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hengokurowa @ ウィキ

コギトエルゴスム

最終更新:2021年04月05日 17:34

匿名ユーザー

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鮮血に彩られし天幕に覆われた古都・平安京。その通りの一つ。吹き荒れる刃風の波濤は、壁や地面に傷痕を残す
もしここに誰かしらの目撃者がいるならば見えるであろう。一陣の風の如く、誰かと誰かがぶつかり合い、刃鳴散らしている事を

波濤は一時止み、高速での攻防を繰り広げていた「誰か」と「誰か」の姿は露わとなった

「で、この程度かしら?」

余裕な態度を振りまきながら、その×印の黒紫の布で目元を覆った女性。闇紫に染まるその長い髪とドレスは、宛ら異界から来たる魔女を彷彿とさせる。隠れた瞳は目が見えないのか、はたまたそこに何か闇を隠しているか

「………!」

それに対し、冷静に刀を構えるも、その表情に多少の疲れが見える白い髪の少女。ぱっと身、不純物が混じっていない水晶の如き無垢な顔立ちではあるが、その紫水晶色の瞳にはれっきとした魂が、そしてその内には立派な心が宿っている


○


(また面倒なマネをしてくれたわね、辺獄の管理者)

紫髪の女性、幽鬼アナムネシスはこの異常な場所、異常な状況に思考巡らせていた
平安京を舞台とした殺し合い、その運営として姿を現した辺獄の管理人たる悪魔メフィスとフェレス
あの二人が何を考えているのかわからないのはいつものことだが、今回の一件は輪にかけて異常だ、余りにも大掛かりすぎる。何かしらの儀式だと仮定しても、この方法を何度も繰り返すとなれば手間の面倒臭さの方が目立つ。いくら管理人であろうと早々と出来ることではないだろう

(……それにこの首輪の紋章)

ここが辺獄の一部かどうかは不明ではある。だがそれでもこのように紋章を刻むということは表面上は悪魔たちと契約させられた、ということになる

(忌々しいわ。全員纏めて飼い犬扱いってことかしら?)

紋章――契約の文言が刻まれている限り自分たちの魂は文字通りあの管理者たちの思うがまま。首輪という体裁を取ったのは参加者に対してわかりやすく説明するためだろう

(けれど、これは逆に都合がいいわね)

だが、これが単純な殺し合いであるならば好都合。参加者を狩り、魂を集め、復讐を果たし、ヨミガエリを果たすという目的は変わりない。少々順序が変わるかも知れないが、あの女がもし参加させられているのならば好都合。いなければ素直に勝ち抜くことに集中すればいい

(まあ今は―――)

意識を切り替え、目の前の相手に集中する。代行者や幽鬼でない、白髪の少女剣士に。魂を喰らうために手始めとして襲ってみたは良いが意外に手強い
手始めに一撃は入れてみたものの白いオーラのようなものが身代わりとなった。しかも再展開可能
少なくともただの人間とは到底思えぬ身体能力、身代わりにも似た白いオーラ、何より特筆すべきはその速度。連続で瞬発的な高速移動でこちら側を翻弄している。自分を格上だと認識した上でのヒットアンドアウェイの戦い方なのだろう。確実にこちらの体力を削り、確実な一撃を狙っている

「―――ッ!」

迫る少女の白刃。それを右手に魔力を纏わせ、打ち払う。少女は息も吐かせぬ勢いで攻め立てる

「……!」
「させないわ」

中振りながらも隙の少ない一撃、敢えて防御させ体勢を崩させるつもりだがそうは行かない。周囲に魔力を展開し対応する。だが、既に少女は正面におらず―――

「……そこっ!!」

既の所で障壁を展開、弾き飛ばされるも壁を利用し一度空へ飛ぶ。滞空時間中を利用し両腕に魔力を込め、落下と共に少女へと斬りかかるも、少女は瞬間的な加速により回避。魔力の斬撃が直撃した大地はひび割れ、破片が浮かび上がる

