ガバナースプリングと進角の関係を考える
ある日、走っていると何だか調子が悪い…。
点火タイミングを確認してみると大きくバラついてました。
点火タイミングを確認してみると大きくバラついてました。
スペアパーツもあったのでガバナースプリングを交換してブレは収まったのですが、上の方が気持ちよく回らない…。
点火タイミングを見ても問題ない…
何で???
良い機会なのでガバナースプリングと進角の関係を深堀してみました。
マニュアルによるとエンジン回転数と進角の関係は、こんなグラフ。
3000rpm以降横引きで、やや気持ち悪いですが、こんな進角が良いらしいです。
※設定時、静止状態で10°にしているからグラフの進角は実数として+10°
3000rpm以降横引きで、やや気持ち悪いですが、こんな進角が良いらしいです。
※設定時、静止状態で10°にしているからグラフの進角は実数として+10°
123Ignitionのマニュアルにも、2000rpmで16.8°、3000rpmで28.0°という記載があったので、このグラフ通りですね。
ということは…この通りの進角をしていれば問題ないはず?
ん?
つまりガバナースプリングの個体差で違いが大きく±2°を超えていて調子おかしいってこと???


とりあえずグラフに落として計算式に変換


マニュアルにある点火タイミング調整の10°で13mmから、進角に対して前倒す位置を示す計算式を求め表にするとこんな感じ。
静止状態で10°、13mmに調整するのが、マニュアルにあるので、理論上、静止状態から1400rpmくらいまでは遠心力で進角しないという事になり、その後はマニュアルの傾きで進角して3000rpmで頭打ちするのが理想的という事になりますね。(ホントか?)


グラフにするとこんな感じ。


結局3000rpmの時に28°、36.4mmのところに進角していれば良いことになるので実測してみると…
プーリーにつけた36.4mmのマークのかなり手前で点火してましたw
プーリーにつけた36.4mmのマークのかなり手前で点火してましたw
早すぎ…
許容±2°どころじゃない…
許容±2°どころじゃない…
これが不調の原因ですね。


今回の件をグラフで表してみると下のグラフのように静止時10°13mmで調整しました。
しかしバネが柔らかいようで、紫色の線のようなイメージ。
点火タイミングが早過ぎる感じの現象になりました。


それなら3000rpmでベストになるように合わせてみようということで試してみたら想定通りバッチリ!
アイドリング状態で確認すると普通なら遅いよって位置ですが、多用する回転数がベストになるように調整するのが良いという事みたいです。
いつもアイドリング(1100rpmくらい)で10°13mmに合わせていたので、これもベストにしようと思うなら本当は違うかもしれないですね。
本来マニュアル通りの動きをするガバナースプリングなら、こんなことは不要なんですけど、これはこれで良い発見でした。


Written by kita