聖杯戦争、と呼ばれる儀式がある。
それは、いくつかの世界で行われている魔術儀式だ。
これを勝ち抜いた者は、魔術師としての栄誉と共に、願望器である聖杯が手に入る。
それは、いくつかの世界で行われている魔術儀式だ。
これを勝ち抜いた者は、魔術師としての栄誉と共に、願望器である聖杯が手に入る。
聖杯戦争には、ある大きな特徴がある。
それは英霊と呼ばれる存在を、クラスに押し込めた従者として召喚し、従えて戦うというものだ。
発祥の世界では冬木という地方都市で行われる聖杯戦争のみの特徴だったが、他の世界ではそうでもなくなり、どこであろうとこの方式が採用されている。
それは英霊と呼ばれる存在を、クラスに押し込めた従者として召喚し、従えて戦うというものだ。
発祥の世界では冬木という地方都市で行われる聖杯戦争のみの特徴だったが、他の世界ではそうでもなくなり、どこであろうとこの方式が採用されている。
その儀式、それも冬木で行われている第五次聖杯戦争のサーヴァントが、この殺し合いに呼ばれていた。
クラスは剣士であるセイバー。名前はアーサー王こと、アルトリア・ペンドラゴン。
世間では男と伝えられているアーサー王は、とある世界では女性だったのだ。
そんな彼女がこの会場に降り立った際の第一声は、こんな呟きだった。
クラスは剣士であるセイバー。名前はアーサー王こと、アルトリア・ペンドラゴン。
世間では男と伝えられているアーサー王は、とある世界では女性だったのだ。
そんな彼女がこの会場に降り立った際の第一声は、こんな呟きだった。
「イリヤスフィール……?」
イリヤスフィール(以下、イリヤと称す)とは、アルトリアの知人である。
正確に言えば、知人というには少々複雑な関係ではあるが、それらの小史はこの殺し合いに彼女の知るイリヤがいるか分からない以上、ここでは省略する。
正確に言えば、知人というには少々複雑な関係ではあるが、それらの小史はこの殺し合いに彼女の知るイリヤがいるか分からない以上、ここでは省略する。
ともかく、そのイリヤをアルトリアは目撃した。殺し合いの開始を告げたあの場所で。
否、あれはイリヤではなく別人だ。それはアルトリアにも分かっている。
肌の色も振る舞いも、彼女の知るイリヤとは違いすぎる。
だがあの少女はあまりにもアルトリアの知己に似ていた。これに関しても小史あるが、知る方法は今の彼女にはない。
とにかく、それが彼女の思考を殺し合いから逸らさせようとする。
否、あれはイリヤではなく別人だ。それはアルトリアにも分かっている。
肌の色も振る舞いも、彼女の知るイリヤとは違いすぎる。
だがあの少女はあまりにもアルトリアの知己に似ていた。これに関しても小史あるが、知る方法は今の彼女にはない。
とにかく、それが彼女の思考を殺し合いから逸らさせようとする。
「いえ、今はそれを考えている時ではありません」
しかし、アルトリアはそれを無理矢理呑み込んだ。
心の一部には疑問を残しつつも、彼女は思考を殺し合いへと移した。
心の一部には疑問を残しつつも、彼女は思考を殺し合いへと移した。
アルトリアとしては、この殺し合いには断固として否を唱える。
英雄として、騎士として。そして人間として、こんなものを認める訳にはいかない。
エロトラップの意味は知識にないが、最初の場で見たものから推測するに、女性を性的に辱めるものといったところか。
そして最初の場にいた、名前も名乗らなかった主催者の男の言動からして、それを他の場所にいる誰かに向けて見世物にしているのだろう。
騎士同士の決闘ならまだしも、何の罪もないものを苦しめて見世物にするなど、彼女は見過ごせない。
だからこそ行動に移そうとするが、阻むものがある。
英雄として、騎士として。そして人間として、こんなものを認める訳にはいかない。
エロトラップの意味は知識にないが、最初の場で見たものから推測するに、女性を性的に辱めるものといったところか。
そして最初の場にいた、名前も名乗らなかった主催者の男の言動からして、それを他の場所にいる誰かに向けて見世物にしているのだろう。
騎士同士の決闘ならまだしも、何の罪もないものを苦しめて見世物にするなど、彼女は見過ごせない。
だからこそ行動に移そうとするが、阻むものがある。
「やはり、まずはこの首輪をどうにかしなければ」
それはアルトリアのみならず、全ての参加者に等しく装着された首輪だ。
これをどうにかしない限り、主催者に手など届かない。
サーヴァントには本来、ナノマシンなど通じない筈だが、こうしてつけられている以上何らかの方法で効果を通すはずだ。
だが彼女は、それに対して有効な手段を持ち合わせていない。
これをどうにかしない限り、主催者に手など届かない。
サーヴァントには本来、ナノマシンなど通じない筈だが、こうしてつけられている以上何らかの方法で効果を通すはずだ。
だが彼女は、それに対して有効な手段を持ち合わせていない。
「猪突猛進! 猪突猛進!」
すると向こうから、誰かが一人でアルトリアに向けて走ってきた。
体格と声色から少年だと分かるが、頭はなぜか人間のものではなく、猪だった。
彼女は一瞬魔獣の類かと思ってしまうが、気配ですぐに人間だと察知する。
なぜそんな被り物をしているのか、と思わなくもなかったが、今はそれより気にすることがある。
体格と声色から少年だと分かるが、頭はなぜか人間のものではなく、猪だった。
彼女は一瞬魔獣の類かと思ってしまうが、気配ですぐに人間だと察知する。
なぜそんな被り物をしているのか、と思わなくもなかったが、今はそれより気にすることがある。
