Mitsuba(ミツバ)電磁式フューエルポンプのマウント製作

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フューエルポンプへのコンバージョン

FIAT 500オリジナルのメカニカル・フューエルポンプでエンジン始動にもたつくのを解消するには電磁ポンプ化するのが手っ取り早い(ていうかそれしか選択肢はない)。そこでどういうわけかMitsuba 製電磁ポンプを使う人が多い。

Mitsuba のポンプはダイヤフラムを使わない構造なので故障が少ないからなのかもしれないが、不利な点もある。まずかなり「嵩張る」こと。そして、ポンプ内部のピストン摺動部の摩耗を防ぐためと思われるが「垂直に取り付ける」こと。しかしFIAT 500の狭いフロント・ラゲージスペースではなかなか良い場所が見つからないし、エンジン・ルームでは熱によるパーコレーションなどの問題がある。

とりあえず前者でなんとかしようと、以前は垂直は諦めて適当な場所に転がしておくというズボラな方法を取っていた(やっちゃダメ!)。しかし流石にせっかく信頼性の高いポンプの性能や寿命を損ねるし、何より安全性をないがしろにするのはダメだと反省。直ぐにタンクにステーを接着して取り付け直した。今どきは強力なエポキシ樹脂のパテ状接着剤があるので固定自体は万全である。うちのチンクは所定の場所にヒューズボックスがないので空いた隙間にポンプを立ててあったが、今回、ワイヤリング・ハーネスを交換することになり、ヒューズボックスも元の位置に戻したい。それで再度ポンプの移設が必要になったという訳。

接着剤でも「固定は万全」と書いたが、ダッシュボード裏の配線を弄ろうと燃料タンクを動かした時にポンプをコジてしまったら、ボロっと取れた↓↓。(ただし補修は難しくない。実は上の写真は修理後のもの。)

上述のように、私のチンクはヒューズボックスが在るべき所に無いのでこのような取り付けが可能だった。これではあまり参考にはならないだろう。


新たなマウント(懸架台)の製作

ハーネスの引き直しを期にポンプの移設はいいのだが、ボディーに新たな孔を穿つのは嫌だし、いまさらステーの接着もなあ、、、ということで、燃料タンクの固定バンドに取り付けられないかと考えた。オリジナルかどうか知らないがうちのバンドは、それこそズボンのバンドのような孔が開いているので、その孔にボルトを通してアルミで作ったマウントを留め、下部はバンドの固定ボルトに共締めしてやればいい。このことは自分のブログ[[https://okamoo.com/blog/2021/10/09/fiat-500%e3%80%80%e9%9b%bb%e7%a3%81%e3%83%95%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%a8%e3%83%ab%e3%83%9d%e3%83%b3%e3%83%97%e3%81%ae%e3%83%9e%e3%82%a6%e3%83%b3%e3%83%88%e8%a3%bd%e4%bd%9c%e3%80%80%e3%81%9d%e3%81%ae/
]]にアップした。

  • (注!上の写真に示されているポンプは吸入・吐出のパイプが上向きに改造されているが、メーカーはこの変更を禁じている。おそらく真鍮や銅などのネジ・パイプ等、柔らかい金属パーツの締め付けトルク管理がシビアなのだろう。実際、ねじ切ってしまったものがオークションで売られているのを見たことがある。真似しないように!

しかし、どのチンクもみなタンク固定バンドに孔が開いているとは限らないし、平頭のネジの加工やロウ付けは面倒なので、ネジ止めの代りにマウント上部をバンドに挟み込むことで固定するという、もっと簡易で汎用性の高い方法もついでに考えてみた。その材料、作業内容、概念図、板金切り出し図をこちらに公開する。(と偉そうに書いたものの、Mitsuba の電磁ポンプは既に販売終了。誰がこれを参考にするんだろう、、、)

材料:

使用したアルミ板は厚さ1.5mm、縦横210mm x 95mm(厚みは1mmでは曲げ加工がしやすいが、少し心もとない)、厚さ5mmのスポンジ25x40、薄いゴム(タイヤチューブの切れ端等)15x40、厚さ10mmの木片25x25、金属と木、ゴムなどに対応する接着剤。

工具:

ドリル(6.5mmと8.5mmのビット、またはリーマー)、金工ヤスリ、金工用糸鋸または電動ジグソー。(電食が心配ならM6とM8のボルト・ナットに対応するプラスチック・ワッシャー)

図面と製作手順:

図に従ってアルミ板を--切り出す。
  • ボルト孔を穿ち、Bの開口部も切り開く。(M8用の孔は長孔にしたほうが取り付けやすい)
  • 図に従って折り曲げる。適当なベンダーがなければ幅の広いバイスに挟んで木槌等で破線部を折り曲げる。バイスの代わりに-木片と作業台の縁の角に挟んで曲げても可。仕上がりを気にしなければペンチ等で加工することもできないことはない。
  • 周囲のバリをヤスリとサンドペーパーで削り、丸める。
  • 折り曲げたAの裏側にスポンジとゴムを接着する。
  • スポンジと木片を合わせたものを、加工したアルミ板のポンプ底辺に対応する位置に貼り付ける。
  • 出来上がったマウントにポンプをM6のボルト・ナットで取り付ける。(燃料タンクに固定してからでは作業がやり難い)
以上で完成

取り付け:

Bの開口部に燃料タンク固定バンドを通し、バンドの先端のネジ孔とマウント下部をM8ボルトで共締めする。
電食が心配ならプラスチック・ワッシャーを使用する。
配線、配管を戻して取り付け完了。





追記: まぁさんによる旧版の記事(もっと弄ろう/02パーコレーション予防/「電磁ポンプをつける」に、遥かに簡便なタイラップで縛り付けるというのがあるので、そちらのほうが手っ取り早い。ただ、結構な重量がナイロン製のタイラップ一本にかかってしまうので、ポンプ下部を着底させるか何か台のようなものをかませると良いかも知れない。

by Okapon

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