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Rise of the Ronin

【らいずおぶろーにん】

ジャンル アクション
通常版 &br;
''Z version''
対応機種 プレイステーション5
発売元 ソニー・インタラクティブエンタテインメント
開発元 コーエーテクモゲームス(Team Ninja)
発売日 2024年3月22日
定価(税込) 通常版: 8,980円&br;デジタルデラックス版: 9,980円
プレイ人数 1人(オンライン時3人)
レーティング 通常版 CERO:D(17才以上対象)
Z version CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント 幕末を舞台としたオープンワールド
アクションは『仁王』をベースにさらに洗練
作り込まれた三大都市や魅力的な偉人達が登場
演出面で有名映画監督も参加&br;ストーリーも高評価だが一部首を傾げる点あり



運命を切り開け


概要

  • 『Wo Long: Fallen Dynasty』や『WILD HEARTS』と同様に、同社のヒット作『仁王』シリーズの系譜を継ぐものとなっている。
    • 本作の企画自体は初代『仁王』の開発前から存在しており、『仁王2』の開発完了を経て本格的な制作がスタートした。
    • 演出およびシナリオ担当には、実写映画版『るろうに剣心』シリーズで知られる映画監督の大友啓史氏が起用されている。

ストーリー

  • 1863年の日本。徳川幕府による300年の統治が終焉に向かおうとする中、突如として現れた黒船が国を混乱の渦に突き落とした。
    • 戦乱、疫病、そして激しい政情不安が吹き荒れる動乱の時代、名もなき一人の浪人が、自らの運命を切り拓くために戦いに身を投じる。

