[[Dies irae ~Song to the Witch~]]に登場する無名の男 元々は裕福な家の生まれであったが、その豊かさへの反発から家を飛び出し、やがて軍人としての道を歩み始める。 そして1944年ノルマンディー上陸作戦に新兵として参加。 オハマ・ビーチにて[[ルサルカ・シュヴェーゲリン]]と遭遇した部隊は地獄を目の当たりにする。 しかし、上官に庇われる形で命からがら生き残った彼に生まれたのは、諦めでも恐怖でもなく、抗う意思だった。 同じような仲間たちと手を組み、黒円卓を直に見た男としてコネを作り、元ナチスの男とも危機感でつながり、実家の財産を使い果たし、作戦立案の地位に付き、[[聖槍十三騎士団]]の残骸を掻き集めて[[現代の魔女]]を創り出した。 そして敗けた。 下手をするとさらなる怪物を作ってしまうのではというリスクを背負いつつ敗けた。 敗けた以上、責任を取って、すべてを失うしかない。 さらに黒円卓の魔人の弱点は、自らが強大すぎて足元が見えないことにあることを、直に遭遇し生き延びることで彼は知っていたため、反抗勢力を完全に把握されないためには、前に出ず名乗りもせずにこのまま死ぬべきことを分かっていた。 キューバでの結果や、世界各国に眠る聖遺物のデータ、聖槍十三騎士団に立ち向かえる人材のピックアップ。 「勝負のできる時を待つんだ。奴らはこれからどんどん摩耗し、瓦解していく」 といった、さまざまな情報を[[双頭の鷲]]に遺して、彼は舞台を降りた。 例え双頭の鷲が潰えたとしても、彼らもまた何かを遺し、やがて人が魔人を凌駕するのを信じて。 遺せるものはすべて遺し、後は命を絶つのみとなった彼は 最後の足掻きとして、何の恨みもないロートス・ライヒハートの遺品を謝罪しつつ燃やした。 見たか、魔女め。見たか、魔人どもめ。ただの人間が、お前らを呪ってやったぞ。 ---- #comment
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