侯成


侯成(こうせい)
字は不明

(生没年不詳)
呂布の将軍。
呂布が下邳に籠城し、曹操や劉備に包囲される前、侯成は食客に十五頭を世話させていた。
しかし、その食客がそれらの馬を駆り立て逃走し、劉備の元へ身を寄せようとする。
侯成は自ら騎兵を率いて後を追い、馬を全部取り戻して引き返した。
諸将は一緒に贈り物をして侯成を祝った。
その諸将らと一緒に祝おうと、侯成は五、六石の酒を醸造し、狩猟して猪を捕まえた。
まだ飲み食いしないうちに、猪半頭分と五斗の酒を持参して呂布の前に出てひざまずく。
「最近、将軍のおかげをもちまして、失った馬を追いかけ取り戻すことができました。諸将がお祝いに来てくれましたので、自分でいささか酒を醸造し、狩りをして猪を捕まえました。まだ口には入れておりません。まずほんの口汚しに献上させて頂きます」
しかし、呂布は激怒した。
「わしが酒を禁止しているのに、お前は酒を醸造し、諸将と共に飲み食いして兄弟の固めをし、共謀してわしを殺そうというのか」
侯成は恐れおののいて退出する。
醸造した酒を棄て、贈り物も諸将に返した。
疑心暗鬼になっていたところに、曹操が下邳を包囲した為、兵を率いて降伏した。
最終更新:2010年02月14日 10:28