ガンダム・バルバトスルプスレクス GUNDAM BARBATOS LUPUS REX |
登場作品 |
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ |
型式番号 |
ASW-G-08 |
全高 |
19.0m |
重量 |
32.1t |
所属 |
鉄華団 |
武装 |
腕部200mm砲 レクスネイル ヒールバンカー テイルブレード 超大型メイス |
特殊装備 |
阿頼耶識システム |
搭乗者 |
三日月・オーガス |
【設定】
鉄華団が所有するガンダム・フレームのモビルスーツ。
モビルアーマー・ハシュマルとの戦いで大破した
ガンダム・バルバトスルプスを全面改修した機体。
阿頼耶識システムを通して機体と一体化した三日月・オーガスに合わせて機体の反応速度を理論値の限界まで高めており、フレームの各関節も三日月の肌感覚に一致させる等の細かい調整も行われている。
機体名称のルプスはラテン語で「狼」、レクスは「王」を意味しており、即ち「狼の王」となる。
【武装】
腕部200mm砲
ルプスから引き続き手首部分に内蔵された射撃兵装。
レクスネイル
ルプスにも装備していた、刺突攻撃対応のマニピュレーター。
希少の超硬合金を使用しており、大型化した両腕と相まって貫通力の高い強力な武器となる。
ヒールバンカー
踵部分に増設されたパイルバンカー。劇中では使ってない。
テイルブレード
ハシュマルに装備されていたワイヤーブレードを転用した武器。
阿頼耶識システムにより、ワイヤーを三日月の感覚通りに動かすことで変幻自在な攻撃を可能としている。
ワイヤーの先端は超硬合金製のブレードとなっており、勢い良く敵機にぶつける事でMSのコクピットも容易く貫通する。
また、直線・曲線運動する兵器が基本のP.D.世界において唯一、急激に方向を変えて追いかけてくるので、エースパイロットですら対応が難しい装備となっている。
尾部に収納されるためこの武装は本来人体に存在しない所謂「尻尾」に値する部分だが、三日月は「なんで俺に尻尾がなかったんだろ?」と言うレベルで即座に順応していた。
超大型メイス
バルバトスルプスレクスの主兵装となる武器。
かつて
ガンダム・バルバトスが使用していたメイスを大型化させた物で対艦戦闘も視野に入れている。
柄は伸縮機構が組み込んであり、未使用時における機体への干渉を極力減らす努力が為されている。
【原作の活躍】
初陣は鉄華団がテイワズを離脱してからとなり、タービンズを壊滅に追い込んだ元凶の一人であるジャスレイ・ドノミコルスに引導を渡した。
その後は鉄華団が
マクギリス・ファリド率いるギャラルホルン革命軍と結託、共にアリアンロッド艦隊に全面戦争を挑むも戦力差を覆せずに敗戦し追い込まれてしまう。
最後の戦いでは鉄華団の団員を逃がす為に
昭弘・アルトランドの
ガンダム・グシオンリベイクフルシティと共に殿を務め多数のギャラルホルンのMSを撃破するが、低軌道上から地表へのダインスレイヴの斉射により機体が大破してしまう。
3度目のリミッター解除により鬼神の如く暴れ回ったが、ダインスレイヴによる肉体のタメージ及びリミッター解除の反動で三日月は死亡。
それに伴い、機体も
レギンレイズ・ジュリアに寄り掛かるように機能停止し、頭部を首級として切り取られ、ギャラルホルンの勝利の証として掲げられた。
【搭乗者】
三日月・オーガス
CV:河西 健吾
鉄華団の遊撃部隊隊長。
ハシュマルとの戦いでリミッターを外した事で右半身不随となるも、
オルガ・イツカの目標である「自分たちの居場所」を見つける事、そして当面の目的である「火星の王」を目指すべく戦い続ける。
オルガが殺害された時、鉄華団のメンバーの大半が玉砕覚悟でギャラルホルンに挑もうとするのをたしなめて、他の生きる道を探すように言い伝える。
その後の鉄華団基地での最終決戦では、多数の敵を撃破するも、ダインスレイヴによりバルバトスが大破。自身も重傷を負う。
