会場の何処か開けた場所。
そこでは、夜間でも目立つ黄色い雨合羽を纏った、枝の様に細い手足の少女が一人で走っている。
名前はシックス。
ある時から、治まる事のない飢餓感に苛まれ続けている少女だ。
ある時から、治まる事のない飢餓感に苛まれ続けている少女だ。
■■■
─この催しに招かれるより少し前。
シックスは、とある巨大船舶『モウ』の奥深くに居た。
この時から空腹感はあった。
彼女は船舶内を進んで行き、道中に現れる化け物や、自分を食べ物と見なして襲いかかって来る乗客達を切り抜け、モウの従業員達も掻い潜ってきた。
しかし、空腹に限界を感じ、歩く事すらままならなくなる事も何度かあった。
そうした時に彼女は、近くにある食べられる様な物を食べた。
始めの時はパン等生きていない物を食べていたのだが、厨房の近くで空腹の限界が近づいてきたときは、生きていたネズミを食べた。
それが引き金となったのか、その後も動かない食べ物ではなく、生きた人間を食い殺す程に、食欲にも異常な変化を起こす様になってしまった。
やがてはモウの主までも食い殺し、彼女の持っていた、他者の生命を吸い取る能力まで手に入れた。
その力を使い、乗客達から命を吸い尽くし、モウの外へと繋がる扉を開いた。
しかし外に出ると、周りは海に囲まれていて、上陸出来る様な陸地も無かった。
そうして辺りを眺めていたところで、この殺し合いに招かれた。
だが、彼女がこの舞台で何を想っているのか、それはまだハッキリとは分からない。
だが、2つだけ分かる事はある。
一つ目は、この殺し合いにおける行動方針だ。
彼女は殺し合いに勝ち残り、己の願いを叶えることを選んでいる。
一つ目は、この殺し合いにおける行動方針だ。
彼女は殺し合いに勝ち残り、己の願いを叶えることを選んでいる。
その願いは、永く続く飢餓感から解放させてもらうのか、それともまた別の願いか──
それはまだ、彼女にしか分からない。
二つ目は、先述の食欲の異常な変化によって基本支給品の食糧すらそうだと認識しなくなっている事。
他者の生命を糧として奪う様になった今の彼女にとって、この会場は狩り場同然。
そうして飢えた少女は、会場を疾走し続ける。
◆◆◆
(ん? あの子供、体型もやせ細っているし、靴も履いていないぞ…!?)
そんなシックスの姿を偶然目撃したもう一人の参加者、シディ。
彼もかつては元いた世界に存在している組織、トッププレデターの実験動物・混血児として生み出された経緯を持つ青年だ。
(あんな姿になって… あの子供は今までに、どんな酷い仕打ちを受けてきたのだろうか…!)
ただでさえ殺し合いという非道極まりない催しに参加させられていることもあり、同じ子供時代に酷い仕打ちを受け続けてきた彼は、シックスの容姿を目の当たりにしたことで、自分たち生命を持つ者達を残酷に扱う人々への怒りを込み上げる。
(母さん…)
更には、この殺し合いに招かれるより少し前に見た、生まれ育った研究施設から母親と共に脱出する夢の事も彼の心には引っ掛かっていた…。
「今ゆくぞ! お前は俺が助ける!」
そんな彼は、彼女の心情さえも分からないまま、雨合羽の少女の方へと駆け寄って行くのであった。
【シックス@リトルナイトメア】
[状態]:不治の飢餓感
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:優勝を狙う。
1:参加者は皆殺しにする。
※無印終了後からの参戦となります。
※他者の生命力を吸収する能力に制限が掛かっております。(具体的にどの程度掛かっているのかは後続の書き手にお任せします。)
[状態]:不治の飢餓感
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:優勝を狙う。
1:参加者は皆殺しにする。
※無印終了後からの参戦となります。
※他者の生命力を吸収する能力に制限が掛かっております。(具体的にどの程度掛かっているのかは後続の書き手にお任せします。)
【シディ@混血のカレコレ】
[状態]:健康、怒り(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:殺し合いに反対的な参加者の救助。
1:痩せ細った子供(シックス)を助ける。
2:知り合いが巻き込まれていないか心配。
※少なくとも、『幼児が牢獄から脱出するとどうなるのか』終了後からの参戦となります。
※ホルス、狼男としての能力の制限については後続の書き手にお任せします。
[状態]:健康、怒り(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]
基本方針:殺し合いに反対的な参加者の救助。
1:痩せ細った子供(シックス)を助ける。
2:知り合いが巻き込まれていないか心配。
※少なくとも、『幼児が牢獄から脱出するとどうなるのか』終了後からの参戦となります。
※ホルス、狼男としての能力の制限については後続の書き手にお任せします。