ギャルゲ・ロワイアル2nd@ ウィキ

影、ミツメル、光

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影、ミツメル、光 ◆wYjszMXgAo



「……とりあえず、少しは乾いたよね……」

――――町に出てしばらく歩いた先の本屋さん。
あたりを確認しても、広場を挟んだ先の博物館くらいしか高い建物はない。
多分、ミュージアムショップみたいなものなんだろう。本以外にもいろいろ置いてある。
ここなら広場のおかげで見晴らしがいいし、襲撃や狙撃の危険性も少なさそうだ。
……という事で、僕こと直枝理樹は本棚の後に隠れて無理にでも服を着替えておく事にする。
もうじき放送ということもあって、体を落ち着けるにはちょうどいい。

「……うぅ、寒いなあ」

服は半乾きといったところに加えて朝方の風は冷たい。
だから、当然と言えば当然なんだけど。
……風邪を引かなければいいなあ。
まあ、それでも男としていろいろ耐え切れない事に比べれば、うん、多少はマシだと思う。

ちなみにアサシンさんは現在お店の外で周囲を偵察中。
博物館に入る人とか出てくる人がいるかもしれないし。
何かあれば即座にトランシーバーで連絡できる様にして、僕たちはとりあえず体を休めている。
……博物館の中で休むことも考えたけど、あそこは目立ちすぎる。
中を調べる価値はある、と思う。
だけど、休憩はこうして別の場所で取ったほうが安全だ。

恭介たちとのミッションを思い出す。
……目立つ所に隠れても、まず見つかる。
かといってその裏をかこうとしても、やっぱりそういうのは想像の範疇になりやすい。
灯台下暗しが一番安全だったりするんだ。
まあ、そんなこんなで僕は一息ついている真っ最中。
……警戒は怠ってはいないけどね。

そのついでに、この殺し合いについて僕は色々考える事にした。


誰のどんな思惑でこんな事がされているのか。
ここは何処なのか、首輪はどんなものなのか。
考えるべき事はいっぱいある。

……僕はそこまで力があるわけじゃない。
今言ったことだって、僕には想像もつかない物だってあるだろう。
……でも、だからこそ考えよう。
それが僕に出来ることなら最大限に使わなきゃいけない。
自分が無力だからって、手を尽くさない必要なんてないんだ。
ありとあらゆる可能性を考慮して、自分の打てる手は全て打っておく。

「……恭介なら、きっとそうするはずだ」

……恭介は、何をやっているんだろう。
真人は、謙吾は、来ヶ谷さんは、鈴は。

……もしかしたら、死んでしまっているかもしれない。
最悪、僕以外の全員が。

「……ッ!」

――――頭が割れるように痛く思えた。
……皆で頑張って。
ようやくあのバス事故をどうにかできるかもしれないと言う目前に、そんな結末は酷すぎる。
でも、でもでもでも。
それは確かに起こりうる出来事で。
一番最初の会場で死んでしまった人たちのように、思い浮かべた端から皆が爆発していく光景が。

皆が楽しく笑いあう。
だけど、それは突然に。

鈴の脳みそがどろり。
来ヶ谷さんの顔がぐしゃ。
謙吾の頭がぼとり。
真人の蓋骨がぶしゅっ。
恭介の首が、ころころ。

笑顔のままで。

「う、く……っ」

嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!


――――だけど。

……だけど、逃げるな、僕。
向かいあえ、どんな光景が待ち受けていても。

その為に恭介たちは、僕を強くしてくれたんじゃないか。

この足で歩き出そう。やがて来る過酷も乗り越えてみせるんだ。
それを信じてくれた人たちのためにも。


「……す、は」

息を吸う。
ゆっくり。ゆっくり。
――――もうすぐ放送が始まる。
それを聞いて取り乱さない為にも、覚悟しなければいけない。

信じたくはないけど、もし誰かが既にどこにもいないのだとしたら。
……きっとその人は、僕に強くあることを望んでいたんだろうから。
怒りや悲しみに狂う訳にはいかないんだ。
絶望に呑まれる訳にもいかないんだ。

……それに。
たとえ誰かがいなくなったとしても、リトルバスターズの絆が消えるわけじゃない!
なかった事になるわけじゃないんだ!

……だから僕は考えよう、これからどうすべきか。
絶対に揺るがず、折れない為に。
僕に出来ることを、僕の役目を。


さしあたっては今後の行動方針、かな。
……何をおいても念頭に置くのは、この殺し合いから脱出する為の方策だ。


問題点はおよそ2つ。
脱出ルートの模索と、首輪の解除。

……僕がすべきなのは、前者だ。
正直な話、首輪をどうこう出来る技術は僕にはない。
……恭介みたいに花火とか火薬の知識があれば少しは解析できたかもしれないけど、
僕に出来るのはせいぜい手助けに首輪を回収することくらいだろう。
それを、恭介みたいに火薬や機械の知識のある人に託す。

認めるのは悔しいけど、殺し合いはもう始まっている。
あの侍や太一みたいな危険な人間は確かにいる。
死んだ人もきっと出ているはずだ。
……そういう、死んだ人の体からできれば首輪を回収したい。
――――僕にそんな、首をもぐ勇気があればの話だけど。

……決意は、ある。
だけど、実際に死体と向かい合った時にそんな残酷な事を僕が出来るのかは分からない。

……とりあえず、それは死体と出くわした時に考えよう。
今はもっと考えるべき事がある。
僕が確実に出来る事を、だ。

だから、脱出の為の具体的な方策を考えるんだ。
その上で首輪を解除できる人と協力関係を築ければ御の字なんだから。



「……恭介なら、どうする?