それでも、殿として団員の脱出時間を確保するため、リミッター解除を敢行。
損傷機とは思えない機動で敵を蹂躙するも代償も大きく、戦闘中の時点ですでに無表情で首が座っておらず、レギンレイズ・ジュリアに突撃した段階に至ってはブレードも飛行速度が落ちており、機関砲による銃撃で墜落。本体はギリギリたどり着くも勢いはすでになく、反撃でコックピット前装甲を剥がされた時には、三日月は死亡していた。
マクギリス・ファリド事件と呼ばれた一連の出来事の後、アトラとの子供である暁が生まれている。
【原作名台詞】
- 「前にオルガが言ってた…たどり着いた場所でみんなでバカ笑いしたいって。オルガはもういなくなった。
けど、俺の中にオルガの言葉がまだ生きている。オルガの命令が生きてる。
なら、俺は全力でそれをやる。俺の、オルガの命令の邪魔をする奴はどこの誰でも全力で潰す。どこの…誰でもだ!
わかった?なら、死ぬまで生きて命令を果たせ。」- オルガ亡き後、命に代えてもギャラルホルンに一矢報いてやろうと闘志を燃やす鉄華団団員達を窘めて、生きるように伝える。
- 「オルガ、次はどうすればいい?
わかってるよ、ただ聞きたかっただけだ。」- いつもオルガに聞いていた言葉。しかしもうオルガの返事は返ってこない。
- 「わかった、ここはお前に任す。頼んだぞ、ハッシュ。俺は…止まらないから。」
- 致命傷を負ったハッシュ・ミディに「先に行ってください」と言われて。三日月がハッシュなら背中を預けられると認めた瞬間だった。
- 「そうじゃない、みんながクリュセに着いたって終わりじゃない。仕事を果たせ、副団長。」
- ユージン・セブンスタークに撤退をするように伝える。
- 三日月「昭弘ももういいよ。」
昭弘「ふざけんな!お前が残ってんのに俺が退けるか!」
三日月「じゃあ足引っ張んないでね。」
昭弘「お前…これ終わっても担いで逃げてやんねえからな!昭弘・アルトランド、ガンダム・グシオンリベイクフルシティ…」
三日月「三日月・オーガス、ガンダム・バルバトスルプスレクス」
二人「行くぞ!」- 昭弘も撤退させようとするが、2人で殿を最後まで務める事に。
- 「(暗い…これ死んだのかな?でも俺はこの場所を知ってる。そうだ、これはあの時の…俺が生まれた時の記憶…俺の命はオルガに貰った。なら、そうだ。決まってる)」
- アリアンロッド艦隊のダインスレイヴにより重傷を負い、意識を失っていたが…
- 「そうだな。まだ止まれない…おい…バルバトス、お前だって止まりたくないだろ?」
「んじゃ…行くか!」- 三日月は立ち上がり、阿頼椰識システムのリミッターを解除して暴れ回る。
その姿はギャラルホルンに「本物の悪魔」と言わしめた。
- 「大義?何それ?無意味?そうだな、俺には意味なんて無い、けど…けど今はオルガがくれた意味がある。
何にも持っていなかった俺のこの手の中に…こんなにも多くのものが溢れてる。
そうだ、俺たちはもう辿り着いてた…」- ジュリエッタになぜ抗うのかと問われて。鉄華団立ち上げより『ここではないどこか』を目指して遮二無二に進み続けた彼らだったが…
- 三日月「(俺たちの本当の居場所…だろ?オルガ)」
オルガ「(ああ、そうだな。ミカ)」
三日月「(ああ…また汚れた。アトラに怒られる…クーデリア、一緒に謝ってくれるかな…)」- 薄れゆく意識の中で、最期に思ったのは彼を愛してくれた2人の女性のことであった。
【漫画版】
- 「生きる為に戦うのは…そんなにおかしいか?」
- 漫画版にてジュリエッタに「果たすべき大義もなく何故!?」と問われた際、この言葉を返す。
【VS.シリーズの活躍】
EXVS.MBON(PS4版)
Hi-νガンダムや
Ex-Sガンダムと同様に、初回生産特典のプロダクトコードで使用可能になる。
Ex-Sと違い、後日配信を匂わせる注意書きがつけられていたが…?
