****神聖国家ソドム [[PARADISE LOST]]に登場する地名および国家名。 [[第二神座>堕天無慙楽土]]中期、[[とある惑星>絶滅星団サウルヴァ]]で栄華を誇った国家である。 [[隔離街]]と呼ばれる様になる[[大戦]]が起こる以前、数千年前(軽く見ても三千年以上前)に最高の栄華を誇った国家であり、神聖国家として世界の中心とされていた場所。 長い年月の果てに、世界は[[過去に匹敵するほどの文明>ツォアル]]を再び築くに至るが、ソドムという街に対するある種の畏怖からその名を禁忌にされてしまい、殆どの人は正式名称を知らないばかりか、現存しているという事実も知らない。知っている一部の人間もソドムという名をあえて避け、単に“隔離街”と呼んでいる。 神聖国家ソドムの起源を遡ると、[[何某かの神>王冠の独裁者]]を崇め奉っている最大宗教の統率府だったとされており、敵対勢力には異端のレッテルを貼り、武力行使と領土拡張の口実にしていたらしい。 ソドムでは街の構成がセフィロトの概念によって区画分けがなされており、まさに生まれながらの弱肉強食の序列が構築されていた。 特に最高峰の区画である&ruby(ケテル){王冠}に生まれた者は全て聖職者階級とその親族となっており、宗教国家であるソドムにおいて神に等しい権力を約束されていた。 中でも十数名から成る元老院が実質的な最高権力を握っており、彼らが権力闘争を繰り広げながら合議で政策を取り決める貴族制的な政治形態だったようだが、治世末期には[[ネロス・サタナイル]]に全員粛清されている。 そのサタナイル自身も元老院のメンバーの息子であり、生まれつきのエリート中のエリートだったが、彼はパトロンとしてソドムの軍部を利用していたらしく、滅亡直前の神聖国家ソドムが急な軍拡に走っていた事から察するに、おそらくサタナイルの協力の下で軍事独裁政権が統治していたのだと思われる。 王冠でなくとも都市内のいずれかの十区画であれば、人としての尊厳を主張する事ができた。たとえ子供を数十人単位で殺害したような犯罪者であろうと日に三度の飯が出たらしく、最低限度の人権は保証されていたようだ。 神聖国家ソドム全体の人口は、数百万が塵芥にすぎないと言えるほどの膨大な数であったとの事。 この時代の科学技術や文明水準は爛熟の極みにあった様で、現代のそれの数歩先を行っており、魔導科学なるものも存在していた。 そして「今や人の世は月世界すら蹂躙し、尽きえぬ欲望をもって彼女の裸身を犯し、汚す」との事から宇宙にすら進出し、月をも支配下に置いていたと推測できる。 一方、都市外のカイーナ、アンティノラ、トロメア、ジュデッカの四区画に住む者は人として認識されることすらない。 この四区画の存在意義は王冠に住む人々への不満をそらすためだけに用意された一種のスケープゴートであり、まさしく巨悪の喰い物にされている悪の巣窟である。 その中でもジュデッカは最悪の区画であり、まず姓を名乗ることが許されない。生きるためには略奪・殺人・詐欺・放火・暴行などのあらゆる犯罪を以て他者から全てを奪い貪らなければならず、弱肉強食の畜生たちによる地獄中の地獄だったようだ。 このことからも分かるように、神聖国家とは名ばかりで虚栄と欺瞞に満ちており、[[第二神座>堕天無慙楽土]]らしい生まれながらの強者のみが生き残れる悪の超格差社会だったようだ。 なお、[[ベリアル>ナハト]]・[[ベルゼバブ]]・[[アスタロス>アスト]]の[[反天使]]3名だけでは広大なソドムを制圧する事はできないとアスト本人が明言しており、計画の達成には殺処分する30万の天使たちの協力が不可欠だとされている。 一応、世界征服を目論んでいたソドムの軍部としては30万の天使は必要だったに違いないが、逆に大陸を容易く沈められる反天使3名だけでは対ソドムの戦力が不足する理由が分かっておらず、作中ではその理由が語られる事はなかった。 |BGCOLOR(#eee):MIDDLE:CENTER:&bold(){序列}|BGCOLOR(#eee):MIDDLE:CENTER:&bold(){神聖国家の区画}|BGCOLOR(#eee):MIDDLE:CENTER:&bold(){主な出身者}| |>|>|BGCOLOR(#eee):MIDDLE:CENTER:都市内| |CENTER:Ⅰ|CENTER:&ruby(ケテル){王冠}|[[ネロス・サタナイル]]、[[モルタリア・サマエル]](推定)、元老院の面々、サタナイルの両親| |CENTER:Ⅱ|CENTER:&ruby(コクマー){知恵}|| |CENTER:Ⅲ|CENTER:&ruby(ビナー){理解}|| |CENTER:Ⅳ|CENTER