システム

  • キャラクタークリエイトと片割れ
    • 物語の開始時、主人公である「隠し刀」とそのパートナーとなる「片割れ」の二人分をエディットする。
    • 選択肢によって選ばれなかった方のキャラクターが「片割れ」となり、チュートリアル終了時に物語から一時離脱するが、後に意外な場面で再会を果たすこととなる。
  • 武器種と流派の三すくみ
    • 「刀」や「大太刀」といった多彩な武器種が登場し、それぞれに「北辰一刀流」や「天然理心流」などの流派が存在。
    • 流派には「天」「地」「人」の属性が設定されており(一部無属性あり)、ジャンケンのような三すくみの関係性がバトルに戦略性をもたらす。特に強力なボス戦では有利な属性を見極めることが重要。
    • 幕末という時代背景を反映し、サーベルやツヴァイハンダー、銃剣といった西洋武器も使用可能。「英国式」や「仏国式」といった独自の流派も用意されている。
    • 各流派は、同じ流派を扱う「徒党」キャラクターとの因縁を深めることで強化され、新たな技の習得が可能。
    • 副武器として銃器や手裏剣、弓などの遠距離武器も存在し、長銃によるヘッドショットも狙える。
  • 独自アクション:石火(せっか)
    • 本作の核となるパリィアクション。敵の攻撃に合わせてタイミングよく△ボタンを押すことで攻撃を弾き、相手を大きく怯ませる。
    • 判定はシビアであるため、敵の攻撃パターンをガードや回避で観察した上で、決定的な瞬間に繰り出す立ち回りが求められる。
  • 隠密と暗殺
    • 背後から忍び寄ることで敵を即座に仕留める「暗殺」が可能。強敵の場合は即死こそしないものの、大幅なダメージを与えられる。
    • スキル習得により、殺害するだけでなく野生動物を手懐けて味方に引き入れることもできる。
  • 治安改善とお尋ね者
    • マップ上の赤いエリアは賊に占拠された場所であり、敵を全滅させることで治安が回復し、土地との因縁が強化される。
    • 特定のエリアには「お尋ね者」が潜んでいることがあり、これらを討伐することで役人から報酬を獲得できる。
  • 無縁の強者
    • マップ上に表示されない隠しボス。各地の洞窟などに潜んでおり、プレイヤー自らの探索で発見する必要がある。
    • 撃破報酬は極めて強力。中には「仁王流」を操る「碧眼の侍」といった、過去作のウィリアムを彷彿とさせるファンサービス要素も含まれている。
  • 勢力とルート分岐
    • プレイヤーの選択により「倒幕派」または「佐幕派」のいずれかに加担することになる。
    • 大筋の物語に劇的な変化はないが、所属勢力によってのみ発生する専用ミッションが存在する。
  • 因縁システム
    • 50名に及ぶ登場人物と交流が可能。因縁を深め特定の条件を満たすことで「比翼の契り(ロマンス要素)」が発生する。
    • 特定の土地や勢力との因縁を深めることで、貴重なアイテムの入手やショップ価格の割引といった恩恵が受けられる。
  • 徒党(パーティー)
    • ミッションには最大2名までのNPCを同行させることが可能。戦闘中に操作キャラクターを瞬時に切り替えることができ、各キャラ固有のアクションを駆使して戦える。
    • 操作キャラが戦闘不能になった場合は他キャラへ強制的に切り替わる。なお、派閥の対立関係によっては同行できない組み合わせもある。
  • 多彩な移動手段
    • 馬による移動に加え、鉤縄を使用した縦横無尽なアクションが可能。
    • 発明家・飯塚伊賀七から譲り受ける滑空機「アビキル」により、空中移動が可能となる。
    • アビキルからの爆撃や、鉤縄でオブジェクトを敵にぶつけるなど、移動手段は戦闘においても活用できる。
  • 道場での鍛錬
    • 過去に戦った強敵との再戦や、江戸・京都の道場主との修行が可能。死亡したキャラクターとも「戦いの記憶」として対峙できる。
    • クリアタイムに応じた報酬が得られるほか、多くの流派の奥義習得条件となっている。修行形式のため敗北しても死亡扱いにはならないが、装備やアイテムの使用に制限がかかる。
  • 豊富なミニゲーム
    • 流鏑馬や滑空訓練のほか、賭場での「丁半博打」などが楽しめる。博打ではイカサマを見抜くパートも存在。
  • 猫集めと派遣
    • 遊女・薄雲太夫の依頼による収集要素。各地に隠れている猫を探し出す。警戒心の強い三毛猫などは慎重に近づく必要がある。
    • 集めた猫は拠点(長屋)で触れ合えるほか、特定の依頼へ派遣することで報酬を得られる。
  • 拠点:長屋
    • 各都市に存在する休息所。外見変更や装備の性能を維持したまま見た目を変える「意匠変更」、キャラクターの再エディットが可能。
    • ロバート・フォーチュンとの交流により、薬の素材を育てる「畑」の利用も可能になる。
  • クリア後要素:留魂録と暗夜ミッション
    • 吉田松陰の形見「留魂録」を通じて、過去のミッションへの再挑戦や都市間の移動が可能。
    • クリア後には最高難易度「暗夜」が解禁され、強力な装備を入手できるやり込み要素となっている。
  • オンライン要素
    • 最大3人までの協力プレイ(co-op)に対応。他プレイヤーのミッションに助太刀として参戦できる。
    • 占領地には他プレイヤーのアバターが捕虜として現れることがあり、救出すると共闘してくれるほか、装備品を獲得できる。ゲーム後半では逆にアバターが敵の浪人として立ちはだかることもある。
    • 「こんぴら狗」に資金を持たせて派遣し、アイテムを持ち帰らせる放置要素も存在。他プレイヤーのワールドにも出現し、撫で合うことで相互に銀貨を得られる。