創通主催の公式大会「GGGP2021」開催に伴い、機体選択を公平にするために予選前に有料DLCとして発売が決定された。
性能としては操作感はあまり変わらないが、レバー入れサブからの追撃が難しくなったほか、キャンセル補正が一律でなくなったことで火力が上がった。
EXVS.2
コスト3000の機体として登場。
バルバトス、ルプス同様のピョン格と押し付けやすい射撃武装を持った格闘寄り万能機。
最高コストになったため、その分格闘も振っていきやすい性能になっている。
本機最大の特徴のテイルブレードは射撃CS、格闘CSで登場。
射撃CS版はソードビットのように突撃するオールレンジ攻撃のようなものだが、ビットと異なり射出と同時に突撃を行い、格闘CS版は自分の周囲に漂い自分の周囲にいる敵(ロックしていない敵にも)に無差別に攻撃を行う。
覚醒技は最終話で大破してからの猛攻を再現した「格闘乱舞」。大破してからの攻撃なため左手しか使わない。それにしても名前があまりにもシンプルすぎる気がする。
動きも何回か離脱を挟みながら攻撃するため時間もかかる、建物などに引っかかりやすい、足が止まる点も多いため敵と相方、どちらからも邪魔が入る確率が高いとややロマンはあるが、その分火力は高い。
他にも格闘では原作未使用の武装を使用する。
原作では相手に恵まれないままにダインスレイヴで大破してしまったが、本作では強敵がたくさんいるので思う存分大暴れしたい。
そして前作家庭用でも参戦し一拍置いた後、こちらで各種強化が入ったが、その中にはBD格闘の空振り時の移動量が大きく減少した事により射撃CSと絡めての移動、逃げが大きく低下するという弱体化もあった。
元々対して強くなかったのに修正の結果本機同様逃げ武装が弱体化されて総合的にさらに弱くなったAGE-FXよりはマシだが何故こうも…。
EXVS.2 XB
アシストにフラウロスが追加された他は概ね前作と同様。
共通修正でピョン格が叩きつけダウンになったが、覚醒中に格闘CSが強制発動しなくなったのは比較的強化ポイント。
アプデで射撃格闘共に強化されており、緑BD格逃げに頼らずとも戦える正統派の高機動万能機としてまとまった性能を手に入れた。但しルプスやバルバトスが持っているダウン拾い格闘は得られなかった。
EXVS.2 OB
共通修正によりピョン格のズサキャンが削除。射CSで誤魔化せるとはいえ機敏なムーブに痛いメスが入った。
そして耐久-40を代償に、遂に復活『阿頼耶識リミッター解除』を獲得。最終話で見せたボロボロの姿で戦う。
アリアンロッドの
グレイズを投擲したり、アシストのグシオンとフラウロスが原作最期の攻撃の再現をしたりする。
フラウロスはスーパーギャラクシーキャノン→外した時の特攻、グシオンはイオクを挟み潰した攻撃を使用。但しそれぞれ1回しか使用できず、
モーションの最後に爆散する。血も涙もねぇ
また、特殊格闘は復活前と同様の特殊移動となっているが、使用するとHPが10減るというハイリスクなものとなっている。HPが10以下になると使用出来なくなるのは不便とも操作ミス防止とも取れる。
射CSは復活相応に弱体化しているが降りテクとしての性能は引き継いでいるため、3000らしく足掻きとしては悪くない性能。
しかし低火力低耐久という欠点はあまりにも大きく、環境に全く合わない機体だったが24年7月の大型大会後アップデートで、主に格闘動作の変更がメインのリフレッシュ調整が行われた。
