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  • 英雄の条件(前編)

hengokurowa @ ウィキ

英雄の条件(前編)

最終更新:2022年05月17日 16:28

匿名ユーザー

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☆

「答えてください...堂島さん...!」

投げかけられる懐疑の目に、堂島の心臓が冷え、喉が渇いていく。
見るからに重体で気を失っているワザップジョルノ。無情にも両腕と首を断たれた益子薫。灰となっていく佐神善だったモノ。流血に沈む三島英吾。
知った顔も知らない顔もある中で、共通しているであろう一念は『堂島正がこの惨劇を招いた』という事実だ。

この現状に対して、堂島は。

「...わかった」

嘘偽りなく話すことにした。
自覚できるほどに疲弊しきっている心身とは裏腹に、彼の思考は冷静に働いていた。
彼は医者だ。手術を失敗し、遺族に現実を伝える時には感情的になることは許されない。
その経験が、この状況に於いても自白を可能とするだけの冷静さを取り戻させていた。

堂島は語る。

まどかと真島が離れた後、自分と善がエスデスと、ジョルノがミスティと戦いを始めた。
両組とも優勢になったところで、ミスティ達が雷を落とし、それを受けたジョルノは気絶。
洗脳された薫が善の首輪を引き殺害し、後に自分が彼女を殺した。

遅れて加勢にやってきた梨花と英吾がミスティ達と交戦を開始し、英吾が敗れ、その後に復帰した自分がミスティを殺害。
自我を取り戻していたエスデスはこの場は戦いを収め去っていった。

多少の簡略化はあれど、大まかには事実を語ることができた。

この自白を聞いた六人。

「どおおおおおおお」

古手梨花は、己の知らない空白の期間を知るも、ボミオスの杖の効果がまだ切れず、彼を庇う言動すらできなかった。

「堂島さん...」

鹿目まどかと真島彰則は顔を見合わせ警戒を解く。
彼らが堂島を責めるような言葉を持つことはできなかった。
自分の仲間たちが傷つき斃れていったのも、誰の良し悪しではなく、ただの戦いの結果に過ぎない。
全滅すら危うかった局面で、生還者が三人もいるというのに誰を責められようか。
むしろ、累の父との決着を着けられなかった自分たちの不甲斐なさを恥じるばかりだった。

「......」

プロシュートとドレミーは未だに警戒の姿勢を解いていない。
前者三人にとっての堂島正は紛れもない味方なのだろうが、彼ら二人にとってはなんてことのないただの殺し合いの参加者でしかない。
堂島が嘘を吐いていない、本当はミスティ達と組んでいる、といった可能性も頭から除外してはいない。
なによりも、堂島という男のある一点が不信感を拭わせてくれない。

「じゃあ、なんで」

そして荻原結衣は。

「なんで益子さんが死ななくちゃならなかったんですか」

本音を零さずにはいられなかった。

もしも堂島が怒りを露わにし、ただ『益子薫が善を殺した』という事実だけを伝えていれば、結衣も己の本音を嚙み殺すことができただろう。
けれど、堂島は冷静だった。薫が洗脳されていたことを冷静に伝えた上で事実を話してしまった。
そんな彼の姿から、結衣は『堂島は洗脳されていた薫を容赦なく殺した』という結論を抱かずにはいられなかった。

「荻原、それは...」

結衣が堂島を責めると察した真島は、咄嗟に口を挟もうとする。
薫が善を殺してしまったのは洗脳を受けていた為。その事情から、薫を悪だと断じるつもりはない。
しかし、少ない交流の中で真島とまどかは知っていた。
殺し合いに乗りかけた堂島が、善の存在を知ることで思いとどまったことを。
それだけで、堂島正にとって佐神善という存在がどれほど大きなものかが窺い知れた。
だから、堂島が感情に逆らえず薫を切ってしまってもおかしくはない―――そう擁護しようとしたところ、ドレミーが真島の唇に人差し指を添えて黙らせる。

「ッ?」

疑問符を浮かべる真島にも取り合わず、ドレミーはプロシュートと共に、堂島への警戒心を最大限にまで引き上げる。

「堂島っつったか。オメーがこの状況を生んだ訳じゃあねえってのはわかった。オギハラのやつはともかく俺もドレミーも、洗脳されてたとはいえ仲間をブッ殺されたのが我慢ならねえって気持ちは理解できてる。だが」