それはすなわち、目の前の少年が殺し合いに乗っているかどうか。
首輪を自力で外せない以上、他の参加者との接触は必須。
そして万が一相手が殺し合いに乗っていても、セイバーたるアルトリアならば、よほどの敵でもない限りどうにでもなる。
その為の武器は、既に彼女の手に収まっていた。
首輪を自力で外せない以上、他の参加者との接触は必須。
そして万が一相手が殺し合いに乗っていても、セイバーたるアルトリアならば、よほどの敵でもない限りどうにでもなる。
その為の武器は、既に彼女の手に収まっていた。
◆
獣の皮を被り、刃が抉れた刀を二本差す彼の名前は嘴平伊之助。
鬼舞辻無惨率いる鬼を倒すための組織、鬼殺隊の一員だ。
彼はこの殺し合いを、鬼によるものだと考えていた。
鬼舞辻無惨率いる鬼を倒すための組織、鬼殺隊の一員だ。
彼はこの殺し合いを、鬼によるものだと考えていた。
伊之助からすれば、いつの間にか全然違う場所に人を呼び出せる存在など、血鬼術を使う鬼しかいない。
そして相手が鬼ならば、倒すのは鬼殺隊である自分の役目だ。
しかし、この首輪をどうにかしないと問答無用で死ぬ、ということも理解していた。
そして相手が鬼ならば、倒すのは鬼殺隊である自分の役目だ。
しかし、この首輪をどうにかしないと問答無用で死ぬ、ということも理解していた。
「猪突猛進! 猪突猛進!」
なので、伊之助はとりあえず他の鬼殺隊の面々を探すことにした。
この殺し合いに来る前、彼は鬼殺隊主導の稽古の場にいた。
そしてあの稽古には、実力の頂点である柱を筆頭に数多の鬼殺隊がいた。
その中にはこの首輪をどうにかできる奴もいるんじゃねえか、と考えた。
この殺し合いに来る前、彼は鬼殺隊主導の稽古の場にいた。
そしてあの稽古には、実力の頂点である柱を筆頭に数多の鬼殺隊がいた。
その中にはこの首輪をどうにかできる奴もいるんじゃねえか、と考えた。
そうして走っていると、目の前に少女が現れた。
鬼殺隊ではないことは一目瞭然だったが、同時に伊之助は理解した。
目の前の少女、アルトリアが自身より遥か格上の実力者だということを。
鬼殺隊ではないことは一目瞭然だったが、同時に伊之助は理解した。
目の前の少女、アルトリアが自身より遥か格上の実力者だということを。
伊之助には学がない。識字率98%の大正時代において字が読めないほどだ。
そうでなくても、大正時代の人間がアーサー王の名前など知るわけもない。
しかし頭が悪いわけでは無く、勘も良い。
故に、目の前の相手が鬼でないことも、実力者であることも理解している。
そうでなくても、大正時代の人間がアーサー王の名前など知るわけもない。
しかし頭が悪いわけでは無く、勘も良い。
故に、目の前の相手が鬼でないことも、実力者であることも理解している。
その上で、伊之助がとった行動とは――
【アルトリア・ペンドラゴン@Fate/Stay night】
[状態]:健康、困惑(小)
[装備]:マスターソード@ゼルダの伝説シリーズ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:主催者を倒し、殺し合いを破綻させる
1:目の前の相手(伊之助)と話す
2:首輪を外す為、他の参加者を探す
3:イリヤスフィール……?
[備考]
参戦時期は当選した場合、次の人にお任せします。
[状態]:健康、困惑(小)
[装備]:マスターソード@ゼルダの伝説シリーズ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:主催者を倒し、殺し合いを破綻させる
1:目の前の相手(伊之助)と話す
2:首輪を外す為、他の参加者を探す
3:イリヤスフィール……?
[備考]
参戦時期は当選した場合、次の人にお任せします。
【嘴平伊之助@鬼滅の刃】
[状態]:健康
[装備]:嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:あの鬼(ヒエール)を倒す
1:こいつ(アルトリア)、とんでもなく強え……
2:他の鬼殺隊の面々を探す
[備考]
参戦時期は柱稽古に参加している期間のどこかです。
主催者は鬼で、この殺し合いは血鬼術で起こしたと思っています。
[状態]:健康
[装備]:嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:あの鬼(ヒエール)を倒す
1:こいつ(アルトリア)、とんでもなく強え……
2:他の鬼殺隊の面々を探す
[備考]
参戦時期は柱稽古に参加している期間のどこかです。
主催者は鬼で、この殺し合いは血鬼術で起こしたと思っています。
【マスターソード@ゼルダの伝説シリーズ】
アルトリア・ペンドラゴンに支給。
ハイラルに伝わる、伝説の勇者のみが使いこなせると言われる剣。
本ロワでは振るうだけなら誰にでもできるが、真の力は勇者でなければ引き出すことはできない。
アルトリア・ペンドラゴンに支給。
ハイラルに伝わる、伝説の勇者のみが使いこなせると言われる剣。
本ロワでは振るうだけなら誰にでもできるが、真の力は勇者でなければ引き出すことはできない。
【嘴平伊之助の日輪刀@鬼滅の刃】
嘴平伊之助に支給。
伊之助が普段使いしている日輪刀。二本で一セット。
刀鍛冶が打った刀を、伊之助が石で刃を尖らせている。
嘴平伊之助に支給。
伊之助が普段使いしている日輪刀。二本で一セット。
刀鍛冶が打った刀を、伊之助が石で刃を尖らせている。