:&ruby(ケセド){慈悲}|| |CENTER:Ⅴ|CENTER:&ruby(ゲブラー){峻厳}|| |CENTER:Ⅵ|CENTER:&ruby(ティファレト){美}|| |CENTER:Ⅶ|CENTER:&ruby(ネツァク){勝利}|| |CENTER:Ⅷ|CENTER:&ruby(ホド){栄光}|| |CENTER:Ⅸ|CENTER:&ruby(イエソド){基礎}|| |CENTER:Ⅹ|CENTER:&ruby(マルクト){王国}|| |>|>|BGCOLOR(#eee):MIDDLE:CENTER:都市外| |CENTER:都市の南東|CENTER:カイーナ|| |CENTER:都市の北西|CENTER:アンティノラ|| |CENTER:都市の南西|CENTER:トロメア|ベルゼバブに取り憑かれた女性| |CENTER:都市の北東|CENTER:ジュデッカ|[[ロト>ライル]]、[[ジューダス>ジューダス・ストライフ]]、[[他>禁断の果実]]| ---- **備考 区画の元ネタは旧約聖書の創世記における生命の木ことセフィロトツリーのセフィラである。 後半の四都市はダンテの『神曲』に登場する地獄の最深部にある4つの円が元ネタと思われる。 ---- - 数百万が塵にすぎないってどんだけ広かったんだ・・・ -- 名無しさん (2012-02-28 16:02:50) - (∴)<どれだけいようと所詮塵は塵だ -- 名無しさん (2012-08-06 14:25:33) - 魔道科学が研究されてるとか未来(第五天)を先取りしてるなw -- 名無しさん (2012-08-06 21:31:03) - 第二天の爺さん、かなりの数の座の総軍持ってたんだなぁ。あの爺さんはこの世界を眺めて何を思ってたんだろうか -- 名無しさん (2012-08-06 21:41:00) - 堕天「我が民が繁栄し増えるのは良いことだが、流石に増えすぎると…、なぁ?」とか? 破壊と再生の円環が、理の性質らしいし -- 名無しさん (2012-11-13 09:42:19) - 堕天「正しくあれとは言わなかったが、であれば悪しくても良しと言った覚えはない。…どうしてこうなった。」じゃないかな。 -- 名無しさん (2012-11-13 20:52:10) - 歴代の座(波洵除く)で一番自分の世界に不満もってそうだよね。 -- 名無しさん (2012-11-13 23:20:52) - 俺…カバラ数秘術だと誕生数が基礎なんだけど…皆はどう? -- 名無しさん (2013-10-01 20:50:52) - シリーズ6作品って何と思ったがエロゲー界にそんな長編シリーズ1つしかないねw某くじら大陸のやつね -- 名無しさん (2015-10-24 23:16:50) - ↑某最終幻想のことではないのか -- 名無しさん (2015-10-25 00:49:37) - 月についての文の引用から漂うキレッキレなセンス -- 名無しさん (2015-10-25 10:22:34) - 近年だと某財団のせいで「ケテル」にろくでもないイメージしかないんだろうなあ…… -- 名無しさん (2017-08-02 21:02:05) - ↑それこそ水銀が戯れに作ってそうだ(財団 -- 名無しさん (2017-08-03 15:46:06) - ↑あの水銀とこに例の財団の問題児たちを送り込みたい・・・ -- 名無しさん (2017-08-06 12:02:08) - ゴモラもあったかも? -- 名無しさん (2017-08-09 00:04:56) - 新規ユーザーが入ってくるのを見越しての関連一斉修正かな? -- 名無しさん (2017-08-09 00:23:20) - ↑2問題児とはSCiPのことか、研究者のことか…… -- 名無しさん (2020-01-05 12:21:47) - 昔のコメントと明かされた現実(無慙)の乖離具合がいい味だしてる -- 名無しさん (2020-07-07 17:57:37) - 昔二天「こんなの望んでなかったよ……」→無慙「罪?罰?結構結構。我が子達よ早く座まで上がってこい」もはや真反対レベル -- 名無しさん (2020-07-11 20:34:50) - アヴェスターを考慮するとこの国と元老院が崇めていた神はマグサリオンということになる めっちゃ無慙ポイント低そう -- 名無しさん (2021-11-16 16:13:52) - ソドムにはどんな感じの創世神話が伝わっていたりするのだろうか ソドムでの信仰どんな感じだったのか -- 名無しさん (2022-03-16 12:35:39) #comment