評価点

  • オープンワールドの作り込みと密度
    • 舞台となる横浜・江戸・京都の3都市は、いずれも丹念な作り込みがなされており、フィールドの空疎さを感じさせない密度の高さが特徴。
    • 3都市の合計面積は約27平方kmに及び、これは『Ghost of Tsushima』等に匹敵する規模。広大さと密度のバランスが絶妙に保たれている。
    • 活気あふれる横浜の港崎遊郭や、異国情緒漂う貴賓館、富士山を望む江戸の街並み、義経伝説に彩られた京都の五条大橋など、各地に情緒豊かな風景が広がる。
    • 芝の浜や下鴨神社といった名所も網羅されており、落語や時代劇の聖地巡礼のような楽しみ方も可能。
  • ストレスフリーな移動システム
    • 馬、鉤縄、滑空機「アビキル」といった多彩な移動手段により、広大なマップを縦横無尽に駆け巡ることができる。
    • 非戦闘時のダッシュにスタミナを消費しない仕様や、自動ダッシュ機能の搭載など、快適な操作性が追求されている。
    • 目的地への馬によるオートラン機能も完備されており、スティック操作の負担が軽減されている。
  • 膨大なプレイスポット
    • 道場での再戦要素に加え、マップ各所に多種多様なミニゲームが配置されており、遊び尽くすには膨大な時間を要するほどのボリュームを誇る。
  • 魅力的なキャラクター造形
    • 坂本龍馬やマシュー・ペリーといった有名人はもちろん、沢村保祐や飯塚伊賀七といった歴史の裏方に至るまで、強烈な個性が与えられている。
    • 福沢諭吉や渋沢栄一といった文官イメージの強い人物が、アグレッシブな武闘派として共闘・敵対する意外性も魅力。
    • 村山たか、中沢琴、楠本イネといった女性陣も美麗に描かれ、華を添えている。
    • 架空の盗賊・権蔵は、プレイヤーの選択次第で展開が変わる物語のガイド役として機能し、高い人気を博している。
    • 因縁を深めることで将軍・徳川慶喜らが拠点を訪れるようになり、シュールかつ親しみやすい交流が楽しめる。
    • 条件を満たせば、史実で早世した沖田総司や高杉晋作らが生存するIFルートも用意されており、幕末ファンへのサービス精神に溢れている。
  • 豪華声優陣による熱演
    • 主役級を演じる花輪英司、加瀬康之、石川由依、ファイルーズあいをはじめ、武内駿輔(坂本龍馬)、菅生隆之(井伊直弼)、子安武人(桂小五郎)、福山潤(久坂玄瑞)ら実力派が集結。
    • 伝説的声優である榊原良子が主人公の師を演じるなど、重厚かつ華やかな演技が物語を引き締めている。
  • 激動の幕末を追体験する骨太なシナリオ
    • ペリー来航から戊辰戦争に至るまで、幕末の主要な歴史的事件を網羅。京都に留まらず、幕末の始まりから終焉までを丸ごと体験できる大河ドラマ的な構成となっている。
    • 生麦事件などの周辺エピソードも拾われており、歴史への理解を深める一助となっている。
    • 新選組への潜入や要人暗殺など、歴史ファンが熱望するシチュエーションが豊富に用意されている。
    • 手塩にかけて作成した「片割れ」が敵として立ちはだかる衝撃的な展開は、多くのプレイヤーを驚愕させた。
  • 自由度の高いアクション
    • 武器ごとに設定された多彩な流派により、20種類以上のバトルスタイルを楽しむことが可能。特に刀は最多の流派を持ち、戦略の幅が広い。
    • 「Z Version」では部位欠損描写が含まれ、剣戟アクションとしての生々しさと爽快感が向上している。
  • 「石火」による攻防の快感
    • あらゆる攻撃を捌けるパリィシステム「石火」の成功により、敵を大きく怯ませる爽快感は格別。火花を散らす演出も相まって、シンプルながら中毒性が高い。
  • 絶妙な難易度調整
    • 「死にゲー」を彷彿とさせるスタッフの手によるものだが、難易度「薄明」を選択すれば一般的なアクションゲームと同等の感覚でプレイ可能。体力回復量などの細かな補正も設定できる。
