【あらすじ】
宇宙世紀0088年。グリプス戦役でティターンズは壊滅したものの、エゥーゴ側も稼動できる戦力が実質
アーガマのみと大きく疲弊した。その抗争を上手く立ち回り、もっとも被害が少なかったザビ家の遺児ミネバの摂政である
ハマーン・カーンに率いられたジオン軍残党(アクシズ)はネオ・ジオンと名乗り、地球圏の制覇に乗り出す。
最後の決戦で傷ついたエゥーゴの強襲巡洋艦「アーガマ」は、修理と補給のためサイド1のシャングリラに寄港した。
同時に、ティターンズ残党のヤザンの脱出ポッドがジャンク屋の少年
ジュドー・アーシタに拾われ、命を拾った。後にアーガマが入港したことを知るとジュドー・アーシタとその仲間たちをそそのかしΖガンダムを盗ませ、Zガンダムを我が物としようとする。
アーガマのいる港へ潜入、なりゆきでΖにジュドーが乗り込んだが、ヤザンの横暴に怒りそのままヤザン駆るプチモビと交戦状態に入り撃破するが、Ζを盗むことには結局失敗した。
このことによりアーガマと関わり合いをもち妹のリィナやジャンク屋仲間と共にアーガマに正式に乗艦、これに敵対するネオ・ジオン軍の巡洋艦エンドラとの戦闘に巻き込まれる。
ニュータイプの修羅場が見れるぞ!
【作品解説】
ガンダムシリーズの第3作であり、『
機動戦士Zガンダム』の続編として、第一次ネオ・ジオン抗争を描いた作品。
前作とは非常に対照的に、明るくコミカルかつテンポの良い作風になっている。
だが、初代&Ζガンダムのファンからこの路線へ不満の声が多かったため、後半はコミカルな演出を残しつつも従来のシリーズ同様のシリアスな物語が展開されていった。
放送期間中に後の『
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の制作が決まったため、物語の後半で予定されていたシャア・アズナブルの登場が見送られ、映画に向けての伏線を張るだけに留められた。
初期と前期のOP・そして第一話のMS紹介でシャア(
クワトロ・バジーナ)が出てきたのに本編に出てこなかったのはこのためである。
映画化の予定もなく、何かゲームで大きくフィーチャーされた作品でもない。全体的な人気も、初代とΖに劣る感は否めない。
しかしながら、作品全体の明るい雰囲気に肯定的なファンも数多く存在する。
特に主人公ジュドーの人間的なバイタリティは冨野監督の手がけた全作品の主人公の中でもトップクラスであり、監督自身も、「天才的であるがゆえ悩むことをやめられないアムロやカミーユに対し、人間として本当に強いのはジュドー」といった趣旨の発言をしている。
初代とΖに比べると少年少女が不自然に活躍しすぎるうえ、MSの強さのインフレ化も手伝って戦争ものとしての設定の粗はあるのだが(とは言ってもさすがに平成
ガンダムほどではないが)、監督が本来ガンダムに託した「理不尽な大人に立ち向かう少年達」というコンセプトを最も忠実にわかりやすく表現している作品でもある。初代やΖ、Vに比べれば遥かに「軽く楽しめる」作品なので、ガンダムに興味をもったなら見ておいて損はない。
なお、『Ζ』の劇場版(『機動戦士Ζガンダム A New Translation』)で結末が改変(カミーユの精神崩壊が起きず戦力を消費したアクシズもデブリ帯へ撤退)されたため、物語としては劇場版Ζから繋がらなくなっている。
サンライズでは劇場版を正史として優先する傾向があるため、一時はシリーズにおけるΖΖの処遇はどうなるかが議論されていた。
だが、『
機動戦士ガンダムUC』にて第一次ネオ・ジオン抗争への言及やΖΖ後期の母艦
ネェル・アーガマの復活、ヒロインの1人が
エルピー・プルのクローンの生き残りであるなど、本作における設定を一部継承したストーリーが展開されファンを驚愕させた、流石に作品一つを丸々歴史の外に放り投げるのはマズいと感じたようだ。
【VSシリーズ登場勢力】
エゥーゴ
ティターンズの横暴やそれを黙認する地球連邦政府に反発して設立された反地球連邦組織。
指導者だったブレックス・フォーラやクワトロ・バジーナをグリプス戦役で失ったことにより弱体化している。
最後は反連邦組織でありながら実質的に連邦側に与してネオ・ジオンと交戦した事実から存在意義が失われ、連邦正規軍に吸収される形で組織としては自然消滅し、元メンバーの内穏健派や元連邦兵は後のロンド・ベル隊の母体となるが元ジオン兵などの過激派は外伝作などで連邦への吸収を嫌がり「エグム」などを結成し新たな反連邦ジオン残党系組織となった事が判明している。
ネオ・ジオン軍
ハマーン・カーンがアクシズの勢力を統率、更にティターンズ残党やエゥーゴの一部を吸収した組織。
後半になるとグレミー・トトが「ジオンの正統な後継者」と名乗り、ハマーンに反旗を翻して内部分裂が発生する。
