「あーあ、ほんっと余計なことやしてくれたわよねぇ、あいつら」
「………」
「………」
赫夜の幕に覆われ照らされる平安京、その路地の一角で、その苛立ちを高らかに言い放つ白髪ツインテールの少女。その隣で、まるで恐ろしいものを見たかの如く隣でうずくまるライトピンクヘアーの少女
「せぇっ〜かくお姉ちゃんと会えたと思ったら、こんな辺鄙な所に呼び寄せられるなんて。あーもう最悪! ていうか何? 殺し合い? ほんっとどういうことなわけ!? ……」
隣人の態度など知ったこっちゃないと言わんばかりにに文句という名の言葉は次々と溢れ出る。それを言い切ったのか突然深呼吸をして気持ちを整えると、隣の少女に視線を向け
「……ちょっと、歩夢ちゃん聞いてる? そりゃまあ、人の愚痴に付き合ってていい気分じゃないと思うけどさ」
「………」
「………」
呆気からんとした態度で少女、上原歩夢へと語りかける。歩夢の方は少女の問いかけに視線を一瞬だけ向け、すぐさま逸らす
「でも、お互い一物背負い込んでるのはお互い様でしょ?」
「……!」
「……!」
次の問にて、上原歩夢はハッとした、心の内を見抜かれているような寒気と共に思わず少女の方に顔を振り向く。少女の顔は笑顔。だが、表情では笑顔でも、その中身は全くもって笑っていない
「……まあ、なんとなーく私と同じものを感じるんだよねぇ。なんていうか、シンパシー? 手が届きそうで届かない所に大切な人がいるとか、そんな感じの」
「………」
「あ、別に心変わりして「自分の願いのために殺し合い乗ります」とかでも私気にしないから?」
「………」
「あ、別に心変わりして「自分の願いのために殺し合い乗ります」とかでも私気にしないから?」
もはやついさっきの苛立ちはどうしたものか、少女は歩夢に早口ながらも語りかける。その奥底を見据え、覗こうとするように
「それに、今は『まだ』歩夢ちゃんと一緒にいるつもりだから。ずっと一人とか寂しいし、知り合いもいないし」
「……え、あ」
「だから大丈夫だって、歩夢ちゃんの当分の身の安全は保証してあげるよ」
「……あ」
「――歩夢ちゃんが変な気を起こさなければ、だけど」
「……っ!」
「……え、あ」
「だから大丈夫だって、歩夢ちゃんの当分の身の安全は保証してあげるよ」
「……あ」
「――歩夢ちゃんが変な気を起こさなければ、だけど」
「……っ!」
最後の言葉は、明らかに警告と恫喝を兼ねているものを、上原歩夢は否応なしに理解させられた。上原歩夢には、目の前の少女が、―――幡田みらいという少女が、酷く恐ろしいものに見えていた
上原歩夢は知ってしまっている、彼女の本質を
最初にそれを目の当たりにした時は、上原歩夢は何も出来ずただ震えることしか出来なかった
『どんな願いでも一つだけ何でも叶えられる』。今でもその言葉が上原歩夢の頭に中で反響する
最初にそれを目の当たりにした時は、上原歩夢は何も出来ずただ震えることしか出来なかった
『どんな願いでも一つだけ何でも叶えられる』。今でもその言葉が上原歩夢の頭に中で反響する
叶えたい願い、が全く無いと言ってしまえば嘘になる。彼女にとっては願いの今回は幼馴染、高咲侑の存在
上原歩夢にとって高咲侑という少女が唯一無二の尊いものだ。彼女のためにスクールアイドルを初めて、けれども自分の知らない所で知らない場所に行ってしまうのが恐ろしくて
つい、願ってしまう。綺羅びやかのスクールアイドルとしての人生ではなく、退屈ながらも高咲侑がいなくならない人生
だが、選択できるはずもない。上原歩夢はスクールアイドルである前に一介の学生でしかない。人殺しなんて、選択できるわけがない
上原歩夢にとって高咲侑という少女が唯一無二の尊いものだ。彼女のためにスクールアイドルを初めて、けれども自分の知らない所で知らない場所に行ってしまうのが恐ろしくて
つい、願ってしまう。綺羅びやかのスクールアイドルとしての人生ではなく、退屈ながらも高咲侑がいなくならない人生