僕は呟いて恭介を思い浮かべる。
あの人はどうしているんだろう。
……合流できれば、きっと心強い仲間になってくれるはずだ。
仲間思いで何でもできる僕たちのリーダー。
絶対に、自分が優勝する為には行動しないっていう確信がある。

でも。
……一つ、不安が残るんだ。
恭介が僕たちを優勝させる為に、手を汚しているんじゃないかって。

あの人は、大切な物を護る為には切り捨てる事を躊躇わない所がある。
それは強さでもあるけど、弱いところでもある。
……諦めているってことなんだから。

だけど、だからこそ。
そんな弱いところも強いところもあるからこそみんな恭介が好きなんだ。
そして、いくら恭介でも補えないものがあるからこそ、みんなが一緒に力を合わせようとする。

……だから。
もし彼がそういうことを考えているなら、僕は絶対に止めてみせる。
絶対に皆で脱出する方法がある、そうやって説得してみせるんだ。


考える。
この状況でなら、恭介はどう動くか。
……ゲームに乗っているにせよそうでないにせよ、恭介なら絶対に積極的な殺人はしないはずだ。
アサシンさんやあの侍みたいな力のない僕たちがそんな事をやっても意味が薄い。
慎重に生き延びて、機会を窺うだろう。

……それこそ、一人だったり、油断しきったりした相手を狙ったりとか。
あるいは不意打ちとかかも。
それだって絶対に他の人間に知られないように、だ。
証拠を残したり目撃されたりするような状況では動かないに違いない。

……そう、恭介はあからさまな殺人はしないだろう。
それを思い、少しはほっとする。

……でも、油断は禁物だ。可能性は0って訳じゃないんだから。

それに、こんな消極的なやり方だけじゃ恭介は絶対に黙っていない。
もっと効果的なやり方を考えて、自分から状況を変えにいくのが恭介なんだから。

じゃあ、恭介が武器にするのはなんだろう。
力という選択肢はないのは確認したとおり。
だとしたら、一つ。


「……情報、だね」


そう、この島で何をするにせよ、絶対に重要なのが情報だ。

脱出に関する情報でも、首輪に関する情報でもいい。
どの人が危険かという情報も役に立つ。

恭介が何を考えているかは分からないし、どんな作戦を立てるのかも予想もつかない。
脱出を目的にしているのかゲームに乗っているのかさえ、実際会ってもその口から漏れる事さえないかもしれない。
でも確実に言えるのは、恭介は絶対に情報を集めに動く――――ということだ。
多分、それを元に何かをしようともするはず。


そして、その利点は僕にも全く共通のもの。
……情報。
特別な力のない僕が手に出来る武器なのは、恭介と変わらない。
だけど、それだけに僕が頼りにする価値はあるはずだ。
僕もそれを武器に選ぼう。

さて、ここからが正念場だぞ、直枝理樹。
……選んだ武器はおそらく恭介と同じ。
だけど、スタートラインは並んでいても、ここからはきっと違う。

……恭介の後を追うだけじゃない、直枝理樹のミッションを進めていかなくちゃいけないんだ。
それこそ、恭介たちだって今度は僕が助けられるように。
恭介に諦めないでいいよって言う為に。

……どんな情報が今あるか。
どうやったら情報を得られるか。
恭介たちと会うにはどうしたらいいか。
みんなと脱出する為に、僕は、僕自身でそれらを考えていこう。

まず、最終目的になる脱出についてだ。
この島から優勝せずに脱出する方法は、多分3つ。

ひとつ。
首輪を無効化した上で、主催の人たちと対決する。
……これはあまり現実味がない。
主催の人たちの力が分からない以上、迂闊に手を出せないからだ。
だけど、万一他に手段がない場合はこれに頼るしかないと思う。
これをする為には首輪を解除できる人と、他のゲームに乗っていない人たちとの連携が重要になる。
……僕たちだけじゃきっと無理だ。
そして、主催の人たちとの交流手段も考えなくてはならない。

ふたつ。
首輪はともかくとして、とにかく主催の人たちと交渉して皆を帰してもらう。
……ある意味、一番現実的だと思う。
この殺し合いには、絶対になにか“意味”があるはずだ。
逆に言えば、その“意味”さえ満たせば殺しあう必要はもうなくなる。
必要なのは、とにかく主催の人たちの目的を探ること。その上で、交渉で帰還という条件を引き出さなくちゃいけない。
こっちも主催の人たちとの交流手段が必要だ。