「じゃあこれはどうかしら」

破片を球に見立て、ビリヤードのキューで突くように射出。破片同士が弾け、不規則な軌道が少女を襲う

「……っ」

最小限の動きだけでは避けきれないと察した少女が、即座に加速。アナムネシスへと迫る。だが、足を地面に踏み込んだ途端に、足がひび割れた地面と共に沈み込む

「運が悪かったわね、足元注意よ」
「しまっ……!」

バランスを崩した隙をアナムネシスは見逃さない。すかさず懐に潜り込む。相手の少女もアナムネシスに反応しすかさず刀を振り下ろす。目的はカウンターではなくアナムネシスの攻撃を弾く事。が、咄嗟の判断故精細さに欠けたその行為は既の所で回避され、アナムネシスの魔力が少女の体に刺さる
再び人型のオーラが弾け、少女は後方に飛ばされるも、なんとか受け身を取り、再び立ち上がる。だがその息は荒く、アナムネシスから見ても消耗は明らかであった

「そう何度も使える代物じゃないようね。見積もって残り1回かしら?」
「うぅ……っ」

予想した通り、その身代わりのような力は何度も使えるものではない。骨の数本をへし折るつもりで仕掛けたが、察知がよく自ら背後へ飛ぶことで勢いを抑えたらしい

「その年で戦いなれていることは称賛に値するわ」
「……ッ!」

一切の皮肉もない評価。代行者でもないに関わらず並の幽鬼ならば容易く刈り取れる実力。強敵ではあるが、勝てない相手ではない。一瞬の思考、その瞬く間にアナムネシスの視界から消え去っている

「……でもね」

その腕に魔力を纏わせ、虚空を掴まんとするように手を伸ばし、一陣の風を捉える。掴んだのは少女の腕。

「それ、動きが単調なのよ」
「……!!!」

少女の瞬間加速、その速度は驚異的ではあるが、瞬間故に単純な動きにならざる得ない。故に、軌道さえある程度読めれば、捕捉は容易い。見た当初こそは驚いたが――タネさえ分かれば、どうということもない
魔力を込めた、手刀の斬撃が少女の体を――その分け身を砕く

「これで、もう後はな、い……? ――!」

しかし、少女は諦めてなどいない。アナムネシスが少女の手に刀がない事に気づく。上を見上げれば落下してきたのは刀。落下速度からして少女の息の根を止める前にこちら側の腕が切断される
仕方なく少女から腕を放し、少しばかり離れる。その隙間を見逃さず少女は刀を再び手にし、加速

「やぁぁぁっ!!」

これにはアナムネシスも慌てて、腕に魔力を纏わせ手刀で防御するしか無い。だがその防御と少女の刀が打ち合った瞬間、手刀が弾かれ、軌道はそのままに少女の一撃が迫り―――


「……今のは流石に焦ったわよ」
「か、はっ……っ」

少女の動きは止まり、赤黒い吐瀉物が口元から溢れ、零れ落ちる。少女の着ている制服はその柔肌諸共血に染まっている、まるで何かに貫かれたかのように

(あの時点で仕込んでおいて正解だったわね)

時を戻せば、アナムネシスが魔力の斬撃で地面を割った時。少しばかり魔力を地面に紛れさせた
少女に察せられない、地面からの不意打ち。だが、アナムネシスとしてもそれが無ければ危なかったというのは確か

(………さて)

崩れ落ちる少女に向けて放たれるのはアナムネシスが魔力で生成した小型の槍。射出されたそれは少女の華奢な体を貫き、壁へと突き刺さる。そして傷を負おうと手放さなかった刀を、ついに落としてしまった
槍が霧散し、少女の体は地面血溜まりを作り倒れ伏す。アナムネシスは、ただその光景を何の感慨も持たずに見つめて、少女に止めを刺さんと近づいていた



