:キヨス先生を守りつつあの男(ヒエール・ジョコマン)に落とし前をつけさせる
1:自分を救ってくれたキヨス先生への恩義に報いる
2:七原……
[備考]
※参戦時期は138話七原の受けて変身が解けた瞬間より
※ヴァンパイアの力並びにキヨスの治療により、七原との戦闘の傷は治療されました。
【清棲あかり@へんなものみっけ!】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:参加者たちの生きた証を記しこの殺し合いの出来事を風化させない
1:立花と行動を共にする
2:参加者の生きた証を集める
[備考]
※参戦時期は原作1話 事故死したカモシカを博物館に持って帰ったところ
※現在集めた証は”立花綺羅々”とNPCの”ゴブリン切り込み部隊”
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:参加者たちの生きた証を記しこの殺し合いの出来事を風化させない
1:立花と行動を共にする
2:参加者の生きた証を集める
[備考]
※参戦時期は原作1話 事故死したカモシカを博物館に持って帰ったところ
※現在集めた証は”立花綺羅々”とNPCの”ゴブリン切り込み部隊”
『NPC紹介』 【ゴブリン切り込み部隊@遊戯王OCG】
元々は攻1900/守備0のモンスター。
ヒエール・ジョコマンの手により性欲のモンスターと化している。
守備力0なため、基本どんな攻撃でも簡単に斃すことができる。
元々は攻1900/守備0のモンスター。
ヒエール・ジョコマンの手により性欲のモンスターと化している。
守備力0なため、基本どんな攻撃でも簡単に斃すことができる。