……殺し合いの目的に関して考えられる事はいくつかある。
何かの実験。何かの選別。何かの復讐。何かのテロ。何かの儀式。何かの見せしめ。
……何かの娯楽。
いくらでもこじつけられるけど、情報が足りなさすぎるので保留するしかないかな。
ただ一つ言えるのは、主催の人たちにとってこの殺し合いは何かの“意味”を手に入れる“手段”だということだ。
一番最後のもっとも考えたくない可能性でさえ、主催の人たちの退屈しのぎの“手段”なんだろうから。
まずは放送を聞いて、そこから判断しよう。
……どこまで彼らが本当のことを話しているかは疑ってかからなきゃいけないけど。

みっつ。
首輪を無効化した上で、主催の人たちに気付かれずに島を出る。
理想的といえば理想的。
……だけど、本当に彼らから逃げる事ができるか、と言う不安は付きまとう。
肝心なのは、首輪の解除とこの島での脱出手段を探す事だ。

これらを纏めると、僕が調べるべき情報は5つ。

  • 首輪の解除。
  • ゲームに乗っていない人たちが誰か。
  • 主催の人たちの目的。
  • 主催の人たちとの交流手段。
  • 島の中にどんな脱出手段となりうるものがあるか。

それぞれに対応する僕にできる調べ方は、こうなる。

  • 首輪を回収、技術や知識のある人に託す。
  • 積極的に他者と交流する。
  • 放送を分析する。他にも施設とかに何かあるかもしれない。
  • ……現状、分からない。とにかく情報収集。
  • 島の中の施設や、支給品を徹底的に調べる事。

……これだけだ。
だけど、放送を分析するのはともかく、島中の施設や支給品を調べるのはとても僕一人じゃ無理だ。
参加者の情報も手の届く範囲が精一杯。

……その為にはどうしても仲間が必要だ。
アサシンさんは頼りになるけど、それだけじゃ手が足りない。
もっともっとたくさんの人と交流する必要がある。
その為に。

――――皆を見つける。
まずは、信頼できるリトルバスターズのメンバーを探そう。
僕がアサシンさんと協力しているように、皆にも仲間がいてもおかしくない。
……そこまでの皆の交友関係や、今までに会った危険な人たちの情報が欲しい。

そして、他の人たちとも協力関係を築いていくんだ。
バスターズでなくてもいい。
アサシンさんや静留さんみたいな人たちと手と手を取り合おう。



――――つまり。
僕が成功させるべきミッションは、主催に対抗する人たちの間に情報に関する協力関係を構築することだ。
それも、できれば僕が倒れても残り続けるようなものがいい。
……僕が死ぬ可能性だって充分ある。
だからこそ、僕一人で留まらない皆の輪を作れれば、きっと僕のした事は無意味にはならないはずだ。



じゃあこれから具体的にどうする、直枝理樹。

考えろ。考えるんだ。
恭介ならどうするか。そして、恭介なら何を切り捨てるか。
……恭介が切り捨てたものですら拾い直せるミッションを、僕が考えろ!

地図を眺めて手をあごに当てる。

「……恭介なら、どこに向かうかだ」

情報を武器にするだろう恭介なら、同じく情報を武器にしようとしている僕とも行動範囲は重なるはず。
彼の行動範囲はきっと僕の行動範囲としても有効だろう。
それを考える。
……恭介と出会えるかもしれないっていう打算もある。

山の中はない。
誰かと出会える可能性は著しく下がる。

となると、街。
それも、ひとところに留まってはいないだろう。
あちこちに出回って情報を集めているに違いない。
目印になるところには人が集まるだろうから……、多分、施設巡りをするはずだ。


そこで、施設を効率的に巡るにはどうするか。
さっきから僕の目に入っている地図には、その答えが大きく書かれている。

「……駅だ」

電車を利用する。恭介なら絶対にこれに気付く。
人が集まる理由としては申し分ない。

だから、……多分、恭介はどこかの駅の近くに。
線路から離れていない所にいるはずだ。あるいは、駅を巡っているのかもしれない。

つまり、駅を中心として各地の施設を探索していけば、恭介に出会える可能性は高い。
もちろん、そのほかの人間たちにも。
……その人たちの間で、広い協力関係を築く。

中には危険な人もいるだろうけど、慎重策を取りすぎても発展はしない。
そうなった場合はアサシンさんを信じよう。僕を守ってくれるって。
……僕に対抗できないなら、誰かを頼る。代わりに、僕のできることをやっていく。
他力本願かもしれないけど、それが皆と協力していくってことなんだと思う。

「……あ、そうだ!」

アサシンさんの事を思い浮かべた瞬間、一つの案が僕の脳裏に浮かんだ。
正確には、彼自身との遭遇の経緯と、持っている支給品を思い浮かべて。
……信頼できるたくさんの人の間での協力関係。
それを作り上げるのに有効かもしれない、ひとつのミッションが。

名簿を取り出して、目に通していく。
……これを覚えないといけない。
このミッションを進めるには、絶対に参加者の名前が必要になる。

◇ ◇ ◇


真アサシンことハサン・サッバーハは一つの報告を携えて本屋の自動ドアをくぐる。
……おそらく危険ではないだろうが、直江理樹に伝えておくべきことだろう。
店内は清潔で、蛍光灯の光に照らされた空間にかび臭さは微塵もない。

