この作品は嫌悪感を抱く表現が含まれています。
ごちうさ好きな方には不快となる内容なのでご注意ください
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青年が少女を押し倒し、強引に迫る。
少女は性知識に優れているわけではないが、この青年が恐ろしいことをしようとしているのは理解出来た。
少女は性知識に優れているわけではないが、この青年が恐ろしいことをしようとしているのは理解出来た。
「やめて、ください……っ」
少女は必死に抵抗するが、残念ながら力の差があり過ぎる。
男女差や年齢の差もあるが、それ以上にテュポーンと名付けられた青年のスペックが普通の人間を超越していることが大きな原因だ。
男女差や年齢の差もあるが、それ以上にテュポーンと名付けられた青年のスペックが普通の人間を超越していることが大きな原因だ。
彼は特殊な異能などは持たないが、風見雄二という優秀な戦士の遺伝子を複製して作られた人間。
常人を遥かに超越した者。人から様々なモノを奪い、壊し、殺し尽くす……彼自身の言葉を借りるならば「鬼」だ。
常人を遥かに超越した者。人から様々なモノを奪い、壊し、殺し尽くす……彼自身の言葉を借りるならば「鬼」だ。
襲われている少女の名は香風智乃(以下、チノと表記)。
普通の日常を謳歌していた、普通の少女だ。
彼女を取り囲む人々はちょっと変わった者も居るが、それでも日常の枠をはみ出しているわけではない。
普通の日常を謳歌していた、普通の少女だ。
彼女を取り囲む人々はちょっと変わった者も居るが、それでも日常の枠をはみ出しているわけではない。
日常を過ごしていた少女が、非日常的な存在に巻き込まれる。
それは世界のどこかしらで毎日起こっていることだ。
だがそんなものは一般人にとってただのニュースに過ぎず、まさか自分がそんな事件に巻き込まれるなんて思ってもいない。
それは世界のどこかしらで毎日起こっていることだ。
だがそんなものは一般人にとってただのニュースに過ぎず、まさか自分がそんな事件に巻き込まれるなんて思ってもいない。
当然それはチノも同じで、自分が見知らぬ男に襲われるなんて考えてもいなかった。
見せしめの少女の末路はチノにとってトラウマになるほど悲惨なものだったが、所詮は他人。
不安を感じつつも自分はあんなことにならないだろうという甘い考えもあった。
ゴブリンやオークなどNPCという存在には気を付ける必要があるが、同じ人間が他の誰かを襲うことなんてないだろうと思っていた。
不安を感じつつも自分はあんなことにならないだろうという甘い考えもあった。
ゴブリンやオークなどNPCという存在には気を付ける必要があるが、同じ人間が他の誰かを襲うことなんてないだろうと思っていた。
チノの住んでいた世界はそんな考え方が当たり前になる程、優しさに満ち溢れた世界。
テュポーンが身を置いていた世界とはまるで正反対の平和な世界。
テュポーンが身を置いていた世界とはまるで正反対の平和な世界。
日常に生きる者の命は、鬼に刈り取られるのみ。
至って単純で残酷な世界が、この殺し合いだ。
至って単純で残酷な世界が、この殺し合いだ。
だがテュポーンはチノを殺す前に凌辱することにした。
そういう趣味があるというより、ある目的のために少女の純潔を散らすことに決める。
命までは奪わない。目撃者がいればチノを殺すのもアリだが、残念ながら誰も居なかった。
そういう趣味があるというより、ある目的のために少女の純潔を散らすことに決める。
命までは奪わない。目撃者がいればチノを殺すのもアリだが、残念ながら誰も居なかった。
だからチノには深いトラウマを植え付けながらも生き延びてもらい、悪評を拡散してもらわなければならない。
風見雄二は危険人物だ……と。
風見雄二は危険人物だ……と。
そのためにテュポーンは風見雄二を名乗り、チノを凌辱する。だが簡単には終わらせない。
まずはチノの頬を殴り、痛みを感じさせる。
日常に住んでいた少女は耐え切れずに悲鳴をあげるが、そんなことは構わず何度も殴る。
涙でぐちゃぐちゃになった今のチノの顔は、そういう趣味の者が見たらきっと喜ぶだろう。
日常に住んでいた少女は耐え切れずに悲鳴をあげるが、そんなことは構わず何度も殴る。
涙でぐちゃぐちゃになった今のチノの顔は、そういう趣味の者が見たらきっと喜ぶだろう。
そして遂に衣服に手を掛ける。
如何にも悪人に見えるように、力づくで脱がそうとして……。
如何にも悪人に見えるように、力づくで脱がそうとして……。
「───どうやらまだ地獄に逝っていなかったようだな、このバカ弟が」
駆け付けてきた一人の青年にテュポーンは口元を歪ませた。
「久しぶりだね、兄さん。ほら、受け取りなよ」
テュポーンは潔くチノに対する酷い仕打ちをやめ、彼女を雄二に投げ渡す。