カチリ、という音と共に、プロシュートは堂島へと銃を突きつけた。

「オメーがさっきこいつに向けた殺気。ありゃあなんだ?俺たちにも納得がいくように説明してくれや」

それはこの戦いに関係のない第三者の立場であるからこそわかったことだ。
堂島正を信じたいというまどか達とは違い、極めて公平かつ冷静に場を見ていたからこそ、堂島が微かに放った殺気を捉えることができたのだ。

プロシュートの言及に、結衣は一層堂島への拒否感を強め、真島とまどかも困惑を顔に出す。

「私は...」

言いかけて、口をつぐむ。
堂島とて、本気で結衣を殺したいわけじゃない。
ただ、ほんの少し苛立ち黙らせたいと思ってしまっただけのことだ。
けれど。
もしも結衣が薫に助けられたことを零していなければ。
もしもプロシュート達が来ていなければ。
本当に自分は殺意を抑えられたのだろうか?

『無理ですよ、貴方には』

声が響く。
ずっと堂島に纏わりつく死者の声が。

『貴方に正義なんてものはない。ただただ憎悪に身を委ねて、感情任せに剣を振るう。だから彼女だって殺そうとした』

(黙れ)

『認めなさいな。貴方はヒーローなんてなれない。ただ殺すことしかできない殺人鬼だと!』

(黙れ―――ッ!!)


「こらこら。そんなに大人数で詰め寄っちゃいけないよ?彼も困っているだろう」

不意に放たれた声。
今の緊迫とした状況には全く似つかわしくない呑気泰然とした声だった。

「ひいふうみいの...いやあ、凄い雷が落ちてたからもしやと足を運んでみたが、俺の予感は間違っていなかったみたいだ。
再生が終わるまで誰とも会えなかったというのに一気に8人もの参加者に会えたのだからね。俺は童磨っていうんだ。君たちの名前は?」

人懐っこい笑顔とぺらぺらと捲し立てる童磨に、堂島へと向けられていた注意が全て集中する。
誰も答えを返さない。それどころか、単身でこうも平然と割って入ってきた彼に警戒心は嫌でも引き上げられる。

「あれえ?困ったなあ、名前を聞かせてもらわないと救う時に俺が覚えておくことができなくなっちゃうじゃないか」
「救う...?」

救いという単語に思わずまどかが聞き返すと、童磨は変わらぬ笑顔を浮かべながら説明する。

「そう。俺は万世極楽教の教祖をやっていてね。こんな殺し合いに巻き込まれて君たちは怯え恐れているんだろう?だから知らない誰かの影におびえ、こうして集団で排除しようとしてしまう。
そんな君たちのような迷い人の想いを、血を、肉を。しっかりと受け止めて救済へと導き高みへと導く。それが教祖の使命だと思うんだ」
「...要は、なにがしたいんだお前は?」
「救いたいんだよ。誰もが死ぬまでに怯え、苦しみ、怖がるから俺が食べてあげるんだ。君たちの苦悩を俺が受け止め共に永遠の刻を生きていく。それが俺の」

童磨の言葉は最後まで紡がれなかった。
タァン、と鈍い銃声が響き、彼の頭部を爆ぜさせたからだ。

「プロシュート、あんたなにを」
「黙ってろ」

まだ臨戦態勢に入っていない童磨を撃ったことに詰め寄ろうとする真島だが、プロシュートは一瞥もすることなく空いた腕で制する。

「もう、俺の話はまだ終わってないだろう?」

頭部が弾けた筈の童磨の身体がグリン、と起き上がり、撃たれた部位が瞬く間に修復していく。
その異様な光景に、プロシュート以外の面々も理解する。
この男は敵であり怪物であると。

真島は拳を構え、まどかは弓矢を作り出し、ドレミーは結衣を庇うように弾幕を浮かばせ臨戦態勢に入る。

「あらら、なんだかすごく嫌われちゃったなあ」

残念そうに眉をハの字に曲げる童磨。
しかしその実、彼は微塵もそんな感情を抱いていない。
否、抱けないのだ。鬼になる前からそういう産まれ方をしてしまったから。
だから情報収集が失敗してもそういうものだと割り切り、もう終わったことだとすっぱり切り捨てられる。

「じゃ、戦ってみよっか」

だから、彼らからの信頼を改めて得ようとするよりもさっさと『救って』首輪なり栄養なりにしてしまった方が効率が良いと即座に切り替えられる。

「まずは様子見...」
「いきます!」

ドレミーとまどかが、共にチラと視線を合わせ、童磨目掛けて弾幕と弓を放つ。
迫りくる球状のモノと桃色の弓が迫ろうとも童磨は微塵も臆さない。
「うわあ、すごいなあ」という感想とは裏腹に、思考も感情も微塵も揺らいでいない。
眼前にまで迫ったところでようやく対の扇で払い落す。

その直後。

「シッ」

距離を詰めた真島のジャブが童磨目掛けて放たれ、肉を打つ音が響く。

「俺の友達ほどではないけど早い拳だね」

隙を突いての一撃。にも関わらず童磨は微塵も動じない。
褒める言葉とは裏腹に、今のジャブは童磨になにも残していない。
それはジャブを打ち込んだ真島が一番よく理解していた。

(このまま踏み込むのはマズイ!)

