ビルゴ VIRGO |
登場作品 |
新機動戦記ガンダムW |
型式番号 |
OZ-02MD |
全高 |
16.3m |
重量 |
7.3t |
所属 |
OZ |
武装 |
ビームキャノン プラネイトディフェンサー |
【設定】
OZ月面基地でツバロフ・ビルモン技師長が設計・開発した量産型モビルドール。
名前は黄道十二星座の乙女座に由来する。
有人機から発展した
トーラスとは異なり、最初から無人機として設計されており、有人機による指揮を必要としない上にコクピットブロックが排除されている。
MDとしてパイロット負担を考慮しない高機動、高い射撃精度、高度な連携行動に加え、
ヴァイエイトと
メリクリウス譲りの武装と装甲材のガンダニュウム合金により攻防共に優れた性能を発揮する。
ビームサーベル等の近接兵装を持たず格闘戦に弱い、機動性はトーラスには劣る、混戦や搦手には情報処理が遅れて判断力が低下する等の弱点もあるが、集団戦を基本戦術とする事でカバーしている。
発展型として「
ビルゴII」、プラネイトディフェンサーと戦闘プログラムを強化した「ビルゴ³(キューブ)」、ツインバスターライフル級の威力を持つビームキャノンとツインバスターライフルすら防ぎ切るネオ・プラネイトディフェンサーを装備した「ビルゴIV」が存在する。
アビリティレベル
ファイティングアビリティ |
レベル130 |
ウエポンズアビリティ |
レベル140 |
スピードアビリティ |
レベル125 |
パワーアビリティ |
レベル110 |
アーマードアビリティ |
レベル120 |
【武装】
ビームキャノン
ヴァイエイトのダウングレード版となるビーム砲。
右腕に固定装備されており、右肩アーマーに内蔵されたジェネレーターからケーブルを通してエネルギーが供給される。
片腕で取り回すために小型化されており、そのせいなのか多少出力は低下したが依然として高出力な部類。
劇中では出力を落としてマシンガンの様に連射する事もあった。
プラネイトディフェンサー
左肩に4基を備えた電磁防御フィールド発生器。
メリクリウスから搭載数が減った為、死角から攻撃を受けたり、トーラスに肉弾戦で突破されたりしている。
3機1組の編成とする事でカバーしている。
【原作の活躍】
OZの技師長ツバロフの主導により開発され、月面基地で大量生産された。
レディ・アンによる月面基地攻撃の際に初期生産機が起動して
リーオー部隊を殲滅したが、直後に出現した未完成の
デスサイズヘルと
アルトロンに殲滅された。
その後ロームフェラ財団がOZ、ひいては地球の完全掌握作戦オペレーション・ノヴァのために本格的に投入。
質と量により各地のトレーズ派を含む反抗勢力を次々と壊滅させていき、サンクキングダムの崩壊を招いた。
しかしホワイトファングの蜂起と月面基地の強襲によってツバロフが死亡して月面基地も抑えられた結果、ホワイトファングの戦力と化し、ビルゴIIの生産が開始されたため姿を消していった。
【関連人物】
ツバロフ・ビルモン
CV:幹本 雄之
ロームフェラ財団幹部の一人で技術者。
モビルドールシステム、及びビルゴの開発者。
かつては陸戦用MSトラゴスを開発した。
妄信といえる程にモビルドールに自信を抱いている一方、人間不信の節があり、この人間性が災いし部下からの信用は薄い。
ガンダムパイロットにはコンプレックスを抱いているらしく、捕らえたガンダムパイロットのいる牢屋の空気を抜きに行った程。レディ・アンからは「嫉妬か?」と皮肉を言われている。
その後は宇宙戦艦
リーブラの建造に着手するが、ホワイトファングと手を組んでいた旧トレーズ派によって拘束される。旧トレーズ派によるクーデター作戦「アルテミス・レボリューション」である。
占領された月面基地に連行されるが、MDビルゴのコントロールを奪い抵抗する。しかし、乱入してきた五飛の
アルトロンガンダムの戦闘に巻き込まれ死亡した。
ツバロフは以前取引を持ち掛けてきた五飛を拘束し、シェンロンガンダムを解析した事があるが、図らずもその五飛によって死亡するのは何とも皮肉である。
小物な印象を受けるツバロフだが、モビルドール開発によってトレーズ達の懸念した通り戦火が拡大、戦乱の元凶となった。
なお、モビルドール開発のきっかけになったとされるのは、月面の兵器工場にて労働者達に重労働を強いた事で暴動を起こされ、その責任を背負わされ兵器開発から外されたのが納得いかなかったからとの事。ツバロフの人間不信もこの辺りが理由かもしれない。
名前の由来はドイツ語の「12」。