雄二はなるべくチノが傷つかないよう両手で彼女を受け止めた。
「え……?」
しかし自分の青年を見たチノは、嬉しいという感情よりも先に困惑する。
何故なら彼の見た目は自分を襲ってきた「風見雄二」に酷似しているからだ。髪や瞳の色こそ違うが、それ以外は全く同じ容姿をしている。
何故なら彼の見た目は自分を襲ってきた「風見雄二」に酷似しているからだ。髪や瞳の色こそ違うが、それ以外は全く同じ容姿をしている。
「驚くのも無理はないか」
困惑するチノを落ち着かせるように青年は冷静に話し掛ける。
「俺の名前は風見雄二。……そしてあいつは俺の遺伝子から作られたクローン人間だ」
「本当はその子に兄さんの悪評をばら撒いてもらうつもりだったけど、まさか本物が来るとはね」
本物が現れた今、もはや騙す必要もないとテュポーンは開き直る。
今の自分では風見雄二に勝てないと理解しているテュポーンは雄二になりすまして事件に協力した時のように、チノや他の参加者を嬲って彼の悪評をばら撒こうとしていたのだ。
今の自分では風見雄二に勝てないと理解しているテュポーンは雄二になりすまして事件に協力した時のように、チノや他の参加者を嬲って彼の悪評をばら撒こうとしていたのだ。
だが本物の雄二が現れたのでは流石に言い訳のしようがないし、そもそも偽る意味が無い。
雄二が悪人じゃないとバレた時点でチノにこの計画の生贄としては期待出来ないだろう。
雄二が悪人じゃないとバレた時点でチノにこの計画の生贄としては期待出来ないだろう。
この場で殺すことも可能だったチノをあえて雄二に投げ渡した理由は、単純に今のテュポーンでは勝ち目が薄いから。
一度敗北した身だ。このままでは雄二に勝てないということは嫌々理解している。
一度敗北した身だ。このままでは雄二に勝てないということは嫌々理解している。
だが自分が雄二より劣っているとは決して認めない。
「勝負はお預けだけど……兄さんを殺すのは俺だ」
だからテュポーンはこれを敗走とは思っていない。この地ではまだ戦ってすらいないのだから。
欠陥品である風見雄二に、自分が負けるわけにはいかないのだから。
欠陥品である風見雄二に、自分が負けるわけにはいかないのだから。
「安心しろ。……お前は俺が、地獄へ送ってやる」
雄二はチノを降ろし、この場から去ろうとするテュポーンにそれだけを告げる。
テュポーンがロクなことをしないと雄二もわかっているが、このまま相手を追ってもチノが危ない。彼女の精神状態をなんとかしてやるのが今は最優先だろう。
テュポーンがロクなことをしないと雄二もわかっているが、このまま相手を追ってもチノが危ない。彼女の精神状態をなんとかしてやるのが今は最優先だろう。
【テュポーン@グリザイアの果実シリーズ】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:兄さん(風見雄二)を今度こそ殺し、自分の方が優れていると証明する
1:兄さん(風見雄二)の評判を悪くするために積極的にレイプや殺戮をする
2:兄さんは悪評をばら撒いて弱り切った後に殺す
[備考]
参戦時期はアニメ版の死亡後です
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:兄さん(風見雄二)を今度こそ殺し、自分の方が優れていると証明する
1:兄さん(風見雄二)の評判を悪くするために積極的にレイプや殺戮をする
2:兄さんは悪評をばら撒いて弱り切った後に殺す
[備考]
参戦時期はアニメ版の死亡後です
○
終章 姉弟と姉妹
テュポーンが去った後、雄二とチノは互いの自己紹介をした。
助けられたということもあり、チノは精神が衰弱していながらも雄二を信用する。
助けられたということもあり、チノは精神が衰弱していながらも雄二を信用する。
クローン人間という非日常的な者が存在しているだなんて信じ難いが、この地で起こった出来事はそんなことばかりだ。
殺し合い、見せしめの少女、人殺し、クローン人間……今までの日常では有り得なかったものばかりが、ここにはある。
殺し合い、見せしめの少女、人殺し、クローン人間……今までの日常では有り得なかったものばかりが、ここにはある。
だからたとえどれだけ嘘のような話でも、雄二が言うならば信じるしかない。
なにより彼は恩人だ。もしも雄二が居なかったら……そんなことを考えるだけで体が震え上がる。
なにより彼は恩人だ。もしも雄二が居なかったら……そんなことを考えるだけで体が震え上がる。
一方の雄二は自己紹介や情報交換をしつつ、チノのことを観察していた。
そこで気付いたのはココアという少女がチノにとって少し特別な存在ということだ。
そこで気付いたのはココアという少女がチノにとって少し特別な存在ということだ。