咄嗟に背後に飛び退き距離を取る真島。
だが、気づいた時にはそれにピタリと張り付くように童磨は真島の懐に入り込んでいた。

(速い!)
「そうれお返し―――」

真島のジャブの要領で扇を振るおうとした童磨だが、迫るモノを察知し咄嗟に顔を傾ける。
僅かに遅れ、童磨の顔のあった場所へと、横合いから銃弾が通り過ぎた。

「チッ、外れたか」
「どっちでもいいですよ。当たろうが当たるまいが大した傷にはならないらしいので」

プロシュートの弾丸を避けて微かにできた隙を突き、ドレミーの弾幕がプロシュートの背後から放たれ、童磨の脇腹へと着弾する。

「真島さん!」

間髪入れず、プロシュート達とは逆の方向からまどかの弓が童磨の逆脇腹へと当たる。
微かにできたその隙を突き。

「はあああああああっ!!」

真島の渾身の右ストレートが童磨の顔面を打ち、後方へとたたらを踏ませた。

「こいつでトドメだぜ...『グレイトフル・デッド』!こいつをカラッカラのミイラにしろ!!」

無造作に投げ出された右腕を、プロシュートのスタンド『グレイトフル・デッド』が掴み、能力を発動する。
周囲にガスを撒くのではなく、腕から直接流せばものの数秒で戦闘不可能の老体へとなり果てほどなくして死に至る。

「うん?奇妙な感触だ。血鬼術とも違うようだね。興味深いなあ」
(ッ、この野郎、俺のスタンドが効いてねえ...!?)

だが、童磨はケロリとした表情でグレイトフル・デッドを観察していた。

この場にいる童磨以外の参加者は累の父という鬼を知っていたが、しかし、アレは見るからに怪物であり人間的な知能のある生物には見えなかった。
そんな累の父と、言葉を捲し立てへらへらと笑みを浮かべる童磨を同じ種族と初見で判断できる者が誰一人としていなかったのは仕方のないことだろう。

「妖術じみた技で俺の注意を引いて、何の力もない非力な彼の拳で翻弄し、最後に不思議な人形で俺にトドメを刺す。いい連携だったよ!今度は俺が見せてあげなくちゃね」

―――血鬼術 蓮葉氷

童磨が左の扇が振るうと、蓮の葉を模した氷の彫像がグレイトフルデッドとプロシュートへと降り注ぎ襲い掛かる。

「ぐおっ...!」

これ以上童磨の腕を掴んでいる旨味もないと判断したプロシュートは咄嗟にグレイトフルデッドを防御に回すも、その全ては防ぎきれず身体の至る所が凍てつき、あるいは痛みと共に肉が切れ出血する。

「君たちにはこれだ」

―――血鬼術 散り蓮華

遠距離から攻撃するドレミーとまどかには、扇から放たれる細かな硝子のような氷の花弁を放つ。

「ッ!」
「きゃああっ!」

広範囲かつ高速で飛来するソレは躱すことは非常に困難であり、距離が空いているにも関わらず二人は避けきれず被弾を許してしまう。

「そして君にはこれだ」

―――血鬼術 寒烈の白姫

そして距離の近い真島目掛けて、二体の氷で出来た女性が氷の息を撒き散らし広範囲に周囲と真島を凍てつかせる。

「うおあああああっ!」

フットワークを氷の足場で奪われ、特殊な力も持たない真島は両腕で己の身を庇うのが精いっぱいで、身に走る激痛に悲鳴をあげずにはいられなかった。

「そんな...!」

一連の戦いを見ていた結衣から零れ出たのはその言葉。
それらはまさに一瞬の出来事。
ついさっきまで共に戦っていた四人が瞬きをする間に傷つき倒れてしまっていた。
まさに悪夢としか言えない光景だ。

