フルアーマーZZガンダム FULL ARMOR DOUBLE ZETA GUNDAM |
登場作品 |
機動戦士ガンダムZZ |
型式番号 |
FA-010S |
全高 |
19.86m |
重量 |
32.7t |
所属 |
エゥーゴ |
強化型ZZガンダム AMPLIFIED DOUBLE ZETAZ GUNDAM |
登場作品 |
機動戦士ガンダムZZ |
型式番号 |
MSZ-010S |
全高 |
19.86m |
重量 |
32.7t |
所属 |
エゥーゴ |
【設定】
アナハイム・エレクトロニクス社とエゥーゴの共同開発計画「Z計画(プロジェクト)」で開発された
ZZガンダムの強化機。
ZZガンダムの性能機として開発された試作機「FA-010A FAZZ(ファッツ)」のデータを基にZZに追加・改修に開発された。
装甲をパージした姿は「強化版ZZガンダム」と呼ばれる。外見はZZガンダムと同じに見えるが、バックアップの大型化とジェネレーターの改修が施されている。
バックパックのメインスラスターは新規設計の熱核ハイブリットエンジン4発に換装、ハイパー・ビーム・サーベルの形状も変わっている。
各ユニット上には合計44基のスラスターの増設により、機動力は落ちるどころかかなり高くなっている。
ガンダリウム・コンポジットによる多重空間装甲で内部はマイクロ・ミサイル・ポッドや、機動性低下をカバーするためにプロペラント・タンク、スラスター等などが搭載、装甲表面には耐ビーム・コーティングが施され、アストナージ曰くビームを3秒照射されても耐え切れる。
欠点はいくら早くなっても重量が90tという重装備により手足が動かしづらく接近戦には不向きであること、装甲をパージしないと変形が不可能なことが挙げられる。
また、これらの追加兵装は戦闘中でも強制排除が可能、元の強化型ΖΖに戻ることができる。
この状態を初めて見たジュドーは「このゴテゴテしたのはなんなの!」と憤慨していた。
【武装】
ダブル・バルカン
頭部の左右一対に2門ずつ、計4門を内蔵している機関砲。
ミサイル・ランチャー
熱誘導式のミサイル。
バックパックの左右に18発連装2段階式を装填している。
ミサイル・ポッド
胸部の追加装甲部分にAMA-09Sミサイル16発分とAMA-13Sミサイル4発分を装備している。
左腕部にもAMA-09Sミサイルを8発分が装備されている。
スプレー・ミサイル・ランチャー
両肩のスラスター・ユニットに装備されている6連装ミサイル・ランチャー。
ダブル・ビーム・ライフル
右腕部に固定装備されている2連装式の高出力ビーム・ライフル。
ハイパー・ビーム・サーベル
バックパックに2基を装備している高出力ビーム・サーベル。
収納時はジェネレーター直結型のビーム砲「ダブル・キャノン」として機能する。
ハイ・メガ・キャノン
額部分に内蔵されている大出力のメガ粒子砲。
腹部にも簡易型の物が装備されているが、1発しか発射できない。
【原作の活躍】
第一次ネオ・ジオン抗争終盤、ネオ・ジオン内部の混乱に乗じて利害の一致からグレミー派打倒のためバックアップの大型化とジェネレーターなどの改修により強化型ΖΖガンダムとなり、それからフルアーマーZZガンダムに換装して出撃する。
圧倒的火力でグレミー派を次々と撃破し、
クィン・マンサには苦戦したものの最後はルーやエル、そして
プルツーらを連れてアクシズから脱出する。
クィン・マンサとの戦闘の後、ハマーンの
キュベレイとの最終決戦では追加兵装をすべて脱ぎ捨てて強化型ΖΖで出撃した。
一騎打ちの末、足を失うも相打ちに持ち込んだが、ジュドーはハマーンが否定するまで彼女が手を抜いたと疑っていた。
その後は失った下半身をジムIIIのもので代用し、ジュドーやルーらとともにジュピトリスに持ち込まれ木星へと旅立っている。
【搭乗者】
ジュドー・アーシタ
CV:矢尾 一樹
ZZガンダムのパイロットとしてエゥーゴに参加する事になった少年。
ハマーンやカミーユとの邂逅、妹リィナとの離別やプルとの死別を経て精神的に大きく成長、戦争を終わらせるべく、ネオ・ジオンとの戦いに身を投じていく。
最終決戦でハマーンを破ったあとは無事リィナと再会、その後にルーと木星へ旅立っている。
【VS.シリーズの活躍】
EXVS.