……と、奥まった所に理樹の姿を見つけて近づき、話しかける。

「リキど――――、」

「あ、アサシンさんちょうど良かった! 今後の方針について聞いてもらいたいことがあるんだ」

……遮られ、にこりと笑いかける理樹にアサシンは沈黙する。
その勢いに押され、何となく頷いてしまったからだ。
急ぐ報告でもないし、とりあえず聞いてからでもいいだろうと判断したのもある。

理樹はアサシンの方に近寄ってくると、目と目を合わせて向かい合い、切り出した。

「……これからなんだけど。
 やっぱり、何はともあれ一番大事なのは情報だと思うんだ」

開口一番に告げられたそれは、当然といえば当然の事。
だが、アサシンはそれに呆れかえる様な事はしない。
聖杯戦争でも情報は重要な要素だ。初歩の確認はしておくに越したことはない。
少なくとも、目の前の少年がむやみやたらに動き回る程に見通しがない訳ではない事は確かだろう。

「……これから、積極的に他者と交流すると。具体的な方策は?」

頷くアサシンに理樹自身もそれを返し、自身の考えを述べていく。


「まず、この近くの施設を回ってみるつもり。
 地図で目立つ場所には人も集まるだろうし、もしかしたら何か使えるものがあるかもしれない」
「……成程」
「その後は、駅に行って電車で移動。……そして、できる限りたくさんの施設を調べておきたいんだ。
 アサシンさんには、僕が向かう前にそこを偵察して欲しい」

意外に考えている。
――――そう、アサシンはそう思う。
確かに施設や駅には人が集まる。
ランクが落ちているとはいえ気配遮断のある自分ならば偵察に最適だ。
そこに誰がいるか、会話内容から危険かそうでないかを判断できるだろう。
反面、危険人物も集まりやすいが……、そこは自分が信頼されているということだろうか。
悪い気はしないので、黙って先を促すことにする。


「……ここからが本題だよ。
 まず、なんだけど……。アサシンさん」
「……どうなされた」

理樹の真剣な顔。
何事かと姿勢を改めるアサシンにとって、理樹の告げた言葉は少し理解に時間を要した。

「……アサシンさんのもっている木彫りの星を、分けて欲しいんだ」

「……は?」

どういうことだろうか。
投擲武器としてもあまり優れているとはいえないあのアイテム。
数だけはあるが、あれが何だというのだろう。


訳が分からないが、とりあえず今は忠義を尽くすと決めた相手だ。
投擲用を考えて半分ほどを取り出し、理樹に手渡すことにする。

「ありがとう」

にこりと笑う理樹ではあるが、アサシンにその胸中は分からない。
……これで、何をするつもりなのだろうか?
全く思いつかない。
今のアサシンの仮面の下の表情を見ることが出来たならば、疑問の一字で表現できるだろう。
何となくそれを察した理樹は、早速説明に移ることにする。
それも、筆談で。

『……これなんだけど。
 これを、信頼できる相手に渡そうと思うんだ。これから会う、情報交換した人たちみんなとね』

――――盗聴を警戒した手段。
それはつまり、主催たちに聞かれるとまずい類のものだ。
真剣に向かい合う必要がある。

アサシンはしばし黙考。
信頼できる相手に、渡す。
理樹の言葉はつまりどういうことか。

『……身元の保証を与えるお心積もりか?
 この星を持っているならば、我々が信頼した証。
 いずれその人間たち同士が出会った時に、誤解しあう必要もなく協力関係を築けるだろうと』

問いへの答えは真面目な表情の頷き一つ。そして言葉の列は続く。


『……その通りだよ。そしてそれだけじゃない。
 その星を持っている人たちで、……会議の場所を作るんだ』

すう、と吸気を取り入れ、理樹は一息で書き上げる。

『……定期的な情報とアイテムの交換会。そして、主催の人たちに対抗する為の会議。
 それを、その場所を僕たちで作る。
 参加資格は木彫りの星を持っている一行。
 時間は……3時と15時にしよう。放送は放送で集中したいからね。
 場所はその度に変えるけど、第一回は、2回目の放送のあとに遊園地かな?
 電車の路線の真ん中辺りにあるし』


――――感心する。
中々どうして、発想は悪くない。
まず、星を与えることで身元を保証する。
後に星を与えたものたち同士が出会うことがあれば、星を見せ合うことでスムーズに交流できることだろう。
対主催陣間の連携は密になるはずだ。

そして、会議などの交流の場にも利点はたくさんある。
警戒すべき人物たちや、これまでに得た首輪関連、施設にある使えそうなものなどの情報を全員に伝えることが出来るからだ。
支給品の交換会も、各々の得手とする道具などを手に入れられる可能性がある。
開く価値は高い。

……だが、と思う。
甘い。
考えも詰めも、何より理樹本人も。
果たして理樹は気付いているのだろうか、その危険性に。


『それだけでは済まないだろう。何らかの誤解があれば、いや、無くても軋轢は生まれる。
 多少はマシかもしれないが、結局争いは治まらない。
 ましてや会議の場などは絶好の襲撃場所だ。
 何かの折に情報が危険人物に漏れれば悲惨なことになりかねないのでは?
 あるいは、信頼したはずの相手が猫を被っていて、機を得たとばかりに不意を打つ事もありえるかと』