「さて、と」
「ひっ!?」

ぐるりと向けられた童磨の視線に、結衣は恐怖で喉を鳴らし、まだ動けない梨花を護るように抱きしめつつ身体を震わせる。

「そんな怖がらないでよ。俺はみんなを救いたいだけなんだからさ」
「で、でも、あなたの救いって食べて殺すことなんでしょう!?あたしそんなの嫌ですよお!」
「ただ食べるんじゃないよ。例えば、そこに転がっている彼ら。彼らはいま痛くて苦しいはずだ。けど、ここにいるのが俺じゃなくて他の参加者だったらどうなるだろうね。
もっと甚振って殺されるかもしれないし、殺した奴は彼らの事なんてなにも覚えていないかもしれないし...殺されるよりも酷いことをされるかもしれない」

殺されるよりも酷いこと―――その言葉にミスティ達に壊された薫の顔が浮かび、結衣は顔を曇らせる。
そんな彼女に構わず童磨は己の高説を垂れ流す。

「これが殺し合いならずっとそんな恐怖におびえ続けなくちゃいけないだろう?だから俺が君たちの全てを覚えて受け止めてあげるんだ。
そうすれば彼らが悲しみにも苦しみにも怯える必要がなくなる。俺と共に永遠の時を生きていけるんだ」
「...意味わからないです。あたし、あなたとずっと一緒になんていたくありません」
「えーっ?そんなこと言われると傷つくなあ。でもまあ、解ってもらうために頑張るのも教祖の務めだしね」

その言葉と共にフッと童磨の姿が消える。

「え?」

それは何の種も仕掛けもない、純粋な身体能力による抜き足。
ただそれだけで結衣の目は彼の姿を見失ってしまった。
だから、童磨が既に彼女の背後へと回っていることに気づかなかったし、童磨が結衣を切り裂かんと扇を振りかぶっていたことには当然気づいていない。
そして扇が振り下ろされるその瞬間。

―――カッ

剣閃が奔り、童磨の腕が切断される。
堂島の剣が結衣を護ったのだ。
童磨はあまりにもあっさり腕が斬られた違和感から飛び退き、その間に割って入るように堂島は結衣に背を向け立ちふさがる。

「...大丈夫かい」

なんのことはない、労わりの言葉。
けれど。
結衣にとって堂島は未だ薫を殺し、自分も殺そうとした殺人者にすぎず。
結衣は向けられる視線に思わずビクリと震え、恐怖の入り混じる目で堂島を見てしまった。

「......」

その拒絶の視線にも堂島はなにも言わず、周囲を見回してから童磨へと目線を戻す。

「...どうやら、きみと戦えるのは私一人のようだね」
「そうだね。この手ごたえからして、きみが一番強いし、この中で唯一俺に傷をつけることができるみたいだ」

斬られた腕を再生しつつ、童磨はへらへらと浮かべる笑顔とは裏腹に場を観察する。

(彼の剣はただ『よく斬れる』というわけじゃなさそうだ。事実、俺の骨を断つ際にあまりにも剣筋に淀みがなかった。普通は骨という硬い部位を斬れば大なり小なり、軌道がブレるものなのにね)

自分が負けるとは微塵も思っていないが、鬼殺隊の下手な柱よりはよっぽど手ごわそうだ。
おそらく戦闘が始まれば他の者を狙う余裕もなくなるだろう。

(今のうちに数を減らしておくか)

そう判断するや否や、一番ダメージを負っている真島へと向けて氷柱を放つ。

「真島さん!」

真島を護るため、まどかは矢を放ち氷柱を破壊した。
その隙に。

童磨は既にまどかの背後へと回っていた。
まどかがそれに気づいた時には既に遅く、回避も防御も間に合わない速さで扇が振るわれる。

それを察知していたかのように、堂島もまた既に童磨の傍にまで迫っており、剣を振るうことで童磨の攻撃を中断させた。

「ッ、堂島さ...!」
「君たちは降りろ。足手まといだ」

それだけ言って。
堂島はこの場の誰にも一度ととて振り返ることもなく、童磨へと突貫していく。
放たれる礫や氷柱を切り払い、或いは避けつつ、堂島と童磨は移動しながら戦い―――あっという間にまどか達五人を置き去りに彼方へと去っていってしまった。