    • 一方で最高難易度では、ガード不能技を多用する敵とのスリリングな死闘が楽しめる。
  • エンターテインメント性の高い演出
    • 斬撃を飛ばす井伊直弼や、超常的な動きを見せるアーネスト・サトウなど、一部に「無双」シリーズを思わせるぶっ飛んだ演出が盛り込まれ、ゲーム的な楽しさを底上げしている。
    • 隅田川の花火を背景にした勝海舟戦など、視覚的に鮮烈なステージ構成も評価が高い。
  • 高品質なキャラメイクと衣装
    • 『仁王2』譲りの緻密なキャラメイクに加え、衣装の組み合わせの幅が拡大。装備性能を維持したまま見た目を変えるシステムもあり、自由なカスタマイズが可能。
  • 充実したデータベースと設定
    • 人物紹介や歴史背景が網羅されており、ゲームをプレイしながら知識を深められる。
    • プレイヤーの好みに合わせた細かなシステム調整が可能で、ストレスのないプレイ環境を構築できる。
  • ハックアンドスラッシュ・装備周りの中毒性
  • 装備にはレアリティやランダムオプションが付与されており、厳選によるやり込み要素が存在する。
    • 攻撃力だけでなく気力消費軽減や特定行動の強化など多様な効果があり、ビルド構築の幅が広い。
    • 同一武器種でも性能差が大きく、装備構成によってプレイスタイルが変化する。
    • 流派との組み合わせやセット効果により戦闘性能をさらに高めることができ、構築の奥深さに寄与している。
    • アクションだけでなく収集・強化面でも長時間遊べる設計となっている。
  • 徒党システムの戦略性
  • NPCと共闘する徒党システムにより、単独戦闘とは異なる戦術的な駆け引きが生まれている。
    • 敵のターゲットが分散されることで囲まれにくくなり、特に多人数戦での生存率が向上する。
    • 操作キャラの切り替えにより、前線で戦うキャラと後方で回復・立て直しを行うキャラを使い分けることが可能。
    • 強敵戦では一人が敵の注意を引きつけている間に別キャラで背後から攻撃するなど、擬似的な連携プレイが成立する。
    • 回復手段を持つ仲間や耐久力の高い仲間を編成することで、アクションが苦手なプレイヤーでも攻略しやすくなる。
  • ステルスの自由度
  • 敵拠点の攻略において複数の手段が用意されている。
    • 正面から突入して一掃する、屋根上から侵入して暗殺する、遠距離武器で数を減らすなど、状況に応じた攻略が可能。
    • 例えば見張りを先に排除して警戒レベルを下げる、巡回ルートの隙を突くといった段取りを考える楽しさがある。
    • 鉤縄や滑空を利用して通常ルートではない侵入経路を取ることもでき、プレイヤーごとの差が出やすい。
    • 高難易度では敵の火力が高いため、正面戦闘を避けて各個撃破するステルス戦術が有効となる。
  • UIの親切さ(カスタマイズ性)
  • HUD表示の細かな調整が可能であり、プレイスタイルに応じた環境構築ができる。
    • ミニマップや敵表示のON/OFFにより、情報重視か没入重視かを選択できる。
    • ナビゲーションは目的地へのルートを明確に示すため、広いマップでも迷いにくい。
    • 収集要素の達成率や未回収項目が確認できるため、マップ埋めやコンプリートを狙いやすい。
    • 設定の自由度が高く、自分に合った快適なプレイ環境を構築できる点は評価できる。
  • 時代再現のディテール
  • 幕末という過渡期の文化や空気感が丁寧に表現されている。
    • 和装の武士と洋装の外国人が同じ街に存在するなど、文明開化期特有の混在した風景が描かれている。
    • 刀と銃が同時に使われる戦闘や、西洋建築と日本建築の混在など、時代背景がゲームプレイにも反映されている。
    • 街中では商人の呼び込みや人々の生活感が感じられ、単なる舞台装置に留まらない作り込みが見られる。
    • 外国人居留地では言語や文化の違いによる緊張感があり、他地域とは異なる雰囲気を体験できる。