内乱とガンダムチームの介入によりハマーンとグレミーの両名は戦死し、祭り上げられていたミネバ・ザビが影武者という事実が判明し、ハマーン派のネオ・ジオンも崩壊する末路を辿った。
後のシャアやフロンタルの率いる「ネオ・ジオン」とは同名でありながら思想などが異なるので、媒体によっては区別のために「ハマーン・ジオン」や前作に引き続き「アクシズ軍」と呼称される事もある。
【VSシリーズ関連BGM】
アニメじゃない~夢を忘れた古い地球人よ~
- 「機動戦士ガンダムZZ」の前期オープニング曲。アーティストは新井正人。主に「ZZステージ」で流れる。ちなみに作詞は、後に「AKB48」のプロデューサーを手掛ける秋元康氏。
- 他の主題歌と比べても明らかにインパクトは強烈で異色な歌詞と相まって、一度聞いたら二度と忘れられない程のインパクトを誇る迷曲。しかし本作のテーマを上手く表現していてある意味で名曲でもある。
- ニコニコ動画辺りでこの曲が流れた時、決まって「いやいやアニメだろ…」と突っ込みが入るのはもはや定番。また、vsシリーズの動画でこの曲が流れたときに「ゲームです」というコメントが入るのももはや定番。
- 「ガンダムビルドファイターズトライ」にてトライファイターズの3人で合宿に行く際に、ラルさんの車でセカイとフミナがこの歌を熱唱している。
サイレント・ヴォイス
- こちらは後期オープニング曲で和訳すると【静寂の声】。前半とは打って変わって静かな曲調になった。アーティストはひろえ純。この曲はハマーン・カーンもしくはエルピー・プルをイメージした曲であるとされており、榊原氏もしくは本多氏の歌っているバーションも存在する。ちなみに1番の歌詞に「優しい目をした誰かに会いたい」というのがあるがその『優しい目をした誰か』というのは(ハマーン、プルどちらの視点でも)ジュドー・アーシタを指している。本シリーズではEXVSのみに使用され、1番をループさせている。
【VSシリーズ関連ステージ】
タイガーバウム
- スタンパ・ハロイが支配するサイド3の24バンチの観光コロニー。ハロイの屋敷には趣味で一年戦争時のジオンのMS飾られており、また一部は独特のカラーリングに変えられておりジュドー達に成金趣味と言われた。
- NEXT PLUSの追加ステージで登場。四方を中華風の壁で囲まれており、外側は崖、内側には破壊不能の建物がある。
ムーン・ムーン
- 機械文明を捨てた「光族」の暮らすコロニー、旧式の忘れられたコロニーという設定。
- 「ZZ」の中で出てきた一つのコロニーに過ぎなかったのだが「機動戦士ムーンガンダム」でまさかの再登場を果たしている。
- EXVSからステージとして登場。ストーンサークルと大小2つの祭壇が特徴でストーンサークルは破壊可能である。
- ピラミッドの背後には植物に覆われたキャトルが鎮座しており、モノアイが光っている。
モウサ
- アクシズの球体状の居住区域。原作でジュドーとハマーンの最終決戦の場所である。
- EXVSでは家庭版のトライアルミッション専用のステージとして登場。
- FORCEの小隊戦用ステージ。艦隊戦用にアクシズ内部という名のステージもある。
ダブリン
- 原作ではカミーユが入院していた場所でコロニーを落とされている。
- EXVSでは家庭版のトライアルミッション専用のステージとして登場。
- FORCEの艦隊戦用ステージ、コロニー落下後の都市が再現されている。
5thルナ
- FORCEの小隊・艦隊戦用ステージ。
- 名前的にはどう考えても逆シャアだが何故かZZ枠になっている。
【VSシリーズ関連Gクロスオーバー】
ラビアンローズ
- 詳細はこちら
- ガンガンにおける「機動戦士ガンダムZZ」枠のGCO。上空のラビアンローズが6本のドッキングアームを射出する。コロニー落としの様な感じでそれよりやや威力が高いが、エリア内にいても当たらない事があり巷での評価の低いGCOである
【ガンダムVS.ガンダムにおけるステージタイトルとの関連】
- 「ロボットなんかいらない!」(ノーマルコースAルートSTAGE08EX)…原作24話での台詞から
- ジュドー・出撃…(ノーマルコースBルートSTAGE02)…作中BGMから
- シスターコンプレックス?…(ハードコースBルートSTAGE08)…ジュドーには溺愛している妹がいる
- ニュータイプな子供(ハードコースBルートSTAGE09EX)…プルはニュータイプ
- ニュータイプの修羅場が見れるぞ!(ノーマルコース ルートSTAGE )…9話までのたいていの次回予告の最後の一言
- ジュドー、出撃!!(アナザーコースSTAGE05)…作中BGMから
- いい加減なモビルスーツを潰せ!(フルブーストミッション)…Zザクと戦うミッション。グレミーがZザクの事を「いい加減なモビルスーツ」と呼称した事から
最終更新:2024年02月13日 16:20