○ ○ ○


『ヒナちゃん』
「……!」

少女、白井日菜子は紅に包まれた夜空の下、その頭の中に聞こえた声と共に意識を取り戻した

「……今の、声。それに、ここって……」

数刻前、彼女は何もかも忘れていた。
『原種』と呼ばれる世界を滅ぼす存在を打ち倒せる『リフレクター』と呼ばれる存在として原種と戦った記憶。
全ての原種を、そして最後に現れたダアトをもみんなの力を借りて打ち倒し、大切な二人の友人と永遠の別れをした時の記憶。

……忘れていたはずの記憶が、思い出せていた。辛いことも、苦しいことも、楽しいことも、悲しいことも、嬉しいことも、何もかも

○

「……覚えてるんだ、私」

今、自分がどのような状況にいるのか一時忘れるほどに、瞳から雫が零れ落ちる
ぽろぽろ、ぽろぽろと
あの時唯一望んだ願いが、叶ってくれたんだと
ユズとライムの事を、忘れないでいた事を

「あはは……。良かった、良かった……思い出せた……覚えていた……!」

嬉しかった。大切な記憶を、忘れないでいた事が
彼女は泣いた。一時我を忘れ、ひと目を気にせず、泣いた


「……うん。泣いてばかりも、いられないよね」

涙を拭い、気持ちを落ち着かせ、さっきまでの状況を思い出す。悍ましい殺し合いの舞台、装着者を爆殺させる首輪
自分が生き残るためだけに誰かを殺すなんて絶対に嫌、じゃあこのまま死ぬか殺されるかなんてまっぴら御免。せっかく新しい一歩踏み出せたというのに、こんな事に巻き込まれるなんて思わなかった

「……」

デイバッグを確認し、中にあった指輪を見つける。何かを確信しその指輪を指に嵌め、ある事を試すために目を閉じて念じてみる。すると、光りに包まれた彼女の姿は蒼とピンクを基調としたチュチュのような衣装姿へと変身。髪色は黒から金へと変貌し、目は水色と金のオッドアイに

「……リフレクターの力が、使える?」

自らの姿を再確認し、困惑。この衣装はかつてリフレクターとして戦っていた時の衣装そのものだ
原種との戦いの時か、コモン世界での活動時のみでの姿だったのだが、何故か今この姿に変身できている
あの二人が、殺し合いのためだけに変身できるようにしたというのなら、なんとも複雑な気分だ

「でも、これなら」

戦える。無力な一般人としてただただ怯えるよりは数段マシ。心配なのは対人戦なんて、リフレクターの時には経験しなかった事を最悪否応なしにしなければならないかもしれない、ということだ
そんな事を思っていたら、向こう側から激しい物音が

「……もう!?」

もう誰かが殺し合いっている!? 物音が聞こえた方向はそう遠くはない。事実を確かめるため、殺し合いを止めんがため、エトワールは戦場へと駆け出す


○ ○ ○

痛い、痛い、痛い。こんな所で立ち止まっていられないのに、立ち上がれない

与えられた任務をこなすことは簡単だった。自分は強いと思っていた

でも、上には上がいた。感情に乏しい私でも、嫉妬してしまうぐらいに強い人が

だから、もっと強くなりたかった。強くなって、誰かを守ることの出来る強さが


「ここまで梃子摺るなんて思わなかったわよ」


女の声が聞こえる。痛みと一緒に、反響する。地面に転がる妙法村正に手を伸ばそうとしても届いてくれない

「でも、もうおしまい。復讐の相手でもないのに、長く苦しませる趣味は持ち合わせていないわ」

何処までも冷たい、女の声。復讐がどうとか、私にはわからない

―――私はここで、終わる?