論争点

  • ストーリーにおける選択の影響
    • 中盤から「倒幕」と「佐幕」のルート選択が可能になるが、特定ミッションの内容が変化するに留まり、物語の結末が大きく分岐することはない。
    • 例えば、特定の重要人物を助命する選択をしても、直後のイベントで強制的に殺害されるといった展開があり、プレイヤーの意思が反映されにくい側面がある。ただし、特定の選択によってのみ発生する因縁ミッションも存在するため、完全に無意味というわけではない。
  • 主人公の立ち位置と坂本龍馬の影響
    • 物語の構造上、坂本龍馬が佐幕・倒幕双方に顔が利く狂言回しとして機能しているため、主人公も両勢力を往復するような「コウモリ」的な行動を取ることになる。新選組と交流した直後に、潜入任務で彼らを探るような展開もあり、思想的な一貫性は薄い。
    • 主人公がプレイヤーの分身として個性を抑えられている分、龍馬の意思が物語を牽引しており、主人公がその追随者に見えてしまうという意見もある。
    • 激しく対立しているはずの勢力と親密になっても、一部の例外を除き、ほとんどのキャラクターが通常通り接してくれる点は、ゲーム的な配慮とはいえ世界観の緊張感を削いでいるという指摘もある。
  • 片割れとの関係性と敵対の動機
    • 宿敵となる片割れとは幾度も刃を交えるが、敵対の真意を語るシーンでは言葉を濁されることが多く、核心に触れるのが終盤まで持ち越される。
    • 最終決戦で明かされる動機についても、プレイヤーによっては共感しづらい、あるいは稚拙であると感じる場合がある。
    • また、プロローグで「二人一組」の絆が強調されるため、丹念にキャラメイクした相棒が離脱し敵対し続ける展開を残念がる声も少なくない。
  • 「比翼の契り」の仕様
    • 複数のキャラクターと契りを結ぶと、特定のキャラクターからは浮気と見なされて咎められるイベントが発生する。
    • 純愛を楽しみたい層には好評だが、ゲーム的にイベントが進行しなくなる等のデメリットが生じるため、勢力の乗り換えには寛容なのに私生活には厳しいという矛盾を指摘する声もある。
    • 別れを切り出すことで回避可能だが、その際の悲しげな演出に罪悪感を覚えるプレイヤーも多い。なお、同時に最大三人まで結べるが、いわゆるハーレムルートは存在しない。
  • キャラメイクと幼少期演出のギャップ
    • 物語上、主人公と片割れの幼少期の姿が固定の顔立ちで登場するシーンがあり、極端に奇抜な外見でキャラメイクしていると、成長後とのギャップに違和感を覚える可能性がある。
  • 時代背景と登場人物の年齢
    • 幕末から明治にかけての著名人を多数登場させているため、一部の人物の年齢設定に無理が生じている。
    • 例えば嘉納治五郎(1860年生)が1863年の物語開始時点で既に少年の姿で登場している(史実では3歳)など、ファンサービスとしての側面が強い反面、厳密な時代考証を重視する層からは首を傾げられることがある。
  • 戦闘の石火依存バランス
  • 石火(パリィ)は高リターンなシステムであり、戦闘の中心となりやすい。
    • 成功時は敵の体勢を大きく崩し、一気に攻勢に転じられるため、習熟するほど使用頻度が増える。
    • ボス戦では石火を軸にした立ち回りが最適解となる場面が多く、他の戦術の存在感が薄れる場合がある。
    • 失敗時は大きく隙を晒すためリスクも高く、特に連続攻撃に対しては判断がシビア。
    • 結果として「駆け引きが楽しい」と感じるか「やることが固定化する」と感じるかで評価が分かれる。
  • 史実IFの扱い
  • 史実を基にしたIF展開が用意されている。
    • 本来は早逝する人物が生存したり、関係性が変化するなど“もしも”の展開を体験できる。
    • 特定キャラとの因縁を深めることで史実とは異なる結末に分岐する要素もある。
    • 一方で大筋の歴史は維持されるため、劇的に世界が変わるようなIF展開は少ない。
    • そのため「歴史の枠内での変化を楽しめる」とする意見と「変化が中途半端」とする意見に分かれる。
  • 恋愛・好感度システムの軽さ
  • 多数のキャラクターと関係を築ける自由度がある。
    • 特定の選択肢や贈り物で比較的容易に好感度が上昇し、短時間で関係が進展する。
    • 複数キャラと同時に関係を築くことも可能で、自由度の高さはある。
    • 一方でイベントは短めで、深い心理描写や長期的な関係変化は控えめ。
    • 結果として「気軽に楽しめる」が「印象に残りにくい」という側面もある。
  • 探索報酬の均一化
  • 収集要素に対する報酬が似通っている傾向がある。
    • 各地の拠点制圧や収集ポイントで得られる報酬が装備や素材中心で、内容に大きな差が出にくい。
    • 特定のロケーション限定の強力装備やユニークアイテムが少なく、「ここだけの特別感」が弱い。
    • 序盤は報酬の価値を感じやすいが、装備が充実してくる中盤以降は相対的に魅力が低下する。
    • 結果としてマップ埋めが目的化しやすく、探索自体の動機付けがやや弱くなる場合がある。