その遠ざかっていく姿を止めることは誰にもできず、ただ見届けることしかできなかった。

☆

「......」

先ほどまでの喧騒が嘘のように静寂に包まれる。

「いやはや...彼に助けられてしまいましたね。アレはあまりにも相手が悪すぎました」
「...チッ」

敗北を喫したにも関わらず相も変らぬ軽い調子のドレミーの言葉に、プロシュートは舌打ちする。
別にドレミーに対して怒っている訳ではない。
彼女は正しい。
童磨の氷の技にはグレイトフル・デッドは無力であり、そもそも老化ガス自体が効果が薄い。
その技の多彩さには、まどかの弓とドレミーの弾幕では対処しきれず、頼みの綱の身体能力は誰もが食い下がることすらできなかった。
そのうえで高速再生能力まで有している。
童磨がまだこちらの様子を観察していたから、四人の首は繋がっており、その気になっていれば既に堂島を除く者たちの死体が積み重なっていたのは間違いない。
それは誰もが自覚していた。
だからこそ、スタンドを封じられた程度でなにも為す術がなかった己の無力さに、プロシュートは苛立ったのだ。

「...あの~、あたしたち、どうすればいいんでしょう」

恐る恐ると言った様子で結衣が手を挙げる。
いつでも能天気な彼女も、この時ばかりは普段の調子で淀んだ空気を戻すことはできなかった。

「...ひとまず、やれることをやろう。ワザップの治療と、古手の杖の効力切れと...三島の埋葬だな」

ひとまずは音頭をとる真島だが、その声には覇気はない。
当然だ。
辛うじて食い下がれていた累の父と違い、今回はまさに一蹴された上に他三人の足を引っ張っていた。
流石にこの現状には精神的に参ってしまっていた。

「......」
(足手まとい...)

まどかの脳裏に、堂島が残した言葉が反芻される。
別に、そう言われたことを根に持っている訳じゃない。
事実、まどかが援護しようとしても実力差がありすぎて助力は難しかっただろう。
それは認めている。
認めているからこそ、足を止めてしまう

―――コロネを除いた俺たち三人の中じゃあ嬢ちゃんが一番の腕っこきなんだ。頼りにしてるぜ魔法少女

そう、英吾に優しく頭に手を置かれたのも遠い記憶のように思えてくる。
どれだけまっすぐに生きていたいと思っても、どれだけ人を救いたいと思っていても。
力が及ばなければなにもできない。なんの意味もない。

(わたしって...なんなんだろう...)

仲間を誰一人救えず。
止めたいと願っていた堂島は自分一人でも立ち直っていて。
自分の横やりで惨劇を連鎖させてしまい。
いまも誰かを救うことなど出来やしない。

―――どろり。

その感情の淀みが彼女のソウルジェムを濁らせ、表情が陰っていく。
まどかの異変に真島が気づき、声をかけようとしたその時だった。

―――バサリ

羽の音が響いた。

地獄の底から沸き上がるような、昏く悍ましい重厚な羽音が。


☆


「お...おおお」

木々に押しつぶされていた累の父は、涙を流しながら呻いていた。
それは悲観や苦痛によるものではなく。
子の成長を喜び歓喜する親を思わせる慈愛の涙。

彼は見た。
己から少し離れた遠いところで、聳え立った巨大なモノを。

「家族...守る...!」

例え背格好が変わっても息子には変わらない。
家族を想う気持ちではち切れんほどに、彼の筋肉が膨れ上がり、のしかかる木々を揺り動かしていく。

「オレに...家族を...」

噴火寸前の火山のように、木々がガタガタと震え、徐々に累の父の身体が持ち上がっていく。

「守らせろオオオオオオオォォォォォ!!!」

そして呪縛から解かれるように―――木々が吹き飛び、累の父の身体が赤き月に照らし出される。

「ヴァアアアアアアア!!」

雄叫びと共に、累の父は走りだす。
全ては、愛する家族を護るために。

☆

ソレは主催側の者たちも存在は認識していた。

選別する際に、八将神の立場に於こうかとも思った。

しかし―――魂に触れたところで思いとどまった。

こいつに下手に手を出せば『食われる』。そう理解したからだ。

しかし彼らは危険だと思うのと同時に考えた。

果たしてコレに―――佐神善という男の皮を被ったナニかに、未だ底知れぬソレに我らが齎した呪縛は通じるのか。

そんな興味本位での実験。そして期せずして、『佐神善』という人格は首輪の爆発により消し飛ばされた。

それによって、『彼』はこの会場に顔を覗かせた。

『彼』の世界の、最も熱い炎の中から、最も冷たい海を越え。

灼かれ、凍え、全身から血を流しながら生まれたモノ。

形を変え、如何な生物にも届く闘争心を牙に、殺し食らい、取り込む。

『佐神善』という『人』を真似たソレは、いま己が食らうべきモノを求めて―――駆け出し、牙を剥いた。

→
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