……そう。理樹のやろうとしている行動は、猛獣に餌をあげようとしているも同然なのだ。
獣ならまだいい。狩人すらおびき寄せられる危険性もある。
それを分かっていないのなら思いとどまらせた方がいい。
そう考え、アサシンは理樹に上の文面を見せたのだが――――、

「……うん、分かっているよ」

苦笑とも哀笑ともつかない笑い。

……理樹は、そんなことはとっくに分かっていたのだ。
アサシンはそれを見て、ただ沈黙する。

『……分かってる。だけど、それでも。
 それでも、こうすることにはきっと価値がある。
 僕のできる最大限のことなんだから』

その表情には確かに怯えが混じっている。
にもかかわらず、理樹はこの選択を選んだのだ。
保身を考え慎重策を選ぶのではなく、脱出のために積極的に動く選択を。
たとえ、それが自分や皆を危険に曝しかねないと分かっていても。

――――それが勇気か無謀かは、今はまだ知りえない。




彼の決意を見届けて、アサシンはその『危険』に際したとき彼がどう動くかを、問う。
……危険に身を曝す決意があるならば。
当然それも考えておく事こそ賢者であり、主とすべきものなのだから。

「……リキ殿。では、仮に不意をついて襲われたり、あるいは真っ向から戦いを挑むものがいたらどうするつもりで?
 ……いくら自分が斥候が得意とはいえ、あくまで暗殺者でしかなくまた体も一つ。
 偵察中に襲われることも考える必要はあるかと」

返答はしかし即座に。
……やはり、このことについても理樹は既に考えていた。

「……アサシンさんの監視をかいくぐって襲われたら。
 その時は僕は、交渉に持ち込む」
「……如何様にして?」
「とにかく、襲われながらでも相手の興味を引きそうな情報を口にして、交渉できないかって言ってみるよ。
 危険人物や首輪の情報なら、聞こうとしてくれる可能性が高いと思う。
 ……中には戦いが好きって言う人もいるかもしれないけど、そういう人も首輪は解除したがるはずだし。
 戦いを求める為に、危険な人間のことをむしろ知りたがるかも。
 ……いきなり狙撃されたりしたらどうしようもないけど」

苦笑する。それも一つの可能性だということを理解したうえで、認めるように。

「……とにかく、交渉に持ち込んだらあとはこっちが今後の情報源になることを約束すれば見逃してくれる可能性は0じゃないよ。
 あと、木彫りの星を持っている人間も襲わないようにしてもらいたいけど……、
 たぶん、相手を殺して星を奪う人も出てくると思う。誰かを騙す為に、ね。
 だからその協定を結ぶ相手は慎重に選びたいな。
 ……例えば誰かを優勝させる為に仕方なく殺し合いをしている人なら、ある程度信用は出来るはず」


なんとも曖昧だ。
彼の考えは基本的に、人の善性を信用した上に成り立っている砂上の楼閣である。
確かに筋は通るし、成功すれば確実に良い方向に回るだろう。

……だが、現実は得てしてそうはいかないものだ。
人の悪意は各々が思う以上に強いものだし、それ以上に怯えや猜疑の心は強く蔓延する。
皆が皆誰かを信用する展開など、起こりうる可能性は奇跡にも等しい。

闇に生きたハサン・サッバーハはそれを知っている。
それ故に――――、こんな甘い人間は殺しておいた方が後々足手まといにならないだろう。
そう、足手まといになるから。
……そんな簡単な理由で、人は誰かを殺せるのだから。

けれど。


「……では、それでも戦いを止めようとしなかったならば?」

直枝理樹は、微笑んで。
――――臆面もなく、告げる。

「……僕に戦う力はそんなにない。
 だから、……君を信頼させてくれるかな、アサシンさん」


迷いないその言葉は、何故かハサン・サッバーハの耳に残った。
――――直枝理樹は甘い人間である。
だがしかし、無能ではない。
全ての危険性や可能性を考慮したうえで、それでも踏み込んでいける強さを得ているのだ。


人の悪性を理解しながらもなお誰かを信じる。
……その在り様に、いつしかハサンの興味はだいぶ強まっていた。
前の主人が主人で、このような気質とは無縁だったからかもしれない。
だが、それ以上にこんな少年がこうも強く在れる理由を知りたいのかもしれない。

ならば、この少年を育んだ仲間たちとやらを見極めてみるのも、悪くはない。
それを思い、いつしかハサンはこう呟いていた。

「……御意」



◇ ◇ ◇


――――その言葉を聞いて、僕はへたりと座り込んでしまった。

「……リキ殿?」

「あはは……。
 僕自身も無茶なことを言っているのは分かってるから。
 断られたらどうしようかと思っちゃった」

情けない声でそう返すと、アサシンさんは少し体を震わせる。
……笑ったのかな。
そうだとしたら、少しは僕に気を許してくれているんだろうか。

……だけど、まだ気を抜く訳にはいかない。
僕のミッションで一番大切なのは、これから言う事だから。


「……最後に、このミッションで一番大切なポイントを言うよ」

座り込んだままじゃ格好がつかないし、どうにか立ち上がってアサシンさんと向かい合う。
……盗聴されているかもしれないし、口にして主催の人に教えない様気をつけて筆談を再開する。
……普通に喋っても問題ない内容とそうでない内容をじっくり考えた結果の事だ。