通常の
ZZガンダムに代わりこちらが参戦、コストは500上がって2500。
フルアーマー形態では今までになく機動性が低いが、3Dアクションなのに普通に「弾幕」と形容できるレベルになったミサイル・ランチャー、銃口補正が強めで攻撃範囲が広いハイ・メガ・キャノンと砲撃性能はかなり優秀。
特に、一発限りではあるがハイ・メガ・キャノンの完全上位版であるハイパー・メガ・カノン(FAZZで試験運用されたがZZが持たなかった幻の武装)はまさしく超兵器で、これを当てられるかで勝負が大きく左右されるレベルにある。
また、フルアーマー形態ではサブ、射撃チャージ、格闘チャージ、特射、特格のモーション中にスーパーアーマーが付き、さらにビームコート再現でビーム射撃の被ダメージが2割引される。覚醒中となると、フルアーマー・強化型問わず全ての攻撃動作中にスーパーアーマーがつくため、ごり押しが利きやすい。
しかし肝心のメイン射撃であるダブル・ビーム・ライフルの威力が35×2の同時Hitで70と妙に低く、さらに片方の弾だけカスると35まで低下する有様であり、かつダウン取り・迎撃の要であるサブのダブルキャノンの威力は45×2=90(メインからキャンセルすると25×2=50)と低威力。
そのため、主力のメインとサブを硬直取りや軸合わせで当てるだけではかなりの低火力であり、そもそも機動力の都合上、こういった射撃戦自体がかなり苦手。
そのため、恒常的な火力の低さを補うという意味で、各種ゲロビやスーパーアーマー格闘を当てるのは必須事項といえる。
ハイパー・メガ・カノンを撃つとアーマーパージして強化型ZZに。
アーマーに依存していたミサイル、ハイ・メガ・キャノンなどが一気に弱体化するが、機動性が一気に向上。万能機なりの戦いができる。
前作と異なり、特格以外で掴み動作の格闘がなくなり、普通にサーベルを振るので格闘戦もイケる。
ただし、図体がでかいのには変わりはないので注意すること。また格闘戦もいけるといえども、万能機を上回る程ではないので、そこを考えよう。
覚醒技はΖと同様ハイパー・ビーム・サーベル。
プルツーの
サイコガンダムMk-IIを半壊させたシーンの再現。単発で高火力を出すので非常に優秀。
EXVS.FB
新武装にアシストの
Ζザク(強化型時特射)を得た。これに伴い頭部ハイメガはCSに割り当てられ、使い道の無かったミサイルランチャーは廃止。
Ζザクは呼び出された後BRを三連射するのだが、(センサーは一年戦争のものだが時代の変化で改良されたのか)カミーユ機と比べやたら性能が良い。
これに加え、幾度のアップデートを経て赤ロック・耐久力・機動力・ほぼ全ての射撃武装が上方修正され、全面的に強化されている。
FA時は機動力の向上とメインのダウン値上昇(2発で強制ダウン)で自衛力が向上し、何故か万能機水準より低かったメインとサブの威力が改善され(70,90→80,120)火力が大きく上昇した。
前作では放置安定だった強化型でも、腹部ハイメガ並に太くなった頭部ハイメガとΖザクの恩恵で戦場に積極的に手出しができるようになり、特に中遠距離でのプレッシャーが大幅に増した。また、サブの威力も110に強化されており火力も微増している。
機動力向上で覚醒時のゴリ押しが利きやすくなったのも嬉しい。
長らく冬の時代だったジュドーにもついに春が来た。
EXVS.MB
通常の
ZZガンダムが復活参戦したこともあってか、こちらはコスト3000に昇格。更に任意でFA/強化型を切り替える換装機として参戦。換装コマンドの特格追加により前作特格がN格に移動(強化型時は格闘の特格派生で掴む)したくらいで、武装にはほぼ変化なし。
また、VSシリーズの迷武装・パイルドライバーがN格後格派生に復活。NEXTまでと違い、一度真上に投げ飛ばしてから真上に飛んで再び掴み、地面に叩きつけるというダイナミックな技に変化。決まれば高火力のロマン技。
…が、同じく3000コストに昇格した
シナンジュのように両形態のいいとこ取りをして一形態に収めたわけでもなく、言ってみれば性質の違う2500コストの機体を切り替える形になっただけなので、基本性能は3000コストにしては物足りない。