「……じゃあ、永遠に」

そっか、私、終わるんだ。ここで

……今まで任務の事ばかりで、空っぽだった私は死ぬなんて事を他人事みたいに思ってて

舞衣や可奈美、薫やみんなと出会えて、空っぽだ私の心が、ポカポカして

―――でも、終わっちゃう。私という人間の人生が

嫌だ、死にたくない。こんな訳もわからない所で

でも、その手は届かなくて、どうしようもなくて


(ごめん、みん、な―――)

「――さようなら」


でも、最後ぐらい、みんなと――――



○

「――させない」

少女、糸見沙耶香にはその光景をハッキリと見えていた。その声はハッキリと聞こえていた

声と共に、沙耶香とアナムネシスの間に割り込んだ衝撃波。その一撃は沙耶香とアナムネシスの距離を大きく引き離し、乱入者の介入を許すこととなる
それは、一筋の流れ星。奇跡の介さぬ赤き混沌の舞台にて舞い降りた、この逆境を、この理不尽を尽く切り抜けるもの
数多の絶望を、理不尽を、その身その力を以て、弾き返す者(リフレクター)

「……誰?」

距離を離さざる得なかったアナムネシス、警戒と共に不意を突く魔力の槍の投擲
だがその少女は大きく身を翻し、その手に持った剣で『跳ね返す』。跳ね返された槍をアナムネシスは目の鼻の先寸前で掴み、槍は霧散。アナムネシスは新たなる未知の相手という苛立ちに小さく舌を打った

「だ、れ……」

糸見沙耶香は乱入者に思わず見入っていた。そのオッドアイの瞳が、この紅月の空に負けない美しさを放っている。透明の剣はまるで青空だ。透き通ったそれは赤光に、殺し合いに屈しないという乱入者の意志を示すかのように、赤い空でもそれは青く美しく煌めき輝いている

糸見沙耶香にとって、白井日菜子という名のエトワールの第一印象は、ガラス細工のように綺麗で、暖かい人であった


○ ○ ○

「大丈夫!?」
「……なん、とか……ゴホッ!」

間に合った――白井日菜子は心の中で安堵しながらも、背後にいる少女の様態が不安で仕方がなかった
体中の傷から血が溢れ出している、着ていた制服はもはや見る形もなく血染まりの海だ。呼びかけてみれば言葉を返してくれるも無理が祟り咳と共に血が吐き出る有様

「……無理しないで。……これを」
「ん……?」

痛々しい姿に見てられなくなり、デイバッグから何か治癒に役立てるものを手探る。見つけ出したのは如何にも携帯飲料と言わん形をした緑のラベルが目立つ袋。袋のキャップを外し少女に飲ませてみれば、出血は収まっていく

「………っ」

呼吸は落ち着いたが、それでもまだ出血は止まったわけじゃない。今彼女がこんな満身創痍で敵にでも襲われたらひとたまりもない状態は続いてる。――目の前の彼女をなんとかしない限りは、危機一髪なことには変わりない

「……無駄話は済んだのかしら?」
「あなたが、この子を」
「ええ。そうだと言ったら?」

そう、少女をここまで追い詰めたらしい、魔女(カラボス)をなんとかしなければ
決意とともに、白井日菜子はアナムネシスを見据える。アナムネシスの瞳に白井日菜子がどう映ってるのかはわからない。だが、白井日菜子はまるで蛇に睨まれた蛙のような感覚に陥っている
―――目の前の女性は、強い。一人じゃどうにもならない程に。でも、あの少女を見捨てるなんて出来ない

「どうして、そんな簡単に人を傷つけられるんですか」

時間稼ぎという目論見もあったが、目の前の女性がどうしてこの少女に対してこんな事ができるのか、どうしてそこまで残酷になれるのか、白井日菜子は問いかけたくなった

「私の願いのためよ」

返ってきたのは、余りにも無機質で、当たり前だと言わんばかりの言葉

「そう、これは私の復讐の再生の物語。ハッピーエンドに辿り着くための。そのためならどれだけ魂を食い潰そうとも、他人が不幸になろうとも知ったこっちゃないわ」

白井日菜子が感じたのは恐怖だ。まるで自分以外、自分が望む結末以外には何ら興味がないと言わんばかりの冷たさ。人として、何かが欠損している。人として大切な何かが喪失している
過去からの歪みから悪意が生じた蜷川麻央とは全く違うもの、凝り固まったエゴが人の形を成したもの。少なくとも、今の白井日菜子にはそう見えた
剣を構えるその手は震えている、でも挫けたくなんてない。今あの子を守れるのは、自分だけだから、そんな白井日菜子を姿に、くだらないと言わんばかりにため息を付いたアナムネシスは一言告げる