『……もし信頼できる人に出会えたら、今まで言った行動方針をその人にも教えるんだ。
 一緒に木彫りの星もいくつか渡してね。
 強制はしないけど、出来ればその人たちにも僕たちと同じ行動をしてもらいたい。
 そうすれば――――、』

……そうすれば。
僕は、その言葉を紙に書き始める。

『皆の輪は、どんどん広がる。僕の知らない所でもいつの間にか、皆の繋がりができているはずなんだ。
 僕が会った人が、星を誰か信頼できる人に渡す。その人も、信じた人に星を渡す。
 ……そういう、皆の間のネットワークを作り出す。
 互いを信じて、助け合う為の繋がりを、だよ』

……これが、僕のミッション。
いかがわしい商法みたいだけど、それでも僕の考え付いたこれからの計画だ。
もしかしたら星の数が足りなくなるかもしれないけど、その場合は何か星印のものを持ってもらおう。
会議の際はそれは参加証にはならないけど、僕たちの存在を教えてくれたグループとあらかじめ合流してもらえばその人たちをのけ者にしなくて済む。
――――このネットワークを作り上げることが出来れば、脱出の為の連携は非常に取りやすくなるはずだ。
それに――――、

「……リキ殿」

「……え? 何か問題あるかな」

……何だろう。
確かに穴だらけなのは自分でよく分かってはいるんだけど、とりあえずの対策は考えたはずだったのに。

「……もしかして、貴殿は自分の死すら見据えた上で?」

「…………」


――――図星、だった。

「……あはは、参ったな。見抜かれちゃった」

そう。
このミッションの一番の利点は、そこ。
誰か一人にでも伝えることが出来れば、たとえ僕が倒れた後でも皆の輪は広がり続ける。
それさえ残せれば、僕はきっと誰かの助けになれるはずだ。


――――きみの力がひつようなんだ。


……恭介。
僕は、僕の力でこの道を選ぶ。
皆が僕を救ってくれたように、誰かを僕は助けたい。
……その過程で僕が死んでしまったとしても、何かを残すことはできるはずだ。
もちろん死にたいわけじゃないし、死なないように全力で努力するのは当然だけど。


もしかしたら、僕一人じゃ無理かもしれない。
……だけど。

「……リキ殿、問おう」


アサシンさんはゆっくりと、

「――――貴方が私のマスターか?」

その言葉を、口にした。
僕はそれを、

「……ううん」

違う、と答える。
だって。

「……僕たちは、悪を成敗する正義の味方――――、リトルバスターズだ」

……上とか下とか関係ない、対等な仲間。
僕は、アサシンさんの前に自分の左手をゆっくりと伸ばす。

僕は、一人でも戦える。誰にも頼らずに立ち向かっていける。
――――そこまで鍛えてくれたのは、皆だ。

だからこそ強くなった僕が、今度は手を差し伸べる番なんだ。
皆のために。誰かのために。
そして、強敵が現れたなら、皆で力を合わせればいい。

一人が辛いなら二人で手を。
二人が寂しいなら輪になって手を繋ごう。

……繋いだ。
アサシンさんが僕の手を掴み、握手する。


そう、きっとこんな中でも信じられる人はいる。
だから皆で助け合っていけるって、そう思う。
これが第一歩。

――――さあ、いこう。






とりあえずのミッションの全容を明かした後、僕たちは外に出てきて細かい所を詰めることにした。
自分でも分かっている程穴だらけな計画だし、いざという時の対応や具体的なこれからの行動を考えておくに越したことはないんだ。

「……そうだ、ハサンさん。無理にとは言わないんだけど……」

あの後、アサシンさん、もといハサンさんは自分の本名がハサン・サッバーハであるという事を教えてくれた。
真名を教える事はマスターとして認めた事だ、とか言っていたから、多分僕を信頼してくれた証なんだろう。
とりあえず他の人のいる前ではともかく、僕たちだけしかいないときは本名で呼んだ方がいいと思って、こうしている。

「む? 何用かな、リキ殿」

……そんなハサンさんに言うのは少し心苦しいんだけど……。

「……主催に対抗する人たちの信頼を勝ち取った後だけでいいから、姿を隠すのをやめてもらえないかな。
 やっぱり姿の見えない仲間がいると不安だろうし、後々まで隠しているとかえって疑われちゃうかもしれないからね」

頭を掻きながら言う。
……でも、もしかしたら無理かもしれない。
静留さんや太一の前でも姿を現そうとしなかったくらいだし……。


だけど、返事は思ったよりは芳しいものだった。

「……善処しよう」
「あれ? 嫌がらないの?」

疑問に思って聞いてみる。

「……リキ殿の計画に支障があっては結果的に損をする可能性がある。
 確かに信頼というのは大事なものだ。敢えて手札を曝すのも一つの手ではあるだろう。
 ……ただし、相手にもよるがな」