前格闘が旧格闘後派生のモーションになってようやくダウン拾い格闘を得て、横格闘がメイスからの4段格闘の新規モーションに変化。格闘前派生はメイスとテイルブレードを織り交ぜたスタイリッシュなものになり、格闘後派生は大きく引きずって叩きつける動作に変更された。
特に大きいのが、覚醒中はルプス同様に特格前派生とN格闘がスーパーアーマー付きの強力な格闘に変化すること。後者はステップですら躱せないほど初段が広くなり、なにより縦横無尽に暴れまわる姿は非常に格好良い。
因みに格闘特射派生と旧前派生が廃止されたので太刀は本編同様使われなくなった。原作再現
ちなみに修正項目の発表で復活時の前格闘後派生が存在することをwikiにも載っていなかったため初めて知ったプレイヤーも多いはず。
元々の欠点はほぼそのままだが、覚醒中の爆発力で戦場をひっくり返すことも出来るという新たな長所を得たことは大きく、使用率勝率ともに良い感じに上昇した。リフレッシュは比較的成功の部類に入るだろう。
【勝利・敗北ポーズ】
【勝利ポーズ】
通常:メイスを振り回し大股でキメ。最終回の名乗りシーンの再現。
覚醒時:左手にメイスを持ち、テイルブレードを展開しネイルを見せつける。HGのパッケージの再現。
復活時:頭部パーツをゆっくり動かすが、直後にバトルアックスが突き刺さり右腕が吹き飛ぶ。最終回の突進前の再現。
【敗北ポーズ】
両腕を失った状態で崩れ落ちるようにうつ伏せに倒れる。最終話のレギンレイズ・ジュリア戦の再現。(EXVS2XBまで)
両腕を失った状態で俯き機能停止。復活時勝利ポーズとほぼ同じだがカメラアイは消滅し、超大型メイスが近くに突き刺さっている。(EXVS2OB)
【その他の活躍】
ガンダムビルドダイバーズ バトローグ
エキシビジョンマッチ戦にて
ヒロトが使用するガンプラとして登場。
クジョウ・キョウヤの駆る
ミーティア付き
ストライクフリーダムガンダムのミーティアを破壊、火星っぽい地上で激闘を繰り広げた。
その雄姿は三日月役の河西氏も視聴されたようで喜んだとか。
スーパーロボット大戦30
DLCで追加される。時系列はマクギリスと別れる前となっている。
ストーリーを進めるとリミッター解除が解禁されるが、2分(2ターン)しか持たないという設定になっている。
【余談】
本機は極限化された機体性能とパイロットの三日月の腕前からマクギリスの
ガンダム・バエル、ガエリオの
ガンダム・キマリスヴィダールと並んで作中最強の一角と評されるが、バエルとキマリスが潰し合ったため、同格又はそれ以上の敵との決戦の機会(所謂ラスボス戦)が無く物語が終わったガンダムシリーズ唯一の主人公機とも言われる。
そのため未使用に終わった武装も多い。
三日月も上記の通りガンダムシリーズでは珍しく、敗戦し死亡した主人公である。
ちなみに、もう一人の主人公であるオルガ・イツカも死亡している。
他はIGLOOの主人公達と、主役だが実は主人公ではない0080のバーニィくらいであり、シン・アスカや1stシーズンのソレスタルビーイングは敗戦はしたがニールを除いて生存しているため、TVシリーズでは初のケースとなった。
フリット・アスノは戦後に死亡した。
また、
シロー・アマダとフリット・アスノ、
アセム・アスノと同じく、作品中で自身の子供が生まれた数少ない主人公でもある。
最終更新:2024年08月01日 13:02