問題点

  • グラフィックの質
    • オープンワールドとしての景観は整っているものの、建物や樹木のテクスチャ、モブキャラクターの肌の質感などは、現行世代の基準で見ると粗さが目立つ。全体的に一世代前のハードのような印象を与える箇所がある。
  • 新鮮味に欠けるシステム構成
    • 占領地の解放、鉤縄や滑空機による移動、ステルス要素など、既存のオープンワールド作品やアクションゲームで確立された要素の組み合わせであり、本作ならではの画期的な新しさは薄い。
    • 手堅い作りではあるが、先行する類似テーマの作品と比較して「二番煎じ」という評価を受ける一因にもなっている。
  • 歴史知識への依存度が高い物語
    • 登場人物の行動は史実に即しているが、ゲーム内の解説は不十分な箇所が多く、当時の情勢や人物関係をある程度把握していないと展開を理解しにくい。
    • サブミッションにおいても、史実のエピソードを知らなければなぜその人物がそこにいるのか不明なまま進行するものがあり、海外のレビュアー等からシナリオが難解であると評される原因にもなった。
  • 佐幕派・新選組の描写不足
    • 物語の序盤は坂本龍馬や吉田松陰の門下生らと行動を共にするため、必然的に倒幕派としての期間が長くなる。
    • 高い人気を誇る新選組の本格的な登場は中盤以降であり、結成から池田屋事件までが駆け足で描かれる。重要な内部抗争がサブミッション扱いになるなど、佐幕派や新選組をメインに遊びたいプレイヤーにとっては、倒幕派優遇のバランスに物足りなさを感じる場合がある。
  • サブミッションの単調さ
    • ミッションの多くが「現場へ向かい賊を討伐する」というお使い形式のパターンに終始しており、バラエティに乏しい。ミニゲームや非戦闘的な解決策を絡めた変化が乏しいため、作業感を感じさせやすい。
  • 徒党キャラクターの制限
    • 同行するキャラクターの中には、西郷隆盛の鉄棍やモローの鞭剣など、主人公が使用できない特殊な武器・モーションを持つ者がいる。
    • また、中岡慎太郎や清河八郎など、戦闘描写があるにもかかわらず徒党として連れ歩けない因縁キャラが複数存在し、彼らと共に戦いたいという要望に応えられていない。特に不殺を貫く福沢諭吉などは設定上の制約が強い。
  • 土地移動の操作性
    • 横浜、江戸、京都といったエリア間を跨いで、やり残した要素を回収するために過去のエリアに戻る手順が「留魂録」を介する必要があり、直感的に分かりづらい。
  • 素手の扱いの格差
    • 他の武器種には複数の流派が用意されているのに対し、素手アクションは「無明流」の一つに限定されている。嘉納治五郎などの猛者が登場するものの、彼らから新たな流派を習得するようなシステムはなく、戦闘のバリエーションが欠けている。
  • 「留魂録」の機能不足
    • クリア済みのミッションを再プレイできる機能はあるが、前後のイベント会話を見返すことができない。選択肢による反応の違いを楽しめる作品だけに、会話シーンのスキップやリプレイ機能の不備が惜しまれている。
  • 便利機能のアイテム化
    • 時間変更、アイテム探知、馬の呼び出し、写真撮影といった基本機能が全て個別のアイテムとして扱われている。
    • これらはアイテムパレットに登録しなければワンボタンで使用できず、限られた登録枠を圧迫する上、誤操作で消費アイテムを無駄にするリスクを伴うため、不便さを指摘する声が多い。```
  • モブキャラクターの会話バリエーション
    • 街中を歩く人々の台詞が画一的であり、江戸や京都といった異なる都市であっても「そうそう、そうなんだよ!」といった定型文が頻繁に繰り返される。
    • 激動の幕末という時代背景に対し、モブの会話がテンプレートに終始しているため、生きた時代が動いているという実感が得られにくい。
    • どこへ行っても同じような会話が聞こえてくるため、フィールドを探索する楽しさが削がれているという指摘もある。
  • 敵AIの単調さ
  • 敵の行動パターンが固定化されている。
    • 雑兵系の敵は「接近→数回攻撃→隙を晒す」という流れが多く、複数回戦うと対応がパターン化しやすい。
    • 銃持ちの敵も基本的にその場で射撃するだけで、遮蔽物を活用したり連携して挟み撃ちにするような動きは少ない。
    • ステルス時は背後からの接近や物陰を利用した誘導が容易で、警戒状態に入っても持続時間が短い。