……つまり、姿を曝すか曝さないかは相手次第でハサンさん自身が判断するって事だろう。
とりあえず、そんな事を言ってくれるだけでも十分だ。

「……ありがとう」
「……誉められる事ではない。戦術的な検討の上での判断だ」

そっけない言い方に苦笑して、次の話題に移ることにする。

「後は……」

と、そこでふと思い出す。

「……首輪についても考えなきゃね」

参加者全員についているこれの情報は、どんな相手にしても取引に値するはずだ。
……現状、とりあえず誰かのを一つ欲しい所ではある。
僕がどうこうできないにしても、きっと誰かに託せるはずだから。

――――だけど。

「う……」

……僕に、死体からそれを取り外すことが出来るかどうかは分からない。
口を噤み、俯いてしまう。

「……首輪がご所望か? ならば私が取ってこよう。
 もちろん、生者からではなく死体からの回収だ」

僕の心を見透かしたかのように、ハサンさんが言ってくれた。
……だけど。

「……うん。必要になったら、頼むね」

――――それを押し付けていいのかどうか、迷う。
本来なら僕が手を汚すべきことなんだから。

そんな風に押し黙ってしまった僕に、ハサンさんは溜息をついてこう言った。

「……リキ殿。互いにできることを成し、補い合うのが仲間だといったのは貴殿だろう?
 貴殿にできない事は私に任せればいい」

――――それを聞いて、僕は少し笑ってしまった。
確かにそうだ。自分が言ってたことを鸚鵡返しされては世話はない。
……だけど、それでもどうすべきかはもうちょっと真剣に考える必要があるかもしれない。


「……まあ、道中考えていけばいいよね。
 ハサンさん、他に何かある?」

とりあえず話題転換だ。
……これから駅に向かうつもりだけど、それまでにやっておいた方がいい事もいくつかある。
もうすぐ始まる放送も絶対に聞き逃す訳にはいかない。
主催の人たちの目的を推理する為の材料が手に入るかもしれないんだから。

……そして、僕の持つ最後の支給品。
これもできれば持ち主に届けてあげたい。

それは何枚も何枚もの手紙だった。
送り主の名前は、アル。――――アリエッタ。
宛先はクリス。
――――多分、名簿の中にあったクリス・ヴェルティンという人だ。
名簿にない以上はアリエッタという人はここにはいないけど、それでも彼の大切な人なんだろう。

あと、悪いと思いながらも手紙の文面をみてしまった時に何度となく出てきたトルタという名前。
……きっと、名簿のトルティニタという人だと思う。
知り合いなら、あるいはこの人に渡すという選択肢もある。

何にせよ、この手紙は本来の持ち主に出来れば返したいと僕は考えているんだ。

そこまで考えた時、ハサンさんはふと思い出したように、一つの情報を教えてくれた。

「……そうだ、後回しになっていたがこちらにも報告があってな。
 先刻の偵察の際に他の人間を見つけたので、それを告げる為に来たのだ」

「え? 本当? ど、どこにいたの?」

……それが本当なら、相手次第でミッションを開始したい。
僕に出来る事は、このミッションをできる限りたくさんの人に広めることくらいなんだから。

「……む。
 以前話した、私と敵対している……クズキソウイチロウの一行だ」

……よりにもよって、ハサンさんの敵なのか。
どうしよう。
……まずは、ハサンさんの話を聞こう。
頷いてハサンさんに続きを促す。

「……一人、少女を連れていたな。それと……いや、アレはおいておこう。
 会話の内容から察するに、おそらく殺し合いに乗っていないのはほぼ間違いない」

――――だとしたら、是非手を組みたいな。
できる限りたくさんの相手と顔見知りになっておきたいし、葛木っていう人が持っている情報も欲しい。
だけど、ハサンさんが――――、

「……クズキなら、敵対関係とはいえ私の顔はまず知らないだろう。
 接点は殆どなかったからな。
 私としてもこの状況下では一時的とはいえ手を組むのにやぶさかではない。
 戦力としても充分だろう」

「……そうなんだ」

少し安心する。
そして、決めた。
葛木っていう人と交渉してみよう。
まずはそれが第一歩だ。
僕が、僕の道を行く為の。


――――そして、放送が始まる。


「――――恭介」

君がどこで何をしているかは、僕には分からない。
だけど、君が一人で何もかもをも背負い込もうとしているなら。
大切なものを守るために、何かを切り捨てようとしているのなら。


今度は僕が手を差し伸べるよ。
そんな事をする必要はないって。
……手を取り合って、立ち向かおうって。

そして何より、君の力が必要なんだから。
――――皆とここを脱出する為に。



僕の作戦。
それを成し遂げる覚悟は既にある。
懸念していた問題点は理想に近い形でクリアできた。
仲間の存在による、僕には出来ないことの補完。
同時に心強い味方も得ることができた。

