【設定】
ヴェーダと一体化したティエリア・アーデが極秘に開発した擬似太陽炉搭載型モビルスーツ。
イノベイド達が使用していた
ガデッサを始めとするGNZシリーズや
リボーンズガンダムとソレスタルビーイングの技術で開発された。
その為、型式番号は純正太陽炉搭載機の「GN」ナンバーではなくリボーンズや1
ガンダムと同じく「CB」ナンバーで、モニターもGNZ系と同じ仕様になっている。
ラファエルの外見はGNZシリーズの影響を受けており、脚部やスラスター部分を見るとよくわかる。
またガンダムフェイスは特徴的で、アンテナの配置はセラヴィーと同様だが、額のレンズ状パーツに機体コードが表示され、顎には巨大なチンガードが設置されている。
一見するとバランスの悪そうな外見をしているがこれはもともと「宇宙用」として開発された機体だからである。
ラファエルの上に覆いかぶさるように装着されているバックパックはかつてイノベイドとの最終決戦で中破した
セラヴィーガンダムを修復したもの。
ラファエルから分離・変形することで無人操作ユニット「GN-008RE セラヴィーガンダムII」となる。
本体のラファエルにはGNドライヴ[τ]は搭載されておらずGNコンデンサーでの活動となっている。
その為、ラファエル本体の武装は大量の粒子を使用する武装は装備されていない。
主力武装はセラヴィーII部分に集約されておりGNビッグキャノンでの高出力ビーム、分離機能を利用してのオールレンジ攻撃、連射には向かないものの高い威力を誇るGNバズーカ、そして5本爪のGNクローである。
GNクローのスリット部からはビームサーベルが発生可能となっており10本分のビームサーベル発生器をもっているので近接戦も十分に可能である。
なのでセラヴィーIIを分離してしまうとラファエルの武装はGNビームライフルのみとなり、大幅な火力不足となってしまうためセラヴィーIIの分離遠隔操作はトランザム同様切り札としての運用だと思われる。
ガンダムをもう一機背負ったような装備の為か総重量は100tを超えており、太陽炉を搭載したガンダムでは最も重くなっている。
セラヴィーIIの擬似GNドライヴは本体に1基、両脚となるGNビッグキャノンに1基ずつの合計3基が搭載されている。
この3基の擬似GNドライヴが大火力の要因となっており、ラファエルのコンデンサーへのエネルギー供給源となっている。
セラヴィーIIとなっている際の武装はGNバズーカIIを転用したGNバズーカだけになっている。
バズーカIIの合体機能はなくなったが擬似GNドライヴ3基の圧縮粒子を利用しているので高火力であることは変わっていない。
分離された際はティエリアの脳量子波でのコントロールとなり無人での運用となる。
【武装】
GNビームライフル
ラファエル本体唯一の武装となるビーム火器。
ガンダムナドレに装備されていた物の改良品でクリスタルセンサーが取り付けられている。
GNビッグクロー
GNビッグキャノンの砲口に左右5基ずつ備えられた格闘戦用の武装。
スリット部には合計10本のGNビームサーベルの発振器が備わっている。
GNビッグキャノン
バックパックの武装ユニットの左右に装備されている大出力のビーム砲。
個々に擬似太陽炉が搭載されている為、長射程かつ高火力を実現している。
また、GNファングやGNビットのように無線式誘導兵器としての運用も可能としている。
GNバズーカ
セラヴィーガンダムIIの主武装となる大型ビーム砲。
元々はセラヴィーのGNバズーカIIを転用した物。
【原作の活躍】
外宇宙航行艦「ソレスタルビーイング」内でティエリアが来るべき対話の為に極秘に開発をしていたが、ELSの襲来に伴いソレスタルビーイングに合流する為に出撃した。
ソレスタルビーイングに合流した際にはELSに襲われる
刹那・F・セイエイを救出し、木星探査船エウロパにトランザム状態のGNビッグキャノンを照射し破砕した。