「……白けたわね。今回は引き下がってあげる」
「え……?」

殺意すら消え失せたその言葉に、思わず日菜子は呆気となる

「無理に戦うつもりなんて無いということよ、その子は殺すつもりで襲ったけれど。それに、魂を集めるだけなら他にも、いるわよ」
「ッ……!」

まるで「お前にだけかまっている必要はない」と言わんばかりに吐き捨てる。明確な殺し合いに乗るというアナムネシスの方針を理解した日菜子は思わず苦い顔。だが、まともに戦えば傷ついた少女を抱えた此方側が不利だというのは日菜子が一番わかっていた

「だから――次会ったら、その時は容赦なく殺してあげるわ」
「待っ――!」

その言葉と共に、魔力の奔流がアナムネシスを包み込む。奔流による暴風に日菜子が一瞬目を逸せば、既にアナムネシスの姿は消え去っていた

「………」

魔女という嵐が過ぎ去り、白井日菜子は立ち尽くす。気まぐれで見逃された形だった。もしその気であれば、自分たちなんて歯牙にもかけない程の実力者
けれど、彼女を放置しておけば確実に犠牲者が増える。死ななくてもいい人達が殺され続ける。欲望と復讐のままに振る舞うあの魔女を止めないといけない

「……あなたが何を考えているなんて、私にはわからない。でも……止めてみせる。いつか必ず」


○


とある民家の一角。白井日菜子と糸見沙耶香はあの後ここに移動していた
目的は未だ出血が止まらぬ糸見沙耶香の止血と治療。少々申し訳ないと思いながらもタンスに入っていた褶を取り出し、軽く切断して沙耶香の止血に使用
それとまだストックの残っていた回復用の携帯飲料モノメイトを飲ませる。処置の甲斐あって出血は止まる。沙耶香が危機を乗り越えた事に白井日菜子は二度目の安堵の表情を浮かべるのであった

「あり、がとう……」
「無理はしないでね。傷口が開いちゃうかもしれないから……」

沙耶香のその言葉に、日菜子は思わず緊張が解れながらも沙耶香の身を案じる。こうやって落ち着いてみれば小動物みたいな小柄な顔立ちだけど、穢れのない水晶のような美しさを感じる
沙耶香の手に届く場所には、アナムネシスが去った後に回収した妙法村正が置かれている。律儀というか、真面目というか、何とも言えない気持ちを日菜子は抱いていた

「自己紹介、まだだったね。私は白井日菜子。気にせずヒナでいいから」
「……糸見沙耶香。よろしく、ヒナ」

切り替わりが早くて忘れそうになっていた自己紹介。少しばかり微笑ましい雰囲気が流れる。氷細工の様な沙耶香の表情が少し緩んだように日菜子は見えた。感情表現が苦手と言えば日菜子からすれば齋木有理を思い浮かべる。
だが、齋木有理が自分たちと触れ合っていく中で、伽藍堂な気持ちから自分にも感情があることを理解できたように、この糸見沙耶香という少女も誰かと触れ合って人並みに心の温もりを理解したのであろうと感じる

「………」
「沙耶香ちゃん?」

知らず識らずの内に眠ってしまったようだ。寝顔に沙耶香にタンスから取り出した着物の類を布団代わりに被せ、日菜子もまた同じく彼女の隣に座り、おもむろに空いていた手を繋ぐ

一時の静寂の中、日菜子は思う。こんな殺し合いを許してなんて置けない。この子にも帰るべき場所が、会いたい人だっているのだ、そんな当たり前の事をこんなことで奪われてたまるかと
だけど、自分の記憶が戻ったという奇跡の傍ら、その代償にもしかしたら紗更や有理たちが、もしかしたら……

(ユズとライムも……)

原種との最終決戦の後、使命を終え帰るべき場所へ帰ったはずユズとライムも、この殺し合いに巻き込まれているかもしれない
また出会えるという期待と、こんな所に巻き込まれているのかという不安が、今の白井日菜子の心に周り巡っていた