――――さあ、はじめよう。
直江理樹の、人生最大のミッションを。


見せてあげるよ。
これが、僕の選択だ。




「ふぇくしゅっ!」


【B-5/博物館前広場/1日目/早朝(放送直前)】


【チーム:ANOTHER BOYS DON'T CRY】

【直枝理樹@リトルバスターズ!】
【装備】:カンフュール@あやかしびと -幻妖異聞録-、生乾きの理樹の制服、トランシーバー
【所持品】:支給品一式、謙吾のバット@リトルバスターズ!、アリエッタの手紙@シンフォニック=レイン
      聖ミアトル女学院制服@Strawberry Panic!、木彫りのヒトデ22/64@CLANNAD、女物の下着数枚
【状態】:健康、少し寒気
【思考・行動】
 基本:ミッションに基づき対主催間情報ネットワークを構築、仲間と脱出する。殺し合いを止める。
0:……ミッション、スタートだ。
1:放送を聞き、内容から主催について考察する。
2:葛木たちと接触、交渉及び情報交換をする。
3:博物館やドームなどの中心街の施設を探索。一通り終えたら駅に行き、電車で南へ移動する。
4:真アサシンと協力し、リトルバスターズの仲間を探す。 彼を信頼する。
5:情報交換の際は侍(名前は知らない)について念入りに注意し、謙吾との違いを説明する。
6:真アサシンと敵対関係にある人(特に間桐桜)には特に注意して接する。
7:クリス、またはトルタにアリエッタの手紙を渡したい。
8:首輪を取得したいが、死体損壊が自分にできるか不安。
9:自分が死んだ場合に備え、自分たち以外の誰かにもミッションを託したい。
【備考】
※参戦時期は、現実世界帰還直前です。
※アサシンの真名を知りました。。
黒須太一を危険視。静留と知り合いについて情報交換しました。
※トランシーバーは半径2キロ以内であれば相互間で無線通信が出来ます。
棗恭介がステルスマーダーである可能性を懸念しています。
※名簿の名前を全て記憶しました。


【理樹のミッション】
1:電車を利用して、できる限り広範囲の施設を探索。
2:他の参加者と接触。
3:参加者が対主催メンバー(以下A)であり、平穏な接触が出来たらならAと情報交換に。
4:情報交換後、Aに星(風子のヒトデ)を自分が信頼した証として渡す。
5:12時間ごと(3時、15時)にAを召集し、情報やアイテムの交換会を開催する。第一回は15時に遊園地を予定。
6:接触した相手が危険人物(以下B)であり、襲い掛かってきた場合は危険人物や首輪の情報を開示。興味を引いて交渉に持ち込む。
7:交渉でBに『自分が今後の情報源となる』ことを確約し、こちらを襲わないように協定を結ぶ。
8:Bの中でも今後次第でAに変わりそうな人間にはある程度他の情報も開示。さらに『星を持っている相手はできるかぎり襲わない』協定を結ぶ。
9:上記の2~8のマニュアルを星を渡す時にAに伝え、実行してもらう。
  なお、星を渡す際は複数個渡すことで、自分たちが未接触の対主催メンバーにもねずみ算式に【ミッション】を広めてもらう。
10:これらによって星を身分証明とする、Aに区分される人間の対主催間情報ネットワークを構築する。



【真アサシン(ハサン・サッバーハ)@Fate/stay night[Realta Nua]】
【装備】:バルザイの偃月刀@機神咆哮デモンベイン、木彫りのヒトデ22/64@CLANNAD、トランシーバー
【所持品】:支給品一式
【状態】:右腕(宝具)切断
【思考・行動】
 基本:無理せず自己防衛。生存のために協力。
0:……真逆、か。
1:理樹を信頼し、協力する。
2:ただし理樹の信念が折れた(優勝を目指す)なら殺害。それまでは忠義を尽くす。
3:気配を隠しながら周囲を監視する。他の対主催遭遇時は姿を現す?
4:理樹およびリトルバスターズメンバーに興味。
5:死体を発見したら、理樹の代わりに首をもいで首輪を回収。


【備考】
※参戦時期は、桜ルート本編死亡後です。
※右腕の喪失により、妄想心音が使用不可能です。 制限に気づきました。
※木彫りのヒトデを星だと思っています。説明書には「木彫りのヒトデ。参加者贈呈用」と書かれています。
※トランシーバーは半径2キロ以内であれば相互間で無線通信が出来ます。



【アリエッタの手紙@シンフォニック=レイン】
クリスの元に毎週届く、とある少女が書いている手紙。
机の引き出しいっぱいに溜まっている全てが支給されている。
もしかしたらロワ内のクリスの参戦時より未来の手紙や、
あるいは別ルートで送られるはずの手紙も含まれているかもしれない。
ちなみにアルことアリエッタはクリスの故郷にいる恋人である。
原作といいロワといい、無気力な割に浮気癖があるというのはいかがなものだろうか。



072:望郷 投下順に読む 074:第一回放送 食らわれるは人の心、そして
068:嘆きノ森の少女 時系列順に読む 074:第一回放送 食らわれるは人の心、そして
048:クモノイト 真アサシン(ハサン・サッバーハ) 096:集え、そして結束しろ
048:クモノイト 直枝理樹 096:集え、そして結束しろ

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