だが、選択できるはずもない。上原歩夢はスクールアイドルである前に一介の学生でしかない。人殺しなんて、選択できるわけがない
そして、そう思索したまま、気づけば目に映っていたのが、幡田みらいという名の『怪物』だ
薄暗い紫水晶の瞳が、あまりにも美しく、そして余りにも恐ろしくて、動けなかった
薄暗い紫水晶の瞳が、あまりにも美しく、そして余りにも恐ろしくて、動けなかった
だが、幡田みらいはあからさまな自分を目の当たりにしても何もせず、ただ気さくに話しかけて来て、剰え同行を望んできた
わからなかった。でも、分かった瞬間に、自分の全てがひっくり返ってしいそうなことを、上原歩夢は知るしかなかった
「……もしよかったら素直になってもいいんだよ、歩夢ちゃん。愛は、一つしか無いんだから」
幡田みらいが気まぐれに言ったその言葉、余りにも甘美で、余りにも蕩けそうな、最悪への誘惑であった
○
(中々に面白そうな駒が手に入ったかな)
幡田みらいはその思いを胸にしまい込みほくそ笑む
幡田みらいには上原歩夢が何を背負い、何を思い、誰を好きかだなんて知ったことではない
幡田みらいにとっては姉、幡田零が全て。彼女にとって、姉こそ全てであった
幡田みらいにとっては姉、幡田零が全て。彼女にとって、姉こそ全てであった
だが、邪魔が入った。元々一度ヨミガエリをした自分をあの辺獄の管理人が面白くないと思っているのはわかりきっていたことだ。が、ここまで無茶苦茶な手段は割に合わないはず
他の幽鬼ならまだしも、生きている人間まで無作為に選出するのは手間ひまがかかりすぎる。それ以前にここが辺獄かどうか、という事すらも不明なのだ
(どっちにしたって、紋章があるってことは管理人さんの掌の内ってことかな? 気に入らないなぁ)
紋章は辺獄における立ち位置の示し表すもの。死者の紋章は赤く、代行者の紋章は黒い。幡田みらい自身の首輪の紋章の色は赤、だが上原歩夢の首輪の紋章の色は『白』
(……私が赤っていうのはわかるんだけど、歩夢ちゃん『白』っていうのはどうにも腑に落ちないんだよねぇ。……今は考えてても仕方ないか)
考えても仕方のない疑問は一旦思考の奥に片付けておき、考えるべきはこれからのこと
(まあ、願いを叶えるってことはヨミガエリも含めて、かな。でもどう考えてもそうあっさりと事が進むわけもないと思うし)
『どんな願いでも一つだけ何でも叶えられる』。あの性悪悪魔二人が単純な理由で願いを叶えてくるれる、などとは思っていない
(それに私、結構根に持つタイプなんだよね)
そも、幡田みらいは自分をこんな面倒くさいことに巻き込んだメフィスとフェレスに対して単純な怒りを感じている。あのままあの二人の好き勝手にされるつもりではない。勿論叶えたい願いもあるが、一度ヨミガエリをした自分をそう安々と野放しにしておくはずがない。優勝後あたりでも掌返し、なんてことも可能性としてあり得る
(……そこはまあ、歩夢ちゃんにも頑張ってもらうと、して、ね)
上原歩夢、この会場で初めて出会った他の参加者。引っ込み思案ながらも、その奥底にちゃんとした芯がある、ある意味幡田みらいにとって扱いやすい人物
そして、ひっくり返せば大きく変わる可能性を秘めているであろう、自分とはある意味『質』が似た人物
そして、ひっくり返せば大きく変わる可能性を秘めているであろう、自分とはある意味『質』が似た人物
(わかるよ、大好きな人が遠くに行っちゃうとか、誰かとイチャついてたりしたらすごくムカムカするよね)
幡田みらいが上原歩夢に目をつけた理由、同じく思うべき愛し人がいるという共通点、それが幼馴染であれ、実の姉であれ、方向性は変わらない
幡田みらいは行き着くところまでたどり着いた、上原歩夢はまだその域にまで辿り着いていない
幡田みらいは行き着くところまでたどり着いた、上原歩夢はまだその域にまで辿り着いていない
(まあ、もしもの時はこれを使えばいいかな)
デイバッグの中に入っていた一つのアンプル。『ノロ』とやらが入っているらしいが、もし使うとしても割り切らなかった上原歩夢を暴走させるぐらいの使いみちであろう。まずデメリットの点から考えて自分には使わない