【白井日菜子@BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣】
[状態]:健康
[装備]:リフレクターの指輪@BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣
[道具]:基本支給品一式、モノメイト(3/5)@ファンタシースターオンライン2、ランダム支給品0~1
[思考]
基本:殺し合いになんて乗らない。こんなふざけた事は止めてみせる
1:あの人(アナムネシス)は止めないと
2:今はこの子(沙耶香)の事が心配
3:もしかしたら、ユズやライムも、巻き込まてている
[備考]
※参戦時期は第12章「最後の一歩 the First Step」で、ユズとライムとの最後の別れをしてリフレクター絡みの記憶を全て忘れた後から
※忘れていた記憶は思い出しました


【糸見沙耶香@刀使ノ巫女】
[状態]:睡眠中、ダメージ(大・止血済み)、疲労(大)
[装備]:妙法村正@刀使ノ巫女
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2
[思考]
基本:殺し合いには乗らない
1:みんなの事が心配
2:今はこの子(日菜子)と一緒にいる
3:もっと、強くなりたい
[備考]
※参戦時期は21話から


【リフレクターの指輪@BLUE REFLECTION ~幻に舞う少女の剣~】
白井日菜子に支給。リフレクターへの変身のために必要な指輪
白井日菜子の場合、指輪を嵌める手でフラグメントに触れることで、指輪を通じてフラグメントから伝わる人間の気持ちや思いを理解することが出来る
そうしてフラグメントの形を整え、破壊されないよう補強する「固定化」を行うことで、そのフラグメントの持ち主である人間を守ることができ、同時に力を手に入れることもできる
本来ならばリフレクターへの変身はコモン内か原種出現時にしか出来ないが、この会場においては変身可能。もし素質があるならば他の参加者でもリフレクターになれる可能性が……?

【モノメイト@ファンタシースターオンライン2】
白井日菜子に支給。アークスにおける御用達回復アイテムの一つ。使用することでライフ30%を回復する
余談であるが現実ではモノメイトをモチーフとしたグリーンソーダ味のドリンクが発売されていたり
味の有無は後続の書き手におまかせします

【妙法村正@刀使ノ巫女】
糸見沙耶香に支給。糸見沙耶香の御刀。元は佐賀藩初代藩主、鍋島勝茂の愛刀


○ ○ ○


「楽に勝ち抜けるとなんて思ってはなかったけど、あんなのばかりだと少々骨が折れるわ」

紅月の空、別の場所、幽鬼アナムネシスは理解する
瞬間加速の少女剣士、そして攻撃を弾き返してきた乱入者と良い、未知の力溢れたこの殺し合いは一筋縄では行かないと
元々代行者が参戦している可能性を考慮していたアナムネシスにとってはその点に関して、危機も警戒もしていたのではあるが

「……少しばかり、身の振り方を考えたほうがよさそうね」

アナムネシスは思考する。この殺し合い、ただの辺獄の管理人のきまぐれとは思わない。確実に裏がある。例え非効率とは言えあの享楽と愉悦と悲劇を好む二人ならしでかすだろう、だが生者を辺獄に呼び込むという点ではあの二人だけでない、別の誰が関与する可能性があり得る
どちらにしろ、勝ち抜くことには変わらない。辺獄の管理人の目論見は優勝した時にでも聞き出すとしてだ
故に、幽鬼アナムネシスは新たなる魂を求め赤き都を彷徨う。己に欠けた大切なモノを取り戻すため、大切なモノを奪った『幽鬼の姫』に復讐せんがために

【アナムネシス@CRYSTAR -クライスタ-】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本:優勝して、ヨミガエリを果たす。もし幡田姉妹がいるならば復讐する
1:身の振り方を少しばかり考えたほうがよさそうね
2:あの女(白井日菜子)は、次会う機会があれば必ず殺す
3:辺獄の管理人、何を考えているのかしら……?
[備考]
※参戦時期は第五章『コギトエルゴズム』から
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