その後のELSとの戦闘では
00ライザーがELSに浸食された際にセラヴィーIIを分離、脳量子波による遠隔コントロールで刹那の救出に向かわせる。
00ライザーに接触した際にセラヴィーIIが浸食され脳量子波コントロールが乱れた為にラファエルがELSと接触してしまい、機体が浸食されゆく中でトランザムを起動しドライヴを最大稼働させ自爆した。
セラヴィーIIもラファエルの自爆と連動し00を巻き込みながら爆散した。
【搭乗者】
ティエリア・アーデ
CV:神谷 浩史
ソレスタルビーイングのガンダムマイスター。
その正体はヴェーダが作り出した人造人間・イノベイド。
前大戦において肉体が失われたが、その意識データはヴェーダと一体化した。
数世紀先に予見される計画の第三段階「人類の外宇宙への進出」まで、人類とメンバーを見守り続けていた。
同時にソレスタルビーイング内の秘匿施設でラファエルガンダムを建造。
新しい肉体も再生し有事に備えていたが、『来るべき対話』が始まったことを知りラファエルで出撃。
トレミーとELSの接触現場へ救援に駆け付け、侵食されかけた刹那を間一髪で救い、トレミーへの合流を果たした。
火星圏での戦闘では対話に失敗した刹那を守るためにわざと脳量子波を発し囮となり、脳量子波でELSを誘導し、その間に分離したセラヴィーIIで刹那を救出。
最期はトランザムで大量のELSたちを巻き添えに自爆した。
再びヴェーダ内にデータを戻した後は
ダブルオークアンタにヴェーダのターミナルユニット搭載を提案。
ELSから流入してくる膨大な情報を制御する役を買って出る。
出撃前にミレイナから告白を受けたが返事はしなかった。
巨大ELS中枢部で対話する刹那をサポートし、彼らの思いを理解した後は刹那と共にELSの母星へと量子ジャンプで旅立った。
なお、刹那と共に旅立つ前に自身の後継者として、自分の遺伝子から記憶を受け継いだクローンイノベイド「レティシア・アーデ」を作り出し、ガンダムマイスターとして任命させている。
そして50年後ELSクアンタと刹那と共に帰還。
外宇宙探査船『スメラギ』の乗組員として搭乗し、内部映像に一度映り込んでいる姿が確認されている。
【原作名台詞】
- 「セラヴィー!!」
- ELSに浸食されたダブルオーライザーから刹那を救助するために、ラファエルのセラヴィーⅡを分離させる。
- 「僕にも脳量子波は使える!」
- 刹那達を逃がすために、脳量子波でELSを引きつけるティエリア。
- 「刹那を頼む!対話の為にも刹那をやらせるわけにはいかない!!」
- 来るべき対話の鍵となる刹那をELSから守るために、自ら犠牲になろうとするティエリア。最終的にトランザムのオーバーロードで自爆して果てるが…?
- 「僕にとって肉体は入れ物にしか過ぎない」
- ヴェーダのターミナルユニットから、ホログラムの状態でCBの目の前に現れたティエリア。リボンズと同じくイノベイドの肉体は只の器でしかなかった。
- 「人類の存亡をかけた対話の始まり!!」
- クアンタムバーストを発動させ、ELSとの対話を試みる2人。
- 「僕らイノベイドは人類と歩んでいくと決めた!そのためなら…!」
【VS.シリーズの活躍】
EXVSシリーズで初のティエリア機となりティエリアの台詞が1st時代の物も使われているため、劇場版どころか2nd時代のティエリアとも真逆の事を言うこともある。
特にスメラギには敗北時に作戦失敗の全責任を押し付けている。
2nd序盤で刹那の「何があってもスメラギを責めない」という言葉に無言の同意をしていたのに…
それどころかイオリアにまで責任を追及する始末。
NEXTのムウやゼクスなど前例もあるのだが人間性が固まっている彼らに比べティエリアの場合1st時代から大きく成長したキャラなので台詞の混在はファンとしては気にはなってしまう。
EXVS.