そして前作では味方にロックを集めてもらってからゲロビを狙う戦法が取れたが、3000になったため注目度は上がり、ゲロビを狙う機会が減少したのは非常に痛い。
ただし、システム的にドライブや覚醒との相性は折り紙つきで、強力な格闘やゲロビを武器に一気に戦局を動かすことができるのが明確な強みである。
EXVS.MB-ON
射撃CSのゲージが両形態で共有になり、強化型のアシストがルーのZに変更。
格闘、ハイメガ、ライフル3連射(これまでのと同じような感じ)の3種類の攻撃パターンを持ち、アメキャン可能と「アシストといえばこれ」といった3種を撃ち分けられるようにした高性能。
機動力が上がったほか、全機体耐久値は減ったのに火力は据え置きなのでさらにプレッシャーは増した。
というより、これまで低機動のワンチャン機体だったから許されていた本機に機動力を与えたことでこれまでと一転、隙のない機体に仕上がった。
アップデートで多少調整されたが、全く問題なく戦える。
EXVS. FORCE
フルブースト仕様の為コストが2500に逆戻りしている。
しかし、本作の最初は編成を組むのに合計コスト制限(最初はコスト3000)があるのでコスト低下により編成上の使い勝手が良くなり、さらに本作は今までの2on2だけでなく多くの機体と戦ったり拠点へと攻撃を行う「部隊戦」などもあるため、ゲロビで敵拠点や複数のMS、MAや戦艦を一気に攻撃できるので、ゲロビの申し子であるZZは活躍の場が非常に多い。
さらに本作ではコマンドが一つ減っているが、FA-ZZ時は掴み、ZZ時はザク頭Z呼び出しがなくなっている。ザク頭がなくなったのは痛いが、FORCEモードではFA-ZZで戦うことが多いので気になりにくいのもポイントが高い。
そのため、プレイアブルでも僚機でもいいのでとりあえず部隊に編成しておくと大活躍間違いなしのおすすめなMSといえよう。
GVS
フルアーマーの格闘が掴みのみになり射撃CSがライフル&ダブルキャノン発射になるのを中心にFAと強化ZZの武装構成が大きく変わった。
これまで設定のわりに地味だったダブル・ビーム・ライフルが設定再現のためか弾が太くなり、さらに他のBRに比べて弾速がかなり速かった。(のちに修正された)
EXVS2
GVSの仕様を取り入れた結果FA-ZZは歴代最高の性能となりハイ・メガ・キャノンこそ威力が落ちたものの判定の大きいメイン、発射直前までスーパーアーマーの射撃CSをはじめとした要塞として猛威を振るった。
強化型も足回りがよくなり、CSがハイ・メガ・キャノンとダブル・ビーム・ライフル高出力の撃ち分けになるなど強化された。
EXVS.2 XB
前作のFA-ZZに偏った性能から強化型ZZにプレッシャー追加やアシストの弾数を減らし回転率の強化などテコ入れし、FA-ZZを弱体させる形で開幕したが、アップデートで大幅に強化されてしまった。
一発限りかつFA-ZZのみしか撃てなかったハイパー・メガ・カノンがまさかのリロード対応となり、どちらの形態でも使用可能に(発射時にFA-ZZになる)。その上性能は据え置き。
強化型の両方の射撃CSは銃口補正強化、アシストは2機同時に出現するようになり特に突撃のほうは全機屈指の誘導+そこそこの拘束時間、打ち上げダウンと破格の性能。
アップデートでメガカノンの爆風削除とおまけに出てくるミサイルの誘導が低下がされたが、銃口補正などはそのままなので並みの相手からすると誤差レベル。
ちなみに2500のZZもリフレッシュアプデで大幅に強化されたため、嫌でもジュドーを見る機会が多いシリーズとなった。
これはFA-ZZが悪いわけではないが、本作から登場した格闘や射撃時にスーパーアーマーが付与される(例外あり)R覚醒は「攻撃開始時だけスーパーアーマーが付与される」のに、
ジュドー機の覚醒時のスーパーアーマーは「攻撃モーションが終わるまでスーパーアーマー」という仕様のため、両者の仕様を間違えるプレイヤーがそこそこいた。
格闘CSがある限り常に相手にメガカノンがあるというプレッシャーを与える存在感、曲げられる高火力ゲロビ、強誘導アシストなどで大暴れしたため大会後のアップデートにて普通のZZ共々覚醒時のスーパーアーマーが削除された。