ちなみにファミリーネームの「ビルモン」は、『Frozen Tiardrop』にて明かされた。
【原作名台詞】
- 「ええ、兵士に代わる主戦力となる事も近いでしょう」
- モビルドールシステムの試験運用で成果を挙げ、デルマイユ候に進言する。その時乱入者が現れ…
- 「死にたいのかトレーズ特佐。モビルドールは人間の様に容赦はせんぞ」
- 「生身の人間を代表してモビルドールに戦いを挑んで来た」トレーズに対して。実はこの時点でMDの利点にして最大の欠陥を自分で言ってしまっている。
- 実際その通りで後にトーラスが誤作動で暴走し、誰も止める事ができず味方や生身の人間にまで攻撃する大惨事を引き起こした。
- その後MDは殲滅され、部下には自身の命令は聞き入れられなかったのに対しトレーズの命令で逆に部下に射殺されそうになるなどカリスマ性の違いも見せつけられ、ダメ押しとばかりにトレーズからも「モビルドールも兵士も扱うのは人間です、もう少し人間を評価し人間を愛してもらいたいものです」と内面を見透かしたかの様な正論を叩きつけられた事で、ツバロフも面子を悉く潰される羽目になった。
- ちなみにこの時のトレーズの乗るリーオーは105mmライフル(戦車と演習用標的を破壊していたので実弾)を全身に受けても傷一つ付かなかったので、「エレガニウム合金」とネタにされる事も。
- 「人間など信じられん。モビルドールが新たな戦士となる時代が来たのだ」
- MDに対する執着心と人間嫌いがよくわかる台詞で、後にリーオーを時代遅れの兵器という侮蔑の意味を込めて「あんな有人機」と言ったりもしている。もっとも、彼の死因にそのMDも関わる事になるのだが。
- 前述の暴動やトレーズとの対立、ガンダムパイロットや部下にまで出し抜かれた事を考えると、命令すれば自分の思い通りに動くモビルドールこそが、ツバロフにとって唯一信用できる存在だったのかもしれない。
- 「ヒヒヒ…私のモビルドールに敗北はない、負ける事などあり得んのだ…」
「最後に勝者となるのは私と私のモビルドールなのだ。ギェへへへ…」
「ヒヒヒ…見るがいい私のモビルドールは無敵なのだ、この宇宙に敵はないのだヒヒヒ、ワハハハ…」
「私は無敵なのだ! ワハハハハ…!!」- 戦闘によって崩落していくコントロールルームの中での最期の台詞。アルトロンによって次々とMDが破壊されていき最終的にはモニターまでダウンしてもなお、血走った目と狂った笑い声を上げながらMDの勝利を疑わなかった。最期までMDに縋り続けた姿はどこか哀れである。
【VS.シリーズの活躍】
EXVS.2XB
ビルゴIIに続いてCPU専用機として登場。
こちらもプラネイトディフェンサーを展開して攻撃を防いでくる。
【その他の活躍】
ガンダムビルドファイターズ
ガンダムビルドファイターズトライ
SDガンダムGジェネーション
原作ではコクピットが存在しない無人機だったが、Gジェネでは有人機として運用する。
『F』ではオプションパーツにパイロットが不要になるモビル・ドール機能が存在したが、能力は低い、大雑把な指示しか出来ないと使い勝手は悪い。
大体のシリーズに収録されているサンクキングダム防衛戦の
ステージでは原作通り大量に出現。
プラネイト・ディフェンサーによる鉄壁の防御力と数の暴力で自軍を苦しめる強敵。特に『F』では
射撃が全く通用しないのでトラウマになったプレイヤーも多い。
格闘に弱いのが幸い。
スーパーロボット大戦
初登場の『F完結編』ではまさかの味方として登場。
しかし、有人機になっているうえ、攻撃力はあるがパイロットが連邦兵なため原作で猛威を奮ったあのビルゴとは思えないほど弱い。ちなみにバリアはIフィールド扱い。
『第2次Z再世篇』では、やはり大量に出現し、パイロット扱いのモビルドールが下手なネームドを上回る能力値と様々な有用スキルを持ち、AI・人工知能系としては歴代最強クラス。
ビルゴもやはりプラネイトディフェンサーのバリアや長射程のビームキャノンが厄介極まりないうえ、他のモビルドールもユークリッドや
ゲルズゲーに
デストロイガンダムとバリア持ちばかりで、互いに援護し合いダメージを大幅に軽減し、こちらには追撃の手を緩めないと、量産機としてはかなりの強敵となっている。
HPはゲルズゲーほど高くはないがそれでも並以上、しかも地味に
刹那のエースボーナスの対象外。
なお、『Z』シリーズではモビルドールシステムの開発にはAEUに在籍していた頃の
とある戦術予報士も関わっていた設定となっている。
最終更新:2025年04月28日 21:03