9月頃に勢力対戦として参戦。また9月17日のTGSで先行プレイが可能に。
勢力戦では僅差で敗北するが、11月29日に解禁された。
コスト2500の他に類を見ない特殊な万能機。赤ロック距離はみたところ並であり、特別長いわけでもない。
セラヴィーIIがドッキングしている際は機動力が低く、ヴァーチェを彷彿させる射撃機。サブの照射、特殊射撃のローリング射撃とウイングゼロのような照射武装も特徴。
格闘はGNクローの分離攻撃。サーベルなどではなくNEXTのジオングサブのように相手の近くまで移動し左右からクローで握りつぶす。また射撃入力だとライフルと連動したクローからの砲撃になる。
特殊格闘でセラヴィーIIが分離すると機動力が向上し、サブで突撃兼捕縛と特射のゲロビかローリング、本体メイン連動BRはセラヴィーとのコンビネーション攻撃になる。連ザのカオスのサブのようにその場にセラヴィーを設置することが可能でゲロビなどが外れた際に攻撃を中止させることが出来る。格闘はNEXTのナドレを彷彿とさせるパンチを行う。
覚醒時はトランザム起動。ラファエルは深紅に染まるが分離状態のセラヴィーは染まらない。背負っている場合はしっかりと赤色になる。
100トンという設定からか背負っていると歩きがホバーになり、分離時は普通の歩きモーションになる。
また、特射のローリング射撃は上映前のPVでのみ使用しており、本編中では使用されなかった技である。
EXVS.FB
戦闘開始時既に分離ゲージが溜まっており、また分離ゲージの溜まりがだいぶ早くなったのでセラヴィーIIと分離している時間の方が大きく伸びた。
更にセラヴィーIIへの指示のキャンセルルートが追加され、遠くから一方的にセラヴィーIIを送る事も可能。セラヴィーはレーダーにも映らないため闇討ち性能も優秀。
余りにセラヴィーIIが動きまくるのでセラヴィーの位置を意識しないとたまに使っている側ですらどこにいるか分からなくなる。ラファエルの脳粒子波の方向にセラヴィーIIはいるのだが、よく見えない。
分離時ならガン逃げすれば意外と何とかなる程足が早くなったため様々な動きで戦場をかき乱せる。
前作からだが合体時は足が遅くなる上に格闘が性能が微妙な下格闘しか出なくなるので注意が必要。寝てれば分離ゲージがそこそこ溜まるが、相方の事を放置しないようにしたい。
そして、たまにセラヴィーが命令を受け付けない不具合があるので、連打するなど対策をしておきたい。さらにヴァサーゴのオルバは相方を掴まなくなったのにセラヴィーはいまだに相方を掴むので注意したい。
弱点は合体時の低機動力から来る自衛力のなさとダウンの取りにくさ、そして分離時の誤射。ゲロビならまだしも、間違えて掴んでしまうとその間サブ、特射、特格が使えなくなるので間違えても掴まないようにしたい。
EXVS.MB
合体時に前格闘で正面にGNクロー射出が追加され、ささやかながら自衛力が向上した。
しかし命令を受け付けないバグやセラヴィーの味方捕縛は直っていない上、新機体登場やドライブによるインフレについていけてなく、おまけに他機体に合体時のサブよりも発生も火力も良好なゲロビを持つ機体が増えていたり、高い機動力を持っていたり強力な押し付け武装を持つ機体も増えているなど、結果として体感的にセラヴィーと分離できない時間が長く感じてしまうようになり、厳しい立場にある。
しかし、セラヴィーのような自由に距離調節のできるタイプのアシストを持っているのは他にいない(バスターは距離のコントロールができず、
GNアーチャーは変形すると回収してしまう)ため、上手く策に嵌れば相手から冷静な判断力を奪う事が出来るだろう。
やはりセラヴィーの運用などを考えるとシャッフルよりも固定で綿密な連携をとることで真価を発揮する機体と言えるだろう。
サバーニャとハルートも参戦しようやく同じ時期のガンダムマイスターの機体が勢ぞろいした。
EXVS.MB-ON
サブが分離、特殊射撃がレバー入で照射とローリング射撃に変更され、特格が設定に上がっていないGNフィールドに変更。
前作にありそうでなかったゼハートとの掛け合いが追加された。
EXVS.2
何故かメインやセラヴィーのゲロビの威力の低下、おまけにセラヴィーと合体時にキャンセル不可の硬直が発生するなど弱体化を受けた。
おまけにヴァーチェが参戦。強力な砲撃能力に加えてあちらの方が1stシーズンの時期で台詞のブレがない、同じ00勢相手の台詞が多いなどファン的な目線でもあちらの方が魅力が強くなってしまっている。
ティエリアファンにとってはセラヴィー参戦か声の同じキャラ参戦かなんかのついで録りでボイスを一新してほしいものだが、EXVSシリーズだとFORCEの三日月(EXVS以前ならガンガンの刹那)くらいしかボイス一新がなかったのでこれまでを考えると後者は絶望的だろう。