S覚醒時にスーパーアーマーを活かして思考停止して幅広いメインを乱射し押し付けることが出来るのも強みの一つだったためそれが一つ消え、反撃1つでひるむため覚醒時に雑にひっくり返す事が難しくなり、通常時のプレイングの重要性が大きく上がった。
エクストラ機体の
ルー・ルカ搭乗Zのアシストとしても登場。
ハイメガからミサイル、ライフル連射から射撃CSのライフルとダブルキャノン同時発射、パイルドライバーの3種に、覚醒時1回目はメガカノンを撃つ。
ちなみにメガカノン時は
GNアーチャーなどの永続追従アシスト並みの耐久値があり、破壊するのはまず無理。
EXVS.2 OB
フルアーマーは赤ロックが伸びたが、強化型がだいぶ弱体化。
ピョン格がジャスティスやヤークトアルケーのようにコマンドから没収されて派生に移行。後格にはプレッシャーが移行。本作共通変更で構えた瞬間に弾数が減りフェイント不可になったのも痛い。
アシストも使用後即リロード開始の撃ちきりリロードからアシスト消滅してからリロード開始になり、リロード時間も増した。さらに突撃の補正も悪化。
コマンド変更も多く、射撃CSはライフルのみになり、ハイ・メガ・キャノンは特射となり、Nと横格は新規になった。
フルアーマーは格闘CSの連動ミサイルの誘導が微強化と言えなくもない程度。相対的には立場が上がったが相変わらずの鈍足で、3000が強い今作ではあるがコスパの悪さが目立つ。
後にアプデで各種ミサイルの強化、パイルドライバーが高度によって強化されるようになるなどの上方修正が入った。
【勝利・敗北ポーズ】
勝利ポーズ
FA-ZZ時:ハイパー・メガ・カノンを右手に持ってポーズ
強化型ZZ時:MSZ-010、
ZZガンダムのときの合体完了のときのポーズ。
わかりにくいが、何気にオリジナルである。
覚醒時は、メラメラと赤紫のオーラを出す。
FB以降、強化型でアシスト出現時:横にΖザクとならんでライフルを構える。
敗北ポーズ
がっくりとうなだれる。強化型で倒されてもこれになる。
【余談】
ガンダム・センチネルに登場するFAZZはこの
ZZガンダムにフルアーマーパーツを装備した際の重量バランスをチェックするために造られた機体で16機製造されている。読みは「ファッツ」でFAZZと表記すると主にこちらになるため、本機はフルアーマーZZガンダム、FA-ZZなどと表記される。外見やシルエットはまさにフルアーマーZZだが所々で武装が違い、ダブル・ビーム・ライフルは完全固定で二つのハイ・メガ・キャノンは質量だけのダミー、装甲材も1ランク下と基本的に劣化機である。数少ない長所はダブル・キャノンがビーム・カノンに代わっており、出力はこちらの方が上。
ただしハイパー・ビーム・サーベルとして使えないので結局劣化と言って差し支えないかもしれない。
上記の設定はあくまでセンチネル作中のものであり、実際にセンチネルシリーズ第1弾として発売されたプラモは「フルアーマー
ZZガンダム」名義で解説書の挿絵(右腕のダブル・ビーム・ライフルとバックパックのダブル・キャノン)やスペック(ハイパー・ビーム・サーベルと腹部ハイ・メガ・キャノンが)もFA-ZZガンダムに準拠している。
当時は大日本絵画とバンダイホビー事業部との間で設定が食い違っていたのかもしれない。
ハイパー・メガ・カノンは
ZZガンダムにもゲーム中のように使用されるプランはあったらしいが
ネェル・アーガマに届くことはなかった。
ちなみにアーマーは設定上外す事は出来ない完全な一体型だが、模型では基本的に
ZZガンダムと構成するパーツが一緒なので脱がせることが出来たりする。
公式に明言されてはいないが、『
機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』に登場したMS「ガンプ」は、木星に運ばれた後も故障のたびにジャンクパーツで補修され続けた本機だと言われており、実際所々にZZのパーツが見られる。
事実『
機動戦士Vガンダム外伝』最終盤で披露された真の頭部は紛れもないZZのものであった。
また、ガンプのパイロットであるヘリウム船団のリーダー「グレイ・ストーク」という人物がジュドーではないかといわれている。
ジャンクパーツで補修されまくってはいるが、そこまでしてZZとおぼしき機体に乗り続ける人物はジュドーくらいであろう。
最終更新:2024年09月30日 09:51