(それに、これは使えそうだし)
そしてもう一つ、同じくデイバッグの中に入っていた巨大な鋏。正式名称は万物両断エクスタス。単純な切れ味もさることながらその硬さから防御にも使えるという優れもの
強いて欠点を言うなら巨大なハサミという形状の為、使い心地はそこまで良くはないということ
強いて欠点を言うなら巨大なハサミという形状の為、使い心地はそこまで良くはないということ
(……待っててね、お姉ちゃん)
紅き月を見上げ、幽鬼の姫は再び心の内でほくそ笑む。全ては姉のために、その思いもまた踏み躙らんとすることも厭わない
愛は無限に有限で、万物に振りまけれどその本質は一つでしか無い。―――選ばれる道は一つだけ、選ばれる選択肢もまた、一つだけ
愛は無限に有限で、万物に振りまけれどその本質は一つでしか無い。―――選ばれる道は一つだけ、選ばれる選択肢もまた、一つだけ
【上原歩夢@ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】
[状態]:健康・焦燥
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0〜3
[思考]
基本:どうすればいいのかわからない
1:あの娘(幡田みらい)の事が怖い
[備考]
※参戦時期は11話〜12話の間
[状態]:健康・焦燥
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0〜3
[思考]
基本:どうすればいいのかわからない
1:あの娘(幡田みらい)の事が怖い
[備考]
※参戦時期は11話〜12話の間
【幡田みらい@CRYSTAR -クライスタ-】
[状態]:健康
[装備]:万物両断エクスタス@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0〜1、ノロのアンプル@刀使ノ巫女
[思考]
基本:管理人の思うようにはなるつもりはない、それはそれとしてヨミガエリの為の魂は集める
1:歩夢ちゃんは良いように利用させてもらう
2:お姉ちゃんはいるのかな?
[備考]
※参戦時期は六章(二週目) 深間ノ街 萌芽から
[状態]:健康
[装備]:万物両断エクスタス@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0〜1、ノロのアンプル@刀使ノ巫女
[思考]
基本:管理人の思うようにはなるつもりはない、それはそれとしてヨミガエリの為の魂は集める
1:歩夢ちゃんは良いように利用させてもらう
2:お姉ちゃんはいるのかな?
[備考]
※参戦時期は六章(二週目) 深間ノ街 萌芽から
【ノロのアンプル@刀使ノ巫女】
幡田みらいに支給。少量のノロが入ったアンプル
これを体に注入することでノロの力を得られる
幡田みらいに支給。少量のノロが入ったアンプル
これを体に注入することでノロの力を得られる
【万物両断エクスタス@アカメが斬る!】
幡田みらいに支給。ナイトレイドの一人シェーレの所持していた巨大なハサミ型の帝具
驚異的な硬度を誇り、この世のどんなものでも両断できるほどの切れ味を持つ。さらにその巨大さと硬度のため盾としても利用可能。ただし切れ味を最大限発揮するためには鋏として利用する必要があり、その巨大さも相まって取り扱いは良いとは言い難い
奥の手は刃から強烈な光を発して相手の目を眩ませる「鋏(エクスタス)」
幡田みらいに支給。ナイトレイドの一人シェーレの所持していた巨大なハサミ型の帝具
驚異的な硬度を誇り、この世のどんなものでも両断できるほどの切れ味を持つ。さらにその巨大さと硬度のため盾としても利用可能。ただし切れ味を最大限発揮するためには鋏として利用する必要があり、その巨大さも相まって取り扱いは良いとは言い難い
奥の手は刃から強烈な光を発して相手の目を眩ませる「鋏(エクスタス)」