    • 高難易度では攻撃力や耐久力が上昇する一方で、新たな行動パターンの追加は限定的であり、戦術の幅が広がりにくい。
  • カメラワークの不安定さ
  • 戦闘時の視点挙動に問題が見られる。
    • 建物内や路地裏などの狭所ではカメラが壁や障害物に干渉し、敵の動きが視認しづらくなる場面がある。
    • 多人数戦ではロックオンが近くの敵へ勝手に切り替わることがあり、狙っていた相手から外れてしまうことがある。
    • 段差のある地形や坂道では視点が上下に揺れやすく、攻撃タイミングの把握が難しくなる場合がある。
    • 石火を狙うタイミングで視界が遮られ、不意の被弾につながるケースも見られる。
  • ロード・テンポ面の課題
  • ファストトラベル自体は快適であるが、細かな遷移が多い。
    • ミッション開始時や終了後に短いロードや暗転が挟まることが多く、テンポが途切れやすい。
    • 長屋や拠点への出入りでもワンクッション挟まるため、頻繁に利用するとテンポの悪さが目立つ。
    • イベントシーン後に操作可能になるまでの待ち時間があり、スムーズに次の行動へ移れない場面がある。
    • 留魂録による過去ミッション再訪時も読み込みを挟むため、周回プレイ時にやや煩雑さを感じる。
  • 装備更新の手間
  • 装備の入れ替え頻度が高く管理が煩雑。
    • ミッションごとに複数の装備がドロップするため、都度性能比較を行う必要がある。
    • 似た性能の装備が多く、どれを残すか判断しづらい。
    • 不要装備の売却や分解をまとめて行う機能はあるものの、整理自体の手間は軽減しきれていない。
    • 終盤になるとドロップ数が増加し、インベントリ圧迫や整理時間の増大が顕著になる。
  • マルチ要素の弱さ
  • オンライン要素は補助的な位置付けに留まる。
    • 共闘ミッションは存在するが、ストーリー進行の大半はソロで完結する設計となっている。
    • マッチングや継続的な協力プレイの導線が弱く、単発的な利用に留まりやすい。
    • 報酬面でもマルチ限定の大きなメリットは少なく、積極的に利用する動機が薄い。
    • 結果としてオンライン要素は“あれば使う程度”の存在感に留まっている。
  • 音周りの弱さ
  • BGMの印象が薄く、記憶に残りにくい。
    • 戦闘曲・探索曲ともに無難な作りで、強い個性やフックに欠ける。
    • 特定のイベントやボス戦でも専用楽曲の印象が弱く、シーンの記憶と結びつきにくい。
    • 環境音は風や街の喧騒などリアルに作られているが、演出として前面に出ることは少ない。
    • 結果として“雰囲気はあるが印象に残らない”音作りとなっている。
  • 街のインタラクション不足
  • 街の賑わいに対して関与できる要素が少ない。
    • 多くのNPCは会話のバリエーションが限られており、繰り返し訪れても新たな発見が少ない。
    • 店舗も売買機能が中心で、イベントや個別ストーリーに発展するケースは限定的。
    • 建物の多くは外観のみで内部に入れず、探索の幅が見た目ほど広くない。
    • ミニゲームや寄り道要素は存在するが、街そのものとの双方向性はやや弱い。
  • 終盤のマンネリ感
  • ゲーム進行に伴い新鮮味が薄れる。
    • 基本的なミッション構造が「敵拠点制圧」や「目標撃破」に収束しやすく、展開の変化が乏しい。
    • 新たなシステムや大きなプレイ体験の変化が終盤にかけて少なく、既存要素の繰り返しになりがち。
    • 装備更新や収集要素も作業的になりやすく、モチベーション維持が難しくなる場合がある。
    • 結果としてプレイ時間が長くなるほど“慣れによる飽き”が顕在化しやすい。


総評

    • オープンワールドの手法を用いて幕末維新の動乱や当時の人々の生活を細部まで描き出しており、幕末を題材としたゲームの中では最高傑作であるとの評価も根強い。
    • 『仁王』シリーズで培われたノウハウを活かした、爽快感あふれる剣戟アクションも本作の大きな魅力となっている。
    • その一方で、史実に基づかないゲーム独自のオリジナル要素やシナリオに関しては、一部に粗が目立つという意見も見受けられる。```

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最終更新:2026年08月20日 12:55