EXVS.2 XB
通常時にGNクローとライフルから同時に射撃を撃つ射撃CS、分離時にアリオスのGNアーチャー攻撃のようなセラヴィーの攻撃コマンドが追加。
手数が増えた形となる。
OB
射撃CSにサバーニャがスライディングしながらピストル連射からミサイルのアシストが追加。
射撃戦の手数を補ってくれる。また、ラファエル健在時なので最終決戦仕様の姿ではない芸コマでもある。
前作CSはN特射に。
【勝利・敗北ポーズ:EXVS】
勝利ポーズ
通常時:GNクローを分離し、クローを展開。浮遊状態で両腕を組み、マスターさながらのキメポーズ。
恐らく前述のヴェーダのターミナルユニットから現れた際のホログラムのティエリアのポーズが元ネタ。
覚醒時:トランザムカラーの状態で低空浮遊してカメラ目線にビームライフルを構える。どこか
トールギスIII勝利ポーズに似ている。
敗北ポーズ
力なく佇ずむ
【勝利・敗北ポーズ:EXVS.FB以降】
上記のほかに追加
分離中に勝利:セラヴィーIIをバックにライフルを構える。
【その他の活躍】
ガンダムビルドメタバース
ウルツキ・マリアの使用するガンプラとしてラファエルガンダム本体を基にした「ティフォエウスガンダム」が登場。
ラファエルと同じビームライフルと竜の首型のシールド、右肩に
滑腔砲を装備したオーソドックスな機体だが、その実態は専用支援ユニット「クタン双竜型」との合体機構を持つ
大型機のコアユニットであり、合体することで「ティフォエウスガンダム・キメラ」となる。
なお、キット化された際にクタン双竜型に関して
ある件が話題となっている。
スーパーロボット大戦
武器性能がいまいちだったりと単独戦力としては微妙な作品(「第三次Z」「V」)もあったりとユニット性能としてはまちまち。「UX」「BX」では使い勝手がいい。いずれもセラヴィーⅡ分離の連携攻撃はトランザムより威力が上。
ちなみにTV版セカンドシーズンの再現があった「第2次Z」ではダブルオー、そしてセラヴィー及びセラフィムも撃墜されることはなく、ティエリアも肉体を失うことはなかったのだが、無事だったオリジナルの太陽炉は
大人の事情……ではなくとある事情で搭載されていない。
その分ストーリー面ではティエリア共々見せ場も多く、初登場時にいきなりラファエルを自爆させて危機を救う、ヴェーダのバックアップを生かして
ネェル・アーガマのシステムに潜り込み
袖付きを追い出すのに一役買う、AGEデバイスに潜入して
キオ・アスノをセカンドムーンから救出するための鍵となるなどのシーンも存在する。
『BX』や『V』だと終盤の再現としてティエリアが刹那のサブパイロットになることも可能。
『BX』だとティエリアをクアンタに乗せた場合と二人分の精神コマンドを生かし行動回数を増やし攻撃力、防御力も超大型アップし最強のMSになるが同作のラファエルは普通に強いのでどうするかという贅沢な悩みが生まれる。
【余談】
当初の企画(PV版)ではオリジナルのGNドライヴを搭載、GNクローが有線、イアン・ヴァスティが製造などの設定であったが、制作の課程で現在の設定になった。
他のガンダム3機もPVから大きく変わっているが比較的変化が少ない。
本機に地上戦用の無人機「セラ」を装着した機体「ラファエルガンダムドミニオンズ」が存在し、刹那とティエリアが旅立っている間に起きた争いの中で確認されたそうだ。
レティシア・アーデとデュナメスリペアIIIの登場もあり、続編で出番があるのか、それともなかったことになるのか気になるところである。
なお、ラファエルガンダムドミニオンズは「
ガンダムEXA」にも登場しているが、時系列はELS戦前なのでレオスの介入でデータに乱れが生じたのが原因で投入された事になる。
ちなみに、HGのガンプラではセラヴィー部分にはポリキャップを仕込めそうな場所があったりといかにもセラヴィーII付きを出せそうな感じであった。
が、2ndシーズンまででトランザムカラー、デザイナーカラー、最終決戦仕様とバリエーション商法をしまくってたわりにサバーニャやハルート最終決戦仕様やセラヴィーII付きは長らく出る様子は見られなかった(サバーニャとハルートの最終決戦仕様は2021年7月にようやくプレミアムバンダイでの発売が発表されたが)。
とはいえある程度腕に覚えがあれば改造でセラヴィーIIを作れるようになっているので下手にプラモ化などを待つより作ってみるのもいいかもしれない。いい経験値にはなるだろう。
少なくとも
トライバーニングガンダム最終決戦仕様よりは楽である。
漫画版ではコミカライズを担当した介錯氏の趣味なのか、イメージではあるがティエリアが裸になる描写が多い、刹那と濃厚な絡みシーンがある。
最終更新:2024年11月22日 00:39