ココアの話をするチノは楽しそうで、彼女のことを一番心配しているようでもあった。
それにチノの話を聞く限り、二人の関係性は姉妹に近いのだろう。
チノは「そっ、そんなことありません……!」と頑なに認めないが、雄二にも姉が居るからなんとなくわかる。
それにチノの話を聞く限り、二人の関係性は姉妹に近いのだろう。
チノは「そっ、そんなことありません……!」と頑なに認めないが、雄二にも姉が居るからなんとなくわかる。
それに雄二の姉は一時的に姿を消していた。
だから姉を失う気持ち、心配する気持ちというのもわからないでもない。
だから姉を失う気持ち、心配する気持ちというのもわからないでもない。
幸いにも雄二の姉は生きていたが、育ての親のような存在である麻子の命を失っている。
その悲しみを知っているからこそ、余計にチノとココアを放っておくわけにはいかない
その悲しみを知っているからこそ、余計にチノとココアを放っておくわけにはいかない
(ココアがチノと同じような目に遭っていないとは言い切れないが……大丈夫だろうか)
雄二は最悪のケースを考える。
なにしろここはエロトラップダンジョン。ココアがその魔の手に掛かっていないとは限らない。
もしもココアが心に傷を負っていたら……妹のような存在であるチノが最も重要になってくるだろう。
なにしろここはエロトラップダンジョン。ココアがその魔の手に掛かっていないとは限らない。
もしもココアが心に傷を負っていたら……妹のような存在であるチノが最も重要になってくるだろう。
ちなみに自分の友人や知り合いについてはそこまで心配していない。
死線を潜り抜けてきた彼女達なら、きっとなんとかなるだろう。
もちろん合流出来るのが望ましいが、あいつらならそれまで生きているだろうという信頼がある。
死線を潜り抜けてきた彼女達なら、きっとなんとかなるだろう。
もちろん合流出来るのが望ましいが、あいつらならそれまで生きているだろうという信頼がある。
もしも姉の一姫が参加していたら勝手に首輪の解析でもしているかもしれない。彼女はそういうことが出来る天才だ。
一姫が参加している場合、彼女に首輪解析を一任するのもアリだろう。首輪を着けたままでは、おそらく脱出できない。
一姫が参加している場合、彼女に首輪解析を一任するのもアリだろう。首輪を着けたままでは、おそらく脱出できない。
そして逆にチノの友人であるリゼという少女は安心出来ない。チノは彼女を強いと思っているようだが、日常に住んでいた少女が非日常にすぐに適応出来るとは限らないからだ。
「こんな状況では、ココアさんが心配です……」
「チノ。お前とその友人は必ず俺が守る」
「チノ。お前とその友人は必ず俺が守る」
雄二の言葉は在り来りだが、そこには力強さと頼もしさが感じられた。
「───この風見雄二、不得手はあっても不可能はない」
だからチノは雄二を信用して、自分達が駆け付けるまでココアが無事であることを祈る。
「ありがとうございます、雄二さん……」
あの日常を。
あの幸せな世界を取り戻すために少女は前に進むしかない
あの幸せな世界を取り戻すために少女は前に進むしかない
【風見雄二@グリザイアの果実シリーズ】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:バトルロワイアルからの脱出
1:チノとその友人達を守る
2:次こそはバカ弟(テュポーン)と決着をつける
3:チノと自分の知り合いを探す。特にココアを優先する
4:一姫が参加していたら首輪の解析を任せる
[備考]
アニメ版グリザイアの楽園終了後からの参戦。
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:バトルロワイアルからの脱出
1:チノとその友人達を守る
2:次こそはバカ弟(テュポーン)と決着をつける
3:チノと自分の知り合いを探す。特にココアを優先する
4:一姫が参加していたら首輪の解析を任せる
[備考]
アニメ版グリザイアの楽園終了後からの参戦。
【香風智乃@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:右頬や体に殴られた跡
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:みんなと帰りたい
1:雄二さんを信じます
2:ココアさん……無事でいてください……
3:雄二と自分の知り合いを探す
[備考]
[状態]:右頬や体に殴られた跡
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3
[思考・状況]基本方針:みんなと帰りたい
1:雄二さんを信じます
2:ココアさん……無事でいてください……
3:雄二と自分の知り合いを探す
[備考]